シナリオ終了時の処理の改訂ルールです。

経験点

生き残ったPCたちには経験点が与えられます。NPCには経験点は与えられません。自作キャラをNPCとしてシナリオに出して経験点を与えるGMを阻止するためです

与えられる経験点は、シナリオクリアによる経験点と、倒した魔物の魔物レベルの合計×10点です。
通常はシナリオクリアによる経験点は1000点とされていますが、
GMはこれを「シナリオで登場した最大の魔物レベル×500点」や、「挑むべき最高難易度の判定の目標値×250点」などにしても構いません。

名誉点

生き残ったPCたちには名誉点が与えられます。NPCには名誉点は与えられません。

能力成長

能力成長は、2dを振っていずれかの出目に対応した能力を1点上昇させます。
シナリオクリア経験点が多くなった場合、能力成長の回数を「シナリオクリア経験点/1000(端数切り捨て)」回にすることができます。

金銭報酬の指針

報酬額は、公式ルールに記載されている金額(ルールブック1-313ページ、ルールブック2-194ページ)よりも多くしたほうがよいでしょう。
ソード・ワールド2Aでは金銭で購入するアイテムが数多くあります。
冒険で使用した魔晶石と魔香草を買い込んで生活費を支払ってかつかつになる程度、もしくは高ランクの武器防具を購入して無くなる程度の報酬では
最も有力で安定したアイテムを買うだけで資金が尽きてしまうでしょう。そのため、常に同じようなアイテムで身を固めた冒険者たちばかりになってしまいます。
武器・防具・魔晶石を購入した上で、余ったお金でも高額な冒険用アイテムを購入できるほどの金額を与えるのが、適切な報酬額です。

特別ボーナス

以下の場合に、GMから特別なボーナスが与えられます。
  • セッション中に、GMが認める素晴らしいロールを行ったPLの担当キャラクター
  • セッション中に、種族特徴を活かす機会が一度も与えられなかったキャラクター

後者は、以下のようなものです。
  • 人間のキャラクターに、[剣の加護/運命変転]を活かす事ができる判定の機会が一度も与えられなかった。
    • 「判定行為はあったが、たまたまセッション中に一度も利用しなかった」「運命変転を使うまでも無い判定ばかりだった」「特別ボーナスを得るために運命変転を温存した」などではありません。
  • エルフのキャラクターに、[剣の加護/優しき水]を活かす事ができる水中行動の機会が一度も与えられなかった。
    • このようなシナリオは数多くあることでしょう。ゴブリン退治や荷馬車の警護など、多くのシナリオでエルフは損をしています。
  • ドワーフのキャラクターに、[剣の加護/炎身]を活かす事ができる炎系攻撃や火中行動の機会が一度も与えられなかった。
    • 敵が「相手はドワーフだから炎系攻撃はやめて、別の方法にしよう」と考えたのなら、それは立派に役立っていると言えます。
      しかし、GMが「ドワーフのキャラクターには効かないから炎系の敵を出すのはやめよう」とした場合は、ドワーフは損をしています。
  • グラスランナーのキャラクターに、[虫や植物との意思疎通]を活かす事ができるシナリオ上の機会が一度も与えられなかった。
    • [マナ不干渉]のほうではありません。
    • 「GMは活用する機会を用意しておいたのに、PLはそれに気づかなかった」という場合は該当しません。
  • タビットのキャラクターに、[第六感]を活かす事ができる危険感知判定の機会が一度も与えられなかった。
  • リルドラケンのキャラクターに、[剣の加護/風の翼]を活かす事ができる飛行の機会が一度も与えられなかった。
    • 命中+1・回避+1があるため、戦闘行為があれば、飛行の機会があったことになります。
    • 「戦闘行為はあったが、たまたまセッション中に一度も利用しなかった」「風の翼を使うまでも無い戦闘ばかりだった」「特別ボーナスを得るために風の翼を温存した」などではありません。
  • ルーンフォークのキャラクターに、[MP転換]を活かす事ができる戦闘行為の機会が一度も与えられなかった。
    • 「戦闘行為はあったが、たまたまセッション中に一度も利用しなかった」「MP転換を使うまでも無い戦闘ばかりだった」「特別ボーナスを得るためにMP転換を温存した」などではありません。

このようなキャラクターには、GMから何かしらのボーナスが与えられます。
報酬の上乗せ、経験点の上乗せ、マジックアイテムを与えられる、能力成長をランダムにせず好きな能力を1点上げる、
次回セッションまでの生活費計算の免除、次回のシナリオは必ず種族特性が活きるシナリオを作ってもらえる、次回のセッションで運命変転を使用してもいい
などGMが思いつく限り、わずかな事でもいいので必ず何かのボーナスが与えられます。


レベルアップ処理について

多くの経験点を手に入れ、複数の技能が一度のレベルアップ処理で上げられる事があります。
その際に、レベルを上げていく順番はPLの任意とします。
レベルの上昇や自動戦闘特技の習得など、戦闘特技を習得するための前提条件の変化は、
ひとつ技能レベルを上げるたび、戦闘特技を習得するたびに随時行っていきます。

経験点を与えられ、レベルアップ作業が終了するまでをひとつのシナリオとします。
便宜上、次のセッションの始めにレベルアップ作業を行うことがありますが、その場合もレベルアップ処理の終了をもって前シナリオが終了し、
それから新しいシナリオの開始とします。


成長途中における戦闘特技の変更について

セッションを続けていると、パーティーメンバーの死亡や行動不能、あるいはプレイヤーの入れ替わりなどの事態が起こったために、
キャラクターの戦闘特技を変更したくなる場合があります。

こうした場合、GMは、すでに成長しているキャラクターの戦闘特技を入れ替えることを許可することができます。
また、戦闘特技の入れ替えに際して、キャラクターになんらかのペナルティを課すことができます。

戦闘特技の入れ替えができるのは、レベルアップ作業の時だけです。
セッション開始後に戦闘特技の入れ替えをすることはできません。

PLはGMへの許可を得ることなく戦闘特技の入れ替えを行ってはいけません。

備考

「ソード・ワールド2A」では戦闘特技の多くに変更が為されています。
たとえば、
  • 《かばう》が宣言特技では無くなっており、《全力攻撃》を宣言したターンに味方をかばう事が可能。
  • 《魔力撃》や《マルチアクション》がボウやクロスボウに使用可能になり、後衛から弓で射撃しながら魔法を使用したり、弓のダメージを強化できる。
  • 《魔力撃》は途中で威力が上がらなくなり、1枠だけでずっと強化されつづけるわけではない。
  • 《バトルマスター》が無くなっており、《全力攻撃》と《薙ぎ払い》を同時に宣言する事は13レベル以上でも出来ない。
  • 《必殺攻撃》は刃の付いた武器でなければ使用できないため、フレイルで《必殺攻撃》を使う事ができない。
  • 《防具習熟II/**》の後に《防具の達人》が無く、金属鎧の習熟を取っていっても最終的にSSランクの盾を装備できない。
など、新たに出来る事が増えたり、『ソード・ワールド2.0』で可能だったことができなくなっていたりします。
『ソード・ワールド2.0』での定石に沿って戦闘特技を選んでいたら、実はルールが以前と違っていたため成長予定が狂ってしまったという事は少なくないでしょう。
こうした場合、GMは戦闘特技の入れ替えを許可しても構わないものとします。

これは、「ルールブック1だけを読んでキャラクターを5レベルまで育てていたが、ルールブック2を買ってみたら新しく戦闘特技が追加されていた」という時に
戦闘特技の入れ替えが許可された事と同じだからです。


最終更新:2014年08月14日 08:17