精霊機
[解説]
精霊機とは、聖華暦元年~200年代頃に製作、建造された一連の1.5世代機兵、『準幻装兵』とでも言うべき機体群を指す言葉だ。
これらは旧大戦において多くが失われ、なおかつ科学に対するヒステリックな嫌悪——これが科学の放棄へ繋がって行く——で新規建造不可能となった幻装兵、その代替機として少数建造された。
これらは旧大戦において多くが失われ、なおかつ科学に対するヒステリックな嫌悪——これが科学の放棄へ繋がって行く——で新規建造不可能となった幻装兵、その代替機として少数建造された。
ただし科学の放棄が完全に決定されていなかった時代であるためか、この機体には幻装兵ほどでは無いものの旧人類的な科学技術要素が多少投入されている。
しかし科学技術要素は幻装兵ほどは盛り込まれておらず、可能な限り魔導技術を用いて建造されている。
しかし科学技術要素は幻装兵ほどは盛り込まれておらず、可能な限り魔導技術を用いて建造されている。
精霊機の最大の特徴は、なんらかの形で知能を持つ事だ。
この知能は操手と対話なり戦闘時の補助なりを行う事で、精霊機の戦闘力を飛躍的に引き上げている。
構造的には第二世代機兵に劣る部分もある機体だが、この機能や科学技術の搭載により、聖華暦800年代に多く見られる『復元幻装兵』とほぼ互角レベルの能力を持っている。
ごく一部は、下手な並レベルの幻装兵を軽く凌駕したとも言われるが、双方が立ち合いをした記録が残っていないため、正確なところは不明である。
この知能は操手と対話なり戦闘時の補助なりを行う事で、精霊機の戦闘力を飛躍的に引き上げている。
構造的には第二世代機兵に劣る部分もある機体だが、この機能や科学技術の搭載により、聖華暦800年代に多く見られる『復元幻装兵』とほぼ互角レベルの能力を持っている。
ごく一部は、下手な並レベルの幻装兵を軽く凌駕したとも言われるが、双方が立ち合いをした記録が残っていないため、正確なところは不明である。
[分類]
精霊機は大きく分けて、旧人類の第4期LEVの残骸から接収したAIを改修して搭載した『AI搭載型』と、精霊と呼ばれる知的存在が憑依した聖遺物を魔導炉に組み込んだ『精霊憑依型』の2つがある。
更に『精霊憑依型』は通常型の他、精霊の宿った聖遺物の代用として『人間の魂』を魔導炉に憑依させた『人霊憑依型』が存在する。
更に『精霊憑依型』は通常型の他、精霊の宿った聖遺物の代用として『人間の魂』を魔導炉に憑依させた『人霊憑依型』が存在する。
最も最初に造られたのは『AI搭載型』である。その後に、科学技術を可能な限り排除するため、精霊の宿った聖遺物を兵器転用する研究が進められ、『精霊憑依型』が誕生した。
『精霊機』の名は、本来『精霊憑依型』を指す言葉であったが、後には『AI搭載型』も一緒くたに精霊機と呼ばれる様になる。
『人霊憑依型』は、言うまでも無く『精霊憑依型』の亜種であるから、最初から精霊機と呼ばれていた。
『精霊機』の名は、本来『精霊憑依型』を指す言葉であったが、後には『AI搭載型』も一緒くたに精霊機と呼ばれる様になる。
『人霊憑依型』は、言うまでも無く『精霊憑依型』の亜種であるから、最初から精霊機と呼ばれていた。
『精霊憑依型』には、その頂点であるゼートゥ・クァル・ゴオラ、ゲインズ・ガロウド・クーロなど、並の幻装兵(おそらくは兵の幻装兵 シュナイダー程度であると思われるが)ならば一蹴できる機体も数機ばかり含まれる。
[初期の精霊機と、その顛末]
この様な強力な機体群ではあったが、精霊機はそのほとんどが個人向けに建造されたワンオフ機である。
量産を試みた機体もあったが、第4期LEVから得られたAIの数には限りがあったこと、希少な聖遺物をかきあつめて魔導炉に組み込むのは無茶があったこと、生きた人の霊魂を部品として使うのは人倫に悖ることなどから、一部例外(セイン・オオラ・ブラム他)を除いては量産されなかった。
量産を試みた機体もあったが、第4期LEVから得られたAIの数には限りがあったこと、希少な聖遺物をかきあつめて魔導炉に組み込むのは無茶があったこと、生きた人の霊魂を部品として使うのは人倫に悖ることなどから、一部例外(セイン・オオラ・ブラム他)を除いては量産されなかった。
やがてこの1.5世代型である精霊機は、過渡期の機体であった事も含め、現在に稼働状況で残っている物はまず存在しない。
『AI搭載型』は科学技術の放棄宣言と、聖華暦200年代に第二世代機兵であるラルグ・カリキュラが完成したことで、封印処置が決定された。
『AI搭載型』は科学技術の放棄宣言と、聖華暦200年代に第二世代機兵であるラルグ・カリキュラが完成したことで、封印処置が決定された。
一方『精霊憑依型』であるが、これは宗教権力から各国指導者へ請願と言う名の脅迫が行われ、これも封印される事になる。
聖遺物を国に徴発され、それを兵器の部品として『搭載』するなど、やはり宗教的には冒涜に思えたのだろう。
聖遺物を国に徴発され、それを兵器の部品として『搭載』するなど、やはり宗教的には冒涜に思えたのだろう。
更に『人霊憑依型』についても『精霊憑依型』と同様の請願(脅迫)が行われ、これも封印された。
ただし『精霊憑依型』や『人霊憑依型』には、封印される前に自分で身を処した機体もある。
ある機体は自己封印を、ある機体は溶岩の海に身を投げ、ある機体は激流渦巻く海底へとその姿を消した。
ただし『精霊憑依型』や『人霊憑依型』には、封印される前に自分で身を処した機体もある。
ある機体は自己封印を、ある機体は溶岩の海に身を投げ、ある機体は激流渦巻く海底へとその姿を消した。
残されたわずかな精霊機も、聖華暦215年からの第一次聖帝戦争に投入され、その全てが破壊された。
だが完全破壊さえ免れていれば、『精霊憑依型』や『人霊憑依型』は個体により強弱はあれど自己修復能力を持つため、長き眠りの果てにその姿を現すかもしれない。
また『AI搭載型』の残骸からは、もしかしたら古代の旧人類科学技術の粋である、強力なAIを手に入れられるかも知れない。
だが完全破壊さえ免れていれば、『精霊憑依型』や『人霊憑依型』は個体により強弱はあれど自己修復能力を持つため、長き眠りの果てにその姿を現すかもしれない。
また『AI搭載型』の残骸からは、もしかしたら古代の旧人類科学技術の粋である、強力なAIを手に入れられるかも知れない。
[人魔大戦期と、それ以降の精霊機]
そのほぼ全てが喪失または封印された精霊機であったが、人魔大戦期において再び復活する事になる。
ただしそれは、1.5世代機兵でも無ければ準幻装兵と言える存在でも無かった。
基本的に構造は、『科学技術ではない』とされる技術のみを用いて造られた、当時の第三世代機兵、第四世代機兵と変わりは無い。
これらはその全てが特注の一品物である事から、厳密には第三世代機兵に類する物であろう。
ただしそれは、1.5世代機兵でも無ければ準幻装兵と言える存在でも無かった。
基本的に構造は、『科学技術ではない』とされる技術のみを用いて造られた、当時の第三世代機兵、第四世代機兵と変わりは無い。
これらはその全てが特注の一品物である事から、厳密には第三世代機兵に類する物であろう。
なぜこの時期に、精霊機が復活したのか。
ただ単にそれは、『人類存亡の危機であり、精霊や聖遺物の保護云々などと言っていられない』と言う一事に尽きる。
そこまでするならば、科学技術も解禁すれば良い様な物だが、流石にアルカディア帝国もカーライル王朝・聖王国も、そこまでは踏み切れなかった模様。
まあもっとも、科学技術の放棄を決めてから200年近く経過しており、それを再興するにも(少なくとも民間では)基礎技術が喪失してしまっていた事も大きいのだろう。
ただ単にそれは、『人類存亡の危機であり、精霊や聖遺物の保護云々などと言っていられない』と言う一事に尽きる。
そこまでするならば、科学技術も解禁すれば良い様な物だが、流石にアルカディア帝国もカーライル王朝・聖王国も、そこまでは踏み切れなかった模様。
まあもっとも、科学技術の放棄を決めてから200年近く経過しており、それを再興するにも(少なくとも民間では)基礎技術が喪失してしまっていた事も大きいのだろう。
そのためこの時代の精霊機は、その全てが『精霊憑依型』(『人霊憑依型』も含む、広義の『精霊憑依型』)であり、『AI搭載型』は存在していない。
ただそれだけでは無く、精霊機としての能力もまた、宿っている精霊の能力に大きく依存する物であった。
能力的にも精霊によるブーストが為されているため、1.5世代機兵の精霊機ほどでは無いものの、当時の最新鋭機ですら周回遅れにして突き放す性能を誇る。
更には一見魔法的な特殊能力を持つ機体も珍しく無く、嘘か真か現代では失われた空間転移の機能を備えている物すらあったと言う。
ただそれだけでは無く、精霊機としての能力もまた、宿っている精霊の能力に大きく依存する物であった。
能力的にも精霊によるブーストが為されているため、1.5世代機兵の精霊機ほどでは無いものの、当時の最新鋭機ですら周回遅れにして突き放す性能を誇る。
更には一見魔法的な特殊能力を持つ機体も珍しく無く、嘘か真か現代では失われた空間転移の機能を備えている物すらあったと言う。
ちなみに精霊が宿っている部位も、その精霊機の魔導炉とは限らず、場合によっては機体の本体そのものが精霊の依り代であったりもした。
これらの精霊機は基本的にそのほとんどが、世界を異界の魔神デウスーラやその眷属たる魔族から護らんとした、精霊たち自らの協力の下に創造されている。
故に精霊が宿る部位も、その精霊の気分で決められたのだ。
これらの精霊機は基本的にそのほとんどが、世界を異界の魔神デウスーラやその眷属たる魔族から護らんとした、精霊たち自らの協力の下に創造されている。
故に精霊が宿る部位も、その精霊の気分で決められたのだ。
そして人魔大戦終戦後、精霊機は再び製造を禁止される。
ただしそれは表向き。
各国において秘密裏に、精霊機の研究は続けられている模様。
帝国では聖華の園やヘクセンリーベ、聖王国においては聖拝機関、自由都市アマルーナ(後の自由都市同盟首都、中央都市アマルーナ)にては輝ける至極が、その研究を行っているらしい。
聖華暦830年現在においても、これら後期型の精霊機の製法は各国の裏で遺されていると言われている。
ただしそれは表向き。
各国において秘密裏に、精霊機の研究は続けられている模様。
帝国では聖華の園やヘクセンリーベ、聖王国においては聖拝機関、自由都市アマルーナ(後の自由都市同盟首都、中央都市アマルーナ)にては輝ける至極が、その研究を行っているらしい。
聖華暦830年現在においても、これら後期型の精霊機の製法は各国の裏で遺されていると言われている。
ただし人魔大戦期以降、精霊が人類種族の前に姿を現す事はまれになっている。
人類に協力的で、なおかつ実体や依り代が存在しており、互いに交渉が可能な精霊は数少ない。
例えば人類(と言うか信者)に対し協力的な精霊(神霊)であっても、戦神ゴド・アなどは実体が無く、一方的に託宣を下してくる以外はまともにコミュニケーションは取り様が無いのである。
人類に協力的で、なおかつ実体や依り代が存在しており、互いに交渉が可能な精霊は数少ない。
例えば人類(と言うか信者)に対し協力的な精霊(神霊)であっても、戦神ゴド・アなどは実体が無く、一方的に託宣を下してくる以外はまともにコミュニケーションは取り様が無いのである。
そんなわけで、希少な協力的精霊のご機嫌を損ねないためにも、かつての時代の様に聖遺物を強引に魔導炉に組み込んだりする事は行われない。
あくまで人類側も、精霊に協力を要請し、あるいは精霊側からの協力要請に従い、機体を建造するのである。
あくまで人類側も、精霊に協力を要請し、あるいは精霊側からの協力要請に従い、機体を建造するのである。
[先史時代]
- 精霊憑依型?
[虚空戦争期]
- 精霊憑依型?
[建国期]
- AI搭載型
- 精霊憑依型
- 人霊憑依型
- 聖遺物・AI併用型
[200~500年代]
- AI搭載型
- 精霊憑依型
- 人霊憑依型
- 特殊型
[600~800年代]
- AI搭載型
- 精霊憑依型
- 疑似精霊機
添付ファイル