桐生一馬

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桐生一馬 - (2020/05/07 (木) 20:29:08) の編集履歴(バックアップ)


登録日:2010/01/31(日) 04:17:10
更新日:2024/04/28 Sun 21:04:19
所要時間:約 18 分で読めます






『龍が如く』シリーズの主人公。
そして日本一、「ヤクザ」と「カタギ」の切り替えが上手い。

声:黒田崇矢


幼い頃に両親を亡くし孤児院「ヒマワリ」で育ち、その施設を援助していた風間新太郎との縁で極道になる。
この時点で風間組は存在していたはずなのだが、何故か堂島組入りすることとなった。

桐生が極道になることについて風間は厳しく反対したのだが、風間自身が極道であることや桐生に対して風間が密かにかかえていたことへの負い目、
そして桐生の極道になるという決意には風間への憧憬も大いに関わっていたことから、最終的に風間が折れる形となった。


関東を拠点とする広域暴力団「東城会」堂島組 舎弟頭補佐にまでなり、近々新しく組を任される事になっていた。

堂島組の若衆(堂島組長の子)として盃を受けていながら、顧問的な立場(堂島組長の兄貴分の子、親戚筋相当)に当たる舎弟頭補佐と言う役職に就き、
更にはそこから組を任されるというのは異例の処遇である。
1988年を舞台とした「0」にて、所属する堂島組と相対して相当無茶をやって大暴れし、堂島組長とは単なる親分子分で割り切れない関係にあったと明かされたことから、
持て余した人材を厄介払いする等様々な確執を経た結果ではないか。等とファンからは推測されるようになった。


しかし、ヒマワリで一緒に育った親友の錦山が幼なじみの由美を手込めにしようとした堂島組組長 堂島宗兵を殺した親殺しの罪を被って警察に逮捕され、東城会からは破門された。
通常親殺しの罪は極道として復帰する見込みもない「絶縁」であり、復帰出来る可能性のある「破門」は親殺しとしては異例の措置だった。
(おそらく完全とはいかないものの、親殺しの裏に何かあると勘付かれたためと思われる。実際、身代わりになった件は2の時点で東城会に知られており、劇中でも僅かながら言及されている)

それから10年後、仮釈放された桐生が神室町に戻ってきたところから物語は始まる。


「堂島の龍」という通り名が付いており、背中には「応龍」の刺青が彫ってある。
これは彫り物師として日本一有名な人物が本当に認めた人間にのみ彫るもので、それだけの願を込められている。


極道としての知名度は高く、神室町を始め、関西拠点の暴力団「近江連合」や南の果ての沖縄にまでその武勇は届いていた。

とある事情によって東城会の四代目を継ぐことになるが、すぐ引退して五代目を襲名させたので「2」以降はカタギになっている。
「3」で沖縄に引っ越す。(ちなみにそれまでは生まれ故郷である横浜で遥と二人暮らしをしていたことが「2」でのキャバクラ攻略時に判明している)
しかし現在も神室町のヤクザたちの間では大きな存在であり、東城会関係でも有力者として頼られている。

基本的には、澤村遥を立派に育てる為堅気として暮らそうとしているので、元同業から持ち込まれた面倒事は極力避けようとする。
が、大体誰かが瀕死の重傷になったり死んだりして、今際の際の遺言を嫌々遂行する羽目になる。(それもあってか面倒事の元凶になった敵は可能な限り容赦しないでボコボコにする)
何年か置きに神室町に来ては騒動の渦中に突っ込むため、神室町の人々からは季節の節目に来る天災のようなものとして見られている。
(どちらかというと救世主と言った方が正しいのだが……)


外見は誰が見ても極道者であるとわかるほどの威厳・貫禄を放っており、カタギなのにたびたびヤクザと間違われてトラブルに巻き込まれる可哀想な人。
しかし内面は筋を貫く“漢”であり、困っている堅気には手を貸し、彼らを苦しめるチンピラやクソガキは殴り飛ばす、
「弱きを守り 強きを挫く」という言葉が似合いすぎるお人好しでもある。
またその渋さと真面目さから、百戦錬磨のキャバ嬢たちやホストクラブに通い慣れているお嬢様たちをメロメロにしてしまうイケメンでもある。


戦闘能力は明らかに人類でもトップクラスであり、表の世界の格闘技世界チャンプ程度は軽く蹴散らし、下手なチンピラどころか武装したSPの集団ですら全滅させる。
また武器の扱いにも慣れており、日本刀やドスのみならず周りにある他人の自転車、看板や柵などのオブジェ、挙げ句の果てにあらゆる銃器すらも扱い使いこなす。
一例を挙げると、車の後部座席から半身乗り出した状態で数十人の追っ手をハンドガン一丁で蹴散らす、だけでなく、飛んでくるロケットランチャーの弾を撃ち抜くという腕前を持つ。
さらには腹を毒ナイフでさされ治療は受けたものの重症状態であるに関わらずで3,4mのアムール虎を素手によるカウンターで10m程ぶっ飛ばしてノックアウトし、
刀や銃火器で武装した東城会の戦闘員百人超を一人で蹴散らす
普段はある程度加減して相手を殴っているようで、本気の拳は防弾ガラスを一撃でぶち抜く
目視してからロケットランチャーを軽く回避するなど、最早もう人ではない。

因みに特別なトレーニングはしていないとのこと。

曰く、「生きることそのものがトレーニング」だそうだ。

…やだ、かっこよすぎる
……もっとも、古武術の技等はちょいちょい忘れて、必要が生じたら思い出すサイクルが構築されているが。


…と、色々とかっこいい桐生さんもピーマンが苦手という、何とも可愛らしい弱点を持っている(遥曰く「こっそり残している」)。


頭脳面ではあまり高い評価はされないが、大学入試の簡単な問題程度なら(選択肢次第ではあるが)すらすらと答えられたり、サブストーリーで迷宮入りした殺人事件を解決したこともある。
一方で横文字には弱く、サイバーテロを「サイダーテロ」、パソコン本体を「箱」、LANケーブルを「ひも」と称したり、
先述の入試問題では国語・数学・日本史・物理で正解の選択肢を選んだ場合は(問題によっては間違えた場合も)簡単に正解の解説をしてくれるが、
英語だけは「人間が使う言葉だから声に出してみれば大体分かる」という曖昧な根拠だったりする。


かつて自分が育った「ヒマワリ」で育ち、桐生の最愛の女性・由美の娘である遥の事は「命がけで守る」と誓っている。
遥からもとても信頼されており、「3」での人物相関図では「親子同然」と表現されているが、傍(プレイヤー視点)から見るとなにこの夫婦。

余談だが、各作品での遥の解説項は、
"桐生の最愛の人、由美の忘れ形見"
とあるのだが、これは本来「桐生の最愛の人・由美 の忘れ形見」なのだが、ゲーム画面でパっと見で読むと読点の位置から「桐生の最愛の人で尚且つ由美の忘れ形見」の様に誤読し易く、
たまにネット上でそんな突っ込みが入る。
しかし養護施設での桐生と遥の会話は、
一「子供達は?」
遥「もう寝た」
などと、親子どころか最早夫婦の物のようであるため、あながち誤読でもないのかも知れない。

その遥に対する溺愛ぶりは凄まじくおねだりされると何でも買うし、鬼畜なクリア条件を設定された各遊戯であろうがクリアする。
シリーズを経ると遥が手を繋いで街中を歩いてくれなくなった。と失望したファンもいたが、実は桐生がゆっくり歩いていると遥がこっそり手を繋いでくるニクイ演出もある。
そのせいか遥のおねだりは年々鬼畜化してきている(○○買ってはわかるけど賭博で○○点取ってとかちょっと…)。




『龍が如く3』からは遥と一緒に沖縄に移住。
養護施設『アサガオ』を創設してかつての自分のような孤児たちを引き取ってにぎやかに暮らしている。
料理の腕も確かなようなのだが、子供たちからはカレーしかできないと思われていた…。
一応、地元料理も数種類作れるのだが、やはり経験の問題なのか包丁捌きにはまだ不安が残る。
(実際、アサガオの管理を引き継いでしばらくの間は凄くおっかなびっくりに、親の仇でも見るような形相で食材を睨み付けつつ切っていた)

カラオケが大好きで、カラオケに行くと普段では考えられないほどテンションが高くなる。
普段は独りカラオケでガイドボーカルに合わせて合いの手を打っているだけだが、やはり遥と行くカラオケは別格らしく、情熱的に合いの手を入れると練習の甲斐もあって凄まじいことになる。


L・O・V・E、ラブリーハルカっ!
GO・GOハルカッ!!ハルカッ!Let's go!!

大丈夫かこのオッサン…。
最終的に騒動を終結に導くものの、敵対者だった浜崎に刺されて生死不明の重傷を負うという衝撃的な事態を以て3は幕を閉じた。
(さすがに不味いと思ったのか、最後の最後で生還していることが明かされたが)


龍が如く4』から主人公が四人となりストーリーでは最後の四番目に登場。
当初、「4」劇中の事件とは完全に無関係だったが、冴島がアサガオの前に流れ着いたこと、
かつて神宮が行ったマネーロンダリングの裏に警察組織が深く関わっていたことを知った事、
そして浜崎にマネーロンダリングの真実を記した裏帳簿を託された事を起因に事件に身を投じる事になる。
後に遥から浜崎の死を知らされ、同時に彼の遺言を遥の口から聞くこととなった。

冴島編第2章でストーリー上戦うことになり、また自身も完全なお互いの勘違いではあるが谷村と秋山を同時に相手にすることになるので、実質「4」の主人公全員と戦うことになる。
秋山と谷村に関しては共通して火力が低くヒートアクションやQTEに気をつければどうにでもなるが、冴島編ではプレイヤーが桐生さんと戦う。
その際は負け戦闘じゃないのかと思うほどの強さで、消耗戦かつ持久戦の沖縄第弐刑務所のボス戦を切り抜けたと思ったところで戦闘なので、2周目でもない限り相当の苦戦を強いられる。
こちらがアイテムをほぼ使い切った状態なのにも関わらず、補充出来るアイテムは砂浜に落ちている1個だけ。
だがこの桐生は高い攻撃力にレッドヒート、弾き返し、虎落とし、追い打ちの極み(2段目のダブルストンプまで)を完備している鬼畜っぷり。
体力ゲージが1本なのが救い。


また『OF THE END』でも四番目の登場となり、従来の喧嘩スタイルから一新し対物狙撃ライフルを振り回す事になる。…コイツは人間か?
ちなみに対物狙撃ライフルは入手が最終盤で一度に拾える弾数がかなり少ない上に、上山から購入する場合高額かつ反動が大きいのがネックだが、
反動と連射性以外のほぼ全てが全武器中最高性能で、弾に余裕があれば大抵ぶっ放すだけで条件が良いとゾンビが10匹以上吹っ飛ぶ。
更に条件が良ければ全ての変異種を1ショットキル可能。最大強化で更に猛威を振るうオーバーウェポン。
具体的に言うと、入手直後の未改造状態(攻撃力1500)で既に真島専用ショットガンの最終形態の威力(攻撃力1050)を軽く越えており、
最終形態・応龍銃(攻撃力2500)は隠し武器のサテライトレーザー(攻撃力2000)を僅差で上回っている。
数値上での威力で応龍銃を上回るのは龍が如くシリーズ史上最凶難易度のOF THE END難易度クリア報酬の対戦車ミサイル(攻撃力5000)のみ。

何の因果か荒瀬や龍司といったかつて敵対した者と背中を預け合う事になり、双龍共闘や、真島の兄さんとの共闘など胸熱な展開が多い。

神室町がバイオテロに巻き込まれるより少し前、遥宛に自分が育った養護施設「ヒマワリ」から現院長引退に伴う送別会への招待状が届き、「アサガオの子供達の世話があるため離れられないとヒマワリ側も承知しているだろうから」と自身の代理として遥を送り出す。
そして4月1日夕方。遥の代わりに台所に立っていた桐生の元に近江連合の二階堂から「遥を預かった」という一本の電話が入り、電話口に出た遥の「神室町が壊れちゃう」という悲痛な叫びを受け、神室町へ急行する。
ヒマワリをダシに可愛い遥が攫われた上に馴染みの神室町をボロボロにされた結果、今作は今までになく気が立っている。バイオテロの原因が東城会と桐生への私怨であると分かった後は殊更である。
自ら事件の渦中に身を投じることが多い中で今作は龍司の因縁に完全に巻き込まれた。
ちなみにどれぐらい気が立っていたかというと、隔離エリアに足を踏み入れようとした彼を引き止めた機動隊員の手首を八つ当たり混じりに思わず悲鳴を上げる位の万力で掴み上げるほど*1
中道通り以北を封鎖する壁に突っ込み、僅かにこじ開けたピンクダンプを運転していた名も無き構成員に神室町の命運を託され、
「5」でも見せることはなかった怒りと共にこの世の地獄となった神室町へ踏み込んだ。

彼の章に入って早々、肩がぶつかっただけのゾンビに「どこに目ぇつけて歩いてんだ?!」
と因縁をつけて殴り飛ばし、他のゾンビの団体相手に素手で乱闘を始める始末。

………何かおかしいが、何もおかしくないのかも知れない。

その後拳と拳銃で切り抜け、地下駐車場で自分を慕っている長濱を発見するが、既に彼はゾンビに成り果てていた。
彼を自らの手で撃つこのシーンは「もう拳だけでは何も解決出来ない、神室町や神室町の人間を救えない」と桐生が悟ったシーンでもある。
長濱にSIG P220を突きつける彼の眼差しは、怒りで途方もなく凍りつき、その引き金を引く指は微かに震えていた。

そして最終章では龍司と共に神室町に平和を取り戻す為、因縁にケジメをつける為に双龍で共闘する。
ラスボスは双龍の逆鱗を、それも最も奪ってはいけない者を奪うという行為でもって逆撫でしてしまったのだ…
結果、ラスボスは追い詰められ、黒幕の手で「ゾンビの素となる物」を打ち込まれて肩書に相応しい怪物へと変貌。最終決戦へとなだれ込む……!



本編である『5』においては、『アサガオ』の子供達が自分の素性故に思うように進路を選択出来ないだろう未来に苦悩していた。
子供達は桐生を愛しているため、「中学を卒業したら働く」と言いだす子も居たが、
その子供達の健気な意思と芸能事務所・ダイナチェアの社長の朴との取引によって、遥をはじめとする子供達との離別を決意した。
当初、沖縄や遥の居る大阪から離れ切れもせず、一人その間に当たる福岡の地を当ても無く彷徨っていたが、
良心的なタクシー会社の社長の目に留まり、タクシードライバーをしながら隠遁生活を送ることに。

最初のうちは揉め事を起こさないように、雑魚い下っ端に一方的に殴られ続けるなど我慢を重ねていたらしい。
上記のタクシー会社の社長曰く、
「これ以上殴られたら死にそうだった」
と言われる程殴られていた辺り、余程遥達に迷惑をかけたくなかったのだろう。
ビール瓶で後頭部を殴られても微動だにしないこの桐生がそんな有様になる辺り、社長が見間違えたのか、チンピラと見せかけた熊にでも桐生が殴られていたのか……。

しかし、そんな我慢の日々も半年ほど経過した頃には限界を迎えて徐々に痺れを切らして、憂さ晴らしにチンピラを凹ったり
悪質な走り屋相手に改造タクシー(ファイヤーパターンや痛車仕様にデコレーション可能)でレースしたりとなかなかに荒んでいた。

こうした日々に関して、桐生は、「自分の知人には誰ひとり知られず、自分の素性を知る人間には世話にならずに暮らしており、これからも独りで生きていくものだ」と考えていた。
奇しくも、この考えは『5』で初登場となった主人公の品田と似たものであった。
だからこそ、これ以上表に出て迷惑にならないよう、旧友の堂島大吾の失踪という事件を前にしてもガン無視を決め込もうとした。
しかし、その後、実はその隠遁生活は大吾によって知らぬうちに支えられていたからこそ成立していたと知り、そんな大吾の危機を救うために重い腰を上げる。

そして、本当はアサガオの子供達の幸せを望むだけでなく、彼らとの生活に安らぎを見出し、以前のように一緒に暮らしたいという自分の本当の『夢』に気付き、
騒動の収拾の為に再び神室町に足を運ぶ。
だが同時に、非道という訳ではないが喧嘩好きなのも自分の性分だと気付いており、それを捨て切ることも出来ないだろうと感じてもいる。つまりは

「子供達とまったり暮らしつつ、適度に非のあるチンピラを凹ったりもしたい。『アサガオ』の生活は色んな意味で理想郷」

という話。実在したら迷惑極まりないおっさんである。

今作での桐生にとっての真の敵は、桐生自身が重ねてきた過去そのもの。
自分の無茶な人事の末に大吾に反旗を翻した青山会長代行ら離反者達。
何だかんだで堂島や風間、嶋野といった大人物の庇護下にあったからこそ活躍出来た自分達と違い、極道社会の底辺を生き延びてのし上がった人間、黒澤の逆恨みも混じった羨望。
黒澤の危惧の通り、桐生達の活躍による華麗な側面だけ見て、極道社会の建前と本音も見抜けず失望し腐りかけた本作ラスボス(こっちは黒澤にも原因があるのだが)。
そして、愛するアサガオの子供達の将来に影を落としかねない、元極道という経歴。

これら全てと桐生なりに正面から向き合い、死闘の連続の末に桐生なりの"夢"を掴み取れた「5」のエンディングは、
まるでネロとパトラッシュのようだ。などと言われたりする。

桐生「遥ッシュ―――おじさんもう疲れたよ」

なんて言ったりはしないが。


『6』では『5』のラストシーン後無理が祟ったらしく意識不明の重体に陥っており、器物損壊などの容疑で逮捕、そのまま刑務所へ収監となり、
アサガオの子どもたちのための禊として甘んじてそれを受け入れた。
が、刑期を勤め上げてアサガオに戻ってみると子どもたちから「遥がいなくなった」と告げられる。
桐生不在の間、自業自得とはいえネット上でのバッシングを受け憔悴しきった遥はこれ以上巻き込まないようにと人知れず姿を消していた。
そして、遥の行方を追う桐生の元に更に「遥が神室町でひき逃げに遭った」という情報が飛び込み、
再会した伊達から衝撃の事実と遥は恐らく姿を晦ましている間広島にいたという事を聞き、東城会・近江連合両者にとって敵地の広島に踏み込むことになる。

+ 伝説の終焉…
遥とその息子であるハルトを護るべく広島を支配する極道組織・陽銘連合会と死闘を繰り広げるが
陽銘連合会は日本の国政を裏で動かす昭和の妖怪・大道寺稔とつながりがあり、
大道寺の資金源でもある尾道の秘密(戦時中の極秘戦艦建造とその予算の私的流用)を意図せずして
暴いてしまった桐生は陽銘連合の首魁・巌見恒雄の執拗な襲撃を受ける。

クライマックスで遥母子が尾道に誘拐され、広島で唯一の味方といえる広瀬一家の構成員たちとカチコミを掛けて遥らを奪還するも凶弾を受け昏倒。
辛くも一命を取り留めた桐生の前に姿を現したのは大道寺の弟子を名乗る政治家だった(恐らく時の総理と思われる)。
大道寺は老衰で死したため桐生を消す気はないものの、政界をひっくり返す大スキャンダルである「尾道の秘密」を知ってしまった桐生に対し総理(仮)は金銭による口止めを計るも桐生はこれを拒否、
代わりに東城会の内乱で逮捕されていた大吾の釈放と自身の偽装死を提示しこれを飲ませた。

この取引の実態を知っているのは唯一伊達刑事だけであり、彼によって桐生の死亡確認と火葬の手続きが執り行われて桐生一馬という人間は法的に故人となった(通夜も告別式も無く病院からそのまま火葬という特急便で、秋山が桐生の死に疑念を抱く切っ掛けとなった)。

また遥との再開後に彼女の病室で遺書とも取れる手紙を大吾宛に書いており、渡世の親に等しい立場でありながら大吾の近くで見守ってやらなかった事への反省(この放任について5では大吾も桐生に対し一言ながら反駁している)、(渡世の)親と名乗る資格は無く広島で死したとしても親の仇討なんて考えてくれるなと記すなど、予め自身の死を以て大きくなりすぎた騒動に幕を引こうとしていた節が伺える。

最後は隠密に沖縄のアサガオを訪れており、遠目からアサガオの子供たちと遥達を見つめてどこかへと去って行った。
え?その後神室町をブラついてる所を鉄砲玉に襲われて天パのおっさんに助けられてた?いやあれはPVだから本編関係ないはずなんで…

『7』では近江連合本部にて勃発した近江連合幹部と春日一番たちの喧嘩に乱入。渡瀬勝を襲おうとしていた幹部を殴り飛ばす形で姿を現し、真島、冴島、堂島を歓喜させた(この時直接名前を呼んでいない)。渡瀬も「ただの用心棒や。名前も知らんで」と白を切っている。春日のことをどうやって知ったのかは不明だが、「じゃあな春日。一つ貸しとくぜ」と名前を呼んでいる。

荒川真澄、星龍会の会長を失って荒れる春日の前に現れ、今夜コミジョルに来いと言い残す。その晩に春日と「互いに信じあえるかどうか」を確かめるために本気で喧嘩を仕掛ける。春日が冷静になると、約束通りコミジョルの得た情報を春日に与える。春日から協力を持ち掛けられるが、これ以上協力することはフィクサーの残党たちとの契約違反になる、素性を明かしたら無とはいえなくなると断る。「いずれは本物の男になれる。」「俺と仲間を信じて進め」と言い残して場を後にした。



なお死亡フラグ建築士でもあり、桐生ちゃんが敵に背中を向けると誰かが死ぬ。死ななくても大怪我する。
あまりにも頻発するため、ファンからは背中向けんなと言われている。
桐生ちゃんを敵に回すと黒幕とラスボスの死亡フラグが立つ。
こっちも非常に強力で、黒幕は全滅*2、ラスボスの方も半数が死亡している*3


あんまりにも東城会が甚大な被害を受け続けているため、度々「桐生四代目が東城会に戻れば万事うまくいく」という意見はゲーム内外から出るが、
ぶっちゃけそんなことは全く無い。

まず、桐生自体人間の心の奥底(善性があるか芯が強いか否か等)は的確に見抜けるのだが、表層の策謀等は見抜けないため、
「人を見る目があるようでない、二手三手先を読んで一手先をスルーする足元お留守状態」
(実際に1の時に2の時の敵となるジングォン派の人間である寺田を5代目に指名してしまっており、
 真島の「イエスマンしか周りに置かなかった」という言葉がある通り東城会古参の評判も良くなかったようである)
であり、更に昔気質の人情派なので、昨今の組織をまとめられるかは怪しい。

更に言えば、中国最大のマフィア組織「蛇華」とは日本支部壊滅や、支部長劉家龍殺害疑惑で揉めており、
頭に堂々と据えるのは「一応破門にした人間のやったことだから」という言い訳が使えなくなる上に、全力で挑発しているに等しいので全面戦争になる恐れすらある。
韓国マフィアの神拳派の一件も、日本に渡ってない本体がまだ韓国にある程度残っており、
またアメリカの武器密輸組織ブラックマンデーも、首魁のリチャードソンが死亡こそしたが、構成員の多くがまだ生存しているので同様のことが言える。

そして、先述の「桐生復帰待望論」を出すゲーム内のキャラクター達ですら
「次の会長選出 or 堂島会長復帰までの繋ぎとしては最適な人物である」
という評価をしており、東城会内部は既に次の世代を中心に回ろうとしており、桐生が大きな影響を及ぼしながらの長期政権を望む者も居ない。

このように、今更復帰させるには色々と爆弾抱え込み過ぎていてどうにもならなかったりする。
消えた100億円事件に決着をつけた後、すぐに東城会四代目会長の座から退いたのも以上のような事を本人なりに自覚していたからかもしれない。

とは言え桐生当人も渡世の親同然の自分が大吾のそばにいてやらずアサガオや福岡の件で恩を受けっぱなしという事には罪の意識を抱いており、
6で様々な親子関係(肉親・渡世含む)を見て自身の「親」としての無責任を痛感した彼は死地に赴く前に大吾へ自分は親失格だ、と一筆書いている。*4
そして抱え込んだあらゆる爆弾を始末すべく、広島でその生涯を終えた。
終えたんだってば。



  • プロフィール

誕生日:1968年6月17日
血液型:O型
出身地:横浜市
身長:184cm
体重:88kg

桐生一馬公式ブログ「我、天啓を得たり -堂島の龍 桐生一馬のつれづれ日記-」より


  • 余談

本編中でもゴルフをプレーできるということからか、他社ゲーである「みんなのGOLF6」にDLCとしてまさかの参戦。
上級キャラなのでインパクトは難しいが、全能力がバランスよくまとまっている。
さらにパワーも267yでバンカーにも強いので、装備ギアでインパクトさえどうにかすれば初級からでもすぐに乗り換えられる。
バーディを取ると どこからか出てきたスタンドマイクで歌い出す。 しかもこの時の桐生さんすっげぇノリノリ。
別バージョンでは、 蹴ったスタンドがスッポ抜けてどっかへ飛んで行ってしまう。 しまったとばかりに頭をかいたり、「いいってことよ!」と気にせず歌い出す。
また、ボギー以下を取ってしまうと凄ぇ落ち込む。
茶目っ気とノリの良さは原作以上かも。

PROJECT X ZONE 2:BRAVE NEW WORLD』にも真島の兄さんとのペアで参戦。
神室町の危機を聞きつけ救援に現れ、ゾンビ兵器をバラまいたシャドルーに落とし前をつけさせるために自軍に同行する。
『OF THE END』準拠ではあるものの歴代シリーズの技も採用されているので、ゾンビだろうがアラガミだろうがレプリロイドだろうがバックブリーカーで投げ飛ばす。
また孤児院の経営者だけあってフェリシアのことを知っていて、掛け合いではお互いの孤児院の交流について話し合っている。

タカラトミーのTCG『デュエル・マスターズ』では、《百万超邪 クロスファイア》のコラボ仕様カードにてまさかの出演を果たした。
言うまでもなくアレである。
デュエマのアウトレイジ とゲームのアウトレイジ(無法者)、禁断の共演である。


画像出典:龍が如く公式サイト|ムービー&ダウンロード
サイト閲覧日:2016/03/21



追記・修正する場合は桐生さんに勝ってからお願いします。

桐生「死にてえ奴だけ か か っ て こ い !

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