ニヴルヘイム

ニヴルヘイム

ニヴルヘイムは北欧神話における九つの世界の一つで、霧と氷に覆われた暗い国です。古ノルド語で「霧の国」または「暗い国」を意味し、天地創造以前から存在する原初の世界の一つとされています。


概要

ニヴルヘイムは北欧神話において重要な役割を果たす世界であり、その冷たく霧に包まれた環境は死者や不気味な生物たちが住む場所として描かれています。
位置
  • ニヴルヘイムはユグドラシル(世界樹)の最下層に位置し、南方にある灼熱の国ムスペルヘイムと巨大な裂け目ギンヌンガガプを挟んで対をなしています
気候
  • 極寒の地であり、霜と氷に覆われています。この過酷な環境は、他の世界が誕生する以前から存在していたとされます
フウェルゲルミルの泉
  • ニヴルヘイムの中央にはフウェルゲルミルという煮えたぎる泉があり、ここから多くの川が流れ出しています。この泉には黒龍ニーズホッグが住んでおり、世界樹の根を齧ることで知られています
ニヴルヘイムに存在する川
  • フウェルゲルミルからはスヴォル川、グンスラー川、フィヨルム川など多くの川が流れ出ており、その一部はニヴルヘイムと他の世界を隔てています

ヘルヘイムとの関係

ニヴルヘイムはしばしばヘルヘイムと同一視されます。ヘルヘイムロキの娘である女神ヘルが治める死者の国であり、ニヴルヘイムの一部として位置づけられることがあります。ここには病死や老衰などで亡くなった者たちが送られますが、刑罰を受ける地獄ではなく、ただ静かに暮らす場所です。

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最終更新:2024年12月01日 22:05