アンデッドとラウズカード
有史以前より、地球上の生命の繁栄を管理する正体不明の“統制者”(マスター)によって創り出された、地球上に生息する様々な生物の始祖たる不死生物。いかなる方法を用いても死ぬ事がないことからアンデッドと命名されている。それぞれが地球上のトランプに似た「カテゴリー」で種類が分けられ、いかなる生物の始祖でもないイレギュラーな存在である「ジョーカー」を含めて53体存在する。カテゴリーは、「アンデッドバックル」の内部に記されている。劇場版のMISSING ACEでは54体目のイレギュラーな存在「アルビノジョーカー」が出現した。バトルファイトでアンデッドが最後の1体になると全て封印するまでラウズカードからは解放できなくなるようである(但し、ジョーカーだけは例外のようである)。
同じアンデッドでも戦闘力に差があり、特に「カテゴリーA」と「カテゴリーJ」「カテゴリーQ」「カテゴリーK」と呼ばれるアンデッドは他の個体を上回る戦闘力を持つ。またカテゴリーJ、カテゴリーQ、カテゴリーKの上級アンデッドは高い知能を持ち、人語を解すほか人間の姿に化身することも可能。人間や下級アンデッド(カテゴリー2~カテゴリー10)を操ることもできる。アンデッドは、緑の血を流すため、上級アンデッドやジョーカーなどは人間に化身してもそれで正体が判明する。アルビノジョーカーは、上級アンデッド同様に人間に化身できるが、ジョーカーは腰のベルト「ジョーカーラウザー」(カリスラウザー)にハートのカテゴリー2・ヒューマンアンデッドを封印した「スピリット」をラウズして変身している状態である。
カテゴリーAとカテゴリーKは似た種族であり、カードの絵柄が似通っている。(スペード:ヘラクレスオオカブトムシとコーカサスオオカブトムシ、ダイヤ:ノコギリクワガタとギラファノコギリクワガタ、ハート:ヒョウモンカマキリとパラドキサカマキリ、クラブ:オニグモとタランチュラ)また、下級アンデッドでも能力的にはヒューマンアンデッドは例外である。
アンデッドは、
ラウズカードごとにスートが決まっており、スペード、ハート、ダイヤ、クラブの4種類である。他のアンデッドはその仮面ライダーのスートにあてはまらない場合、ワイルドのスートに封印される(ジョーカーとアルビノジョーカーは例外)。全てのスートのアンデッドが登場したのはスペードのスートのみで、ハートは3、6、9、Kが、ダイヤはA、2、3、5、6、10が、クラブは2、4、5、6、8が未登場であった。ラウズカードに封印しても、一時的に活動を停止してカードの中で眠っている状態であり、解放すると復活する。また、封印されたアンデッドの意思が強い場合、ヒューマンアンデッドやレンゲルのスパイダーアンデッド、一部の上級アンデッドなどのように封印者のライダーやジョーカーに影響を与える。
アンデッドを封印したラウズカードは「プライムベスタ」と呼ばれ、ワイルドのものは「ワイルドベスタ」、空のカードは、「プロバーブランク」、ワイルドの空のカードは、「コモンブランク」と呼ばれる。「マイティ」やワイルドカリスの「ワイルド」のように技を発動するのみでアンデッドが封印されていないカードもある。
TVシリーズ第2話や劇場版のMISSING ACEなどでは下級のランクのアンデッドやジョーカー(
仮面ライダーカリス)はアンデッドの言語とされる人間には理解不能な言語で会話をしている。
一説ではバトルファイトに最後まで勝ち残ったアンデッドは次回のバトルファイトではカテゴリー2に組み込まれるようである。
上級アンデッド
12体のカテゴリーJ、カテゴリーQ、カテゴリーKのアンデッド。金のアンデッドバックルを持つ。スペードのカテゴリーJ・高原=
イーグルアンデッド、カテゴリーQ・矢沢=
カプリコーンアンデッド、カテゴリーK・キングと名乗る少年=
コーカサスビートルアンデッド、ハートのカテゴリーJ・新名=ウルフアンデッド、カテゴリーQ・吉永みゆき=オーキッドアンデッド、ダイヤのカテゴリーJ・伊坂=ピーコックアンデッド、カテゴリーQ・あずみ=サーペントアンデッド、カテゴリーK・金居=
ギラファアンデッド、クラブのカテゴリーJ・大地=
エレファントアンデッド、カテゴリーQ・城光=
タイガーアンデッド、カテゴリーK・嶋昇=タランチュラアンデッドの11体が登場。
ディケイドでは、未登場だったハートのカテゴリーKが本作オリジナル怪人として
鎌田=
パラドキサアンデッドで登場した。伊坂や新名のように人間を配下にして組織で行動する者や烏丸啓のチベットでの友人嶋昇のように人間として生きる平和的な者もいる。新名の組織はアンデッドハンターで自分専用のバイク・ブラックファングを開発していた。
カテゴリーA
カテゴリーAは仮面ライダーの変身に不可欠なカードであるアンデッドであり、登場の機会は限定される。クラブのスパイダーアンデッド、ハートのマンティスアンデッドが本編に登場。マンティスアンデッドはベルトがアンデッドバックルになっている以外は
仮面ライダーカリスと変わらない姿をしている。スペードのビートルアンデッドは劇場版のみに登場。ダイヤのスタッグビートルアンデッドは、未登場となっている。
アンデッド以外の怪物
ハートのカテゴリーJ・新名=ウルフアンデッドの爪のウルフヴィールスによって怪物化した狼人間「ワーウルフ」やジョーカーがバトルファイトに勝利した時出現する黒いゴキブリに似た怪生物「
ダークローチ」、アルビノジョーカーの配下で白いゴキブリに似た怪生物「アルビローチ」、人間とアンデッドの細胞を融合した「トライアル」シリーズ(劇中ではトライアルB、トライアルD、トライアルE、トライアルF、トライアルGが登場)、ダイヤのカテゴリー10「カメレオンアンデッド」とクラブのカテゴリー8「スコーピオンアンデッド」の合成アンデッド「
ティターン」が登場した。
ティターン以外はアンデッドではないため、それぞれ違う描写で死亡・消滅する。
後に全てのアンデッドの細胞を融合した究極の人造アンデッド、ワイルドのカテゴリーA「ケルベロス」が登場し、天王路博史が右腕のカードリーダーで「ケルベロスⅡ」に変身した。このアンデッドは、ライダーのラウズカードを吸収し、ジョーカーのようにアンデッドを封印できる。
現代のバトルファイト
現代のバトルファイトは人間によって意図的に仕組まれたものであり、その黒幕は人類基盤史研究所(通称
BOARD)の理事長、天王路博史だった。彼は“統制者”の意志を伝え、アンデッドを封印する「封印の石」(モノリス)を拘束し、裏でBOARDやアンデッド、仮面ライダー達を操っていた。BOARDの研究員、広瀬義人が不治の病にかかった妻広瀬小百合の治療のため、アンデッドの不死の秘密を探るため、アンデッド達を解放したのを最大限に利用した。アンデッド解放後、死亡した広瀬義人の記憶を受け継ぎ、本人の意志で義人に成り代わり変身した「トライアルB」の記憶を改竄して利用した。
天王路は全てのアンデッドの細胞を融合した最強のアンデッド、ワイルドのカテゴリーA「ケルベロス」を封印の石から誕生させ、バトルファイトに勝ち残りこの世界の支配者になろうとした。配下の「ティターン」や「トライアル」シリーズはそのための実験台でもあった。このことを知る上級アンデッドはクラブのカテゴリーQ城光=
タイガーアンデッドとダイヤのカテゴリーK金居=ギラファアンデッドのみである。
最後、、天王路は自ら、ケルベロスと融合・変身した「ケルベロスⅡ」となるが、仮面ライダー達に敗れ去ることになる。その後、変身の解けた天王路を金居が殺害し、ケルベロスのカードを奪う。その金居=ギラファアンデッドを橘朔也=
仮面ライダーギャレンが決死の戦闘で封印したため、ジョーカー=相川始がバトルファイトに勝ち残ったことになり、
ダークローチが大量発生して人類は危機に陥ることになる。
劇場版のバトルファイト
劇場版「MISSING ACE」のバトルファイトは、
仮面ライダーグレイブに変身する青年
志村純一の正体、「アルビノジョーカー」が引き起こしたものである。このバトルファイトは、本編とルールが異なり、超古代のレリーフに4枚のカテゴリーKから生まれる「バニティーカード」を捧げ、
巨大邪神「14」(フォーティーン)を復活させることにある。超古代のレリーフの封印を偶然解いてしまった本編でも故人であるカメラマン栗原晋の娘、14歳の栗原天音がバニティーカードの生贄として狙われる。
劇場版は最後のアンデッドになった
ジョーカー=相川始=
仮面ライダーカリスを剣崎一真=
仮面ライダーブレイドが封印した4年後の物語となっている。志村純一は、仲間の
三輪夏美=
仮面ライダーラルク、
禍木慎=
仮面ライダーランスを利用するため、スカウトし、カテゴリーKを奪おうとした二人を殺害する。
この物語は、不死生物のアンデッドである再解放されバニティーカードの身代わりになった相川始=ジョーカーや「14」と融合した志村純一=アルビノジョーカーが死亡するという矛盾に満ちた展開となる。
ブレイドの世界
仮面ライダーディケイドでの「ブレイドの世界」では、アンデッドのバトルファイトは行われておらず、アンデッドの行動原理は謎となる。また、人間に化身する上級アンデッドも
鎌田=
パラドキサアンデッドしか登場せず、ジョーカーもオリジナルの物語のケルベロスのようなラウズカードの人造アンデッドで人間である
BOARDの社長、
四条ハジメが変身する。
アンデッド登場リスト
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最終更新:2010年12月11日 17:48