その1.レン一族は気まぐれで迷惑な連中である。

レン一族は普段はそれほど目立つ存在ではない。
魔法都市では『魔法都市の緋い人』として護符など魔道具っぽいけど実は単なる呪物を売っている連中は別として、時計の修理職人だったり魔道具製作・修理人だったりする。
王宮では上は王様や王族、下は兵士の世話をしていても、彼らが暴君でない限り特に何もしない。
町では町一番の家具職人だったり服屋だったり料理人だったり…まぁ市井の人として暮らしている。
村では随時修理の仕事なんかないから、いくつかの村と契約し、長い街道を荷役牛に曳かせた牛車に修理道具と街道各地で仕入れたいろんな商品を積んでのんびり商売しながら巡回している。
世界中の人々にとってレン一族は『魔法都市の緋い人』なイメージなので誰も彼らがレン一族だなんて思わない。
そんな彼らが怒るのは…
金や権力、ついでに(?)迷宮なんかで人を縛りつけようとする連中。
更に戦争を起こして他人を不幸に陥れる連中。
レン一族はこういう連中が大嫌い。なので「勝手に」邪魔をする。
「勝手に」ってのはど~ゆ~意味かって?
虐げられている当事者なんかには何も言わない。
「勝手に」やってきて「勝手に」侵害者潰して「勝手に」去る。
当事者が気付こうが気付くまいがついでに少々巻き込まれようが気にしない。
目的は侵害者の破滅、壊滅、殲滅だけ。
で、この行為を彼らは「遊ぶ」という。
こんな連中に遊ばれたらはっきり言って迷惑千万である。権力者たちは特に。
潰したら、後は野となれ山となれ。
アフターサービスなんか知りません。
などと言いながら実は復興に手を貸していたりする。
まことにもって気まぐれで迷惑な一族である。
最終更新:2007年06月19日 04:23