技能のスペシャリスト化

技能を「スペシャリスト」とすることができます。
スペシャリスト化した技能は前に「SP」を付けて表記します。(例.SPファイター技能1レベル)

技能をスペシャリスト化できるのは、キャラクターを製作する時に、最初に技能を取る時だけです。
すでに取ってある技能を後からスペシャリスト化したり、成長した後で新たに取る技能をスペシャリスト化することはできません。

スペシャリスト化した技能は、レベルを上げるための必要な経験点が本来の2倍になります。

技能の成長によって冒険者レベルが上がる時には、
必ずスペシャリスト化した技能によって冒険者レベルが上がるように成長させないといけません。
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「ガンナー技能1レベル、SPスカウト技能1レベル」のキャラクターを成長させる時、
「ガンナー技能2レベル、SPスカウト技能1レベル」にすることはできません。
必ず「ガンナー技能1レベル、SPスカウト技能2レベル」のように、スペシャリスト化した技能によって冒険者レベルが上がるように成長させないといけません。
その後に「ガンナー技能2レベル、SPスカウト技能2レベル」にすることは可能です。


スペシャリスト化した技能が1レベル、5レベル、9レベル、13レベルに達したとき、戦闘特技を通常よりもひとつ多く獲得できます。

方針

たとえば、
  • 戦士(ファイター技能)
  • 聖騎士(ファイター技能、プリースト技能、ライダー技能)
  • 魔法戦士(ライトファイター技能、ハイ・ソーサラー技能、セージ技能)
  • 銃撃手(ガンナー技能、スカウト技能、ドライバー技能)
  • 司教(ハイ・ソーサラー技能、プリースト技能、セージ技能)
の5人がパーティーを組んでいた場合、どうしても戦士の成長が極端に早くなってしまいます。
エンハンサー技能などを取るという手もありますが、ロールプレイ上どうしても他の技能を取りたくないという人物像もあり得ます。
こうした場合に、SPファイター技能にすることで必要経験点を倍増させ、他のキャラクターとの成長ペースを揃えることができます。

補足

これは、修得する技能の数が少ないキャラクターのレベルが高くなりすぎて一緒に冒険を続けにくくなったり、
本来は取りたくない技能を経験点調整のために無理矢理取る事になったりする事態を解消するために設定したルールです。

「最終的に最強となるキャラクターを育てる」という意図で用いるにはあまりに膨大な経験点が必要ですし、
経験点の使い道としては「SPファイター」よりも「ファイター+プリースト」や「ファイター+エンハンサー」の方が有効な場合が多いと思います。
パーティー内の成長のバランスを取るために、不利を承知で選択するものだと考えてください。


考察.スペシャリスト化は本当に強いのか?

スペシャリストの15レベルキャラクターは戦闘特技を13種類も習得しており、普通に育てたキャラクターでは実現できないことが可能です。
しかし、その成長過程はどうでしょうか。

まず、キャラクター作成時に取れる技能と経験点の合計は、経験点3000点ぶん。
ファイター技能をスペシャリスト化するとして、SPファイター技能1レベルの経験点は2000点です。
どうしても最初の冒険は1レベルからのスタートになります。(プリースト技能であればキュアー・ウーンズが使えません!)

さらに、冒険を進めて経験点を重ねていくと、成長過程はこうなります。
経験点 ファイター技能レベル 戦闘特技数 SPファイター技能レベル 戦闘特技数
3000(初期) 2 1 1 2
4000 3 2 2 2
5000 4 2 2 2
6000 4 2 2 2
7000 5 3 3 3
10000 6 3 4 3
14000 7 4 5 5
19000 8 4 6 5
25000 9 5 7 6
35000 11 6 8 6
45000 12 6 9 8
55000 13 7 10 8

レベルの差は激しく、戦闘特技の数も普通のキャラクターに比べてあまりに多くは感じません。
スペシャリスト化はパーティー内のバランスブレイカーを作るためではなく、レベルの急上昇を抑えるためのシステムであるということが分かります。


考察.複数の技能をスペシャリスト化すると?

複数の技能をスペシャリスト化することは、前述の条件の範囲で可能です。
その場合、1レベル、5レベル、9レベル、13レベルに達したとき、戦闘特技をさらにひとつ多く獲得できます。
これは実際にやってみると、どうなるのでしょうか。

まず、条件を守ってキャラクターを作ってみましょう。

条件1

技能をスペシャリスト化できるのは、キャラクターを製作する時に、最初に技能を取る時だけです。
すでに取ってある技能を後からスペシャリスト化したり、成長した後で新たに取る技能をスペシャリスト化することはできません。
つまり、スペシャリスト化で2倍の経験点を使用することまで含めて、3000点以内でキャラクターを作らなければいけません。
これは以下のようなパターンが考えられます。
  • SPファイター技能1レベル(1000x2)、SPライダー技能1レベル(500x2)
  • SPグラップラー技能1レベル(1000x2)、SPスカウト技能1レベル(500x2)
  • SPハイ・ソーサラー技能1レベル(1000x2)、SPセージ技能1レベル(500x2)
  • SPライトファイター技能1レベル(500x2)、SPスカウト技能1レベル(500x2)、SPエンハンサー技能1レベル(500x2)
いずれも、冒険者レベル1での出発ということになります。

条件2

そして、次の制限はこれです。
技能の成長によって冒険者レベルが上がる時には、
必ずスペシャリスト化した技能によって冒険者レベルが上がるように成長させないといけません。
複数の技能がスペシャリスト化してあるのなら、その全てを同時にレベルアップさせなければなりません。
SPライトファイター技能1レベル、SPスカウト技能1レベル、SPエンハンサー技能1レベルのキャラが2レベルになるためには、
3つの技能を全て2レベルにできる経験点、合計6000点が必要です。それまでは、どの技能もレベルアップしてはいけません。
非現実的な選択と言えます。

それでは、これは何のためにできるようにしてあるのか?
ファイター技能、プリースト技能、ライダー技能セージ技能の4つを持った貴族出身の聖騎士と、
SPライトファイター技能、SPスカウト技能の2つの技能で構成されるお供の傭兵が、同じペースでレベルアップするためにあるのです。


考察.SPファイター&ライダーとSPライダー&ファイター、ファイター技能を先に上げられるのは?

ファイター技能とライダー技能の2つを上げていくキャラクターを作る事にします。
そして、パーティーメンバーと成長ペースを合わせるためにスペシャリスト化をすることになりました。
ファイター技能をスペシャリスト化した場合、経験点は1000+1000+500。
ライダー技能をスペシャリスト化した場合、経験点は500+500+1000。こちらのほうが成長が早そうです。
しかし、後者は「スペシャリスト化した技能によって冒険者レベルが上がるように成長させないといけません」という制限があり、
ファイター技能を上げるためには必ずライダー技能を先に上げていかなければ行けません。
一方、前者の方はファイター技能を先に上げていき、ライダー技能はファイター技能よりも2レベルぶん低く成長させていくことにします。
この二種類の成長方法で、ファイター技能を先に上げられるのはどちらでしょうか。

経験点 SPファイター技能
ライダー技能
ファイター技能
SPライダー技能
3000 ファイター1
ライダー1
ファイター1
ライダー1
5000 ファイター2
ライダー1
ファイター1
ライダー2
8000 ファイター3
ライダー1
ファイター2
ライダー3
12000 ファイター4
ライダー2
ファイター3
ライダー4
14000 ファイター4
ライダー3
ファイター4
ライダー4
16000 ファイター4
ライダー3
ファイター4
ライダー5
18000 ファイター5
ライダー4
ファイター5
ライダー5
20000 ファイター5
ライダー4
ファイター5
ライダー5
23000 ファイター6
ライダー4
ファイター5
ライダー6
25000 ファイター6
ライダー4
ファイター6
ライダー6
30000 ファイター6
ライダー5
ファイター6
ライダー7
35000 ファイター7
ライダー5
ファイター7
ライダー7
41000 ファイター8
ライダー6
ファイター7
ライダー8
45000 ファイター8
ライダー6
ファイター8
ライダー8

最初のうちはファイター技能をスペシャリスト化したほうが、ファイター技能を高く伸ばすことができます。
しかし、次第に追いつかれていき、途中からファイター技能のレベルはほぼ変わらなくなり、単にライダー技能の成長が遅いだけという事になっていきます。

技能のスペシャリスト化をより有効に活用するなら、
戦闘用の技能と比べてあまり重要視されないセージ技能、スカウト技能、ライダー技能などをスペシャリスト化するのが良さそうです。
それは同時に「戦闘用の技能だけをどんどん高くして、探索用の技能は後回しにする」という成長戦略からの脱却を意味しています。


最終更新:2014年11月07日 16:13