超英雄とは
超英雄とは、人族が「神」となることなく人の限界である15レベルを超えて成長することが可能なキャラクターです。
原則としては「成長する権利があるキャラクター」であり、1レベルの超英雄もいるのですが、
便宜上「16レベル以上のキャラクター」を指す場合が多いでしょう。
超英雄となったキャラクターには、たとえば「超英雄はレベル16~20までで、レベル21以降は小神の領域」や「キャラクターのレベルは25までが限界」といった
レベルの上限はありません。冒険者レベル50でも、100でも、無限に上げ続ける事ができるものとします。
余談:公式ルールブックに見る超英雄
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15レベルに到達せんとする冒険者は、いずれ神となるべき道が見えてきます。
数々の冒険を通し、キャラクターたちは世界の趨勢に関わるような事件を乗り越えてきたはずです。
その中で、神々の意思に触れることもあったでしょう。あるいは神のごとき敵と戦ったかも知れません。
15レベルに達した冒険者は、いわゆる人族の限界に達しています。これ以上の成長は、もはや通常の手段では不可能です。
神の加護を受け、あるいは神をも殺す超英雄となることで、さらなる成長の道が開けます。
やがては伝説の始まりの剣に触れ、神となるチャンスが巡ってくるはずです。
レベル15のキャラクターとは、それほどまでに希有で、強く、世界に影響力のある存在なのです。
もちろんレベルがより低い状態でも、神々が認めた者ならば、あるいは偶然か神の気まぐれか、始まりの剣に触れることで、神格を得ることはできます。
ですがそれは与えられた神格であり、自ら神の座に昇ることができるのは、15レベルに到達した者だけなのです。
(ルールブック3-170ページ「神への道」より引用)
ここから判明することは以下のとおりです。
- 神々への道が見えてくるレベルは、15レベルに到達せんとする、14レベル以前の段階である。
- それらの冒険者が関わってきた事件は世界の趨勢であり1国家・1大陸レベルで収まるような事件ではない。
- そこから、1国や1大陸を治める国王や大神官、大陸レベルの冒険者は15レベルに到達していることは有り得ない、どれほど高くても13レベル程度である。
(そのため、キャラクター作成の高レベルスタートの基準では、国家レベルの冒険者は9~10レベル、第一人者が11~12レベルになっている)
- 「神のごとき敵」とは、13レベルの冒険者で倒す事が可能である。
- 人族は通常15レベル以上にはなれないが、蛮族は通常で15レベル以上の者が存在する。
- 超英雄となる方法は神の加護を受ける、神を殺すの二種類。
- 超英雄になる前から神を殺すことは可能。「倒す」ではなく「殺す」。
「神から一本取って実力を認められた。本当は神は比べものにならないぐらい強いんだけど、実力を試すために手加減してくれた」ではない。
- 超英雄となって初めてさらなる成長が開けるので、冒険者レベル15までのキャラクターがまず超英雄となって、それからレベルを上げていくという順になる。
つまり冒険者レベル1~15の超英雄は存在する。ただ、冒険者レベル16以上なら必ず超英雄であるというだけである。
- 15レベルの冒険者は「伝説の始まりの剣に触れ、神となるチャンスが巡ってくるはず」の存在。
これは始まりの剣によるもので、神の意志によるものではない。いかなる神から恩寵を受けていなくても、始まりの剣は15レベルの冒険者の前に現れる。 「技量は15レベルだが、神になっていない」という人物がいるとしたら、その方が珍しいであろう。この世界は「魔剣が使い手を求めて生物を作った」世界であるため。
- 神になるためには15レベルが必須ではない。
- 15レベルに到達した者は、自ら神の座に昇ることができる。
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超英雄ルールの意義
超英雄ルールを製作する理由はふたつあります。
ひとつは、「15レベルに達してしまったのでもう経験点をもらっても使う事ができない。
仕方なく、これまで使ったことも無い技能や取りたくも無い技能を取るか、そのキャラクターを引退させてしまうより他に方法が無い」
という事態の解消。
もうひとつは、「15レベルのキャラクターで25レベルのモンスターと戦うためには攻撃性能に特化するより他に無く、
攻撃に特化した以上は敵の攻撃を回避・抵抗する事はできず、
抵抗できなければ即死する攻撃ばかりのため敵のターンに回すわけには行かず、
先制判定を絶対に成功させて1ターンでモンスターを全滅させる以外にゲームを進行させる術が無い」
という事態の解消です。
つまり、超英雄ルールは「ルールブックの則を超えて、さらに強大なモンスターと戦う」ためのルールではなく、
「ルールブックに記載されている限りのモンスターを相手に、無理なくゲームを遊ぶ」ためのルールです。
PCの成長を極端に特化させず、回避力・生命抵抗力・精神抵抗力で敵の攻撃に対処可能なバランスの達成が目標です。
先制判定とターン制戦闘の廃止によって「先手を取って、相手に攻撃させることなく戦闘能力を潰す」という戦術を防止したことに加え、
この超英雄ルールで「リソースの全てを投入して攻撃性能を高めないと相手に攻撃が通じない」「どうせ防御などできないのだから攻撃を高める以外に作戦は無い」
という状況を解消し、「普通にレベルアップさせていけば攻撃は当たるし、精神抵抗もできる」という環境を作り出します。
他サプリメントとの併用処理の不採用
この超英雄ルールは、フォルトナコードで追加された超越者とは設定の目的が異なるもので、
「ソード・ワールド2A」のハウスルールとフォルトナコードを併用することはありません。
超英雄になるために
超英雄となる方法は神の加護を受ける、神を殺すの二種類です。
SW2Aの世界においては、冒険の神ネイアが全ての冒険者にこの「超英雄となれる加護」を与えています。
よって、SW2Aの全ての冒険者は、16レベル以上に成長することについて特別な制限はありません。厳密にはあるのですが、全員が条件を満たしています。
これは「PCは神の加護を受けた特別な超英雄候補であり、NPC冒険者は凡人」ではなく、NPCも含めたあらゆる冒険者が16レベル以上に成長できます。
また「一般人は凡人、冒険者は超英雄」ではありますが、その一般人が冒険を志した瞬間(冒険者レベルは0でも構いません)ネイアは超英雄の資格を授けます。
ただし、前述のとおり、13~14レベルに達したぐらいから始まりの剣と出会う可能性が高まり、15レベルともなればほぼ間違いなく一度は神となる機会を得ていることでしょう。
16レベルの超英雄は、その時に「自分は神になりたくない、人間のままでいたい」という人生を選択した者たちなのです。
そうした道を選ぶ理由は様々にあるでしょう。
「自分だけが不老不死の存在となってしまって、同じ時代を生きてきた家族や友人、冒険の仲間たちが居なくなった世界で生きていくのに耐えられない」
「自分はただ強いだけの者であり、神々の一員として人々の信仰を集めるのに相応しい存在では無い」
「神の力は、始まりの剣からもたらされたものであり、自分自身の力ではない。そのようなものは手にしたくない」
それらはどれも神の座を拒むに足る正当な理由であり、それぞれのキャラクターが歩むにふさわしい人生なのです。
16レベル以上の成長表
レベル |
Aテーブル |
Bテーブル |
16 |
15500 |
13500 |
17 |
17500 |
15500 |
18 |
19500 |
17500 |
19 |
21500 |
19500 |
20 |
23500 |
21500 |
※以降は、「前のレベルと2000点差」の数字が7回続き、「前のレベルと2500点差」の数字が9回続き、「前のレベルと3000点差」の数字が11回続き……と続いていきます。
16レベル以上で習得できる魔法など
16レベル以上の魔法などは、便宜上16レベル以上の魔法などは確認されていないとします。
モンスターレベル25・魔力28のエルダードラゴンですら魔法のレベルは15で(ここをレベル20・知力ボーナス8だと考えたいところですが)
新たな魔法体系全てを新規作成することは困難であり、また作成したとしてもゲームを著しくつまらないものに変えてしまう恐れが多分にあるため、
魔法系の技能を16レベル以上にしても魔力が高まっていくだけとします。
練技についても同様で、これらは15レベルまでと同様に、レベルが上がるごとにひとつ選択していきます。
取りたいものが一つも無くなってしまったら、「新しいものは取らないが、達成値を上げるために技能レベルを上昇させる」という事ができるとします。
16レベル以上で習得できる戦闘特技
冒険者レベル17レベル、19レベル、21レベル……で習得可能になっていく、さらなる強力な
戦闘特技の設定を行ったり、
新しい戦闘特技ではなくても15レベルまでで習得できた戦闘特技を順次習得していくという方針もあり得るでしょうが、
ここでは便宜上
16レベル以降は戦闘特技の習得を保留している(権利は放棄していない)とします。
さらに凄まじい強さを求め続けるのではなく、穏当にゲームを進めることがこのルールの目的であるからです。
ただし、各GMがさらなる強敵を設定し、それらの敵が使ってくる魔法や特殊能力を考案し、PLにもそんな強敵と戦うための魔法や戦闘特技を与え……と、
全ての設定を自作していくのであれば、上記の制限は無視しても構いません。
そのために「魔法などは確認されていない」であり、戦闘特技は「習得を保留しており権利は放棄していない」というルールになっているのです。
最終更新:2015年08月27日 19:45