色博街ロエンガマ
——ロエンガマでは金でなんでも買える。買えないのは金だけだ。
ロエンガマ十老頭頭取
リーガ・リアナ翁曰く
ロエンガマ十老頭頭取
リーガ・リアナ翁曰く
欲望と野心が渦巻き、一説には一夜で小国の国家予算にも匹敵する金が動くとさえ言われる、金こそが法の街。
それこそが色博街ロエンガマである。
皇帝直轄領にありながら半ば治外法権化したこの街は、軍ではなくロエンガマの裏社会を取り仕切る10人の首領、「十老頭」が管理しており、彼らの総資産は門閥貴族にすら匹敵するとさえ言われている。
そして、海千山千の怪老達を統べる男こそロエンガマ創始者リアナ家である。
それこそが色博街ロエンガマである。
皇帝直轄領にありながら半ば治外法権化したこの街は、軍ではなくロエンガマの裏社会を取り仕切る10人の首領、「十老頭」が管理しており、彼らの総資産は門閥貴族にすら匹敵するとさえ言われている。
そして、海千山千の怪老達を統べる男こそロエンガマ創始者リアナ家である。
ロエンガマにはこの世の娯楽全てが揃っていると噂されるほど多種多様なギャンブルやサービスが存在している。
スロットやポーカーを始めとした一般的なものから競馬や機兵同士の闘技場……そして、剣奴による殺し合い、即ち命でさえ賭けの対象になる。
スロットやポーカーを始めとした一般的なものから競馬や機兵同士の闘技場……そして、剣奴による殺し合い、即ち命でさえ賭けの対象になる。
加えて、ロエンガマには、買えない快楽はないとさえ言われる程圧倒的規模の風俗街もあり、金さえあれば誰でもハーレムを築くことが可能である。
気に入った娼婦や娼年がいれば年齢や数、果ては種族ですら気にせず買うことができ、富豪やあるいはここで勝ち続けられるギャンブラーといった「選ばれし人間」にとってはまさしく天国に等しい街と呼べるだろう。
気に入った娼婦や娼年がいれば年齢や数、果ては種族ですら気にせず買うことができ、富豪やあるいはここで勝ち続けられるギャンブラーといった「選ばれし人間」にとってはまさしく天国に等しい街と呼べるだろう。
しかし、落伍者にとっては地獄という言葉ですら生温い場所である。
ここ、ロエンガマではあらゆる物が金で買うことができる。
裏を返せば、金無き者は何を犠牲にしてでも金を払わねばならないのだ。
そのためならば命なんて紙幣一枚の価値すら持たない。
ギャンブルで全ての財産を失った者、あるいは借金のカタとして売られた者。
ロエンガマの最下層へと落ちていった者達の理由は数あれど辿る結果は皆同じ。
ある者は剣奴として、ある者は娼婦として、またある者は富豪の悪趣味の生贄として、「欲望」という地獄の釜に放り込まれる薪となって苦しみ抜き、生き地獄を骨の髄まで味わった末に死んでいくのみである。
ここ、ロエンガマではあらゆる物が金で買うことができる。
裏を返せば、金無き者は何を犠牲にしてでも金を払わねばならないのだ。
そのためならば命なんて紙幣一枚の価値すら持たない。
ギャンブルで全ての財産を失った者、あるいは借金のカタとして売られた者。
ロエンガマの最下層へと落ちていった者達の理由は数あれど辿る結果は皆同じ。
ある者は剣奴として、ある者は娼婦として、またある者は富豪の悪趣味の生贄として、「欲望」という地獄の釜に放り込まれる薪となって苦しみ抜き、生き地獄を骨の髄まで味わった末に死んでいくのみである。
ここ、ロエンガマは金と欲望の街。
物だけではなく地位も名声も愛も成功も金で全てが買える街。
だが、ゆめゆめ忘れることなかれ。
——金で全てが買えるのならば、金で貴方の全てが買われることすらあるのだから。
物だけではなく地位も名声も愛も成功も金で全てが買える街。
だが、ゆめゆめ忘れることなかれ。
——金で全てが買えるのならば、金で貴方の全てが買われることすらあるのだから。