ロマプルスの種族(エープリースタ語:ǟprīstu nōmsīta、エープリーストゥ・ノームシータ)とはロマプルスの中のアイデンティティ集団であり、エープリースタ評議会設立時に集結した九つの集団を指す。


概要

ロマプルスたちは種族のことを単にノームシータ(nōmsīta)またはノーミースタ(nōmīsta)と呼ぶ。九つの種族は本来ロマプルスが変異体として発現した時に地理や発展度の要因によって分化した文化集団であった。しかし、それまでプルスティアとしての生活と思考を維持していたために文化集団としての差はその時々で変化していた生活環境などが変異体として発現したために切り取られてしまった程度に過ぎなかった。
エープリースタ・プルス共和国が崩壊し、ロマプルスたちが離散した際にロマプルスの中でプルスティアに対する考え方がまちまちだったことから、この文化集団を元にして同じ考え方を持つ集団が種族として組織的な行動を取るようになった。
離散が種族ごとだったことから種族はそれぞれ別の性格を持つようになっていったが、評議会が設立されたことによって現在ではロマプルスとしてのアイデンティティも持つようになっている。

公認九種族の一覧

三分類 九種族 酋長 種族名の意義
指導者
ōfrīsta
白雪草(しらゆきぐさ)
fōrsīta
染まらない不偏不党の白と絶対の寒さの中に生える強き民草
天稟(あまふち)
līvnōsa
天から齎された知を駆使して民を導く選ばれた者たち
季節
līmōnta
春露(はるつゆ)
īrvōsta
春の朝露のように優しき民
夏風(なつかぜ)
nōmnīla
夏の潮風のように情熱を持った民
秋暮(あきぐれ)
spīrlōa
秋の夕暮れのように情緒の機微を描く民
冬葵(ふゆあおい)
līfmōra
冬に咲く葵のように小さく可憐な民
生業
fīvrōla
灯火(ともしび)
ōtmprīa

アルフラット・アベニーレ
光をともし、道を拓く民
暗闇(くらやみ)
līrnōta
安らかな眠りを求める者にそれを与える民
技術(わざすべ)
ōrtnīfma
好奇心と手際の良さで奇妙な道具を作る民

公認九種族

指導者(オーフリースタ)

ロマプルスの中で一定の影響力を持つ二つの種族。主に保守派と革新派とに二分されていると見ることが出来る。

白雪草(フォールシータ)

種族名の意義
染まらない不偏不党の白と絶対の寒さの中に生える強き民草
種族の特徴
静かで礼儀正しく、暴力を好まない。故に力による解決を好まないが、失政の責任を取るようなパフォーマンス的なことは苦手。曲がったことが嫌いででルールに反したり、グレーゾーンな行為を行うのにも躊躇する。ロマプルス全員とそれに関係する全ての存在の平和を目指しており、エープリースタ評議会の中では革新派の指導的立場を担う。

天稟(リーヴノーサ)

種族名の意義
天から齎された知を駆使して民を導く選ばれた者たち
種族の特徴
傲慢不遜、力による解決を好み、エリート主義的で他の種族を見下している。その代わりに失政に対する責任感が敏感であり、少しでも責任感を感じると人知れず自殺することが多い。ロマプルスのみの、またはリーヴノーサ種のみの繁栄を第一の目的としており、エープリースタ評議会の中では保守派の指導的立場を担う。

季節(リーモーンタ)

庶民階級に当たる。政治的には日和見主義で市民的、指導者の二大勢力を盲目的に選択して追従することが多い。

春露(イーヴォースタ)

イーヴォースタ
種族名の意義
春の朝露のように優しき民

種族の特徴
他者に対して非常に寛大であり、温厚だが無能。赤の他人だとしても争いに介入して仲介しようとする性質があるがその度に有力な解決策を提示できずに跳ね除けられている。エープリースタ評議会の中では保守派とも革新派ともどっち付かずの立ち位置を取っている。

夏風(ノームニーラ)

種族名の意義
夏の潮風のように情熱を持った民

種族の特徴
何かと熱血で情熱的であり、居るだけでテンションが上がる。しかしながら、何かと事を大きく見たり、荒立てがちなことからスピールローアからは嫌われがちである。エープリースタ評議会では強硬派であるリーヴノーサの肩を持つことから保守派に分類されているが自身は保守的だとは思っても居ないし、そういった考え方もあまりしない。

秋暮(スピールローア)

スピールローア
種族名の意義
秋の夕暮れのように情緒の機微を描く民

種族の特徴
物静かでフォールシータと非常に関係が良い。芸術家が多く絵や音楽、文学はスピールローアの専売特許とも言えよう。しかしながら、精神的に不安定な者が多いことも間違いなく、意図不明の自殺者が多い。エープリースタ評議会ではフォールシータとの友好やノームニーラと敵対することから革新派に属するがノームニーラと同じようにこれは政治的考え方を支持するというより種族間闘争の占める割合が大きい。

冬葵(リーフモーラ)

種族名の意義
冬に咲く葵のように小さく可憐な民

種族の特徴
身長が低く、小さいが容姿がとても良い種族であるとされる。ロマプルス内では政治的に非常に無力でありながらもアイドル的立ち位置の者を排出することから存在を疑問視されることは少ない。イールヴォースタと同じようにエープリースタ評議会での立ち位置は曖昧だが、付いた方の勢力にリーモーンタの支持が集まることからオーフリースタは常に動向を気にかけている。

生業(フィーヴローラ)

特定の職業と結びついた種族である。リーモーンタの日和見主義とは異なり、自らの職業生活にどのような影響が加わるのかを判断してオーフリースタを支持する。このため両者に痛烈な批判を加えたりする場合もある。

灯火(オーテムプリーア)

オーテムプリーア
種族名の意義
光をともし、道を拓く民
種族の特徴
光や火を生み出すことを生業とする種族であり、同時に探索や斥候なども得意とする。基本的に冒険的な性格で物を恐れず勇敢だが、それは危険と触れ合う時間が長いということも表す。リーヴノーサの鼻につく態度が嫌いであり、現場のことを理解していないオーフリースタに対して強い反感や軽蔑を抱く者が多い。派閥争いに対しては冷笑的で、マニュフェストの内容によって支持する方向をまちまちに変える。

暗闇(リールノータ)

種族名の意義
安らかな眠りを求める者にそれを与える民
種族の特徴
埋葬や葬儀、安楽死などを生業とする種族であり、暗殺や特殊部隊も担う。ロマプルスの軍事的な面を担っており、軍部としての影響力がオーフリースタの主導権と対立することからお互いに警戒しながら政治交渉を行っている。オーフリースタの特定の派閥を支持することは無いが、基本強硬派であるリーヴノーサを支持することが多いともされる。

技術(オールトニーフマ)

種族名の意義
好奇心と手際の良さで奇妙な道具を作る民
種族の特徴
技術発展を担う研究開発の中心となっている種族であり、ロマプルスの技術に関する重大な存在となっている。政治には殆ど興味がなく、そういった活動にも与さない。このため懐柔なども効果がなく、オーフリースタは執行で支持を集めようとオールトニーフマに対しては比較的健全な政治が行われているとされる。

非公認種族

ロマプルスから派生した社会集団であるにも関わらず自らをロマプルスと認めない集団(イーストラノー、īstranō)や逆にロマプルス系でもないのにも関わらず自らをロマプルスに属すると主張する集団(イーストラポー、īstrapō)が居る。これらをまとめて非公認種族と呼び、公認種族とは区別されエープリースタ評議会の指図を受けない代わりに社会保障制度など支援を受けることが出来ない。

イーストラノー

木漏日(エートリールタ)

種族名の意義
エートリールタ(ǟtrīlta)という名前は動詞語根√trvt「強める、強化する、しっかりとする」と同根である。木と木の間から差し込む光を集めるようなイメージ。
種族の特徴
ファルトクノア共和国に定住するロマプルス系民族、当局の差別を避けるためにロマプルスであることを否定していたのが社会集団の主張に昇華して定着したものであるとされている。

イーストラポー

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最終更新:2021年08月27日 04:50