胎内潜り

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kusari13

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胎内潜り(たいないくぐり)

基本情報

仮想全高 10cm~5m(形態によって異なる)
仮想質量 1kg~300kg(形態によって異なる)
存在規模 三号級
穢装等級 Ⅰ~Ⅲ(形態によって異なる)

ステータス

存在強度 F~B(形態によって異なる)
疑似知覚 F/物理知覚(受肉前/受肉後)
穢装出力 C/A(蛭子以外/蛭子)
空間機動力 F~C(形態による)

概要

流産や堕胎により生まれてくることの出来なかった水子の霊が群体を成した界異。
“生まれなかった”霊である故か霊体が非常に希薄で感知することは困難。気づかぬ間に生きた人間の体に寄生し、その肉体を潜り抜けることで宿主を殺し、様々な形態を持って受肉する。受肉体は人体パーツを組み合わせたような姿を持つが必ずしも宿主の肉体をそのまま使っているわけではないらしく、例えば一人の宿主から複数体の七本指が発生して使用された指パーツの数が20本を超えることもある。
受肉後は肉体を持つため特別な工程を踏まずとも物理攻撃が効く(穢装は存在する)。

胎内潜りが現世に現れるためには生まれ変わる(比喩も含む)願望を持つ人物を『依り代』にする必要があり、そのため『依り代』を害することは決してない。
『依り代』が消えれば胎内潜り達もまた現世に留まることができなくなるが、それを実行しようとした瞬間に胎内潜り達が見境を失くした暴走を始めるためあまり推奨されない。

胎内潜りの形態

胎内潜りは受肉後の姿が複数存在し、それぞれの能力が大きく異なる。以下に各形態の識別名と特徴を記す。

  • 七本指
姿:七本の指で構成された虫のような姿の小型種。三対六本の指を脚とし、サソリのように立ち上がった指を尾部として持つ。脚の付け根には縦に避けた口が、尾部の先端には眼球を持つ。
大きさ:成人男性の拳より少し大きい程度。
脅威:一号級相当。口に潜り込んでの寄生を試みるが、それ以外は狩衣を着た祓魔師の脅威にはならない。俊敏だが非常に脆く非力である。数だけは多く、大量に組み付かれると機動に支障をきたす可能性には注意が必要。

  • 二つ腕
姿:剥き出しの肉と骨で構成された四足の獣。異常に発達した前肢と骨のみで機能しない後肢を持つ。頭部には人の鼻と腹部まで裂けた口だけがあり、腸で出来た鬣が生えている。
大きさ:大型犬程度。
脅威:一号級相当。膂力・咬筋力が強く、鬣から滴る体液には肉を溶かす作用がある。殴りつけ・噛みつきのどちらも強力だが、そこから直接鬣を振り回してぶつけてこようとする行動を取るため一度の回避で油断してはならない。

  • 一つ眼
姿:脂肪と筋肉から成る半球が無数に連なったような概ね人型。頭部は単眼のみが占め、拳は母指以外が癒着した肉塊のようになっている。
大きさ:3m程度
脅威:二号級相当。怪力と溶解液を纏う拳を持つ上に、強い霊的干渉力、邪視を持つ。拳による攻撃は人体が耐えられる威力ではないため受けてはならない。また、追い詰められると全身から眼球を生やして全方位に邪視を行い始めるが、この変形は強い負荷をかけるため一つ眼自身も損傷を負う。見た目よりも知能が高いため侮りは厳禁。
特記事項:他受肉体の死骸を利用して再受肉する形で発生することが確認された。受肉体の死骸を放置すべからず。

  • 無脳
姿:神経系を束ねて芋虫状に押し固めたような姿。前後の区別がつきづらいが鎌首のようにもたげた方が頭部である。
大きさ:小型犬程度
脅威:一号級相当。宿主であった者の脳を加工し、頭部から弾丸として発射してくる。弾丸数は有限ではあるが、穢れを帯びた実体弾として霊的・物理的ダメージ両方を発生させる。基本的に集団で現れるため迂闊な吶喊は避けること。

  • 蛭子(ひるこ)
姿:人体パーツを幾重にも重ねて輪郭を描いた巨大な赤子。七本指が集めた布切れをおくるみとして着用している。
大きさ:5m程度
脅威:三号級相当。直接的な攻撃手段は持たないが強靭な穢装と存在強度を誇る。受肉体全体の頭脳であり、泣き声によって戦闘の指揮を執る姿も確認されている。
特記事項:胎内潜りの出現に際し、かならず一体のみが受肉する。多くの人間を潜り抜けながら成長し、成長が完了すると『依り代』に精神干渉を行って自らの元へと呼び寄せる。『依り代』が成長した蛭子に触れることで蛭子は現世へと完全に生まれ落ち、生命と界異双方の性質を持つさらなる脅威へと成ると推測されているが、未だに蛭子の誕生が成功した例がないため詳細は不明。

登場作品のネタバレを含む情報

+ 登場作品のネタバレを含みます
【特殊事例の注意喚起】
『依り代』と蛭子の接触が“伊弉諾の冥界下り”として見立てられ、五号級界異“瞑婚”を召喚しかける事案が確認された。
これは蛭子と『依り代』が元々近い血縁関係にあったこと、そして場所が幽明の境が曖昧な『マヨヒガ』であったことから、「情を持った強い関係性を持った男女が幽明を超えて会いに行く」条件を満たしたことで見立てが成立したと考えられる。
特殊な事例ではあるものの、成立した場合に想定される被害規模の甚大さから祓魔師諸君は注意を払っておくこと。


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権利情報

権利者 クサリ
コンタクト先 https://twitter.com/home
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登場作品 ノベル/幽冥来たりて、禍を生す
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