毘陀羅鬼霊起法

ヴェーターラ・サーガラ

昇神(アヴァターラ
使用者 ヴァルナ・アートマン
発動方法 条件発動型 能力系統 類感系
能力 自分と性交した女の分身を創り出す

能力詳細

自分と交わった女の分身を創りだす条件型類感系能力。
連邦内でも秘中の、アートマン家の機密事項。分身は真我兵団を裏で支援する別働隊、自爆などを行う特攻用の「毘陀羅(コピー)部隊」として運用される。

ヴァルナの直接戦闘においては不意打ちで出現させて、武装を持たせた奇襲ができるなど非常に有用。

  • 毘陀羅(コピー)
分身達はオリジナルが最後にヴァルナと接した時点までの記憶と技術が完全な形で引き継がれる。これには新世代特有の身体能力なども含まれるが、例外的にアヴァターラは複製できない。
同時に複製できる上限は八人で、それぞれが別人でなければならない。この数を超えれば再現性が薄れ、あるいは形を保てず崩壊する。
コピーの生まれる場所も遠隔で決めることができるようで、コウハと協力すればかなり距離(星間クラス)が離れていても、精密な地点に出現させることが可能。

オリジナルが健在ならば、何度でも複製体は作れる。
複製された姿は裸体で、服や装備は身に付けていない。そのため個別に新たな装備の供給が必要になる。

理由不明だが分身はオリジナルと接触すれば消滅してしまい、通信や文書のやり取りですら不可能で分身は行動に多くの縛りを抱えている。
またミトラだけは何故か複製できないなど条件発動型のアヴァターラらしく、使い手本人もわからない点が多い。

分身は一定のダメージ(一般的な致命傷程度)を受けると消滅する。
分身は本物と深く繋がる殆ど同一人物と言えるため、自爆を命じられても自分だけが損な役回りとは感じない。さらに寸分違わない自分が残るという擬似的な不死を体現し、コピーの場合は消滅(死)も体験できる。

最近だとヴァルナと分身の女は視界などの感覚同期が可能であることが発覚している(同期できる対象には相性があるのか発動条件は不明)。これは限定的にコウハを超える域。


  • 幸不幸の帳尻合わせ
オリジナルとコピーの間では幸不幸の運勢すらリンクする。例えばコピー側に起きた不幸の分が、帳尻合わせでオリジナルに幸運が訪れるという仕組み。
この力は「禍福はあざなえる縄のごとし」*1と作中でも評されるが、諺の本来の意味とは若干異なり、ヴァルナの力は“顕在化した不幸”に反応して帳尻を合わせる。
発動条件は当事者が不幸に気付くこと。必要なのはそれだけで、総じてリスク無しを実現する破格の支援能力。

ただし本物と分身の間でしかこれは成立しない。咄嗟の機転や判断力が強化されて最適解を選び続けることが出来る程度で、他に影響が及んでもせいぜいが同行者が最適の選択に導かれるという程度に収まる。
あくまで現場の状況にのみ働く力で、不幸が後に巡り巡って大きな幸運を引き寄せる、敵の行動や自然状況を操るなどといった強力なものではない。

また因果の帳尻合わせはその区分を当人が見極めなければならないため注意が必要。幸運がいつまで続くかはわからないため、あまり頼りすぎるといつのまにか幸運を使い果たしていたり、気の緩みで普段では考えられない大きなミスで自滅することも。いずれは自分の思考が信じきれなくなる、そういう意味ではやはり諺と同じ力なのかもしれない。

  • 能力の真価
能力名が起屍鬼と字面が似てるように、この能力の真価は壊者になった者も再現が可能という点。起屍鬼の受肉とも表現できる。
この能力が起屍鬼化すれば不死者を真の不死身にする可能性もある。
ただしオリジナルが消えると禍福の帳尻合わせはできなくなる。

不完全ながらも、地獄の世界から掬い上げてくれるのがヴァルナの力。故に真我兵団の女たちは彼に己の意志で毘陀羅(じぶん)を預ける。
不死の呪いに覆われている第零神座の時代においてはヴィヴァスアヴァターラに並ぶほどの反則的な能力である。

自分が壊れた時は複製することを望む真我兵団の者も多いが、壊者化した後の毘陀羅化は一回が限度なので、コピーも壊れれば二度の再現は不可能になる。

個人副官

真我兵団の複製した女達の内オリジナルが壊者となった場合は、誰か一人がヴァルナを公私共にサポートする個人副官という役職に回る。
前述の一度に再現可能な複製の数から、支援要員として枠は空けておかねばならないので個人副官は常に一人。
壊者の複製も一度きりなので前任者が死ねば交代するシステム。副官は単純な実力で選ばれるようだが、もしかしたら自分を本当に愛した者しか壊者後の複製はできないのかもしれない。
元々真我兵団は存在しないことにされている裏の部隊であるが、個人副官はその裏側からすら抹消された者。彼女らはより深い闇の中でヴァルナの懐刀として生きる。

個人副官達はヴァルナのことを本気で愛していたらしい。ラートリー曰く「全員がミトラに喧嘩を売ったおっかない連中」。
これまでの個人副官は4名(プライドは高いが寂しがり屋マッドなリケジョヴァルナに似た不良)。サティーが5人目。

後の神座世界では個人副官達がそれぞれの時代で観測者の女相棒として異なる姿と名で現れる。

  • 本体が壊者になった分身の真骨頂
壊れた本体が経験した中で最も強力な攻撃に対する完全防御。歴代の個人副官は斬撃無効、爆撃無効、低温無効といった耐性を有しており、それらを部分的にヴァルナと共有できる。
理屈としては一度壊れ切った者は再び壊すことができないというもの。

そしてサティーが生前にルドリヤ戦群の力を受けていたことで雷撃無効も獲得した。


備考

サンスクリット語 の「ヴェーターラ」、起屍鬼のこと。
屍骸に憑く鬼神。人の死体を操り、これを動かすと言われる。
音写では毘陀羅(びだら)、毘多茶(びただ)などとも。

「サーガラ」はサンスクリット語で海を意味する。


関連項目



  • 「条件発動型は場合によっては一生アヴァターラを自覚できない可能性が付きまとう」か… -- 名無しさん (2022-08-06 21:28:15)
  • どことなくアイオーンにも似てるが・・・ミトラの件は一番愛してる女は複製できないってのがわかりやすいが、別の理由があったりするのか -- 名無しさん (2022-08-06 22:40:33)
  • 司狼が自分どころかエリーすらもヴァルナの巻き込みだと知ったら益々ブチ切れそう -- 名無しさん (2022-08-06 22:55:15)
  • そっちの方の魔弾とか予想できんわ -- 名無しさん (2022-08-07 01:17:02)
  • 自分が抱いた女の陰に隠れてバトルの偵察と解説をするのが運用として最適解の異能 -- 名無しさん (2022-08-07 07:13:00)
  • ↑言ってること本体にブーメランしてのほんと草 -- 名無しさん (2022-08-07 08:37:09)
  • ↑やめて差し上げろ、多分本人が1番こんなモン大嫌いだから -- 名無しさん (2022-08-07 09:54:49)
  • 他の観測者の発言も大体ブーメランさせられそうだなー -- 名無しさん (2022-08-07 20:11:48)
  • マシュヤーナオリジンもヴァルナと対等になろうとしたんかね。許嫁のミトラだってあくまで嫁ぐ側だろうし、アートマン家の御当主と対等なんて、マシュヤーナとズルワーンの間柄より難易度高そうだぜ。 -- 名無しさん (2022-08-08 20:08:21)
  • 起屍鬼と名前が同じヴェータラなのはまだなんか厄ネタありそうだよね・・・ -- 名無しさん (2022-08-08 23:23:19)
  • 設定見返すと、恋人のコピーを個人副官にするヴァルナだけど、最終的にはミトラの副官にヴァルナがなるんだな -- 名無しさん (2022-08-09 13:00:36)
  • 恋人× 恋人キャラ〇 やな -- 名無しさん (2022-08-09 13:03:50)
  • そう考えると大出世だなミトラ。けど、どうも展開的に連邦でも帝国でも教圏でも戦郡でもない第五勢力として始まりの6人含めた人材がアーディティヤ艦隊になりそうだからな。ということは一種の国家元首になるんか、ミトラ -- 名無しさん (2022-08-09 14:04:44)
  • 今のところ大尉だけどアーティディヤ艦隊の司令官で少将にまでなるらしいし -- 名無しさん (2022-08-09 14:33:33)
  • 少将だし国家元首は違うんじゃない。アーディティヤの乗船権が星霊大祭のメンバーで、ヴィヴァスはトラブルメーカーって書き方だからリーダーの可能性高いのはテルミヌス。というか各国の首脳陣を倒した同盟軍が妥当じゃない -- 名無しさん (2022-08-09 19:24:26)
  • ↑6 そも鬼霊起法だから、禄でもないのは確定だよ。鬼霊は幽霊と同義で、それの起法だからねえ。 -- 名無しさん (2022-08-10 23:54:07)
  • というか字面からして、そこら漂っている魂使ってヴェーターラ作る能力だと宣言してる様なものだね、これ。 -- 名無しさん (2022-08-11 00:00:52)
  • 最終的に起屍鬼化して無尽蔵に分身が生まれる機構みてえになったりしてたら笑えねえなと思ったけど、それで常時発動型になったりしたらアイオーンや神座の魂発生の原型になってたりしてね。↑のようなそこらの魂を使って作れるなら、魂にパーソナリティなんざないって事にもなるかもなぁなんて悪趣味な事も考えられたりするし -- 名無しさん (2022-08-11 02:01:51)
  • というかナラカ戦隊のアヴァターラってなんか座の機能のルーツみたいな能力じゃね? -- 名無しさん (2022-08-11 15:35:12)
  • ふと思ったのが、観測者が不能になるのは、この能力の枠を潰さない為ではなかろうか。操を捧げているけれど、それはミトラだけじゃなくて、この能力で抱いた全員なのでは -- 名無しさん (2022-08-11 21:02:01)
  • 能力発現の原理が渇望方式じゃ無くて良かった能力だと思う。こんなん発現させる渇望あったらドン引きされそうだし。 -- 名無しさん (2022-08-11 21:58:56)
  • アパオシャ「呼んだ?」 -- 名無しさん (2022-08-11 23:08:55)
  • 分身は死ぬことができる。ってのは男はカッコよく死ね。女はカッコよく生きろ。に対して正田卿ワザとやってるよね -- 名無しさん (2022-08-12 19:23:00)
  • これまでの観測者には必ず”女の”相方がいて司狼に至っては練炭補正とはいえ合体までしてるのに純愛気取ってるのに違和感があったんだよな。やっぱりぬちょぬちょのクソ野郎じゃねえか! インポにされた歴代観測者に謝れ! -- 名無しさん (2022-08-20 11:02:34)
  • ↑ヴァルナ的には「俺(観測者)と俺の女たちだから別に良いだろ」って感じなのかも知れんし… -- 名無しさん (2022-08-20 11:23:57)
  • まぁ、全神座にいるのはズルワーンの転生体みたいな話もあったから観測者はそういうもので説明つくけど、女性陣はどの理屈で出てきてんのかな。この能力みたいに観測者には付随して副官がつく仕様とかなのかね -- 名無しさん (2022-08-20 12:52:18)
  • ヴァルナは練炭との出会いで何かに覚醒めたのか? -- 名無しさん (2022-08-20 14:08:19)
  • 女の陰でバトルの解説なんかをしてる男は、死んでいいだろ定期 https://w.atwiki.jp/god14/pages/864.html -- 名無しさん (2022-08-20 23:32:41)
  • 司狼のヴァルナぶっ殺してえっていう願望の暗喩だったりして -- 名無しさん (2022-12-07 00:51:10)
  • インポの系譜は運操作ができるってのは、この能力が元なんだろうな。つまりは逆説的に本体のヴァルナが不幸を被ってるために観測者達は異常な運の良さを獲得している。どんな不幸が訪れてそれを処理してるんだろ -- 名無しさん (2022-12-07 01:07:45)
  • 実はホモだったりして… -- 名無しさん (2023-01-29 09:29:02)
  • 欠損した部分をコレの応用で作った女の身体で補填して復活。とかは流石に無いか。ボディチョッパーどころじゃないアレさだし。 -- 名無しさん (2023-08-24 21:34:44)
  • エロゲー主人公やNTR物の竿役みたいな能力だよな…すまんヴァルナ…きめぇから近寄らないでくれ… -- 名無しさん (2024-08-31 16:07:06)
  • 同時に複製できる上限が八人ってのも気になるな。 -- 名無しさん (2024-11-10 19:42:54)
  • 覇道神の数にも関係するのかな、と思ったけど当初の予想では七柱だし違うよね。どっから8人が来てるんだろう。 -- 名無しさん (2024-11-12 10:52:32)
  • ↑実は大体の流れはヴァルナの手のひらの上というか推測通りとかあるかもしれないな。パンテノンって第八神座はできるとか聞いた覚えがあるし -- 名無しさん (2024-11-15 20:39:51)
  • 作中で開示されてる情報で素直に予想するなら▪️急に出てきた極奥神座がそもそもヴァルナのコピー神格の座の為、八柱は支配下で自由がない。解放の為にはコウハのアイオーンが闘う必要があるのは、ヴァルナさえ倒せば第二の生としてコントロール奪えるから。▪️作中語られている計画は2つあり、ミトラの予想した七柱の代替わりによる練兵パンテオン計画(数は合わず)、ナラカの計画である10柱誕生による良からぬ計画。数や視点、コピーの似た能力で、読者側を混乱させてるのが真実と思うなぁ -- 名無しさん (2024-11-15 21:54:47)
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最終更新:2024年11月15日 21:54
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*1 人間の幸福と不幸は、より合わせた1本の縄の表裏のようなもので、災いが転じて福となり、福が転じて災いとなることがある、という意味