概要
ラブレイの政治哲学の中核的概念として「独裁制の分析」が存在する。イェスカ哲学における「従属化=人称化=主体化」を元に独裁制が理論上可能な市民の主体化原則として働くことを述べた上で、指導者の非人称化がなされえないことで独裁制が現実には国民の主体化原則として働かないことを示した。
ラブレイはこの議論を推し進め、指導者が人称化主体として他者の主体性を吸い取るものとして代議制なども批判する。ラブレイはこのために最も重要な国家としてのあり方を「啓示による自己統治」とした。この「啓示」という点にフィグウィンの意識主義的教法学の観点を引き出すことによって、ラブレイは意識主義的政治哲学の成立を提唱することになる。
ラブレイはこの「啓示による自己統治」がなされる国家を被示国(kinervelerrgicco)と呼び、「指導者が人称化主体として他者の主体性を吸い取る」ような統治がなされる国をイア(I'a)と呼んだのであった。このイアという名の語源は
大宇宙諸国における国名にイアやイヤで終わるものが多かったために総括的な現時点での体制への批判とそれを抽象化するということがこの言葉に含まれている。
最終更新:2020年08月29日 13:07