貧乏デッキ/Budget Deck(TCG)

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貧乏デッキ/Budget Deck(TCG) - (2018/01/30 (火) 11:00:28) の編集履歴(バックアップ)


登録日:2012/07/10(火) 11:11:36
更新日:2023/11/01 Wed 21:35:08
所要時間:約 4 分で読めます




貧乏デッキ/Budget Deckとは、TCG用語で比較的少ない予算で構築されたデッキを指す俗語。
デッキの強さ弱さは関係なく、あくまでデッキの値段の高低で分類される。

値段の高低の基準はあくまでそのカードゲーム内やフォーマットに置いての相対的なものであるため、それなりの値段がするデッキであっても更なる高額デッキの溢れる環境では貧乏デッキと呼ばれることがある。

対義語は札束デッキ。類義語に見えて全く違う事が多いのは紙束。詳細は札束(TCG)を参照。
基本的にはお金の掛からないデッキ構築を行う場合、高額なパワーカードをデッキ投入できないため、一枚一枚のカードパワーでは劣ることになりやすい。そのためカード同士のシナジー(相互作用)を重視した構成になったり、安い下位互換カードを使用することなどが多い。

低予算で強力なデッキを構築するために必要なのは紛れも無くカードプールに対する知識と探究心であり、安価なカードを探す中で既存環境には無い新たな発見が見つかるかもしれない。
ショーケースに入った環境一線のカード群に無理した予算をひねり出すのでは無く、ストレージボックスに雑多に納められたカードを眺め、新たな発見を楽しみながらデッキを構築することもTCGの醍醐味の1つである。

初心者にはなかなか難しいが、ある程度ゲームに慣れてきたプレイヤーにはぜひお薦めしたい。
金が無いなら知恵と時間を絞ればいいのだ。

よくあるのが「当初は安価だったが、そのデッキが結果を残し環境デッキ相手に当たり会えると判明した結果、人気が急上昇。カードの値段も急上昇してしまう。」という事態。
MtGで言えば《虚空の杯》などは今でこそ1枚1万円弱するが、登場から相当期間の間は1000円前後で買うことができたのだ。



■Magic: the Gatheringにおいて
多色のデッキは必然的に高価な土地カードを多用するため、単色デッキになりがち。
デッキを多色化する場合2色以内に抑えるか、土地の扱いに長ける緑を中心として基本地形を多用する構成などが有力タイプ。
Magic Onlineでは低予算でも遊べるようコモンカードのみで構築するフォーマット「Pauper/パウパー(貧困者の意)」が公式にサポートされており、トーナメントプレイヤーからも人気がある。
紙でプレイする場合も数十円~数百円のカードがほとんどなので非常に安くデッキを構築することが出来る。

代表的な貧乏デッキには以下のようなものがある。
  • ウィップ・バイパー
  • 白ウィニー
  • 赤単スライ、バーン、ゴブリン(ゴブナイト)
  • 緑単エルフ
  • 黒単感染、緑単感染などの感染デッキ
  • 青緑スレッショルド(スタンダード時)

また、以下は多少高価ではあるものの環境内の他のデッキから比べると相対的に安いデッキ。
  • 女魔術師/エンチャントレス(レガシー)
  • 青単BtB(レガシー)
  • 赤単ドラゴン・ストンピィ(レガシー)
  • ウルザトロン系ビックマナ
  • ドレッジ(ヴィンテージ)
  • 土地単(ヴィンテージ)



■遊戯王OCGにおいて

再録されたことのない汎用カード、環境デッキのキーカード、素材の縛りが緩いシンクロモンスターエクシーズモンスターといったエクストラデッキのカード等は高額になりやすく、それらのカードのなるべく頼らないようにすることで安価で構築できる。
また、レアリティが複数種類あるカードは希少度が低い方にすれば、構築費用を安くできる。

また、近年のストラクチャーデッキ(構築済みデッキ)の質が高く、同じストラクを3箱買って組み合わせるだけでもそれなりに完成度が高いデッキが作れるので、これから遊戯王を始めるプレイヤーにもオススメ。
「青眼龍轟臨」以降のストラクではエクストラデッキも充実しており、HERO's STRIKEでは融合モンスターが5枚も入った大盤振る舞いとなっている。
逆に「真帝王降臨」のように、あえてエクストラデッキを使用しないことで強力な効果を生み出すデッキもある。
ストラクは再録も豪華であり、強欲で謙虚な壺等の高額だったカードも収録されている。

ゴールドシリーズ等で過去の強力カードの再販も盛んであることから、比較的貧乏デッキが組みやすい環境であるといえる。
2016年には強力なエクシーズモンスターのArk Knightやヴェルズビュートが再録されている。

最近ではレア以下でありながら優秀な効果を持つエクシーズモンスターシンクロモンスターがよくパックに収録されるため、エクストラもそこそこ充実させることができるようになった。
また、月華竜、琰魔竜、閃珖竜、ホープ・ザ・ライトニングのような単行本付録で強力なシンクロ、エクシーズも存在しており、それらを頼るのもいいだろう。

余談だが、アニメでもチーム太陽などが貧乏デッキ使いであった。
また苦学生である城之内も、原作では《死者蘇生》を使用していない、エース級のカードは元々他人のカードであることが多いなどカード資産に欠ける描写が多い。

以下のようなデッキが貧乏デッキと言えるだろう。
過去の第一線級のデッキや強力なカテゴリのものも多くあり、やりようによっては現在の環境でも十二分に戦えるものも少なくない。
環境を意識したり、レアリティに拘り過ぎると、そこそこの構築費用が掛かることもあるが。

  • 帝コントロール
  • M・HERO
  • マシンナーズ
  • デュアル
  • 暗黒界
  • D(ディフォーマー)
  • BK(バーニングナックラー)

他多数


バトルスピリッツにおいて
全体的にシングル価格が安めなので、蜂王リュービだとかの裏Xレアを使うデッキを組もうとしない限りは全体的に安め。
その中でも、英雄龍ロード・ドラゴンは初心者が使うためにデザインされただけに、関連カードも含めて手に入りやすく、そして強い。
(進化系のロード・ドラゴン・バゼル等に手を出すと値段の意味で怪しくなるが)
また構築済みデッキの完成度もそこそこ高い。
また、ウィニーによるデッキも相手によっては痛烈に刺さる。最近こそ砲天使カノンなどのメタも登場したものの、当初は大天使ミカファール(Battle Spirits)に対する最善対抗策だった。
ついでにコモンカード同士のシナジーを組み合わせることでどんなスピリットでも葬ることが基本的に可能なので、お金がない方々にもオススメだったりする。え?アルティメット?ご勘弁を。


カードファイト!!ヴァンガードにおいて
デッキ構築の上での鬼門は一律RRに設定されている「守護者」完全ガード)であり、それが安いデッキは基本的に他も安い。
だが当初、完ガはトライアルデッキについてこなかった為、その分敷居は高かったが、「ヴァンガードG」からはトライアルデッキに完ガが含まれるようになった。
トライアルデッキが出ないクラン?まだそんなクランがあったんですね(笑)
また、デッキの切り札であるグレード3やその他デッキを回すためのカードが安価なデッキも、全体的に安くなる傾向にある。



デュエル・マスターズ
グッドスタッフデッキは重いカードを多用する都合上札束化しやすいが、
速攻デッキは軽いカードのみで組まれる都合上、全体的にレアリティが低いので、比較的安価に組める。
特に黒緑速攻は速い、安い、強いと三拍子揃った優良デッキで、神化編環境から長きにわたって愛され続けている。
赤単速攻も定番であり、黒箱でショーが再録されたので組みやすくなった。

エピソード2からははバニラを並べての物量戦法が確立されたので、バニラビートで戦うことも可能。
青単バニラビートの主要パーツは「神秘の結晶龍」一個で揃う。お値段(税抜)500円である。
そこにバロンスペード4枚とストリーミング・シェイパーを挿してやればなかなか強力なデッキになる。

超次元コントロールもかつては札束に近かったが、エピソードシリーズからは安価になりつつある。
ガンヴィートやジオ・ザ・マン、四つ牙などの安くて強い超次元も多い。
特にチャクラ、メビウス、ガンヴィートは再録されたので、枠色に拘らなければ安く手に入る。

ただ、BAGOOON・パンツァーのようなビクトリーカードは今でも割高なので、使用する超次元呪文に合わせてうまく取捨選択してやろう。他にはデビル・ディアボロスZはガード・ホールと併用されることが多いので、その辺も避けるといい。


他に安上がりなのは、構築済みデッキ、特にスーパーデッキを買うことだったりする。
デュエマの構築済みデッキは必須カードやコンボパーツが初めから3~4枚ずつ積まれており、無改造でもある程度回せる。
中には無改造で持って行っても実践で勝てる商品まで存在するのである。

……と言いたいところだが、パーツ取りとして優秀なスーパーデッキはたまに高騰する。
お前のことだよ、再録されてもなお高い覇ァ!!

追記・修正はレアカードに頼らずお願いします。

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