ブラフマー
ブラフマー(Brahmā)は、
ヒンドゥー教における創造神であり、宇宙の創造を司る存在として知られています。
概要
ブラフマーは
ヒンドゥー教における重要な創造神でありながら、その抽象的な性格ゆえに現代では目立たない存在となっています。
しかし、その哲学的意義や宇宙
創造神話における役割から、
ヒンドゥー教全体の理解には欠かせない存在です。
ブラフマーの位置づけと役割
- トリムルティの一柱
- 宇宙の創造者
- ブラフマーは宇宙と生命を創造した神とされ、その起源は「宇宙卵(ヒラニヤガルバ)」やヴィシュヌの臍から生えた蓮花から誕生したという神話があります
特徴と象徴
- 外見
- ブラフマーは通常、4つの顔と4本の腕を持つ姿で描かれます
- 顔は四方(東西南北)を向き、それぞれが知識や創造を象徴しています
- また、手にはヴェーダ(聖典)、水壺、数珠、杓などを持ちます
- 配偶神
- 象徴性
- ブラフマーは「スヴァヤンブー(自ら生まれる者)」や「チャトゥラーナナ(四つの顔を持つ者)」とも呼ばれます
- また、4つの口から4つのヴェーダを紡ぎ出したとされています
信仰と影響力
- 抽象的な存在
- ブラフマーは哲学的・観念的な性格が強く、現代ヒンドゥー教では他の神々(特にヴィシュヌやシヴァ)に比べて信仰が薄い傾向があります
- これは彼が過去(創造)を司り、現在や未来に直接関与しないためと考えられます
- 寺院の少なさ
- ブラフマーを祀る寺院は非常に少なく、有名なものとしてインド・ラージャスターン州プシュカルにある寺院が挙げられます
- 仏教との関連
- 仏教ではブラフマーは「梵天」として取り入れられています
- 釈迦が悟りを広めるよう促した存在として登場しますが、仏教では創造神としての役割は否定されています
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最終更新:2025年01月04日 09:30