munisme

 munisme詩百篇第6巻23番に一度だけ登場する語。

 ピーター・ラメジャラージャン=ポール・クレベールは numisme の誤植と見なしている*1。numisme 自体、フランス語にはないが、彼らはそれをラテン語の numisma (貨幣や、その刻印) のフランス語化と見なしている。
 numisme という語にしても、詩百篇集での使用例はないものの、暦書に掲載されたアントワーヌ・ド・ヴァンドームへの献辞の中では使用されており、ノストラダムスの語彙に含まれていたことは確実である。

 一方、アナトール・ル・ペルチエはこれをそのまま munisme と読み、ラテン語の munimen (城壁、稜堡) に由来する語と解釈していた*2
 ル・ペルチエの誤りを多く指摘しているマリニー・ローズも、この語に関しては、ル・ペルチエと同じ系統の読みをしていた*3


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最終更新:2013年07月22日 22:31

*1 Lemesurier [2003b], Clébert [2003]

*2 Le Pelletier [1867b]

*3 Rose [2002c]