見るなのタブー
「見るなのタブー」とは、神話や民話において「決して見てはいけない」と禁止される行為を指す
モチーフです。
この
タブーが破られると、悲劇的な結果や破滅が訪れるという展開が特徴です。日本の「
鶴の恩返し」や「
黄泉の国の
イザナミ」、
旧約聖書の「
ロトの妻」、西洋伝承の「妖精メリュジーヌ」など、世界各地の物語に共通して見られます。
概要
- 視覚の重要性
- 人間にとって視覚は五感の中で最も情報を得る手段であり、「見る」という行為が真実や秘密を暴く力を持つため、特に禁じられる対象となります
- 聖なるものや禁忌との関係
- 「見るな」という命令は、しばしば聖なるものや恐ろしいもの(穢れた存在)に関連し、それを守ることで秩序や神秘が保たれると考えられています
例と教訓
- 1. 鶴の恩返し(日本)
- 鶴が布を織る姿を見るなという禁忌を破った結果、鶴は姿を消してしまう
- 2. 黄泉の国(日本神話)
- 3. ロトの妻(旧約聖書)
- 滅びゆく町ソドムを振り返るなという命令を破ったロトの妻は塩柱になってしまう
- 4. 妖精メリュジーヌ(西洋伝承)
象徴的意味
「見るなのタブー」は、人間の好奇心や欲望が持つ危険性への警告であると同時に、聖なるものや未知への畏怖を象徴しています。
このモチーフは文化や時代を超えて語り継がれ、人間心理や社会規範について深い洞察を与える
テーマとなっています。
関連ページ
最終更新:2025年02月03日 00:00