ヴェフィス人との付き合い方は、
ファルトクノア共和国の主要民族であるヴェフィス人の文化と、マナーや慣習などヴェフィス人と付き合う上でのお役立ち情報である。ヴェフィス人は民族叙事詩に基づく強靭な英雄観や高いプライドを持つため、これを知らないでヴェフィス人と接すると、大きな問題を生む可能性があるので、ぜひこれらの項目に留意したい。
なお本項では、
ファルトクノア共和国に居るヴェフィス人に焦点を当てる。その他の国のヴェフィス人に関しては
リスヒューメ編を参照のこと。
概要
ヴェフィス人は、
異世界ファイクレオネからこの
大宇宙世界に
ウェールフープという異能によって到来した。別世界で全く違う歴史を辿ってきた上に、大宇宙に接触してきたのは18世紀という比較的新しい時代である。大宇宙の国際文化とは大きく異る彼らとの間には幾つかのコミュニケーションにおける困難が生じた。
彼らを理解する上で重要なのは
「スキュリオーティエ叙事詩」と呼ばれる民族叙事詩を元とした文化である。古代のヴェフィス人は武人として貴族に仕え、武芸に長け、独自の信仰である
フィメノーウル信仰に基づいた倫理を構成した。現代のヴェフィス人もこれを継承しているということを意識することは重要である。
また、ファイクレオネにおける歴史が彼らの価値観を左右していることも重要な事実である。ヴェフィス人はファイクレオネ史のなかではリパラオネ系民族の一つと言われており、リパラオネ系文化の影響も色濃く受けている。
ファルトクノア共和国のヴェフィス人はこれに加えて、
第三政変前後の
ユエスレオネ史に由来する歴史的影響を受けていることも考慮しなければならない。
挨拶
ヴェフィス人は他人への礼儀を重要視しているため、挨拶は非常に重要である。ことファルトクノア共和国に至ると、リパライン語を使った挨拶が無難であろう。
目の礼儀(セルシェート)
目を見て話すとヴェフィス人は敵対していると考えることがある。ユエスレオネ文化の影響であまりこういったことは考えられなくなったが、目を合わせないほうが無難である。
握手
ヴェフィス人に握手をする習慣はないが、ユエスレオネ文化の影響で他人の握手を彼らは受けがちである。特に悪い意味は無いため、握手をすることを気負する必要はない。
交流
会話
一般的にヴェフィス人同士の会話に特徴づけられるのは、お互いの誇りを傷つけないことである。それは互いの評価を交わし合うことでもあり、一方でお互いの言葉を最後まで静かに聞くことでもある。このため、冗談でも相手のプライドを傷つけるような物言いは止めたほうが良いだろう。
ヴォルシの重視
多民族においてはジェンダーや性役割を重視することが多いが、ヴェフィス人(もとい現代ファイクレオネ人)は、ウェールフープが使えるケートニアーなのかネートニアーなのかに関する
ヴォルシを重視する。これは近年になって差別的と考えられているが、様々な議論がある。大宇宙世界やアース人の殆どはネートニアーであるため、ネートニアーのヴォルシを意識しながら会話をするといい場面もあるだろう。
相手の家柄の話を聞く
スキュリオーティエ叙事詩という壮大な王朝大河叙事詩の影響を受けがちなのか、ヴェフィス人は人によっては自らの家柄を語る者も多い。このとき相手の話を遮ったりしてはならない。そうしてしまうと、相手の家柄に興味がないと謗る意味合いに取られることがあるからだ。ヴェフィス人の家柄の話は叙事詩であったり、他の古典作品に絡めて語られることが多い。遠く離れた異世界の古代に思いを馳せて、ゆっくりと時間を掛けて聞いてあげるのが吉だ。
なお、ヴェフィス人の全てが家柄を話したがるとは限らない。人によってはベラベラと家の来歴を話すことは誇りを傷つけることだとする人も居るので注意が必要だ。
礼儀に気をつける
ヴェフィス人は武人の文化を持つため、礼儀に非常に厳しい。
ヴェフィス式の席次やセルシェート、挨拶など細かいところを気にする。外国人である場合はある程度大目に見られるだろうが、長く住んだり、友人関係となる場合はこれらに気をつけるべきだろう。言葉遣いでは "
fenxe baneart"「バネアートを供する」 が有名かもしれないが、それ以外にも言葉遣いに気をつける場面は多い。
文学を知る
ヴェフィス人同士では、叙事詩やその他古典文学、リパラオネ教・フィメノーウルの教典に基づく教養が重要視されており、それに絡めた知識やネタ、ジョークなどは大いに評価され楽しまれている。外国人である場合は、自国の古典文学やよく知られた作品を紹介してあげるとヴェフィス人も喜ぶことだろう。
一方で、ヴェフィス人文化圏ではアニメや漫画などサブカルチャーなども盛んである。シャール・クラナント・ヌイビェルシャ・レーカの「ユフィアちゃんのおしごとっ!」などを履修しておくと、円滑に会話に乗れるかもしれない。
コーヒーブレイクの時間を
ヴェフィス人はセーケやヴェフィス・チェスを始めとしたボードゲームが好物である。横にクテュヴ(
コーヒー様飲料)を置いて、ゆったりとした時間を過ごすことはヴェフィス人の「コーヒーブレイク」の一環となっている。
ヴェフィス人と仲良くなったら、昼下がりにボードゲームとクテュヴでゆっくりしてはいかがだろうか。
終わりに
ヴェフィス人は非常に高潔でプライドの高い民族である。それゆえ、付き合いづらいところもあるかもしれない。しかし、多文化交流の要点とは、そういった難しさを乗り越えた先に見えてくるものである。気高い彼らと親しくなった先に何が見えるのかは、この記事を読んでいるあなた次第である。
最終更新:2022年03月20日 02:36