ガネーシャ
ガネーシャ(Ganesha)は
ヒンドゥー教の神々の中でも特に人気が高い神で、知恵、学問、商業、そして障害を取り除く力を象徴しています。
そのユニークな象の頭と人間の体を持つ姿で知られ、インドや世界中で広く崇拝されています。
概要
ガネーシャは障害を取り除き、知恵と繁栄をもたらす神として広く信仰されています。
その親しみやすい姿と多様な役割から、インドのみならず世界中で愛されています。彼への祈りは、新しい始まりや困難克服への希望として、多くの人々の日常生活に深く根付いています。
ガネーシャの特徴
- 象頭の神
- ガネーシャは大きな象の頭を持ち、片方の牙が折れた姿が特徴的です
- この牙は「エーカダンタ(一牙)」とも呼ばれます
- 身体
- 太鼓腹の人間の体を持ち、4本の腕を備えています
- 手には斧や投げ縄などを持つことが多いです
- 騎獣(ヴァーハナ)
- ガネーシャはネズミ(ムシカ)に乗る姿で描かれることが一般的です
- ネズミは欲望や無知を象徴し、それをコントロールするガネーシャの力を示しています
役割と信仰
- 障害を取り除く神
- ガネーシャは「ヴィグネーシュヴァラ(障害を除く主)」とも呼ばれ、新しい事業や旅立ちの前に祈りが捧げられます
- 学問と知恵の神
- 学生や学者からも崇拝され、試験や学問成就の祈願対象となっています
- 商売繁盛と豊穣
- 商人たちからも特に信仰され、新しい事業開始時に祈りが捧げられます
神話と起源
- 1. 誕生と象頭の由来
- 母パールヴァティーが自分の垢から作った人形に命を吹き込みガネーシャが誕生しました
- 入浴中パールヴァティーを守るため見張りをしていた際、父シヴァが帰宅
- 父とは知らず入室を拒んだため、怒ったシヴァに首を切られてしまいます
- その後、最初に見つけた象の頭を取り付けて復活しました
- 2. 片方の牙が折れた理由
- 神話によれば、自ら折った牙で『マハーバーラタ』を書くために使ったという説があります
- また、月への怒りで牙を投げつけたという逸話もあります
- ガネーシャ祭り
- 毎年8月末から9月初めにかけて「ガネーシュ・チャトゥルティー」という祭りが行われます
- これはガネーシャの誕生日を祝うもので、特にインド・マハーラーシュトラ州で盛大に行われます
- 仮設寺院(パンダル)に巨大なガネーシャ像が祀られ、多くの人々が祈りや踊りで祝います
- 最終日には像が水中へ流されます
- 仏教との関連
- ガネーシャは仏教にも取り入れられ、「歓喜天」や「聖天」として信仰されています
- 特に密教では重要な存在です
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最終更新:2025年01月03日 10:57