導入
「アンタ、ダリオ・ラガルティハのことはどれくらい知ってる?」
蒸し暑い日の夕方、冒険者ギルドの一階にあるサロモンの酒場でのことだった。ライムをひと切れ沈めたビールで口を潤しながら、デシレーは言った。
テーブルを挟んで彼女と向かい合っていた私は、少し考えて答える。──大昔の、いわゆる悪い魔法使いってやつじゃなかったか?
「ん、まあそんな感じね。正確には医者兼錬金術師よ。治療の腕はよかったらしいんだけど、寿命延長魔法の研究にのめり込みすぎて、大勢の患者を実験台にして殺したの。
やったことが表沙汰になってからも、世界中を逃げ回りながら人体実験を繰り返してたんだけど、六十歳のときにようやく取っ捕まって火あぶりになったわ。それがだいたい三百年前ね」
──そんな大昔の人間がどうしたというのか。私は歴史に詳しいというわけではないのだが。
「いやまあ聞いてよ。ラガルティハは世界中を逃げながら研究してたってさっき言ったでしょ。当然、あちこちに隠れ家を持ってたってことになるわよね。
それらのほとんどは警察に発見されてるわけだけど、中には最後まで存在を突き止められないまま、ラガルティハが引っ越していって忘れられた家もあるわけよ。
……で。それでね。
こないだ私が、新しい研究施設が欲しくて、郊外の古い家を土地ごと買った話に移るんだけど」
──おい、まさか。
「スッゴいボロボロの屋敷でね、幽霊が出るって噂もあって、とっても安く買い叩けたんだけど。なーんかよくよく調べたら、ところどころに防犯のルスペルが刻んであるのね。
昔は魔法使いさんが住んでたのかな? 文字の風化具合から見て、三百年は経ってそうだなー、面白いなーって思いながら、さらに調査を進めたらね。
ダリオ・ラガルティハって署名の入った日記とか、寝室の床に厳重に隠された地下空間への入り口とか見つけちゃったりなんかしてさぁ。今まさにテンション爆上がり中なわけ、アタシ。わかる?」
わかる。ダンジョンで宝箱見つけた気分に近いだろう。
「いやぁ、むしろ新規のダンジョン発見した気持ち? というかそれそのものなんだよね。
かるーく地下空間を覗いてみたんだけど、パッと見でわかるレベルでトラップが生きてて、防犯ゴーレムもウロウロしてる気配。アタシひとりじゃちょっとどうしようもないなー、って理解して、入り口にフタをし直して、今ションボリしながらお酒飲んでる」
今まさにテンション爆上がり中じゃなかったのか。ションボリしてるのか、そうでないのか、どっちだ。
「どっちもよ。心がふたつあるってやつ」
なら、優先させる方は?
このままその地下室を封印して、もう入らないつもりか?
「いやいやまさか。アンタも、アタシがそんな選択をするなんて思ってないでしょうよ。
ねえ、これは一種のロマンなのよ。悪党とはいえ、大昔の錬金術師が残した、生きているダンジョン! しかもそいつが研究していたのは、寿命を伸ばす方法ときた!
地下室の奥深くに、ラガルティハの研究データがもしも残っていたら? 当時の錬金術の素材が保管されていたら? それらを回収できたら、どれだけアタシの役に立つかわからないわ! 不老不死を目指し、このすばらしい自分を永劫にこの世に保存したいと願っているこのアタシのね!」
オレンジ色の目をキラキラさせながら、デシレーは愉快そうに叫んだ。ジョッキを持った手をオーバーに振り回しながらの言葉だったので、ビールの泡がテーブルの上に飛び散るが、彼女はそれを気にするような女ではない。
「というわけで、こっからの話はもうわかるわよね? アンタを雇いたいのよ。危なっかしいダンジョンに潜るとか、アンタ得意でしょ」
確かにそうだが、条件にもよる。内部のマップがまったくない完全新規のダンジョンを探索しろというなら、割高になるぞ。
「それっくらいは覚悟の上よ。あと、アタシも一緒に潜るから、ボディーガード代も依頼料に含めるわ」
なんだと?
「アンタ、何が重要な素材かとか、どれが持ち出さないといけないデータかとかわかんの? その辺はアタシが自分で調べないとダメなのよ。
ま、金貨をたんまり弾むから、何としてもアタシを守るのよ。怪我のひとつでもさせようもんなら許さないかんね」
──うむ。
なるほど、このうるさいのを横に置いて、悪の魔法使いが作ったダンジョンを一から攻略しろというわけか。
それはなかなか、厄介極まりなく──冒険者として、やりがいのある仕事であるようだ。
蒸し暑い日の夕方、冒険者ギルドの一階にあるサロモンの酒場でのことだった。ライムをひと切れ沈めたビールで口を潤しながら、デシレーは言った。
テーブルを挟んで彼女と向かい合っていた私は、少し考えて答える。──大昔の、いわゆる悪い魔法使いってやつじゃなかったか?
「ん、まあそんな感じね。正確には医者兼錬金術師よ。治療の腕はよかったらしいんだけど、寿命延長魔法の研究にのめり込みすぎて、大勢の患者を実験台にして殺したの。
やったことが表沙汰になってからも、世界中を逃げ回りながら人体実験を繰り返してたんだけど、六十歳のときにようやく取っ捕まって火あぶりになったわ。それがだいたい三百年前ね」
──そんな大昔の人間がどうしたというのか。私は歴史に詳しいというわけではないのだが。
「いやまあ聞いてよ。ラガルティハは世界中を逃げながら研究してたってさっき言ったでしょ。当然、あちこちに隠れ家を持ってたってことになるわよね。
それらのほとんどは警察に発見されてるわけだけど、中には最後まで存在を突き止められないまま、ラガルティハが引っ越していって忘れられた家もあるわけよ。
……で。それでね。
こないだ私が、新しい研究施設が欲しくて、郊外の古い家を土地ごと買った話に移るんだけど」
──おい、まさか。
「スッゴいボロボロの屋敷でね、幽霊が出るって噂もあって、とっても安く買い叩けたんだけど。なーんかよくよく調べたら、ところどころに防犯のルスペルが刻んであるのね。
昔は魔法使いさんが住んでたのかな? 文字の風化具合から見て、三百年は経ってそうだなー、面白いなーって思いながら、さらに調査を進めたらね。
ダリオ・ラガルティハって署名の入った日記とか、寝室の床に厳重に隠された地下空間への入り口とか見つけちゃったりなんかしてさぁ。今まさにテンション爆上がり中なわけ、アタシ。わかる?」
わかる。ダンジョンで宝箱見つけた気分に近いだろう。
「いやぁ、むしろ新規のダンジョン発見した気持ち? というかそれそのものなんだよね。
かるーく地下空間を覗いてみたんだけど、パッと見でわかるレベルでトラップが生きてて、防犯ゴーレムもウロウロしてる気配。アタシひとりじゃちょっとどうしようもないなー、って理解して、入り口にフタをし直して、今ションボリしながらお酒飲んでる」
今まさにテンション爆上がり中じゃなかったのか。ションボリしてるのか、そうでないのか、どっちだ。
「どっちもよ。心がふたつあるってやつ」
なら、優先させる方は?
このままその地下室を封印して、もう入らないつもりか?
「いやいやまさか。アンタも、アタシがそんな選択をするなんて思ってないでしょうよ。
ねえ、これは一種のロマンなのよ。悪党とはいえ、大昔の錬金術師が残した、生きているダンジョン! しかもそいつが研究していたのは、寿命を伸ばす方法ときた!
地下室の奥深くに、ラガルティハの研究データがもしも残っていたら? 当時の錬金術の素材が保管されていたら? それらを回収できたら、どれだけアタシの役に立つかわからないわ! 不老不死を目指し、このすばらしい自分を永劫にこの世に保存したいと願っているこのアタシのね!」
オレンジ色の目をキラキラさせながら、デシレーは愉快そうに叫んだ。ジョッキを持った手をオーバーに振り回しながらの言葉だったので、ビールの泡がテーブルの上に飛び散るが、彼女はそれを気にするような女ではない。
「というわけで、こっからの話はもうわかるわよね? アンタを雇いたいのよ。危なっかしいダンジョンに潜るとか、アンタ得意でしょ」
確かにそうだが、条件にもよる。内部のマップがまったくない完全新規のダンジョンを探索しろというなら、割高になるぞ。
「それっくらいは覚悟の上よ。あと、アタシも一緒に潜るから、ボディーガード代も依頼料に含めるわ」
なんだと?
「アンタ、何が重要な素材かとか、どれが持ち出さないといけないデータかとかわかんの? その辺はアタシが自分で調べないとダメなのよ。
ま、金貨をたんまり弾むから、何としてもアタシを守るのよ。怪我のひとつでもさせようもんなら許さないかんね」
──うむ。
なるほど、このうるさいのを横に置いて、悪の魔法使いが作ったダンジョンを一から攻略しろというわけか。
それはなかなか、厄介極まりなく──冒険者として、やりがいのある仕事であるようだ。
シナリオ
【ステージ1:地下一階】
価値の低い資材を保管してあったり、侵入者を追い返すためのトラップが仕掛けられているフロア。
- テキスト
「あなたとデシレーがカビの臭いがする暗い階段を下りていくと、番人と思しきゴーレムが待ち構えていた。
木材と歯車で構成された、大雑把にヒト型をした人形だ。華奢で頼りなく見えるが、それの両腕に装着された赤く錆びた剣があなたの気持ちを引き締める。
それはギシギシと全身を軋らせながら、あなたたちに襲いかかってきた──」
モンスター:『番人ゴーレム』との戦闘。
勝利すると、地下一階を探索できるようになる。
木材と歯車で構成された、大雑把にヒト型をした人形だ。華奢で頼りなく見えるが、それの両腕に装着された赤く錆びた剣があなたの気持ちを引き締める。
それはギシギシと全身を軋らせながら、あなたたちに襲いかかってきた──」
モンスター:『番人ゴーレム』との戦闘。
勝利すると、地下一階を探索できるようになる。
- テキスト
「あなたは番人を撃破した。番人のパーツはどれもひどく磨耗しており、歴史的な価値をつける以外の利用方法はなさそうだ。
廊下が奥に向かって伸びており、その両側に二枚ずつ扉がある。奥は突き当たりのようだ。
右手の扉には、それぞれ『素材室』『薬品室』、左手の扉には、それぞれ『解剖室』『処理室』というプレートが取り付けられている。
どの扉も鍵はかかっていない。あなたたちはこれらの部屋を調べることができる」
好きな扉を選んで入室し、中を調べることができる。
一度に一回、怪しいところを調べることができる。収穫を得られるが、スカもある。
そしてそのたびにダイスを振って、それに応じた試練を得る。
廊下が奥に向かって伸びており、その両側に二枚ずつ扉がある。奥は突き当たりのようだ。
右手の扉には、それぞれ『素材室』『薬品室』、左手の扉には、それぞれ『解剖室』『処理室』というプレートが取り付けられている。
どの扉も鍵はかかっていない。あなたたちはこれらの部屋を調べることができる」
好きな扉を選んで入室し、中を調べることができる。
一度に一回、怪しいところを調べることができる。収穫を得られるが、スカもある。
そしてそのたびにダイスを振って、それに応じた試練を得る。
「試練表」
1、バネ仕掛けの罠だ。軽い怪我を負う。
2、何も起こらなかった。
3、煙の罠だ。1ターン以上別の部屋に移動しなければならない。
4、何も起こらなかった。
5、任意の不運。GMが即興で考えよ!
6、何も起こらなかった。
7、下の階への階段の場所が判明。発見済みの場合は任意の幸運。GMが即興で考えよ!
1、バネ仕掛けの罠だ。軽い怪我を負う。
2、何も起こらなかった。
3、煙の罠だ。1ターン以上別の部屋に移動しなければならない。
4、何も起こらなかった。
5、任意の不運。GMが即興で考えよ!
6、何も起こらなかった。
7、下の階への階段の場所が判明。発見済みの場合は任意の幸運。GMが即興で考えよ!
『素材室』
- テキスト
「広い部屋だ。木箱、古い麻袋、鍵付きの金属製の箱、本棚がある」
木箱を調べる→塩、古い銀貨、希少金属のどれかをダイスで得る。
麻袋を調べる→塩、人間の骨、竜の骨(高級素材)のどれかをダイスで得る。
鍵付きの金属製の箱を調べる→鍵開けの技能があれば無条件で開けられる。ないならば破壊チャレンジ。開けることに成功すれば爆薬を得る。
本棚を調べる→有名な詩集、貴重な薬学書、魔術処理された護符のどれかをダイスで得る。
魔術処理された護符は、失敗したダイスを一度振り直せる機能を持つ。
木箱を調べる→塩、古い銀貨、希少金属のどれかをダイスで得る。
麻袋を調べる→塩、人間の骨、竜の骨(高級素材)のどれかをダイスで得る。
鍵付きの金属製の箱を調べる→鍵開けの技能があれば無条件で開けられる。ないならば破壊チャレンジ。開けることに成功すれば爆薬を得る。
本棚を調べる→有名な詩集、貴重な薬学書、魔術処理された護符のどれかをダイスで得る。
魔術処理された護符は、失敗したダイスを一度振り直せる機能を持つ。
『薬品室』
- テキスト
「狭い部屋だ。大きな棚が壁際にあり、中にガラス瓶やブリキ缶が納められている」
ガラス瓶を調べる→傷薬(回復に使える)、毒薬(攻撃に使える)のどちらかをダイスで得る。
ブリキ缶を調べる→完全に変質した食料、爆薬、グリースのどれかをダイスで得る。
ガラス瓶を調べる→傷薬(回復に使える)、毒薬(攻撃に使える)のどちらかをダイスで得る。
ブリキ缶を調べる→完全に変質した食料、爆薬、グリースのどれかをダイスで得る。
『解剖室』
- テキスト
「扉を開けた瞬間に、あなたは猛烈な敵意を感じる。中では腐った肉の塊が怨嗟の声をあげながらうごめいていた。
この場所で無残に殺された者たちが、恨みと苦痛によって魂を縛られ、消えることもできずに留まっているのだろうか?
踏み込むか、このまま扉を閉めるか、どちらでも好きな方を選ぶことができる」
この部屋に入ると、試練表のダイスを振らない代わりに戦闘を行なう。入らない場合は試練表ダイスを振った上で、別な部屋に向かうことができる。
モンスター:『屍肉霊の塊』と戦闘。塩、銀貨、灰、毒薬、爆薬、清らかな水のいずれかを持っていると有利。
勝利すると、解剖室の奥に地下二階への階段を発見する。
この場所で無残に殺された者たちが、恨みと苦痛によって魂を縛られ、消えることもできずに留まっているのだろうか?
踏み込むか、このまま扉を閉めるか、どちらでも好きな方を選ぶことができる」
この部屋に入ると、試練表のダイスを振らない代わりに戦闘を行なう。入らない場合は試練表ダイスを振った上で、別な部屋に向かうことができる。
モンスター:『屍肉霊の塊』と戦闘。塩、銀貨、灰、毒薬、爆薬、清らかな水のいずれかを持っていると有利。
勝利すると、解剖室の奥に地下二階への階段を発見する。
『処理室』
- テキスト
「数百年間放置されていたはずなのに、今でもまだ使用に耐えられそうな設備がこの部屋には揃っている。特に、巨大な焼却炉と井戸つきの流し場が特徴的だ」
焼却炉を調べる→灰、灰、灰、灰に埋もれた短剣のいずれかをダイスで得る。
流し場を調べる→清らかな水を得る。
焼却炉を調べる→灰、灰、灰、灰に埋もれた短剣のいずれかをダイスで得る。
流し場を調べる→清らかな水を得る。
【ステージ2:地下二階】
- テキスト
「上の階がまだ建造物としての体裁をととのえていたのに対して、この階は岩を乱暴にくり貫いた洞窟のような風景だ。
道は曲がりくねっていて先が見えづらく、どうやら分かれ道もあるらしい。さらに──冒険者としての勘ではあるが──何か、よくない気配がうろついているような感覚もある。
いつでも戦える覚悟をして、慎重に進んだ方がいいだろう……」
このフロアではターン開始ごとに「出来事表」のダイスを振り、その結果を見た上で行動を選択できる。
道は曲がりくねっていて先が見えづらく、どうやら分かれ道もあるらしい。さらに──冒険者としての勘ではあるが──何か、よくない気配がうろついているような感覚もある。
いつでも戦える覚悟をして、慎重に進んだ方がいいだろう……」
このフロアではターン開始ごとに「出来事表」のダイスを振り、その結果を見た上で行動を選択できる。
「出来事表」
1、ゴーレムを発見した!
2、ゴーレムの襲撃を受けた!
3、周囲には自分達以外の気配はない。
4、道の先に、何者かの気配を感じる。
5、道の先に、何者かの気配を感じる。
6、放置されている物資を見つけた!
7、放置されている物資を見つけた!
1、ゴーレムを発見した!
2、ゴーレムの襲撃を受けた!
3、周囲には自分達以外の気配はない。
4、道の先に、何者かの気配を感じる。
5、道の先に、何者かの気配を感じる。
6、放置されている物資を見つけた!
7、放置されている物資を見つけた!
1の場合、GMはプレイヤーにゴーレムへどう対応するかを尋ねる。
プレイヤーは戦ってもいいし、そっと立ち去ってもいい。戦うを選んだ場合、先手を打てる。
2の場合、ゴーレムの不意打ちを受けた形になり、戦闘が強制される。ただし、プレイヤーは逃げることを試みてもいい。ダイス判定で成功すれば戦わず逃げれる。
1、2の場合でゴーレムを倒すと、進行度が+1される。
3の場合、プレイヤーは自由に行動できる。怪我の手当てをしてもいいし、周囲を調べてもいい。先に進むことを優先し、何もせず進んだ場合、進行度が+1される。
4、5の場合、進行度が+1される。
6、7の場合、以下のアイテム表の中からダイスでひとつを得る。
【石炭、石炭、石炭、朽ちたメモ、朽ちたメモ、朽ちたメモ、古い金貨】
朽ちたメモを得た場合、GMはそのたびに以下のメモの内容をプレイヤーにひとつずつ明かすものとする。メモ3つをすべて得た場合、あとは石炭のみを得るか、進行度を+1するか選ぶ。
メモ1「寿命を伸ばすには、死ぬ原因をひとつひとつ排除していくのが近道だろう。怪我や病気、衰え、そして飢え。これらをなくせれば……」
メモ2「彼女は私の技術に懐疑的だったが、最終的には説得することができた。彼女に施した改造手術が成功していれば、私は大きな壁を一枚突破できたことになる」
メモ3「成功だ。彼女はもう飢えることはない。彼女も喜んでいる。次はどんな死の原因を取り除くべきか。彼女と話し合って研究を進めよう……」
プレイヤーは戦ってもいいし、そっと立ち去ってもいい。戦うを選んだ場合、先手を打てる。
2の場合、ゴーレムの不意打ちを受けた形になり、戦闘が強制される。ただし、プレイヤーは逃げることを試みてもいい。ダイス判定で成功すれば戦わず逃げれる。
1、2の場合でゴーレムを倒すと、進行度が+1される。
3の場合、プレイヤーは自由に行動できる。怪我の手当てをしてもいいし、周囲を調べてもいい。先に進むことを優先し、何もせず進んだ場合、進行度が+1される。
4、5の場合、進行度が+1される。
6、7の場合、以下のアイテム表の中からダイスでひとつを得る。
【石炭、石炭、石炭、朽ちたメモ、朽ちたメモ、朽ちたメモ、古い金貨】
朽ちたメモを得た場合、GMはそのたびに以下のメモの内容をプレイヤーにひとつずつ明かすものとする。メモ3つをすべて得た場合、あとは石炭のみを得るか、進行度を+1するか選ぶ。
メモ1「寿命を伸ばすには、死ぬ原因をひとつひとつ排除していくのが近道だろう。怪我や病気、衰え、そして飢え。これらをなくせれば……」
メモ2「彼女は私の技術に懐疑的だったが、最終的には説得することができた。彼女に施した改造手術が成功していれば、私は大きな壁を一枚突破できたことになる」
メモ3「成功だ。彼女はもう飢えることはない。彼女も喜んでいる。次はどんな死の原因を取り除くべきか。彼女と話し合って研究を進めよう……」
進行度が5を越える、もしくはメモを3つ手に入れた場合、あなたはノンプレイヤーキャラクター【アヴァリシア】と出会う。
名前:アヴァリシア
性別:女
種族:エルフ
外見:背が高く、肉感的な体つきをしている。長く伸ばした金髪、尖った耳、赤い瞳。全身の皮膚にルスペルに類似した刺青を入れている。幅広の包帯のような長い布を全身に巻いて、服の代わりにしている。
背中から無数のワイヤーやロープが延びており、それが地下二階フロアの奥にある巨大な魔導炉に繋がっている。
性別:女
種族:エルフ
外見:背が高く、肉感的な体つきをしている。長く伸ばした金髪、尖った耳、赤い瞳。全身の皮膚にルスペルに類似した刺青を入れている。幅広の包帯のような長い布を全身に巻いて、服の代わりにしている。
背中から無数のワイヤーやロープが延びており、それが地下二階フロアの奥にある巨大な魔導炉に繋がっている。
- アヴァリシアとの遭遇時のテキスト
「探索中、あなたは女エルフと遭遇した。
彼女は金髪で耳が尖っているところはエルフとして典型的だが、全身の皮膚に刺青をしており、背中から無数のワイヤーやロープを生やしているところは異様である。
まるで、生きていながら道具のように改造されたかのような……人とゴーレムの狭間にいるような姿をしている。
彼女は一歩引きながら、震える声であなたとデシレーに話しかけてきた。あなたたちに警戒心を抱いているが、戦うことは望んでいないようだ。」
アヴァリシア:あなたたちがどなたかはわかりませんが、どうか早く立ち去ってください。ここは危険ですよ。
あなたは彼女と会話し、情報を聞き出すことができる。
もちろん、彼女の言葉を受け入れて、探索を諦め引き返すこともできる……背後からデシレーに殴られることを覚悟するなら、だが。
どうする?
彼女は金髪で耳が尖っているところはエルフとして典型的だが、全身の皮膚に刺青をしており、背中から無数のワイヤーやロープを生やしているところは異様である。
まるで、生きていながら道具のように改造されたかのような……人とゴーレムの狭間にいるような姿をしている。
彼女は一歩引きながら、震える声であなたとデシレーに話しかけてきた。あなたたちに警戒心を抱いているが、戦うことは望んでいないようだ。」
アヴァリシア:あなたたちがどなたかはわかりませんが、どうか早く立ち去ってください。ここは危険ですよ。
あなたは彼女と会話し、情報を聞き出すことができる。
もちろん、彼女の言葉を受け入れて、探索を諦め引き返すこともできる……背後からデシレーに殴られることを覚悟するなら、だが。
どうする?
以下、会話をした場合のアヴァリシアの反応。GMはプレイヤーが以下のような質問をしたなら、対応する答えを返すこと。
Q、あなたは誰?
アヴァリシア:私はアヴァリシア。ご覧の通り、何の変哲もないエルフです。
Q、あなたはなぜここにいる?
アヴァリシア:ここは私のすみかです。300年前から、ずっとここにいます。
Q:この土地と建物はここにいるデシレーが買い取ったので、この場所は彼女のものなのですが?
アヴァリシア:もしかして、立ち退けと言うのですか? それは困ります。(困惑した様子)
Q:ここが危険とはどういう意味ですか?
アヴァリシア:ここは昔、危険な魔術師の工房だったのです。たくさんの罠と攻撃的なゴーレムが今もいます。襲われれば命がありません。
Q:なぜあなたは、危険なここから逃げないのですか?
アヴァリシア:私は、ここから立ち去ることができないのです。この『魂の鎖』によって、この場所に繋ぎ止められています。(彼女は自分の背中から伸びるワイヤーの束をあなたに示します)
Q:なぜ繋がれているのですか?/誰に繋がれたのですか?
アヴァリシア:ダリオのしわざです。錬金術師ダリオ・ラガルティハ! 彼は人を死なないものにする研究をしていて、私はその実験台として使われているのです。
Q、あなたは誰?
アヴァリシア:私はアヴァリシア。ご覧の通り、何の変哲もないエルフです。
Q、あなたはなぜここにいる?
アヴァリシア:ここは私のすみかです。300年前から、ずっとここにいます。
Q:この土地と建物はここにいるデシレーが買い取ったので、この場所は彼女のものなのですが?
アヴァリシア:もしかして、立ち退けと言うのですか? それは困ります。(困惑した様子)
Q:ここが危険とはどういう意味ですか?
アヴァリシア:ここは昔、危険な魔術師の工房だったのです。たくさんの罠と攻撃的なゴーレムが今もいます。襲われれば命がありません。
Q:なぜあなたは、危険なここから逃げないのですか?
アヴァリシア:私は、ここから立ち去ることができないのです。この『魂の鎖』によって、この場所に繋ぎ止められています。(彼女は自分の背中から伸びるワイヤーの束をあなたに示します)
Q:なぜ繋がれているのですか?/誰に繋がれたのですか?
アヴァリシア:ダリオのしわざです。錬金術師ダリオ・ラガルティハ! 彼は人を死なないものにする研究をしていて、私はその実験台として使われているのです。
以下、制作中……