新・2ちゃん特製問題集 解答・解説
真偽のほどに疑問を抱いたら、各自確認してください


1の問題の正解は「反応しない」。
  • トリメチルアミンは脂肪族第3級アミンであり、ニトロソニウムイオンとは反応することができない。
  • 芳香族第3級アミンであれば、電子密度が高い芳香環がニトロソ化される(C-ニトロソ化)。
  • 脂肪族第2級アミンや芳香族第2級アミンであれば、N-ニトロソ化が起こる。
  • 脂肪族第1級アミンではジアゾニウム塩が生成するが、すぐに分子窒素が発生して分解する。
  • 芳香族第1級アミンでは芳香環のπ電子により安定化されたジアゾニウム塩が生成する(高校でも習うおなじみの反応)

2の問題の正解は×です。
  • 水中では酢酸とアンモニアの中和反応が起こり、求核付加-脱離反応は起こらないため、アセトアミドは生成しない。
  • DCCなどの脱水剤を加えて反応させると求核付加-脱離反応が起こりアセトアミドが生成する。

3:×
理由:筋肉ではグルコース6ホスファターゼは発現していないから。

4:○

5:×

6:4

7:

8:BRAFはMAPキナーゼ経路に関わるタンパク質です。
RAF(MAPKKK)→MEK(MAPKK)→ERK(MAPK)
BRAF阻害により、同じMAPキナーゼ経路のARAFやCRAFなどが亢進して下流にシグナルが伝わったり、別の経路のPI3K/AKT/mTOR経路が亢進したりして、二次発がんが生じることが考えられます。
下流や別の経路の分子を阻害すると良いと思われます。
具体的に薬剤の開発が進んでいる標的分子は、MAPキナーゼ経路のMEKや、PI3K/AKT/mTOR経路のmTORなどでしょう。
MEK、ERK、PI3K、AKT、mTORなどが挙げられたら完璧でしょう。(517)

まず、増殖因子系の受容体はGタンパク質共役型受容体ではなくて、基本的にチロシンキナーゼ内蔵型受容体です。
ただし、サイトカイン受容体は内蔵型ではなく、チロシンキナーゼ関連型ですが。
細胞内の遊離タンパクよりも細胞膜の受容体タンパクの方が研究しやすくて研究が進んでいたから、これまでは受容体に作用する薬剤が多かったのではないでしょうか。
近年は細胞内の遊離タンパクの研究も進み、そこを標的にした薬剤がどんどん開発されてきています。
下流を阻害することは全体のシグナルを抑制することにつながります。
たとえば、実際、EGFRを阻害する抗体製剤(セツキシマブやパニツムマブ)はEGFRの下流のKRASに変異があると効果が出ません。
ですが、KRASの下流のRAFを阻害する薬剤(レゴラフェニブなど)は効果を示します。(534)

ただ、標的タンパクの立体構造が解明されれば、阻害薬の開発は可能ではあると思います。
MMP阻害薬も可能性はあるんじゃないでしょうか。
MMP阻害薬は悪性腫瘍だけでなく、関節リウマチなど種々の炎症性疾患にも応用できそうですね。
転移に関わる因子の研究も進んでいるので転移を抑制する薬剤の開発も今後進むかもしれませんね。
ちなみにレゴラフェニブはいわゆるマルチキナーゼ阻害薬といって、細胞増殖や血管新生に関わる複数のキナーゼを阻害します。(539)

9:随意運動に関する命令は大脳皮質によって発せられる。
感覚刺激や内的欲求が動機となり、大脳皮質の連合野においてどのような運動を行うかが決定される。
次いで大脳皮質の様々な運動野や大脳基底核、小脳に伝えられ実際にどのような順序でまたどのような力を発生させるかなどの具体的な運動プログラムが作られる。
その結果として最終的な運動司令が大脳皮質から発さられ、脊髄、脳幹の運動神経に伝えられて運動が遂行される。
細かい所が分からんので脳幹と略させて貰ったので、そこは本来の解答ではもう少し噛み砕いて書くつもりだ。(55-254)

10:

11:肥満細胞などから産生されるシステイルロイコトリエンによって気道の収縮が生じ、喘息発作の予備状態になる。
体内ではプロスタグランジンE2の産生を増やし、気道が収縮するのを防御する。
そこに、アスピリンのようなCOX阻害剤によりプロスタグランジンE2の産生が阻害されるとその均衡が崩れ、喘息発作が起きる。 (55-382)

12:

13-1:分解はミトコンドリアマトリックス、合成は細胞質。
13-2:ESは胚盤胞の細胞を使うが、iPSは既に分化してる体細胞を使う。
ESは受精卵由来の細胞を使うから、生命倫理的な問題がある。
iPSは体細胞に数種類の遺伝子を導入して作製するため、生命倫理的な問題はほとんどないが、
当初はがん化などの問題があった。現在は研究の進歩により、その問題もほぼ解決されている。
13-3:ADEK (56-610)

14:①乳酸アシドーシス ②7.4(7.35~7.45) ③ D ④ビタミンB1(チアミン) ⑤ A (55-641)

15:
①染色体不分離
②第21番染色体は最も小さい常染色体であるため異常が生じても生存する確率が高いから。
(大きい染色体に異常が生じると生存できない場合が多い。)
③BとC
④がん抑制遺伝子のヘテロクロマチン化など
(ある種のがんではがん抑制遺伝子のヘテロクロマチン化によりがん化が起こっている。これを標的にした薬も開発されている。ヒストン脱アセチル化酵素(HDAC)阻害薬はがん抑制遺伝子のヘテロクロマチン化を解除してがん抑制遺伝子の発現を促すことで抗腫瘍効果を示す。)
(55-702)
④はウイルスによるゲノムの挿入も◯かもしれません。 (56-704) 
問題文が悪かったかもしれませんが、真の意味でゲノムに変化が起きずがん化するのはがん抑制遺伝子のヘテロクロマチン化だと思うので、これだと◎だと思います。
エピゲノムの変化によるがん化です。
いくつかのがんでは知られているそうです。
iPS細胞などがエピゲノムの変化によるがん化の研究に使われてるらしいです。 (55-705)


16:1:肝臓はアルブミン合成するので肝硬変になればアルブミン合成能が低下する
2:血中のアルブミンが低下すれば血漿浸透圧が低下するから浮腫まいう形で腹水たまる
3:肝臓でエストロゲンを分解するから肝硬変で肝臓機能が低下すると女性化乳房する
4:肝機能低下による血中アンモニア濃度上昇による肝性脳症が起こる
5:肝硬変で門脈圧が上がれば側副血行路ができて食道静脈瘤が形成される
6:5と同じ理由
7:5と同じ理由
8:凝固因子は肝臓が作る
9:5とだいたい同じ理由
10:間接ビリルビン増えるので黄疸になる (55-738)

腹水に関しては、膠質浸透圧低下に加えて門脈圧亢進が寄与してます。
浮腫も起こりますが、特に腹水が顕著なのは腹部に分布する門脈の圧が亢進しているからですね。
出血傾向は凝固因子の合成低下ももちろんですが、血小板への分化を促進するトロンボポエチンも肝臓が合成しているので、トロンボポエチンの合成低下も寄与しています。 (55-749)




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最終更新:2016年01月28日 22:09