ニンフ

ニンフ


ニンフ(古代ギリシャ語: Νύμφη, *Nymphē*、英語: Nymph)は、ギリシア神話に登場する自然界の精霊または下級女神です。
彼女たちは山や川、森や谷など自然の特定の場所に宿り、それを守護する存在として描かれています。


概要

美しさと若さ
  • ニンフは一般に若く美しい女性として描かれ、歌や踊りを好むとされています
自然との結びつき
  • 彼女たちは特定の自然環境に結びついており、その環境が損なわれると共に命を失うことがあります
  • 例えば、樹木のニンフ (ドライアド) はその木が枯れると死んでしまいます
長命だが不死ではない
  • ニンフは非常に長命ですが、不死ではありません
  • 彼女たちは神々と同じく強力な存在ですが、完全な不老不死ではない点で神々とは異なります

分類

ニンフは住む場所によってさまざまな種類に分けられています。
ニンフの種類 守護対象 特徴
ドライアド 樹木 特定の木に宿り、その木と運命を共にする
オレアド 山岳 山地や谷間に住む精霊
アルセイド 草原や森林 動物や自然を守護する森精
ナイアード 川、泉、湖など淡水 水域に依存し、美しい女性として描かれる
ネレイド ネレウスの娘たちで、海洋を象徴する存在

文化的影響

ニンフはギリシア神話だけでなく、後のヨーロッパ文化にも影響を与え、美しい女性の精霊として絵画や文学作品に登場します。
また、彼女たちにはしばしば恋愛物語が絡みますが、多くの場合、その結末は悲劇的です。(→異類婚姻譚)

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最終更新:2025年01月09日 09:21