六行詩7番

六行詩集>7番*

原文

La sangsuë1 au loup2 se ioindra,
Lors3 qu'en mer4 le bled defaudra5,
Mais le grand Prince sans enuie,
Par ambassade6 luy donra7
De son bled pour luy donner8 vie,
Pour vn besoin s'en pouruoira9.

異文

(1) sangsuë : Censue 1600Au, Sangsue 1672Ga
(2) loup : Loup 1672Ga
(3) Lors : Alors 1600Au
(4) mer : Mer 1672Ga
(5) defaudra : on defendra[?] 1600Au, deffendra 1600Mo
(6) ambassade : Ambassade 1600Mo 1672Ga
(7) luy donra : leur donra 1600Au, leur donnera 1600Mo, de luy donra 1649Xa
(8) luy donner : leur donner 1600Mo
(9) pouruoira : poutuoira 1600Mo, prouuoira 1627Ma 1627Di

日本語訳

蛭が狼に加担するだろう、
海で小麦が不足するであろう時に。
しかし欲のない偉大な君主は、
大使館を通じて彼に贈るだろう、
彼を生かすための小麦を。
欲求に応じてそれを用意するだろう。

訳について

 4、5行目の便宜上「彼」と訳した luy は、狼と蛭のどちらを指しているともとれるが、おそらく蛭の方だろう。

信奉者側の見解

 第二次世界大戦前夜から大戦中にかけて、王政復古するフランスとスペインの関係と解釈されていた。
 エミール・リュイール(未作成)(1938年)は、1945年頃にスペインで革命が起こり、王政復古を成し遂げたフランスの属国になることの予言と解釈した*1
 アンドレ・ラモン(1943年)は、スペインが逼迫してドイツと同盟を結ぶことになるが、ペタン政権の後に生まれるアンリ5世のフランス王権はそれを喜ばず、援助を行うことの予言とした*2


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コメントらん
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  • 欲求に応じてそれを用意するだろう。  「救いが(ふんいきを)柔らかにするだろう 」 こちらの求め=要求ではない -- 名無しさん (2014-04-25 16:48:26)

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六行詩
最終更新:2019年12月07日 00:30

*1 Ruir [1938] p.125

*2 Lamont [1943] p.287