ドック艦
[解説]
元々この艦種は、カーライル王朝・聖王国が先に実用化した物である。聖王国はラマー平原の戦いに於いて、ホバー駆動による艦艇を用い、圧倒的な戦果を上げた。そして時代遅れになった履帯式陸上艦船は、大半が自由都市同盟へと捨て値で売り払われる。
しかし全てが売り払われたわけでは無い。ごく一部の履帯式陸上艦は、火砲を撤去されて大型クレーンなどを搭載、艦内の弾薬庫であった場所などのスペースを用いて艦内工場を設置し旋盤、ボール盤、溶接機、溶切断機など等を載せた。聖王国ではこれを戦線後方に派遣し、新型の装備で必ずと言っていいほど発生する不具合や、戦闘によって起きたトラブルの修理にあたらせたのだ。これが最初期のドック艦である。
しかし全てが売り払われたわけでは無い。ごく一部の履帯式陸上艦は、火砲を撤去されて大型クレーンなどを搭載、艦内の弾薬庫であった場所などのスペースを用いて艦内工場を設置し旋盤、ボール盤、溶接機、溶切断機など等を載せた。聖王国ではこれを戦線後方に派遣し、新型の装備で必ずと言っていいほど発生する不具合や、戦闘によって起きたトラブルの修理にあたらせたのだ。これが最初期のドック艦である。
何故わざわざ履帯式の艦艇を用いたのか。それは基本的にドック艦は、ホバー艦艇全盛の時代に於いても速力などは重視されないため、艦体を浮上させるために貴重な液体エーテルを消費する必要のない、省エネな履帯式の艦艇で充分であったからだ。ラマー平原の戦いとその直後の時期には、最前線に於いて艦艇の修理を行うと言う事は想定されていなかったのである。後にはその見識は改められ、もっと小型でホバー駆動による高速性を持ち、艦隊行動に追従できる修理用艦艇、工作艦が出現する事になるのだが……。
それでもドック艦の価値は失われなかった。工作艦の小柄な艦体に載せられるだけの工業力では、戦場における応急処置ならばともかく本格修理は難しい。かと言って、わざわざ前線から本国まで帰還していては困りものである。故に戦線後方に待機して、損傷艦の本格修理が行えるドック艦は変わらず必要だったのである。まあそこまで数は必要では無かったが。
それでもドック艦の価値は失われなかった。工作艦の小柄な艦体に載せられるだけの工業力では、戦場における応急処置ならばともかく本格修理は難しい。かと言って、わざわざ前線から本国まで帰還していては困りものである。故に戦線後方に待機して、損傷艦の本格修理が行えるドック艦は変わらず必要だったのである。まあそこまで数は必要では無かったが。
[スペック]
一覧
【500年代】
帝国
聖王国
自由都市同盟
【600年代】
帝国
聖王国
自由都市同盟
【700年代】
帝国
- 移動工廠艦モックルカールヴィ