セラフィム
セラフィム(熾天使)は、
キリスト教の天使学において最高位に位置する
天使の階級であり、神に最も近い存在とされています。
概要
セラフィムはその崇高な存在感から、人間界では直接的な関わりよりも象徴的な存在として認識されることが多いですが、その神聖性によって多くの宗教的・文化的な影響を与えています。
セラフィムの特徴
- 語源と意味
- 「セラフィム」という名前はヘブライ語の「サラフ(焼き尽くす)」に由来し、「燃え輝く者」「炎のような者」を意味します
- 外見
- セラフィムは六枚の翼を持つ天使として描かれます
- 二枚の翼で顔を覆い、二枚で足を隠し、残りの二枚で飛ぶとされています
- 神聖性
- 神の玉座の傍らで絶えず神を賛美し、「聖なる、聖なる、聖なる」と唱える存在です
- 彼らは神への愛と情熱で燃え立つ純粋な光の存在とされます
役割
- 神への賛美
- セラフィムは神を絶え間なく礼拝し、その栄光を称えることが主な役割です
- 浄化と啓示
- 彼らは神聖さを象徴し、人間や他の存在を浄化する力を持つとされています
- 例えば、預言者イザヤが召命された際には、セラフィムが燃えさかる炭でイザヤの唇を清めたという記述があります(イザヤ書6章)
- 媒介者としての役割
- セラフィムは神の愛や光を下位の存在に伝達し、それらを引き上げる役目も果たします
位置づけ
セラフィムは「天使の九階級」の中で最上位に属し、ケルビム(智天使)やトロンズ(座天使)とともに第一階層「父」に位置づけられます。この第一階層は直接的に神と結びついている階層です。
象徴性
セラフィムは純粋な愛、情熱、そして神聖さを象徴しています。その姿や役割は、人間に対して神の偉大さと清らかさを示すものとされています。また、
堕天使となった
ルシファーも元々はセラフィムであったと言われています。
関連ページ
最終更新:2024年12月22日 06:32