自己保身

自己保身

自己保身とは、自分の地位や名誉、安全などを守ることを意味します。
主に「保身をはかる」「保身に走る」などと表現されます。


特徴

自己保身的な性格のキャラクターは、責任転嫁や言い訳、権力者への従順さなど、自分の立場や評価を守るために様々な策を講じます。
これらの特徴は、物語中で緊張感や対立構造を作り出す要素としても機能することが多く、その行動パターンは読者や視聴者に強い印象を与えます。
1. 責任転嫁
  • 自己保身的なキャラクターは、ミスや問題が発生した際に責任を他人に押し付ける傾向があります
  • 自分の評価や立場が悪くなることを避けるために「〇〇のせいでこうなった」と他者に責任を押し付け、自分の非を認めようとしません
2. 言い訳が多い
  • 自己保身的な人は、言い訳をして自分を正当化することが多いです
  • 自分の行動や失敗を弁解し、なんとかして自分の立場を守ろうとします
  • 「でも、それは〇〇だから…」という言葉が頻繁に出てくることも特徴です。
3. 権力者に従順
  • 自己保身的なキャラクターは、権力者や上司に逆らわないという特徴があります
  • 自分の立場や評価を守るため、上司や強い立場の人には従順であり、意見をコロコロ変えることもあります
  • 一方で、自分より弱い立場の人には冷たく接することもあります
4. 自己中心的な行動
  • 自己保身的な性格は、基本的に自分本位で行動します
  • 他人への配慮よりも、自分が不利にならないようにすることが最優先です
  • そのため、他人が困っていても見て見ぬふりをすることが多く、自分が巻き込まれるリスクを避けようとします
5. 逃げ道を確保する
  • 自己保身的なキャラクターは、常に逃げ道を確保しておこうとします
  • 何か問題が起こった時に備えて、「上手くいかないかもしれない」と予防線を張ったり、曖昧な表現で責任逃れできるよう準備していることが多いです
6. 平気で嘘をつく
  • 自己保身的な性格の人は、自分の立場や評価を守るためには平気で嘘をつくことがあります (→虚言癖)
  • 嘘によって責任から逃れたり、自分の非を隠すことで安心感を得ようとします
7. 挑戦やリスクを避ける
  • 自己保身的なキャラクターは、失敗するリスクがある状況には積極的に関わろうとしません
  • 失敗によって自分の評価が下がることを恐れ、安全な選択肢ばかり選びます

作品例

パワー『チェンソーマン』

パワー『チェンソーマン』は、非常に自己保身的な性格を持つキャラクターとして描かれています。彼女の自己保身的な性格の特徴は以下の通りです。
1. 危険な状況ではすぐに逃げる
  • パワーは、自分が不利な状況や強敵に直面すると、真っ先に逃げ出す傾向があります
  • 例えば、サムライソードやクァンシといった強力な敵と対峙した際には、即座に逃亡を図ったり「死んだふり」をしてその場をやり過ごそうとします
  • このように、彼女は自分の命が危険にさらされると、他者を顧みずに自己保身を優先します
2. 責任転嫁と虚言癖
  • パワーは何か問題が起こった際、自分の責任を回避するために他人に責任を押し付けることがよくあります
  • 彼女は虚言癖があり、嘘をついて自分を守ろうとすることが多いです
  • 例えば、コベニの新車を奪って暴走した際も、事故の責任をコベニに押し付けようとしました
  • こうした行動は、彼女が常に自分の安全や利益を最優先に考えていることを示しています
3. 強者への服従
  • パワーは、自分よりも強い相手には逆らわず、素直に従う一面も持っています
  • 例えば、マキマの圧倒的な力には恐怖心から服従し、自分の意志よりも生存本能に従って行動します
  • これは彼女が本質的に臆病であり、自分の命を守るためには強者に屈することも厭わない性格であることを表しています
4. 自己中心的な行動
  • パワーは常に自分本位で行動し、他人への配慮が欠けています
  • 永遠の悪魔との戦いでは、閉じ込められた状況下で残り少ない食料を独り占めするなど、自分さえ良ければ他人はどうでもいいという態度を取ります
  • このような自己中心的な行動も、彼女の自己保身的な性格の一環です

パワーは、自分の安全や利益を最優先に考える自己保身的なキャラクターです。危険な状況ではすぐに逃げ出し、責任転嫁や虚言で自分を守ろうとする一方で、自分より強い相手には服従する臆病さも持ち合わせています。このような自己中心的かつ臆病な性格が、彼女のユニークで愛されるキャラクター性を形作っています。
ミーア・ルーナ・ティアムーン『ティアムーン帝国物語』

ミーア・ルーナ・ティアムーン(『ティアムーン帝国物語』)は、自己保身的な性格を持つキャラクターであり、その性格は物語の中で繰り返し描かれています。
彼女の自己保身的な性格の特徴は以下の通りです。
1. 自分ファーストな行動
  • ミーアは、タイムリープして過去に戻った後も、基本的に自分の命を守ることを最優先に行動します
  • 彼女が過去に戻った理由は、自分が処刑された未来を回避するためであり、そのためにあらゆる手段を講じます
  • 彼女の行動は、常に「どうすれば自分が助かるか」という視点から動いており、他人を助けたり善行を行う場合も、その根底には自己保身があることが多いです
2. 危機回避への執着
  • ミーアは、前の時間軸で経験した処刑や裏切りトラウマから、再び同じ運命を辿ることを極度に恐れています
  • そのため、自分が不利になる可能性がある状況では、徹底的に危機回避を図ります
  • 例えば、敵対者や危険人物に対しても直接対立することを避け、巧妙に立ち回って自分の安全を確保しようとします
  • 彼女は、自分が再び処刑される未来を防ぐために、他人との関係や状況を慎重にコントロールしようとする姿勢が見られます
3. 許しの裏にある自己保身
  • ミーアは一見すると慈悲深く他者を許す場面もありますが、その背景には自己保身が隠されています
  • 例えば、敵対者や悪役を許す際も、それは単なる善意ではなく、「もし相手が死んだ後に時間遡行して復讐される可能性がある」という恐怖心から来ています
  • このように、自分自身の安全や未来への不安から許しを選択することもあり、その行動は常に自分の利益や安全につながっています
4. 小心者臆病
  • ミーアは基本的には小心者であり、危険な状況や困難な場面では臆病な一面を見せます
  • 自分が危険だと感じた際には、すぐに逃げ出したり、自分だけ助かろうとすることがあります
  • また、他人からどう思われるかや、自分の行動がどのような結果を招くかについても非常に敏感であり、それによって行動が制約されることも多いです
5. 利己的な善行
  • ミーアは時折他者を助けたり善行を行いますが、その多くは打算的な理由によるものです
  • 彼女は周囲から「善人」と見られることで、自分への支持や評価を高め、それによって自分の立場や安全を確保しようとしています
  • 結果的にその行動が周囲に良い影響を与えることもありますが、その根底には常に自己保身の意図があります

ミーア・ルーナ・ティアムーンは、タイムリープ後も自己保身を最優先するキャラクターです。彼女の行動や決断は常に「どうすれば自分が助かるか」「どうすれば不利にならないか」という視点から成り立っており、そのため時には打算的で臆病な一面も見せます。しかし、その自己中心的な性格にも関わらず、結果として周囲に良い影響を与える場面も多く、そのギャップが彼女の魅力となっています。

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最終更新:2025年01月18日 13:09