ゲームをプレイする
モンスターと魔法とに満ちたファンタジー世界で、君たちがロールプレイするキャラクターが共に冒険へ身を投ずる協力型ゲームであるダンジョンズ&ドラゴンズにおいて、想像力は重要な要素だ。
D&Dにおいて、アクションはプレイヤーたちの想像力の中で行われ、みんなが一緒になってそれを語るのだ。
ルール用語集
君がこの本でルール用語を見てその定義を知りたいと思ったなら、付録Cのルール用語集を見ること。本章ではD&Dの遊び方を大まかに説明し、その全体像に焦点を当てている。そのためこの章の多数の箇所で上記の用語集を参照している。
プレイヤーかDMか?
D&Dをプレイするためには、ダンジョン・マスター1人と、冒険者をプレイする他のプレイヤー(3から6人が最適)が必要だ。どちらの役割が君にあっているだろうか?
プレイヤーになるということ
君が冒険者グループの主人公の1人になりたいと思うなら、プレイヤーになることを検討しよう。プレイヤーが一体どんなことをするのかは以下の通り:
キャラクターを作成する:君のキャラクターは、ゲームの舞台たるファンタジー世界における君の分身だ。この章を読んだ後、2章のルールを使って君のキャラクターを作成すること。
チーム結成:君のキャラクターは他プレイヤーのキャラクターと一緒になって冒険パーティーを結成する。他の冒険者たちは君と一緒に、困難やとてつもない状況に立ち向かう仲間だ。各キャラクターは他キャラクターの能力をすばらしく補うような特徴的能力を持っている。
冒険に出発:君のキャラクターのグループは、DMが与える場所や出来事を体験する。君は本書のルールに従い、自分が想像するあらゆる方法でそれらに対応することができる。DMは君が遭遇する全てのモンスターを制御するが、しかしDMは君と敵対する存在ではない。DMは徐々に強力になっていく君たちパーティーの旅を導く者である。
ダンジョン・マスターになるということ
君がこのゲームのマスターマインドとなりたいなら、DMになることを検討しよう。DMが一体どんなことをするのかは以下の通り:
アドベンチャーを作る:君はプレイヤーたちが経験する冒険の準備を行う。ダンジョン・マスターズ・ガイドを読めば、アドベンチャーや、世界全体の作り方に関するアドバイスが見つかるだろう。
物語を導く:君はゲーム中の出来事の多くを語り、冒険者達が立ち向かう場所やクリーチャーを描写する。そしてプレイヤーは各自のキャラクターが障害を回避したり、探険する場所を選ぶために何をするかを決める。そこで君は想像力とゲームのルールを組み合わせ、冒険者達の決断がどのような結果になったかを決定する。
ルールを裁定する:君はグループがどのようにゲームのルールを使用しているかを確認し、そのルールがグループの楽しみへ寄与するようにする。君がルールを理解するために、この章の残りの部分を読むことえをおすすめする。加えてルール用語集もお忘れなく。
プレイの調子
D&Dをプレイする上で主となる3つの柱が存在する。すなわち、社交的やりとり、探険、戦闘である。いずれを体験するにしても、ゲームは以下の基本的なパターンに沿って展開される。
ダンジョン・マスターがシーンを描写する:DMがプレイヤーに冒険者たちがどこにいて、その周囲に何があるかを伝える(部屋へ続くドアがいくつあるか、テーブルに何があるか、などなど)。
各自のキャラクターの行動をプレイヤーが伝える:通常、キャラクターたちは一緒になってダンジョンやその他の環境を冒険する。しかし時には、冒険者ごとに異なる行動をとる場合もある:冒険者の1人は、別の1人が壁に刻まれた謎のシンボルを調べている間に戦利品の宝箱を探し、また別の1人がモンスターを監視し続けるといった風。戦闘外において、DMは各キャラクターに行動の見込みがあることを確認し、それぞれの行動の解決法を定める。戦闘においては、キャラクターはターンで行動する。
冒険者がとった行動の結果をDMが語る:時に、行動や課題の解決が簡単なこともある。冒険者が部屋を横切ってドアを開けようとしたなら、DMは単に、そのドアは開いたと言ってその先に何があるかを描写するかもしれない。しかし、そのドアは施錠されているかもしれないし、床には罠が仕掛けられているかもしれない、あるいは、その他の要因で、冒険者が試みを完遂するのが困難になる場合もある。このような場合、DMはプレイヤーにダイスをロールさせ、何が起こるかを決定するように求めることがある。結果の描写はしばしば別の分岐点に繋がり、ゲームはステップ1のダンジョン・マスターのシーン描写に戻る。
この一連の流れは、冒険者たちが貴族と会話している時、廃墟を探険している時、果てはドラゴンと戦う時など、あらゆるゲーム・セッション(君がD&Dをプレイする度)に当てはまる。特定の状況―─特に戦闘時―─においては、アクションはもっとかっちりと処理され、全員がターン順に行動する。
例外は一般則に優越する
ゲームの各部分では一般的なルールが適用される。例えば、戦闘ルールでは、近接攻撃には【筋力】を使用し、遠隔攻撃には【敏捷力】を使用するとあるだろう。これがいわゆる一般的なルールであり、一般的なルールはゲーム内で明示的に別の記載が現れない限りずっと有効だ。
けれども、このゲームにはクラス特徴、特技、武器の特性、呪文、魔法のアイテム、モンスターの能力などといった、時に一般的なルールと矛盾する要素も含まれている。このような例外と一般的なルールが矛盾する場合は、例外の方が優先される。例えば、ある特徴が、『君は【魅力】を用いて近接攻撃ができる』とする場合、君は一般的なルールにそのような記載がなくても【魅力】を用いて近接攻撃を行うことができる。
ゲームの進行
時にD&Dのセッション1回はそれ単体が完全なゲームとなることもあり(これをよく"ワンショット"と言う)、この場合は1回のセッションで完了する短い冒険をプレイすることになる。しかし多くの場合、D&Dのセッションは完了に複数のセッションを要する長いアドベンチャーでそれぞれ結ばれており、このアドベンチャーも複数が結ばれて、キャンペーンと呼ばれる大きな物語へ収束することがある。
キャンペーンはTVシリーズのようなもので、アドベンチャーはそのシリーズのシーズンのようなものだ。そしてゲームのセッションは1つのエピソードのようなものだ──それが独立した内容であることもあるが、通常はより大きなプロットがあればそれとリンクしている。
アドベンチャー
アドベンチャーはダンジョン・マスターによって作成されることもあれば、購入されることもある(この章にあるプレイ例は出版されたアドベンチャーであるカース・オヴ・ストラードにインスパイアされている)。いずれの場合でも、アドベンチャーは地下のダンジョンや不思議に満ちた荒野、あるいは魔法に満ちた都市などの素敵な設定を特徴として取り上げている。アドベンチャーにはDMが制御するノンプレイヤー・キャラクターの登場人物が含まれる。多くの場合、このNPCのうち一人は悪役であって、その計画によってアドベンチャー中の出来事の多くが動いていく。
アドベンチャーの中で、冒険者たちはDMが用意した周囲や出来事、クリーチャーを経験する。これらの探険中に戦闘、罠、やり取り、謎、そしてそれら以外の多くのことが発生するだろう。
アドベンチャーの長さや複雑さは多様である。短いアドベンチャーはいくつかの課題があるだけで、完了するのにセッション1回で完了するかもしれない。長いアドベンチャーは数多の戦闘、やり取り、そしてその他の艱難があり、たくさんのセッションが必要になることがある。
キャンペーン
キャンペーンは一貫した冒険者のグループが一連のアドベンチャーを物語に沿って行うものだ。
一部のキャンペーンはエピソード形式をとっており、各アドベンチャーはそれぞれが独自の物語を持っていて、次のアドベンチャーとはプレイヤー・キャラクター以外に殆どつながりを持たない。それ以外のキャンペーンは長期的なプロット、繰り返し登場するNPCの登場人物、複数のアドベンチャーにまたがるテーマを持ち、最終的にクライマックス的な結末へと繋がる。
アドベンチャーと同様、DMがキャンペーンを1から作成することもあれば、既成のアドベンチャーからキャンペーンを作ることもあり、あるい自作の素材と既成の素材を組み合わせることもある。加えて、キャンペーンはDMが創造した世界や、フォーゴトン・レルムやグレイホーク(後者についてはダンジョン・マスターズ・ガイドに説明がある)といった既製のキャンペーン設定を用いて行われることもある。
ダイス
ダイスはゲームにランダム性を加える。キャラクターやモンスターの試みの成否を決定するのにダイスは役立つのである。
切捨て
ゲーム中、君が数字を割ったり掛けたりした時に端数が出たなら、たとえその端数が半分以上であっても切り捨てること。ただし、一部のルールは例外であり、切り上げるように記載がある。
ダイスの表記
D&Dで用いられるダイスは"d"の字に続くサイコロの面数で示される:d4、d6、d8、d10、d12、そしてd20といった風だ。例えば、d6は6面ダイス(様々なゲームで使用される立方体)を指す。このページのイラストは各ダイスの外観を示している。
ダイスをロールする必要がある時は、どの種類のダイスをいくつロールする必要があるのかをルールが指定する。例えば、"3d8+5"なら、8面ダイスを3つロールし、それらを足し合わせた値に5を足すことを意味する。
パーセンテージ・ダイス
時に、ルール中でd100が使用されることもある。律儀に面が100個あるダイスも存在はするが、1d100をロールする方法としては、10面ダイス2つ──パーセンテージ・ダイスと呼ばれる、0~9の目あるダイス─を使用する方法が一般的である。君がロールを行う前に決めたダイス1つが10の位を表し、もう1つのダイスは1の位を表す。例えば、君が10の位のダイスで7を出し、1の位のダイスで1を出したなら、そのロールの結果は71だ。両方のダイスで0が出た場合は100を表す。
10面ダイスの中には10の位(00、10、20など)が刻まれていて、どちらが10の位で、どちらが1の位なのかが分かりやすいものもある。この場合は、70と1が出れば71であり、00と0が出れば100である。
D3
3面体のサイコロはめったにないが、"1d3"というように、"d"を用いた表記がこの場合にも使用される。1d3をロールする場合には、1d6をロールして、出た目を2で割ること(切り上げ)。
ダイスは何に使うのか?
以下はD&Dにおけるもっとも一般的なダイスの使用方法である。
D20テスト
D20テスト
20面ダイス(d20)はこのゲームで君が使用するであろうダイスの中で最も重要なものだ。このダイスは、ゲーム中にクリーチャーの試みの成否を決定するために使用される──これはd20テストと言う──重要な仕組みの中核を担うものだ(本章で後述する"D20テスト"を参照のこと)。DMが成功と失敗両方の可能性があると見なした行動を君のキャラクターが行う度、君はd20をロールすることになる。君のロール結果が大きいほど、その試みが成功である確率は高くなる。
ダメージ
d20を除くダイスの最も一般的な用途はダメージの決定だ。君が攻撃ロール(D20テストの一つ)に成功した時、君はダメージをロールして、その攻撃の威力のほどを確認することになる。君が呪文を発動した時も、君はダメージをロールすることになるだろう。武器や呪文が異なれば、ダメージに使用するダイスも異なる。例えば、ダガーは1d4、グレートアックスは1d12、ファイアーボール呪文は8d6を使用する。
ランダム表
時に、君はダイスをロールして無作為な結果を生成する表を見つけるだろう。このような表では、左端の列のヘッダー部分にd10やd100といったダイス式が示されている。それに合ったダイスをロールしてそのロール結果と同じ数字がある部分(もしくは、その数字を含む範囲)を同一の列から見つけること。そしてその行を横に呼んで結果を確認すること。例えば2章の『珍品奇品』表ではd100が使用される。
パーセントの確率
君は時に、何パーセントの確率で何かが起こる可能性を記載したルールを目にするかもしれない。例えば、何かが起こる可能性が5%と記載するルールがあるとしよう。そのことが起こるかどうか、君はパーセンテージ・ダイスをロールすることで決定する。そのロール結果が、ルールに記載された確率より低ければ(例えば5%に対して01をだった場合など)、何かが起こる。
物語中のダイス・ロールの解釈
D&Dの楽しみ方の1つは、ダイス・ロールの結果が物語の中で何を意味するかを解釈することだ。ダイスによるランダム性によって、予想外のことが発生する:エキスパートが失敗し、初心者が成功したりなどなどだ。D20テストやその他のロールで驚くべき結果が出た場合、ダンジョン・マスターはしばしば何が起こったかを面白おかしく説明することがある。君がプレイヤーなら、君のキャラクターのダイス・ロールの結果を解釈し、物事がそれほどまでに予想外あるいは面白い展開になったのかを説明する機会を探すと良いだろう。
6つの能力
全てのクリーチャー──キャラクターとモンスター──は、以下の『能力の説明』表にあるような、その身体的及び精神的な特性をはかる6つの能力を持つ。
能力の説明
| 能力値 |
その値が示すもの |
| 【筋力】 |
身体的力 |
| 【敏捷力】 |
素早さ、反射神経、バランス感覚 |
| 【耐久力】 |
健康さと持久力 |
| 【知力】 |
論理能力と記憶力 |
| 【判断力】 |
洞察力と精神の頑強さ |
| 【魅力】 |
自信、冷静さ、人を引き付ける力 |
能力値
各能力は1から20までの値を持つが、一部のモンスターは最大30までだ。この値は能力の等級を表す。『能力値』表には各値がどれほどの程度を示すかがまとめられている。
能力値
| 能力値 |
程度 |
| 1 |
この値は通常あり得る値としては最も低い。何かしらの効果によって値が0にまで減少するなら、その場合に何が起こるかをその効果は説明している。 |
| 2~9 |
これはその能力が低いことを表す。 |
| 10~11 |
これは人間としては平均的であることを表す。 |
| 12~19 |
これはその能力が秀でていることを表す。 |
| 20 |
これは、なにかしらの特徴が別途定めていない限りは、冒険者が到達しえる能力値として最も大きな値だ。 |
| 21~29 |
これはその能力が並外れていることを表す。 |
| 30 |
これは到達しえる範囲では最も高い値だ。 |
能力値修正値
各能力は君がその能力を使用して行うD20テストに適用される修正値というものを有している("D20テスト"で説明される)。ある能力の修正値は以下の『能力修正値』表に示されているように、その能力の能力値から算出される。
能力修正値
| 能力値 |
修正値 |
| 1 |
−5 |
| 2~3 |
−4 |
| 4~5 |
−3 |
| 6~7 |
−2 |
| 8~9 |
−1 |
| 10~11 |
+0 |
| 12~13 |
+1 |
| 14~15 |
+2 |
| 16~17 |
+3 |
| 18~19 |
+4 |
| 20~21 |
+5 |
| 22~23 |
+6 |
| 24~25 |
+7 |
| 26~27 |
+8 |
| 28~29 |
+9 |
| 30 |
+10 |
D20テスト
ある行動の結果が不確定な場合、このゲームではd20ロールを行ってその成否を決定する。このようなロールはD20テストと呼ばれ、以下の3種類からなる:すなわち能力値判定、セーヴィング・スロー、攻撃ロールだ。これらは以下のステップに従ってなされる:
1. 1d20をロールする:君はいつでも高い値を出した方が良い。そのロールが有利または不利を得ている場合(この章の後半で説明している)、君は代わりにd20を2つロールするが、その内の一方の値だけを使用する──即ち、君が有利を得ているなら値が高い方、不利を得ているなら値が低い方を使用するのだ。
2. 修正値を加える:d20をロールして出た値に以下の修正値を加える。
適切な能力修正値:この章とルール用語集では、様々なD20テストで使用する能力修正値が説明されている。
(適切なら)君の習熟ボーナス:各クリーチャーは習熟ボーナスを有する。テストを行うクリーチャーが習熟している技能を用いてD20テストを行う時などに、この値が加算されることになる。本章の"習熟"を参照されたし。
状況に応じたボーナスとペナルティー:クラス特徴、呪文、その他のルールなどによって、ダイスのロールにボーナスやペナルティが加算される場合がある。
3. 合計値と目標値を比べる:d20とそれに加算された修正値の合計が目標値以上なら、そのD20テストは成功だ。そうでない場合、D20テストは失敗だ。ダンジョン・マスターは目標値を決定し、プレイヤーに対してそのロールが成功したか銅貨を伝える。能力値判定およびセーヴィング・スローの目標値は難易度(DC)と呼ばれる。攻撃ロールの目標値はアーマー・クラス(AC)と呼ばれ、キャラクター・シートまたはデータ・ブロックに記載されている(ルール用語集を参照のこと)。
能力値判定
能力値判定はクリーチャーがその才能や訓練の成果を活かし、立て付けの悪いドアこじ開ける、錠前をピッキングする、群集を楽しませるといった課題を乗り越えようとすることを表す。DMとルールは、クリーチャーが攻撃以外で意味ある失敗の可能性があることを試みる際に、能力値判定を求めることがある。結果が不確定で物語的にも興味深く面白い場合は、ダイスで結果が決まるのである。
能力修正値
能力値判定は使用する能力修正値に基づいて名付けられる:例えば【筋力】判定、【知力】判定などなど。いずれの能力値がもっとも関係しているかによって、様々な場面で様々な能力値判定が求められる。各判定の使用法については『能力値判定の例』表を参照のこと。
能力値判定の例
| 能力値 |
判定を行う場面 |
| 【筋力】 |
何かを持ち上げる、押す、引く、壊す |
| 【敏捷力】 |
機敏に、すばやく、静かに動く |
| 【耐久力】 |
己の身体を通常の限界を超えて活動させる |
| 【知力】 |
思考力と記憶力 |
| 【判断力】 |
周囲やクリーチャーの所作に注目する |
| 【魅力】 |
誰かに影響を与える、楽しませる、あるいは欺く |
習熟ボーナス
DMが技能や道具の習熟が判定に関係すると判断し、かつ君がその習熟を有している場合、能力値判定に習熟ボーナスを加える。例えば、ルールが【筋力】(〈軽業〉または〈運動〉)判定を行わせる場合、君が〈軽業〉または〈運動〉技能に習熟を有しているなら習熟ボーナスを加えることができる。技能や道具の習熟に関するより詳細な説明は本章の後にある"習熟"を参照されたし。
難易度
能力値判定の難易度はその課題の難しさを表す。課題が難しいほど、その難易度も高くなる。ゲームのルールは特定の判定の難易度を規定しているが、最終的にはDMが難易度を設定する。『典型的難易度』表には、能力値判定でとり得る難易度の範囲が示されている。
典型的難易度
| 課題の難しさ |
難易度 |
| とても簡単 |
5 |
| 簡単 |
10 |
| 普通 |
15 |
| 難しい |
20 |
| とても難しい |
25 |
| ほとんど不可能 |
30 |
セーヴィング・スロー
セーヴィング・スロー──単にセーヴとも言う──は、爆発、有毒ガスの噴出、あるいは君の精神に侵入しようとする呪文といった脅威を回避したり抵抗したりするための試みを表す。通常、君が進んでセーヴを行うことはない。セーヴは君のキャラクターや(君がDMなら)モンスターが危険にさらされた時に必要に駆られて行うものだ。セーヴの結果はそれを引き起こした効果の部分にくわしく説明されている。
その効果に抵抗したくない場合、君はダイスをロールすることなくそのセーヴに失敗することを選べる。
能力修正値
セーヴィング・スローは使用される能力修正値に基づいて名付けられる:【耐久力】セーヴィング・スロー、【判断力】セーヴィング・スローといったように。『セーヴィング・スローの例』表にあるように、効果の種類によって異なるセーヴが使用される。
セーヴィング・スローの例
| 能力値 |
セーヴを行う場面 |
| 【筋力】 |
直接的な力に対して物理的に抵抗する |
| 【敏捷力】 |
危険を回避する |
| 【耐久力】 |
有毒な危険物に耐える |
| 【知力】 |
幻を偽りのものと見破る |
| 【判断力】 |
精神攻撃に抵抗する |
| 【魅力】 |
自身のアイデンティティを強く主張する |
習熟ボーナス
ある種類のセーヴに対して習熟を有している場合、君はその種類のセーヴィング・スローに習熟ボーナスを加えることができる。本章の"習熟"を参照のこと。
難易度
セーヴィング・スローの難易度はそれを引き起こした効果か、もしくはDMによって決定される。例えば、ある呪文が君にⅮセーヴを行わせる場合、その難易度はその呪文の発動者の呪文発動能力値と習熟ボーナスによって決まる。セーヴを要求するようなモンスターの能力については、そのセーヴの難易度が記載されている。
攻撃ロール
攻撃ロールは攻撃がその目標にヒットしたかどうかを決定する。そのロール結果が目標のアーマー・クラス以上なら、その攻撃ロールはヒットする。通常、攻撃ロールは本章の"戦闘"で説明されるような戦いの最中に発生するが、DMはそれ以外の状況、例えばで弓術競技の際などに攻撃ロールを求めるかもしれない。
能力修正値
『攻撃ロールに使用する能力値』表には、様々な種類の攻撃ロールについて、どの能力修正値を使用するのかが示されている。
攻撃ロールに使用する能力値
| 能力値 |
攻撃の種類 |
| 【筋力】 |
武器または素手打撃(ルール用語集を参照のこと)による近接攻撃 |
| 【敏捷力】 |
武器による遠隔攻撃 |
| その他 |
呪文攻撃(使用する能力値は呪文発動者の"呪文発動能力"の特徴によって決まる、7章を参照のこと) |
一部の特徴は表にあるのとは異なる能力修正値を使用することを許可する。例えば、"妙技"特性(6章を参照)は、その特性を持つ武器を扱うのに、【筋力】または【敏捷力】を用いることを許可する。
習熟ボーナス
自身が習熟している武器を用いて攻撃を行う時、君はその攻撃ロールに習熟ボーナスを加えることができる。これは君が呪文で攻撃を行う際も同様だ。武器の習熟に関する詳細な情報は、本章の"習熟"を参照のこと。
アーマー・クラス
クリーチャーのアーマー・クラスはそのクリーチャーが戦闘中に負傷を土の程度回避できるかを示すものだ。キャラクターのあACはキャラクター作成時(2章を参照)に決定される。一方、モンスターのACはデータ・ブロックに記載されている。
ACの計算:あらゆるクリーチャーは基本のAC計算式を用いて開始する。
基本のAC=10+そのクリーチャーの【敏捷力】修正値
クリーチャーのACは防具、魔法のアイテム、呪文などによって変化することがある。
基本のACは一つだけ:一部の呪文やクラス特徴は別のAC計算式をキャラクターに提供する。複数の特徴によって複数のAC計算式を有するキャラクターはどの計算式を使用するか選ばねばならない。クリーチャーに作用する基本の計算式は1つだけなのだ。
20または1のロール
攻撃ロールの際にd20をロールした結果が20だった場合(これを"ナチュラル20"と言う)、その攻撃はあらゆる修正値や目標のACに関係なくヒットする。これをクリティカル・ヒットと言う(本章の"戦闘"を参照のこと)。
攻撃ロールの際にd20をロールした結果が1だった場合(これは"ナチュラル1"と言う)、その攻撃はあらゆる修正値や目標のACに関係なくミスする。
有利/不利
時に、D20テストは有利または不利を受けることがある。有利はそのd20ロールを取り巻くポジティブな状況を表し、不利はネガティヴな状況を表す。
通常、有利や不利は特別な能力やアクションの使用を通して得る。DMはその状況によって有利や不利を得ると裁定することもある。
D20を2つロールする
あるロールが有利か不利のどちらかを得ている場合、君はそのロールを行う際に2つ目のD20をロールすること。そして有利ならその2つのロール結果の内高い方を、不利なら低い方を使用する。例えば、君が不利を得たロールを行い18と3が出たなら2を使用する。もしも不利の代わりに有利を得ている状態で上記の値2つが出たなら、18を使用する。
重複しない
複数の状況がロールに影響し、それらすべてが有利を与えた場合でも、君は依然としてd20を2つだけロールする。同様に複数の状況がロールに不利を与える場合も、君はd20を2つだけロールする。
複数の状況が1つのロールに有利と不利両方を与える場合、そのロールは有利も不利も得ず、君はただd20を1つだけロールする。これは複数の状況が不利を与え、かつ有利も1つだけ得ている場合や、その逆の場合も同様である。このような状況において、君は有利と不利のどちらも得ていない。
再ロールの取り扱い
君が有利または不利を得ていて、かつゲーム中に何かしらによって再ロールやd20の置き換えがなされる場合、君が再ロールまたは置き換えができるダイスは2つではなく1つだけである。どちらを再ロールまたは置き換えるのかは君が決める。
例えば、君がヒロイック・
インスピレーション(以下の補足を参照のこと)を持っている上で、有利または不利を得て能力値判定を行い、ロール結果が3と18だったなら、君は自身のヒロイック・インスピレーションを消費して、両方ではなくどちらか片方のダイスを再ロールすることができる。
ヒロイック・インスピレーション
時として、DMやルールが君にヒロイック・インスピレーションを与えることがある。ヒロイック・インスピレーションを有している場合、君はそれを消費することで、ダイスをロールした直後に任意のダイス1つを再ロールすることができる。その場合は新しい結果を必ず使用せねばならない。
一度に一つだけ:一度1つより多くのヒロイック・インスピレーションを持つことはできない。何かしらで君がヒロイック・インスピレーションを得ることになったが、すでに君はヒロイック・インスピレーションを有している場合、グループのプレイヤー・キャラクターの中でヒロイック・インスピレーションを有していない者にそれを与えることができる。
ヒロイック・インスピレーションを得る:DMは様々な理由で君にヒロイック・インスピレーションを与える。通常、DMは君が何かしらの、英雄的な、キャラクターに相応しい、あるいは面白いことを行った時に与える。これはゲームをプレイするあらゆる人間が、それをより一層楽しいものにしたことへの報酬だ。
他のルールにおいては、DMの決定とは関係なしにキャラクターがヒロイック・インスピレーションを得る場合がある。例えば、ヒューマン・キャラクターは毎日ヒロイック・インスピレーションを持ってその日を始める。
習熟
キャラクターとモンスターは様々なことに長けている。ある者は多くの武器の扱いに長けている一方、ある者は扱える武器がほんの僅か。あるいは、ある者は人々の真意や目的を理解するのが得意だが、ある者は多元宇宙の秘密を解き明かすことに長けているといった風に。あらゆるクリーチャーは習熟ボーナスを有する。これは訓練がそのクリーチャーの能力に与える影響を反映するものだ。キャラクターの習熟ボーナスはキャラクターがレベルアップするにつれて上昇する(2章に説明がある)。モンスターの習熟ボーナスはその脅威度(ルール用語集を参照のこと)に基づいて決まる。『習熟ボーナス』表にはどうやって習熟ボーナスが決まるかが示されている。
クリーチャーがD20テストを行うために使用する、技能、セーヴィング・スロー、アイテムに習熟している場合にこの習熟ボーナスはそのD20テストに加算される。加えて、このボーナスは呪文攻撃や呪文が行わせるセーヴィング・スローの難易度を計算する際にも使用する。
習熟ボーナス
| レベルまたは脅威度 |
ボーナス |
| ~4まで |
+2 |
| 5~8 |
+3 |
| 9~12 |
+4 |
| 13~16 |
+5 |
| 17~20 |
+6 |
| 21~24 |
+7 |
| 25~28 |
+8 |
| 29~30 |
+9 |
習熟ボーナスは重複しない
ダイスのロール結果やその他の値に習熟ボーナスが1回以上加算されることはない。例えば、あるルールが【魅力】(〈ペテン〉または〈説得〉)判定を行わせる場合、君がその技能のどちらかに習熟していれば自身の習熟ボーナスをダイスのロール結果に加算できるが、たとえ両方の技能に習熟していても、習熟ボーナスを2回加算したりはしない。
場合によっては、習熟ボーナスは加算される前に倍になったり割られたりすることがある(2倍や半分など)。例えば、"習熟強化"の特徴(ルール用語集を参照のこと)は特定の能力値判定に対する習熟ボーナスを2倍にする。このような特徴が使用される場合、倍にするのも1回だけであり、割るのも1回だけだ。
技能の習熟
殆どの能力値判定は技能の使用が伴う。技能はクリーチャーが能力値判定で試みようとすることの分野を表す。アクションの説明(本章の"アクション"を参照のこと)には、君がそのアクションを行うためにある能力値判定を行う際にどの技能が使用されるかが書かれており、その他数多のルールでは技能がどのような時に関連するのかを記している。DMはある状況においてどの技能が関連するのかに関する最終決定権を持つ。
クリーチャーがある技能に習熟している場合、クリーチャーはその技能を伴う能力値判定に自身の習熟ボーナスを適用することができる。その技能に習熟していない場合でも、依然としてクリーチャーはその技能を用いる能力値判定を行うことはできるが、習熟ボーナスを加算することはできない。例えば、あるキャラクターが崖を登攀しようとする場合、DMは【筋力】〈運動〉判定を行うように求めるかもしれない。そのキャラクターが〈運動〉技能に習熟しているなら、それは自身の習熟ボーナスを【筋力】判定に加算することができる。しかしそのキャラクターが〈運動〉技能に習熟していない場合でも、そのキャラクターは習熟ボーナスを加算せずに判定を行う。
技能のリスト
技能は以下の『技能』表に示されている。これには、各技能の習熟の使用例と、その技能が最もよく適用される能力値判定が示されている。
技能
| 技能 |
能力値 |
使用例 |
| 〈軽業〉 |
【敏捷力】 |
難しい状況で立ち続けたり、アクロバティックなスタントを披露する |
| 〈動物使い〉 |
【判断力】 |
動物を落ち着かせたり訓練する、あるいは動物に特定の行動を行わせる |
| 〈魔法学〉 |
【知力】 |
呪文、魔法のアイテム、次元界に関する知識や伝承を思い出す |
| 〈運動〉 |
【筋力】 |
通常より高くジャンプする、荒波の中で浮き続ける、あるいは何かを壊す |
| 〈ペテン〉 |
【魅力】 |
説得力のある嘘をついたり、もっともらしい変装を行う |
| 〈歴史〉 |
【知力】 |
歴史的な出来事、人物、国家、文化に関する知識や伝承を思い出す |
| 〈看破〉 |
【判断力】 |
人の気分や意思を見極める |
| 〈威圧〉 |
【魅力】 |
誰かを威嚇したり脅迫したりすることで、君の望むことを行わせる |
| 〈捜査〉 |
【知力】 |
書物の中にある目立たない情報を見つける、何かの仕組みを推測する |
| 〈医術〉 |
【判断力】 |
病気を診断する、最近殺害された死体の死因を判断する |
| 〈自然〉 |
【知力】 |
地形、動物、植物、天候に関する知識や伝承を思い出す |
| 〈知覚〉 |
【判断力】 |
様々な感覚を組み合わせて、見逃しやすいものに気づく |
| 〈芸能〉 |
【魅力】 |
演技する、物語を語る、音楽を奏でる、あるいは踊りを踊る |
| 〈説得〉 |
【魅力】 |
正直かつ丁寧な方法で、誰かに何かを納得させる |
| 〈宗教〉 |
【知力】 |
神格、宗教、儀式、聖印に関する知識や伝承を思い出す |
| 〈手先の早業〉 |
【敏捷力】 |
スリを行う、手に持っている物体を隠す、手品を披露する |
| 〈隠密〉 |
【敏捷力】 |
静かに移動したり物陰に隠れることで気づかれずに逃げる |
| 〈生存〉 |
【判断力】 |
痕跡を追う、食料を確保する、道を見つける、自然災害を回避する |
技能の決定
始めの時点でキャラクターが習熟している技能はそのキャラクターの作成時点で決まり、モンスターが習熟している技能はそのデータ・ブロックに記載されている。
技能を異なる能力値で
各技能習熟は1つの能力値判定に関連付けられている。例えば、〈威圧〉技能は【魅力】と関連付けられている。しかし、一部の状況においてDMは君に自身の技能習熟を別の能力値判定に適用するように求める場合がある。例えば、キャラクターが誰かに対して身体的な力を誇示することで威圧しようと試みた場合、DMは【魅力】〈威圧〉判定ではなく【筋力】〈威圧〉判定を求めるかもしれない。このような場合においては、そのキャラクターは【筋力】判定を行い、〈威圧〉技能に習熟していればその判定に自身の習熟ボーナスを加える。
セーヴィング・スローの習熟
セーヴィング・スローの習熟によって、キャラクターは特定の能力値を使用するセーヴに対して自身の習熟ボーナスを換算することができる。例えば、【判断力】セーヴに習熟しているなら、君は自身が行う【判断力】セーヴに習熟ボーナスを加算できる。一部のモンスターもセーヴィング・スローに対する習熟を有しており、データ・ブロックにその旨が記されている。
各クラスは最低でも2種類のセーヴィング・スローに対する習熟を与える。これはそのクラスが特定の脅威を回避したり抵抗するために行った訓練を表す。例えば、ウィザードは【知力】と【判断力】のセーヴに習熟しているが、これは彼らが精神攻撃へ抵抗に関する鍛錬を重ねているためだ。
装備の習熟
キャラクターは自身のクラスや背景によって様々な武器や道具への習熟を得る。装備の習熟には2種類存在する。
武器:単に武器を振るうことは誰にでもできることだが、習熟によって君は武器をより上手に振るうことができる。武器に対する習熟を有している場合、君はその武器を使用して行う攻撃ロールに習熟ボーナスを加算することができる。
道具:道具に対する習熟を有しているなら、君はその道具を使用して行うあらゆる能力値判定に習熟ボーナスを加算することができる。君がその判定で使用される技能にも習熟しているなら、君はその判定に有利も得る。これは単一の能力値判定において、君が技能習熟と道具習熟の両方から恩恵を得られるということを意味する。
アクション
君が移動や意思疎通以外の行動をとる時、通常はアクションを行うことになる『アクション』表には、このゲームにおける主要なアクションが列記されている。これらはルール用語集に詳細がある。
アクション
| アクション |
要約 |
| 攻撃 |
武器または素手打撃によって攻撃を行う |
| 早足 |
そのターンの残りの間、君は自身の移動速度に等しい追加の移動が可能になる |
| 離脱 |
そのターンの残りの間、君の移動は機会攻撃を誘発しなくなる |
| 回避 |
次の君のターンの開始時まで、君に対する攻撃ロールは不利を受け、君が行う【敏捷力】セーヴは有利を得る。無力状態になるか移動速度が0になった場合、君はこの利益を失う |
| 援護 |
他のクリーチャーの能力値判定か攻撃ロールを助けるか、応急手当を施す |
| 隠れ身 |
【敏捷力】〈隠密〉判定を行う |
| 影響力 |
クリーチャーの態度を変えるために、【魅力】(〈ペテン〉、〈威圧〉、〈芸能〉、〈説得〉)判定を行うか、【判断力】〈動物使い〉判定を行う |
| 魔法 |
呪文を発動するか、魔法のアイテムや魔法的な特徴を使用する |
| 待機 |
君が定義した行動条件に反応してアクションを行う準備をする |
| 捜索 |
【判断力】(〈看破〉、〈医術〉、〈知覚〉、〈生存〉)判定を行う |
| 考察 |
【知力】(〈魔法学〉、〈歴史〉、〈捜査〉、〈自然〉、〈宗教〉)判定を行う |
| 利用 |
魔法的でない物体を使用する |
プレイヤー・キャラクターやモンスターは上記のアクションにないことも実行できる。クラス特徴やその他の能力は上記以外のアクションの選択肢を君に与える。加えて、君は他のアクションを即興で行うこともできる。ルールのどこにも詳細がないアクションを君が行おうとするなら、DMは君にそのアクションが可能かどうかや、行う必要のあるD20テストがあればその種類を教えてくれる。
一度に一つ
このゲームは君が一度にどれくらいのことを行えるかを管理するためにアクションの概念を使用している。君は一度に一つのアクションだけを行うことができる。この原則が最も重要になるのは戦闘中である。この章の"戦闘"に詳しいので参照のこと。
アクションはその他の状況でも重要になることがある:社交的やりとりにおいて、君はクリーチャーに影響を及ぼしたり、そのボディー・ランゲージを読み取ったりできるが、それらを同時に行うことはできない。あるいはダンジョンの探険中、罠を探しながら援護アクションを使用して、立て付けの悪いドアを開けようとしている他のクリーチャーの手助けを行うということはできない(このドアを開ける動作は利用アクションになる)。
ボーナス・アクション
様々なクラス特徴、呪文、あるいはほかの能力によって、君は自身のターンにボーナス・アクションと呼ばれる追加のアクションを行うことができる。例えば、"巧妙なアクション"の特徴はボーナス・アクションをとることを可能にする。ボーナス・アクションを使用できるのは能力や、呪文、特徴などが、君がボーナス・アクションとして何かが行えると記載している場合だけだ。そうでない場合において、君は行えるボーナス・アクションを持たない。
自身のターンに行えるボーナス・アクションは1つだけである。だから君がボーナス・アクションの使用法を複数持っているなら、どれを使うのか1つだけ選ばねばならない。
指定がない限り、自身のターン中にいつボーナス・アクションを実行するのかは君が決める。何かしらの要因によって、君が自身のアクションを行えなくなるなら、君はボーナス・アクションも行えなくなる。
リアクション
特別な能力、呪文、あるいは状況などによって、君はリアクションと呼ばれる特別なアクションを行えるようになる。リアクションは何らかのトリガーに対する反応であり、このトリガーは自身のターンに発生することも、別の誰かのターンに発生することもある。この章で説明される機会攻撃はこのリアクションとして最も一般的なものだ。
リアクションを行ったなら、君は次の自身のターンの開始時まで別のリアクションを行うことはできない。リアクションによって誰かのターンが中断された場合、そのクリーチャーはそのリアクションの直後からターンを再開できる。
リアクションのタイミングについては、リアクションの説明に指定がない限り、そのトリガーの直後に発生する。
君のキャラクターならどうするだろうか?
プレイの最中に自分に問いかけてみよう、"自分のキャラクターならどうするだろうか?"と。ロールプレイに際しては、ある程度他人の頭の中に入り込み、その者が何を動機とするかや、その動機がどのようなアクションとして結実するかを考える必要がある。D&Dでは、これらのアクションは我々が想像するしかない状況で満ち溢れるとてつもない世界を背景に展開される。君のキャラクターはそのような状況でどのように反応するだろうか?
この助言には一つ重要な注意点がある。すなわち、他のプレイヤーやDMの楽しみを破壊するようなキャラクターの選択は避けること、だ。君と君の友人たちが楽しめるような行動を選ぶように心がけること。
社交的やり取り
アドベンチャーの最中、プレイヤー・キャラクターはさまざまな人々と出会い、時には戦いよりも会話を好むモンスターと出会うことがあるだろう。このような状況では、様々な形をとる社交的やり取りの出番だ。例えば、君は泥棒に悪事を白状するよう説得したり、衛兵をなだめようとするかもしれない。ダンジョン・マスターはこのやり取りに参加しているあらゆるNPCを演じる。
君のキャラクターに対するNPCの態度はルール用語集にある通り、友好的、中立的、もしくは敵対的のいずれかだ。友好的なNPCは助けてくれる傾向にあり、敵対的なNPCは妨害を行ってくる傾向にある。
社交的やり取りは2つの方法で進行する。すなわちロールプレイと能力値判定だ。
ロールプレイ
ロールプレイは文字通り役割を演じる行為である。この場合、君はプレイヤーとして、自身のキャラクターがどのように考え、行動し、話すのかを決定する。ロールプレイはこのゲームのあらゆる場面の一部あり、かつ社交的やり取りに際してはより前面に姿を現すものだ。
ロールプレイの際には、演技的な手法と説明的な手法のどちらがより自分の好みに合っているかを考えてみること。それぞれの手法については、"社交的やりとり"でその例が説明されている。
DMはNPCの性格や、君のキャラクターの行動および態度に基づいてNPCの反応を決定する。臆病な山賊は投獄をちらつかせた脅迫に屈するかもしれない。あるいは頑固な商人はキャラクターにしつこく頼まれても助けることを拒否するかもしれないし、高慢が過ぎるドラゴンはお世辞を真に受けるかもしれない。
NPCとやり取りする時は、DMがNPCの正確をどのように描写しているかに注意を払うべきだ。NPCの目的を読み取り、その情報を活用してそのNPCに影響を及ぼせるかもしれない。
NPC達が望むものを与えたり、共感、恐怖、あるいはそのNPCの目標を利用するなら、君は友情を築いたり、暴力沙汰を防いだり、あるいは鍵となる情報を得ることができるだろう。反対に、君が誇り高い戦士へ失礼な態度を取ったり、貴族の味方の悪口を言ったりするなら、君の説得や欺きが失敗に終わる可能性は高くなる。
能力値判定
能力値判定は"社交的やり取り"の結果を決定する上で鍵となりうる。君のロールプレイがNPCの態度を変化させることもあるが、DMが君に対するNPCの反応をダイスで決めようとする場合には、偶然の要素が依然として存在することもある。このような状況では通常、DMは影響力アクションを取るように君へ求めるだろう。
NPCとどのようなやり取りを行うかを考える際には、自身の技能習熟に注意を払うと良い。やり取りに用いる手法は君のグループの技能習熟に依存する。例えば、グループが衛兵を騙して城に侵入する場合、〈ペテン〉に習熟しているそのローグが衛兵とのやり取りの先頭に立つべきだろう。
探険
探険には危険で謎に満ちた場所への探索が含まれる。この章のルールは、冒険者がそのような環境と関わるための方法をいくつか詳細に説明する。
冒険の装備
冒険者たちが探険する時、その装備は様々な方法で助けとなる。例えば、冒険者が人がほとんどいない場所まで梯子で到達する、松明やその他の光源で普通は気づけないものを知覚する、ドアや箱の鍵を盗賊道具で無視する、あるいはまきびしで障害を作って追手を足止めするなどだ。
6章には冒険で役立つさまざまなアイテムのルールがある。6章のアイテムの中で"道具"と"冒険用装備"は特に役立つ。また6章にある武器は戦闘時以外にも使用できる。例えば、君はあまり指で押したくない邪悪な見た目のボタンを自身のクオータースタッフで押すことができる。
視覚と光
冒険中の課題の中には──危険に気づく、敵を攻撃する、特定の呪文の目標にするなど、──視覚の影響を受けるものがある。そういうわけで、以下で説明されるように、視覚を遮る効果は君の邪魔になることがある。
隠蔽されたエリア
ある範囲が軽度または重度に隠蔽されることがある。"薄暗い"光の中、ところどころの霧、中程度の茂みといった軽度に隠蔽されている範囲では、視覚に依存する【判断力】〈知覚〉判定に不利を受ける。
暗闇の中、濃い霧、あるいは深い茂みといった重度に隠蔽されている範囲は見通しが悪い。そのような場所でなにかを見ようとする場合、君は盲目状態である(ルール用語集を参照のこと)。
ライト
以下に定義されるとおりに、光の有無によってその範囲の明るさの分類が決定される。
"明るい"光:"明るい"光の中ではほとんどのクリーチャーの視覚が通常通りに働く。その日がどんよりと薄暗くても、松明、ランタン、焚火、あるいはその他の光源が特定の範囲内に光をもたらすのと同様、"明るい"光の中だ。
"薄暗い"光:"薄暗い"光は影とも呼ばれて、軽度に隠蔽された範囲を生み出す。通常、"薄暗い"光の範囲は"明るい"光と"暗闇"の境界である。黄昏時た夜明けの柔らかい光の中も"薄暗い"光の中に数える。満月は"薄暗い"光で陸を照らすかもしれない。
"暗闇":"暗闇"は重度に隠蔽された範囲を生み出す。(基本的には月明り照らす夜であっても)夜間の屋外や照明の無いダンジョン内、あるいは魔法的な暗闇の範囲によって、キャラクターは"暗闇"に直面することになる。
特殊な感覚
一部のクリーチャーは特定の状況で物事を知覚する助けとなるような特殊な感覚を有している。ルール用語集では、以下のような特殊な感覚を定義している。
擬似視覚
暗視
振動感知
超視覚
隠れ身
冒険者やモンスターはしばしばお互いを見張ったり、警備の裏をこっそり通ったり、待ち伏せをしたりするために隠れ身を行う。ダンジョン・マスターは状況が隠れ身に適しているかを判断する。隠れ身を試みる場合、君は"隠れ身"アクションを行うことになる。
物体を扱う
物体を取り扱おうという試みは多くの場合簡単に解決できる。プレイヤーはDMに対して、レバーを動かしてドアを開けるといった風に、キャラクターが何をするのか伝える。DMはそれを聞いて何が起こったかを描写する。しかし時として、以下の章で説明されるように、物体に対して何ができるのかをルールが規定していることもある。
物体とは何か
ルール上の物体というのは、窓、ドア、剣、本、テーブル、いす、石といった、個別で無生物的なアイテムを指す。いくつもの物体から構成される建物や乗り物は物体ではない。
時間制限のある物体の扱い
戦闘の最中などで時間が限られている場合、物体の取り扱いは制限を受ける。すなわち、自由に取り扱えるのはターン毎にそれぞれ1回である。物体の取り扱いはクリーチャーの移動中かアクションの最中でなければならない。それ以上の取り扱いは利用アクションを要する。これはこの章の"戦闘"で説明している。
隠された物体を見つける
キャラクターが隠し扉や罠といった、隠されている物を探す時、DMは多くの場合、君にキャラクターが隠された物体の付近を探している様子を描写させた上で【判断力】〈知覚〉判定を行うように求める。成功すれば、君は物体やその他の重要な詳細、またはその両方を見つける。
キャラクターが隠された物体の付近ではない場所を探すと君が述べた場合、判定の結果にかかわらず、その【判断力】〈知覚〉判定では隠された物体の場所が判明することはない。
物体の運搬
通常、君は自身の装備や財宝をその重量を気にすることなく運搬できる。ただし、君が尋常でなく重い物体や軽い物体でも大量に運ぼうとする場合、DMはルール用語集にある運搬能力のルールを守るよう求めることがある。
物体を壊す
アクションとして、君は自動的にガラス容器や紙きれのような壊れやすく、かつ非魔法的な物体を破壊することができる。より丈夫な何かしらにダメージを与えようとするなら、DMはルール用語集にある物体の破壊のルールを使用するかもしれない。
危険
キャラクターが直面する主だった危険はモンスターだが、それ以外の危険も待ち受けている。ルール用語集には以下の危険を定義している。
燃焼
脱水
落下
栄養不足
窒息
旅
冒険中、キャラクターは数時間か数日かかるような長距離を移動することがある。DMはこの旅を正確な距離や移動時間の計算を省いて簡略化することもできるし、逆に以下の"移動のペース"のルールを使用するように言うかもしれない。
毎秒毎秒が重要な時、君は自身がどれほどの速さで移動できるかを知りたい場合は、この章の"戦闘"にある移動のルールを参照すること。
移動時の並び順
冒険者は屋外であれ屋内であれ、移動している間はその並び順を決めておく必要がある。移動時の並び順を決めておくことで、どのキャラクターが罠の影響を受けるのかや、隠れている敵を誰が見つけるのか、戦闘が始まった時に誰が最も敵と近いのかなどを判断するが楽になる。戦闘中でなければ、移動時の並び順は変えることができ、望む方法でその並び順を記録することができる。例えばメモか何かに書き留めてもいいし、ミニチュアを配置して視覚的に示すこともできる。
移動のペース
戦闘外での移動中、グループは『移動のペース』表にある通りに、"速い"、"通常"、"遅い"の内いずれかのペースで移動することができる。このテーブルには一行が一定時間内にどれくらいの距離を移動できるのかが示されている。馬やその他の乗騎に乗っている場合、1時間の間そのグループは2倍の距離を移動できる。しかし使用した乗騎が再びそのペースで移動するには小休憩または大休憩を必要とする(購入可能な乗騎については6章を参照のこと)。ダンジョン・マスター・ガイドには特定種類の地形で選択できるペースに影響を及ぼすルールがある。
移動のペース
単位時間ごとの移動距離
| ペース |
分 |
時間 |
日 |
| 速い |
400フィート |
4マイル |
30マイル |
| 通常 |
300フィート |
3マイル |
24マイル |
| 遅い |
200フィート |
2マイル |
18マイル |
移動のペースはそれぞれ以下にあるようなゲーム的な影響を持つ。
速い:"速い"ペースでの移動は移動者の【判断力】(〈知覚〉または〈生存〉)判定と【敏捷力】〈隠密〉判定に不利を与える。
通常:"通常"ペースでの移動は【敏捷力】〈隠密〉判定に不利を与える。
遅い:"遅い"ペースでの移動は【判断力】(〈知覚〉または〈生存〉)判定に有利を与える。
乗り物
荷馬車や旅客用馬車、あるいはその他の陸の乗り物に乗っている移動者は通常通りにその移動のペースを選択できる。一方で水上用の乗り物に乗っているキャラクターはその移動が乗り物に左右されるので、移動のペースを選択しない。乗り物の種類と乗組員の規模次第だが、船は最大で1日24時間移動することができる。6章には購入可能な乗り物が載っている。
戦闘
冒険者は数多の危険なモンスターや邪悪極まりない悪党と遭遇することになる。戦闘はそのような瞬間にしばしば発生する。
戦闘の手順
典型的な戦闘遭遇は二つの勢力の衝突である。振り回される武器、フェイント、受け流し、フットワーク、呪文の発動があわただしく行われる。このゲームの戦闘はラウンドとターンの繰り返しで構成される。1ラウンドはゲーム内世界の約6秒である。ラウンド中、戦闘に参加している者はそれぞれターンをとる。ターンの順番は戦闘開始時に全員がイニシアチブ・ロールを行うことで決定される。全員がターンをとり終えた時にどちらの側も倒されていなければ戦闘は続行され、次のラウンドに進む。
戦闘の各ステップ
戦闘は以下のステップに沿って展開される:
1. 位置の決定:ダンジョン・マスターは全キャラクターと全モンスターがどこにいるかを決定する。冒険者の移動時の並び順や、冒険者が部屋やその他の場所で宣言していた立ち位置によって、DMは敵がどこにいるか、どのくらい遠くにいて、どの方向にいるのかを判断する。
2. イニシアチブのロール:戦闘遭遇に参加している者全員がイニシアチブをロールして、各自のターンが回ってくる順番を決定する。
3. ターンを行う:戦闘の各参加者はイニシアチブ順にターンを行う。戦闘に参加している全員が自分のターンを行った時点で、そのラウンドは終了する。これらのステップ戦闘が終了するまで繰り返す。
イニシアチブ
イニシアチブは戦闘中のターンの順番を決定する。戦闘の開始時、各参加者はイニシアチブ・ロールを行う。イニシアチブ・ロールとはすなわち、イニシアチブ順を決定するための【敏捷力】判定である。DMはモンスターのイニシアチブをロールする。同一のクリーチャーの集団の場合、DMは1回だけロールを行うため、その集団を構成する者はみな同一のイニシアチブを持つ。
不意討ち:戦闘の参加者が戦闘の開始時に不意を討たれている場合、その参加者はイニシアチブ・ロールに不利を受ける。例えば、待ち伏せをしている者が敵から隠れている間に戦闘が始まったなら、その敵は不意討ちを受ける
イニシアチブ順:戦闘の参加者の【敏捷力】判定の合計はその参加者のイニシアチブ・カウント(あるいは省略してイニシアチブ)と呼ばれる。DMは全参加者をイニシアチブが高い順に並べる。この並び順こそが各ラウンドに各人が行動する順番であるこのイニシアチブ順はラウンド毎に同じである。
同値の場合:イニシアチブの同値が発生した場合、イニシアチブが同値なモンスター同士の順番はDMが決定し、プレイヤーはイニシアチブが同値なキャラクター同士の順番を決定する。モンスターとキャラクターのイニシアチブが同値だった場合はDMがその順番を決める。
君のターン
君のターンにおいて、君は最大で自身の移動速度に等しい距離の移動と、1回のアクションを行える。移動とアクションのどちらを先に行うかは君が決める。
君が行うことのできる主要なアクションはこの章ですでに出てきた『アクション』表にまとめられている。キャラクターの特徴やモンスターのデータ・ブロックにもアクションの選択肢が示されている。この章の"移動と位置"には移動のルールが示されている。
意思疎通:君は自身のターン中に、可能な範囲内──短い発話や身振り手振り──で誰かと意思疎通が可能だ。意思疎通にはアクションも移動も不要だ。
しかし、何かしらの詳細な説明や敵を説得する試みなどの長い意思疎通はアクションを要する。影響力アクションはモンスターに影響を与えるのに一番主な方法である。
物体を扱う:君はアクションか移動どちらかの最中に物体1つか環境の特徴1つを何も費やすことなく扱うことができる。例えば、君は敵の方へ移動する最中にドアを開けることができるのだ。
もしも2つ目の物体を扱いたいなら、君は利用アクションを取らねばならない。一部の魔法のアイテムやその他の特殊な物体はいつでも、その説明にある通り、使用するのにアクションを要求する。
特別な注意や通常とは異なる障害が存在する場合、DMはこれらの行動の内いずれかのために、アクションを使用するよう求めるかもしれない。例えば、DMは立て付けの悪いドアを開けたり、クランクを回して跳ね橋を下すのに利用アクションをとるように求めることがある。
自分のターンに何もしない:君は自身のターンに移動やアクションを行わない、あるいは全く何もしないこともできる。けれども、何をすればよいかわからない場合は、防御的な回避アクションや待機アクションで行動を遅らせることを検討すると良いだろう。
戦闘の終了
戦闘はどちらかの側が敗北した時に終了する。敗北というのはクリーチャーが殺されるか、意識を失うか、あるいは降参や逃亡することを言う。戦闘は両方の側が終了することに同意した場合も終了する。
移動と位置
自身のターン中、君は自身の移動速度に等しい距離まで移動できる。あるいは移動しないことも選択できる。
移動には登攀、穴掘り、跳躍、水泳(それぞれルール用語を参照のこと)が含まれる。上記の様々な移動モードは君の通常の移動と組み合わさて行われることも、それ単体で移動全てを構成することもある。
移動速度を使用して移動する場合、移動速度を使い切るか、移動を終えるまで、君は移動する度に各移動の距離を移動速度から差し引くこと。
キャラクターの移動速度はキャラクター作成時に決定される。モンスターの移動速度はそのデータ・ブロックに記載されている。移動速度に関するルールについては、登攀移動速度、飛行移動速度、水泳移動速度といった特別な移動方法と同様にルール用語集を参照すること。
移動困難な地形
戦闘の参加者はしばしば"移動困難な地形"によって移動を邪魔される。低い家具、瓦礫、やぶ、急な階段、ユキ、浅い沼などは"移動困難な地形"の例だ。
"移動困難な地形"内の移動1フィートごとに、1フィートが追加で消費される。これはある場所を"移動困難な地形"にするような要素がそのスペース内に複数ある場合でも同様だ。
グリッドを使って遊ぶ
君が正方形のグリッドとミニチュア、あるいはその他のトークンを使用して遊んでいる場合、以下のルールに従うこと。
正方形のマス:各正方形は5フィート四方を表す。
移動速度:1フィートごとに移動するではなく、移動速度を5フィート刻みで使用して、グリッド上を1マス刻みで移動すること。移動速度を5で割ればマス単位の移動速度に変換できる。例えば、移動速度が30フィートなら6マスとなる。グリッドを頻繁に使うなら、マス換算の移動速度をキャラクター・シートに書き込んでおくことも検討しよう。
マスにはいる:あるマスに入るためには、最低でもそのマスに入るために消費する移動が残っている必要がある。君が占めているスペースに(辺で面しているのであれ、頂点のみで斜めに接しているのであれ)隣接していて、かつ何ものにも占められていないマスに入るためには1マス分の移動がかかる。"移動困難な地形"のマスに入るためには2マス分の移動がかかる。何かしらの効果によってかかる移動がさらに増える場合もある。
曲がり角:壁、大木、あるいはその他の地形の特徴によって曲がり角のマスが埋め尽くされている場合、その角を斜めに移動することはできない。
距離:──それがクリーチャーであれ物体であれ──2つのものの距離をグリッド上ではかる際には一方が存在するマスに隣接しているマスから数えはじめ、もう一方が存在するマスで数えるのを終えること。且つ最短経路で数えること。
移動を分割する
君は同一のターンに行うアクション、ボーナス・アクション、そしてリアクションの前後で自身の移動を分割することができる。例えば、30フィートの移動速度を有する場合、君はまず10フィート移動し、アクションを行い、その後に20フィート移動することができる。
伏せ状態になる
自身のターン中、君はアクションや移動を消費することなく、自ら伏せ状態になることができる(ルール用語集を参照のこと)。ただし、移動速度が0である場合はそうすることができない。
クリーチャーのサイズ分類
クリーチャーはサイズ分類のいずれかに属している。サイズ分類は『クリーチャーのサイズ分類とスペース』表にある通りに、そのクリーチャーがマップ上で占めるスペースの大きさを表すものだ。この表は最も小さい超小型から、最も大きい巨大まで列挙している。クリーチャーの占めるスペースは戦闘において明確にクリーチャーが有効支配する範囲であり、効果的に戦うのに必要な範囲である。
キャラクターのサイズ分類はその種族によって決まり、モンスターのサイズはそのデータ・ブロックに示されている。
クリーチャーのサイズ分類とスペース
| 体格 |
スペース(フィート) |
スペース(マス) |
| 超小型 |
2½×2½フィート |
1マス毎に4体 |
| 小型 |
5×5フィート |
1マス |
| 普通 |
5×5フィート |
1マス |
| 大型 |
10×10フィート |
4マス(2×2) |
| 超大型 |
15×15フィート |
9マス(3×3) |
| 巨大 |
20×20フィート |
16マス(4×4) |
他クリーチャーの周囲を移動する
移動中、君は味方、無力状態(ルール用語集を参照のこと)のクリーチャー、超小型クリーチャー、またはサイズ分類が君より2段階以上大きいクリーチャーのスペースを通り抜けることができる。
他のクリーチャーのスペースは、そのクリーチャーが超小型か君の味方でない限りは"移動困難な地形"である
他のクリーチャーが占めているスペースの中で意図的に移動を終えることはできない。何かしらの理由で他のクリーチャーがいるスペースでターンを終了した場合、君が超小型であるか、そのクリーチャーよりもサイズが大きいのでない限り、君は伏せ状態(ルール用語集を参照のこと)になる。
攻撃を行う
攻撃アクションを行うと、君は攻撃を行うことになる。一部の他アクションやボーナス・アクション、あるいはリアクションによっても君は攻撃を行うことができる。近接武器で攻撃するにせよ、遠隔武器を撃つにせよ、あるいは呪文の一部として攻撃ロールを行うにせよ、君は以下の手順に従う:
1. 目標を選ぶ:攻撃の射程内にいる目標1つを選ぶ。目標には、クリーチャー、物体、あるいは場所が含まれる。
2. 修正値の決定:DMはその目標が遮蔽を得ているか否か、君が目標に対して不利または有利を得ているかを判断する。加えて、呪文、特別な能力、その他の効果によって君の攻撃ロールにペナルティーやボーナスが適用されうる。
3. 攻撃を解決する:この章の始めの方で説明された攻撃ロールを行うこと。ヒットしたなら、君はその攻撃に特殊なルールが指定されていない限り、ダメージをロールする。一部の攻撃はダメージと一緒に、あるいはダメージの代わりに特別な効果を引き起こす。
遮蔽
壁、木、クリーチャー、あるいはその他の障害物は、目標を傷つけるのをより困難にする。『遮蔽』表にある通り、遮蔽には三つの段階がある。それぞれ目標に異なる利益を与える。
目標が遮蔽によって利益を得るのは攻撃やその他の効果が遮蔽の反対側から発生した場合のみだ。目標が複数の遮蔽の後ろにいる場合、最も保護の段階が高い遮蔽だけが適用される。各段階は合計されない。例えば、目標が½射程を与えるクリーチャーの後ろにおり、かつ¾遮蔽を与える木の幹の後ろにいる場合、目標は¾遮蔽を得ている。
遮蔽
| 段階 |
目標が得る利益 |
遮蔽を与えるもの |
| ½遮蔽 |
ACと【敏捷力】セーヴィング・スローに+2のボーナス |
目標の半分以上を覆い隠すような他クリーチャーや物体 |
| ¾遮蔽 |
ACと【敏捷力】セーヴィング・スローに+5のボーナス |
目標の三分の一以上を覆い隠すような物体 |
| 完全遮蔽 |
直接的な目標にすることができない。 |
目標の全体を覆い隠すような物体 |
見えない攻撃者・見えない目標
君が見ることのできない目標に対する攻撃ロールを行う時、君はそのロールに不利を受ける。これは君が目標の位置を推測している時も、声は聞こえるが見ることのできないクリーチャーを目標にしている時も同様だ。君が目標とした場所に目標がいなかった場合、君の攻撃はミスする。
逆にクリーチャーが君を見ることができない場合、君はそのクリーチャーに対する攻撃ロールに有利を得る。
君が攻撃ロールを行う時に隠れている場合、攻撃がヒットしたのであれミスしたのであれ君がいる場所は明らかになる。
遠隔攻撃
遠隔攻撃を行う時、君は弓を撃ち、斧を投げ、またはその他の方法で敵に対して飛び道具を飛ばして遠くの敵を攻撃することとなる。多くの呪文も遠隔攻撃を行う。
射程
君は特定の射程内にいる目標に対してだけ遠隔攻撃を行うことができる。呪文などによって行われる遠隔攻撃は単一の射程を持ち、君はこの射程の先にいる目標を攻撃することはできない。
しかしロングボウなどによって行われる一部の遠隔攻撃は射程を2つ持っている。短い方の射程は通常射程であり、長い方の射程は長距離射程である。通常射程より先にいる目標を攻撃する場合、君はその攻撃ロールに不利を受ける。そして君は長距離射程より先にいる目標を攻撃することはできない。
近接戦闘における遠隔攻撃
敵が隣にいる時、遠隔攻撃の狙いを合わせるのはより難しくなる。君が武器、呪文あるいはその他の手段を用いて遠隔攻撃を行う時、君から5フィート以内に君を見ることができて、無力状態(ルール用語集を参照のこと)でもない敵がいる場合、君はその攻撃ロールに不利を受ける。
近接攻撃
近接攻撃では、君の間合い内にいる目標を攻撃することができる。通常、近接攻撃は手に持った武器か、素手打撃を用いて行う。ほとんどのモンスターは爪や歯、あるいはその他の身体部位を用いて近接攻撃を行う。一部の呪文も近接攻撃を伴う。
間合い
クリーチャーは5フィートの間合いを持つため、近接攻撃を行う際は5フィート以内の目標に対して攻撃を行える。クリーチャーの中には5フィートを超える間合いによる近接攻撃を行う。その場合はそのクリーチャーの説明にその旨が示されている。
機会攻撃
戦闘の参加者は敵が隙を見せるのを伺うものだ。不注意に敵の側を通り過ぎるなら、君は機会攻撃の誘発によって自信を危険にさらすこととなる。
機会攻撃を回避する:君は離脱アクションを取ることで、機会攻撃の誘発を避けることができる。瞬間移動する際や、自身の移動速度、アクション、ボーナス・アクション、またはリアクションを消費することなく移動した場合なども機会攻撃は誘発しない。例えば、爆発によって敵の間合いの外へ飛ばされたり、敵の側を落下しながら通り過ぎた場合は機会攻撃を誘発しない。
機会攻撃を行う:君が見ることのできるクリーチャーが君の間合いを離れる時、君は機会攻撃を行うことができる。機会攻撃を行うには、リアクションを使用して、武器や素手打撃でその目標に対して1回の近接攻撃を行うこと。この攻撃はそのクリーチャーが君の間合いから離れる直前に発生する。
騎乗戦闘
最低でも乗り手よりサイズ分類が1段階以上大きく、乗騎に適した身体的構造を持ち、さらに同意するクリーチャーは以下のルールに従って乗騎として使用できる。
乗騎への乗り降り
移動中、君は自身から5フィート以内のクリーチャーに乗るか、乗騎から降りることができる。そうするために必要な移動は君の移動速度の半分に等しい(切捨て)。例えば、君の移動速度が30フィートなら馬に乗るのに君は15フィート分の移動を消費せねばならない。
乗騎の制御
君が乗騎を制御できるのは、それが乗り手を受け入れる訓練を受けている場合のみだ。家畜、ミュール、そしてそれらに類するクリーチャーはそのような訓練を受けている。
制御されている乗騎のイニシアチブは君がそれに乗った時点で君のイニシアチブに合うように変化する。その乗騎は君のターンにおいて君が命令する通りに移動するが、乗騎がアクションは3種類だけであり、すなわち、速足、離脱、回避である。制御されている乗騎は君が乗ったターンであっても移動と行動ができる。
対照的に、独立行動する乗騎──君が載ることは許すが。君の制御は無視する──は乗騎自身のイニシアチブ順に従い、自身が望むように移動して行動する。
落下
君が乗っている乗騎が何らかの効果によって意に反する移動をさせられそうになった時、君は難易度10の【敏捷力】セーヴィング・スローを行わねばならず、失敗すると落下して、伏せ状態(ルール用語集を参照のこと)で乗騎から5フィート以内の何ものにも占められていないスペースに着地する。
乗騎に乗っている最中、君またはその乗騎が伏せ状態になる場合、君は同様のセーヴを行わねばならない。
水中戦闘
水中での戦闘は以下のルールに従う。
制限される武器
水中で武器を用いて近接攻撃ロールを行う場合、水泳移動速を持たないクリーチャーはその武器が[刺突]ダメージを与えるのでない限り、その攻撃ロールに不利を受ける。
水中での武器による遠隔武器攻撃ロールは、その武器の通常射程より遠くの目標に対しては自動的に失敗する。加えて、通常射程内の目標に対する攻撃ロールは不利を受ける。
[火]への抵抗
水中のあらゆるものは[火]ダメージに対する抵抗を有する("ダメージと回復"を参照のこと)。
ダメージと回復
負傷や死はD&Dにおいて頻繁に発生する脅威であり、以下のルールに従う。
ヒット・ポイント
ヒット・ポイントは壮健さと生きる意思とを表す。ヒット・ポイントを多く持つクリーチャーは死ににくい。君の最大ヒット・ポイントは君が全く負傷していない時に有するヒット・ポイントの値である。君の現在ヒット・ポイントはその最大値から0までのいずれかの値を取りうる。0はヒット・ポイントが取りうる最低の値である。
君がダメージを受けたび、ヒット・ポイントからその値を差し引くこと。ヒット・ポイントが0になるまでは、ヒット・ポイント失っても、君の能力に影響を与えることはない。
自身のヒット・ポイントが半分以下である場合、君は重傷状態である。この状態はそれ自体には何のゲーム的効果もないが、他のゲーム効果のトリガーとなることがある。
休憩中
冒険者は全ての時間を冒険に費やしたりはできない。冒険者には休憩が必要なのだ。あらゆるクリーチャーは1日の途中で1時間程度の小休憩を取ったり、1日を終えるような8時間の大休憩を終えることができる。休憩の主な利益の1つはヒット・ポイントの回復である。ルール用語集には小休憩と大休憩のルールが記載されている。
ダメージ・ロール
武器や呪文、ダメージを与えるようなモンスターの能力はいずれも、それが与えるダメージを指定する。君はダメージ・ダイスをロールし、それに修正値を加え、そして自身の目標にダメージを与える。ダメージに対するペナルティーがある場合、0ダメージを与えることはあるが、マイナスのダメージを与えることはない。
武器によって攻撃を行う時、君は自身の能力修正値──攻撃ロールに使用したのと同じ修正値──をダメージ・ロールにも加える。あるルールがそうでないと明記していない限り、君はブロウガンのダメージをはじめとする、ロールを行わない一定のダメージに対して、自身の能力修正値を加えることはない。6章では武器のダメージ・ダイスを確認でき、7章では、呪文のダメージを確認できる。
クリティカル・ヒット
クリティカル・ヒットを出した時、君は追加のダメージを与える。攻撃のダメージ・ダイスを2回ロールし、それらを合計する。そしてそこへさらに通常通り適切な修正値を加えること。例えば、君がダガーを用いた攻撃でクリティカル・ヒットを出した場合、1d4ではなく2d4をロールし、関連する能力修正値を加える。その攻撃がローグの"急所攻撃"などによって別のダメージ・ダイスを伴う場合、君はそれ等のダイスも2回ロールすること。
セーヴィング・スローとダメージ
セーヴィング・スローを通して与えられるダメージは以下のルールに従う。
複数の目標に対するダメージ
同時に2体以上の目標にセーヴを行わせるようなダメージ効果を生み出す場合、そのすべての目標へ1回だけダメージをロールすること。例えば、ウィザードがファイアーボール呪文を発動したなら、その呪文のダメージは1回だけロールされ、それが爆発に巻き込まれたすべてのクリーチャーに対するダメージとなる。
半分のダメージ
多くのセーヴィング・スローの効果では、その目標がセーヴィング・スローに成功したら半分(切捨て)のダメージを与える。半分になったダメージはセーヴに失敗した場合のダメージの半分に等しい。
ダメージ種別
各ダメージには[火]や[斬撃]といった種別がある。ダメージ種別はルール用語集に記載があり、それ自体には何のルールもない。しかし、抵抗といった他のルールがこのダメージ種別に依存している。
抵抗と脆弱性
一部のクリーチャーや物体は特定のダメージ種別に対する抵抗または脆弱性を有する。君があるダメージ種別に対する抵抗を有する場合、その種別のダメージは君に対しては半分になる(切捨て)。君があるダメージ種別に対する脆弱性を有する場合、その種別のダメージは君に対しては2倍になる。例えば、君が[冷気]ダメージに対して抵抗を有するなら、君に対する[冷気]ダメージは半分になり、君が[火]ダメージに対する脆弱性を有するなら、君に対する[火]ダメージは2倍になる。
重複しない
同一のダメージ種別に対する複数の抵抗や脆弱性は1回だけ作用する。例えば、君が[死霊]ダメージに対する抵抗とあらゆるダメージに対する抵抗を有している場合、君に対する[死霊]ダメージは半分になる。
適用の順番
ダメージに対する修正以下の順番で適用される:すなわち、ボーナスやペナルティーの加算や掛け割りがまず最初に適用され、抵抗は2番目、脆弱性は3番目だ。、
例えば、あらゆるダメージに対する抵抗と、[火]ダメージに対する脆弱性を持つクリーチャーがあらゆるダメージを5軽減するオーラの中にいる。そのクリーチャーが28[火]ダメージを受けた場合、そのダメージはまず5減少して23になり、それからクリーチャーの抵抗によって半分になり(切り捨てて11)、そして脆弱性によって2倍になり、最終的に22となる。
完全耐性
物体やクリーチャーの中には特定のダメージ種別や状態に対する完全耐性を有しているものがある。あるダメージ種別に対する完全抵抗は、その種別のダメージを受けないということを意味し、ある状態に対する完全耐性は、その状態によって影響を受けないということを意味する。
回復
ヒット・ポイントはキュア・ウーンズ呪文たポーション・オヴ・ヒーリングなどといった魔法、あるいは小休憩や大休憩(ルール用語集を参照のこと)によって回復できる。
回復を受ける時は、君の現在ヒット・ポイントに回復したヒット・ポイントを加えること。ただしヒット・ポイントが最大ヒット・ポイントを超えることはないため、最大ヒット・ポイントを超える分は失われる。例えば、現在のヒット・ポイントが14である君が8ヒット・ポイントの回復を受け、かつ君の最大ヒット・ポイントは20である場合、君は8ヒット・ポイントでなく6ヒット・ポイントを回復する。
ヒット・ポイントが0になる
クリーチャーのヒット・ポイントが0になった場合、即死するか気絶状態になる。以下の説明を参照せよ。
即死
クリーチャーが即死する主な原因は以下の通りだ。
モンスターの死:モンスターはヒット・ポイントが0になると即死する。しかし、ダンジョン・マスターはこのルールを個別のモンスターについては無視し、キャラクターのように扱うこともできる。
最大ヒット・ポイントが0になる:クリーチャーはその最大ヒット・ポイントが0になると死亡する。特定の効果はクリーチャーの最大ヒット・ポイントを減少させることでその生命エネルギーを奪う。
大きすぎるダメージ:あるダメージが、キャラクターのヒット・ポイントを0にし、かついまだダメージが残っている時、その残りのダメージがキャラクターの最大ヒット・ポイント以上だったなら、そのキャラクターは即死する。例えば、君のキャラクターが12の最大ヒット・ポイントを有していて、現在は6ヒット・ポイントだとする。ここで18ダメージを受けた場合、そのキャラクターはヒット・ポイントが0になり、かつ12ダメージが依然として残っている。この残りのダメージ12はキャラクターの最大ヒット・ポイントに等しいので、そのキャラクターは即死する。
キャラクターの死
キャラクターが死んだ場合、他の誰かがレイズ・デッド呪文などの、キャラクターを魔法的によみがえらせる方法を見つけるかもしれない。あるいはDMと話し合って、新しいキャラクターを作ってグループに加入させることもあるだろう。ルール用語集には死に関するより多くの情報がある。
気絶状態になる
ヒット・ポイントが0になったが速氏はしなかった場合、ヒット・ポイントを回復するまで君は気絶状態(ルール用語を参照のこと)になり、さらに死亡セーヴィング・スローに直面せねばならない(以下を参照のこと)。
クリーチャーを気絶させる
君が近接攻撃でクリーチャーのヒット・ポイントを0にする場合、代わりにそのクリーチャーのヒット・ポイントを1にまで減らして気絶状態にすることができる。その後、そのクリーチャーは小休憩を開始し、その休憩の終了時に気絶状態も終了する。この気絶状態はクリーチャーがヒット・ポイントを回復するか、誰かがアクションを使って、難易度10の【判断力】〈医術〉判定に成功してそのクリーチャーに応急手当を施すことでも終了する。
死亡セーヴィング・スロー
0ヒット・ポイントの状態で自身のターンを迎えた時、君は自身が死に近づくか生にしがみつくかを決定する死亡セーヴィング・スローを行わねばならない。他のセーヴィング・スローとは異なり、このセーヴは能力値と結び付いてはいない。君は今や運命の手中にあるからだ。
3回の成功/失敗:1d20をロールすること。そのロール結果が10以上なら、君は死亡セーヴィング・スローに成功したことになる。そうでなければ、君は死亡セーヴィング・スローに失敗したことになる。この成功や失敗はそれ単体では何の効果もない。しかし君が3回目の成功をつかみ取ったなら、君の容体は安定化する("キャラクターの容体安定化"を参照のこと)。逆に君が3回失敗を重ねたなら、君は死亡する。
この成功と失敗は連続している必要はない。成功と失敗の両方をどちらかが3つ揃うまで記録し続けること。君がヒット・ポイントを回復するか容体安定化するかしたなら、両方の回数はリセットされる。
死亡セーヴの1と20:君が死亡セーヴィング・スローでd20をロールして1を出した場合、君は2回分の失敗をしたことになる。逆にd20をロールして20を出した場合、君は1ヒット・ポイントを回復する。
0ヒット・ポイント時のダメージ:0ヒット・ポイントの状態で君がダメージを受けた場合、君は死亡セーヴィング・スローに1回失敗したことになる。受けたダメージがクリティカル・ヒットだった場合、君は代わりに2回分の失敗を被る。受けたダメージが君の最大ヒット・ポイント以上なら、君は死亡する。
キャラクターの容体安定化
君は援護アクションを行って難易度10の【判断力】〈医術〉判定に成功することでヒット・ポイントが0なクリーチャーを容体安定化させようと試みることができる。
容体安定化しているクリーチャーは依然として気絶状態ではあるが、ヒット・ポイントが0であっても死亡セーヴィング・スローを行わない。容体安定化しているクリーチャーがダメージを受けた場合、容体安定化は終了し、再び死亡セーヴィング・スローを始めねばならない。容体安定化しているが回復を受けていないクリーチャーは1d4時間後に1ヒット・ポイントを回復する。
一時的ヒット・ポイント
一部の呪文や効果は、一時的ヒット・ポイントを与える。一時的ヒット・ポイントは実際のヒット・ポイントの損失をやわらげてくれるものである。以下で説明する。
一時的ヒット・ポイントから失う
君が一時的ヒット・ポイントを得ている状態でダメージを受ける場合、まず一時的ヒット・ポイントが減少する。そして残ったダメージが君のヒット・ポイントに持ち越される。例えば、君が一時的ヒット・ポイントを5有している時に、7ダメージを受けたなら君は一時的ヒット・ポイントをまず失ったのち、2ヒット・ポイントを失う。
持続時間
一時的ヒット・ポイントをは使い果たされるか、君が大休憩(ルール用語集を参照のこと)を終了するまで持続する。
一時的ヒット・ポイントは重複しない
一時的ヒット・ポイントは合計されない。君が一時的ヒット・ポイントを有している時にさらに一時的ヒット・ポイントを得ることになったなら、君は現在有しているものをそのまま持ち続けるか、と新しい方を得るか選ばねばならない。例えば、ある呪文が一時的ヒット・ポイント12を君に与えるが、君はすでに、10の一時的ヒット・ポイントを有しているなら、君は12か10かを選ぶ。22にはならない。
一時的ヒット・ポイントはヒット・ポイントでなく、回復でもない
一時的ヒット・ポイントは君のヒット・ポイントに加算されたりはしないし、回復によって一時的ヒット・ポイントを取り戻すことはできない。加えて、一時的ヒット・ポイントを得ることは回復には含まれない。一時的ヒット・ポイントはヒット・ポイントではないので、クリーチャーはヒット・ポイントが満タンでも一時的ヒット・ポイントを得ることができる。
君のヒット・ポイントが0である場合、一時的ヒット・ポイントを得ても君の意識は戻らない。本物の回復だけが君を救い出してくれるのだ。
状態
様々な効果がその受け手に状態を課す。状態は、一時的にその受け手の能力を変更してしまうものである。ルール用語集では以下の状態が定義されている。
| 盲目状態 |
魅了状態 |
聴覚喪失状態 |
| 消耗状態 |
恐怖状態 |
つかまれた状態 |
| 無力状態 |
不可視状態 |
麻痺状態 |
| 石化状態 |
毒状態 |
伏せ状態 |
| 拘束状態 |
朦朧状態 |
気絶状態 |
状態の定義は、その状態の影響を被る受け手に何が起こるかを示するが、一部の状態は別の状態も適用する。
持続時間
状態の持続時間は、その状態を課した効果によって指定された期間が終わるか、その状態が解かれるまで持続する(例えば伏せ状態は立ち上がることで解かれる。
状態は重複しない
複数の効果が同一の状態を課す場合、それぞれの効果には持続時間が存在するが、その状態の効果がより悪くなるということはない。君はその状態をこうむっているか被っていないかのどちらかなのだ。ただし、消耗状態は例外である。すなわち、君が既に消耗状態にあって、かつ再びその状態を被るなら、その効果は悪化する。
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最終更新:2025年03月31日 13:07