おジャマ(遊戯王OCG)

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おジャマ(遊戯王OCG) - (2017/01/14 (土) 12:30:43) の編集履歴(バックアップ)


登録日:2011/10/15(土) 09:32:18
更新日:2024/04/30 Tue 17:54:59NEW!
所要時間:約 7 分で読めます





戦いは数だよ!アニキ!


おジャマとは、遊戯王OCGの中でちょくちょく登場しているマスコット的モンスター、及びそれらを使うデッキの事である。


●おおよその歴史

実はこのおジャマシリーズ、最初はモンスターではなかった

というのも初めて登場したのはおジャマトリオという罠カードで、その効果で特殊召喚されるトークンモンスターだった。

しかし何を思ったかコンマイ、こいつらをモンスター化
徐々に関連カードを増やしつつ、関係のないカードにも登場して、とうとう遊戯王GXに準レギュラーとして抜擢。
ついにはジャンプフェスタ2009限定パックに収録されるまでの地位に上り詰めた。
その後も時たま関係ないカードに登場するあたり、スタッフの愛情を感じる。
やられ役としてではあるが。


●説明


可愛くない

マスコット的モンスターなのに可愛くない。
知らない人の為にある一体を例に挙げると、
妙に艶のあるたらこ唇
頭の方が体より大きい二頭身
何故か裸で、着ているのはパンツ一枚
目玉のついた二本の触覚

と可愛いとは言い難い外見をしている。
コイツのフィギュアが出たとしても、正直誰得と言わざるをえない。

……しかし、完全にキモいとは言い切れない謎の愛らしさを持っている。一歩妥協して気色悪いくらい。
そしておジャマデッキを使い始めたり、アニメでの勇姿を見たりすると段々と愛着がわいてきて、最終的には可愛く見えるようになる。

……何? そんなことはない?



●おジャマモンスター達

  • おジャマ・イエロー
  • おジャマ・グリーン
  • おジャマ・ブラック

デッキの核となるモンスター達。
通常モンスターではあるが、豊富なサポートカードの恩恵を受けられる。
特にイエローは他のおジャマ達と比べて登場率が高く、アニメでも万丈目準の相棒だったりと何かと優遇されている。
ちなみにアニメの設定だとブラックが長男、グリーンが次男、イエローが三男。


  • おジャマ・レッド

ジャンプフェスタ2009にて収録されたおジャマ。
召喚した時に、手札の「おジャマ」モンスターを4体まで特殊召喚するという圧倒的展開力を持つ。
おジャマが核ならば、コイツはおジャマを動かす軸。
ただし最大展開すると一気に手札が5枚も消えるのでタイミングに注意。


  • おジャマ・ブルー

おジャマ・レッドと同じパックに収録。
戦闘破壊されるという条件こそあるものの、おジャマと名のついたカード二枚を手札に加えるという非常に強力なサーチ能力を持つ。
コイツを戦闘破壊出来るかどうかでデッキの回りが数倍は違うと言っても過言ではない。送りつけてこちらが破壊するのが一番ベターだろう。


  • おジャマ・ナイト

融合モンスター。
指定は「おジャマ」を2体と条件が緩く、融合出来れば、相手のモンスターゾーンを2箇所、使用不可にする。
高い守備力も相まってまさに「おジャマ」なモンスター。
レベル5なので、簡易融合で簡単に呼べるのも魅力的でシンクロ素材にもしやすい。


  • おジャマ・キング

融合モンスター。
指定はおジャマと面倒だが、
融合出来れば相手のモンスターゾーンを3箇所まで使用不可にする、厄介な効果を持つ。
しかも守備力は貫禄の3000

シンクロ召喚やエクシーズ召喚の為にモンスターを大量に並べる環境になった今では、大きな抑止力になるだろう。



……と、ここまで多くのメリットを説明してきたが、おジャマ達にはとんでもないデメリットが存在する……。


なんと全員、攻撃力0である。
大事なことなので二度言おう。全員、攻撃力0である。


念の為もう一度言っておこう。融合モンスターであるナイト、キング含め、全員、攻撃力0である。

絶望的とも言えるデメリット。
いくら物量作戦とか、「戦いは数だよ!」なんて言っても、攻撃力0が5体並んでもどうしようもない。


しかし、そんなおジャマ達のデメリットの克服、展開を強化するサポートカードがおジャマには豊富に存在する。


●サポートカード達

  • おジャマジック

発動条件は「手札、場から墓地に送られる」という特殊な発動条件で、
発動すれば「おジャマを一枚ずつ手札に加える」という不確実だが強力な手札補充効果を持つ。

墓地に送られる方法は問わないので、手札コストにしたり、ブラフでセットして、
相手に破壊してもらうなどして上手く墓地に送り、一気に手札を補充したい。

ただしその反面、手札事故を招きやすく、投入枚数の難しいカードでもある。


  • おジャマ・デルタハリケーン!!

場におジャマが存在すれば、相手の場のカードを全て破壊する。
非常に強力な効果ではあるが、場に通常モンスター三体を並べるという厳しい条件だった。
しかし、蘇生カードの充実や、前述のレッドの登場により、格段に使いやすくなった。

ダイヤモンドガイにコピーされるだけの時代はもう終わったのだ!


  • おジャマッスル

「おジャマ」達の命を「おジャマキング」の力に変える。
自分の場のおジャマだけだとカントリー発動時の総合打点は変わらないので、後述の「おジャマトリオ」と併用したい。


  • おジャマ・カントリー

フィールド魔法。
手札の「おジャマ」と名のついたカード一枚を墓地に送って「おジャマ」を墓地から特殊召喚する効果と、
場に「おジャマ」がいれば表側表示のモンスターの元々の攻守が逆転する効果する効果を持つ。

前半の効果は使いやすく、蘇生する「おジャマ」の指定もないので、
簡易融合で特殊召喚したおジャマ・ナイトや融合召喚したおジャマ・キングも特殊召喚出来る。
その際、コストに「おジャマジック」を送れれば、手札補充も出来、一石二鳥である。


後半はトリッキーな効果。
攻撃力0のおジャマ達の攻撃力を上げるメリットは勿論、守備力が軽んじられる今の環境で、
おジャマ達がライオウを殴り飛ばすといった面白い状況を見れるようになる。

さらに前半の効果も合わせれば、相手のモンスターゾーンを3箇所使用不可にして、
攻撃力3000となったおジャマ・キングを、墓地にいる限り何回でも特殊召喚出来るといった芸当も出来る。

さらにフィールド魔法故にテラ・フォーミングやブルーなどでサーチも容易。
このデッキの軸ともなるので是非とも三枚積みたい。


  • おジャマトリオ

罠カード。
生け贄不可で、破壊されるとダメージを受けるおジャマトークンを、相手の場に3体特殊召喚する。
「おジャマ」達の原点とも言うべきカード。
一昔前は生け贄にも出来ない、フィールドを埋めるだけのこのトークンがひたすらに「おジャマ」だったが、
シンクロ召喚で素材にすることによって処理出来るようになり、以前程の勢いはなくなった。
環境により制限や準制限になったが2015年の改訂でついに制限解除され、現在では再び3積み可能となった。

なお更に後に出たエクシーズ召喚ではトークンを素材にすることができないため処理できず、
こちらを主体としているデッキの場合はわりといい感じに刺さる。


●弱点

まず第一に手札事故が恐ろしい。
コンボデッキとは切っても切れない縁。
三兄弟で手札が埋まってしまった時など目も当てられない。
対処出来るようにリロード等の手札交換、ドロー系を保険として入れておきたい。

そしてマクロコスモスなどによる除外。
墓地で発動するタイプの効果が多いため、除外されると低ステータスも相まって虫の息になる。
大嵐等で対処を。……禁止になっただと!? (とりあえずはハーピィの羽根帚を代用しよう)



●相性の良いカード


光属性の強い味方。
おジャマに攻撃してきた相手を迎撃するのは勿論だが、何気に守備力が優秀なのでカントリーの恩恵を受けることが出来る。

  • ヨコシマウマ
カントリー下で大活躍の高い守備力に加え、モンスターゾーンや魔法、罠ゾーンを使用不能にする効果を持つ。
キングやナイトと併用すれば相手の動きをとことん封じることも可能。
余談だがヨコシマウマを漢字で書くと邪馬……ジャマと読めたりする。
攻撃力0、レベル2の獣族でこのネーミング、おジャマのペットか何かなのだろうか?

  • 闇の量産工場
  • 補充要員

通常モンスター達のお供。
過労死するまで使い回したい時に。


  • 馬の骨の対価

場の効果モンスター以外を墓地に送り、二枚ドロー。
おジャマデッキでは重要なドローソースとなる。


  • 強制転移

相手が高攻撃力モンスターを並べている時に、
そっと攻撃表示のブルーを交換してあげよう。


  • トライワイトゾーン

墓地から☆2以下の通常モンスターを3体蘇生する。デルタハリケーンの発動条件をこれ一枚で満たせる。
アニメに出てきた「おジャマンダラ」の上位互換に当たる。(一応、向こうは「おジャマ」なのでサーチが可能という利点がある)。


  • 魔獣の懐柔

効果モンスターの☆2以下獣族を効果無効にして三体リクルートする魔法。
ただしおジャマで対応してるのはブルーとレッドだけで、これを使うと獣族しか特殊召喚出来なくなるのに注意。

上のトライワイトゾーンや魔獣の懐柔を用いると、召喚権無しモンスター三体並ぶ
つまりおジャマからが降臨することも。


  • 貪欲な壺

墓地のモンスター五体をデッキに戻し、カードを二枚ドローすることの出来る魔法。
手札事故や長期戦でデッキの三兄弟を使い切ってしまった際にこれを使うことでおジャマジックに繋げることが出来る。
エクストラのモンスターにも対応しているので有効活用しよう。



ギラグさんの元相方。
メインデッキに入るおジャマは全てレベル2獣族であり、効果も相まってまさにこのデッキのためにあるようなカードである。
特にジャンク・ウォリアーとの相性は抜群で、
影武者狸トークンと組み合わせる事でとんでもないバ火力を叩きだす事が可能。


  • 天穹覇龍ドラゴアセンション

フィール版超官のエース。
おジャマ・カントリーの効果で攻守逆転したあと攻撃力アップの効果が発動するので、
手札を稼ぎやすいおジャマと相性がよく、爆発的な攻撃力が見込める。人呼んで王邪魔竜
手札が1枚でも3800という高打点が出せる上に、おジャマジックが使用できれば5400という大打点になる。
デブリ・ドラゴン+おジャマ一体釣り上げ+トライワイトゾーンの組み合わせで召喚すれば、
おジャマが一体残るので簡単にカントリーの効果も発動させられる。
ジャンク・シンクロン+おジャマ一体釣り上げ+簡易融合でおジャマ・ナイトを呼んでシンクロするのもいいだろう。



【おジャマ】においてはレベル2が4〜5体並ぶのは珍しくないためこのカードを2体エクシーズすれば、
相手の攻撃を防ぎつつ攻撃力2800以下を破壊出来る
という凄まじい制圧力を誇るロックが完成する。


  • 始祖竜ワイアーム

通常モンスター2体から融合出来るモンスター。
何と効果モンスターの効果を受け付けず、通常モンスター以外との戦闘では破壊されないという硬さを持つ。
何が凄いのかというと、端的に言えばエクストラデッキのモンスターに対しては無敵。「通常モンスター」と「効果を持たない融合・シンクロ・エクシーズモンスター」は違うので、正面から殴り倒すには効果を無効にするか、打点の高い通常モンスターを使うしかない。しかしこいつ自身も攻撃力2700とかなり強い。
魔法や罠には弱く蘇生も出来ないが、通常モンスターの多いおジャマデッキでは優秀なアタッカー兼壁となってくれるだろう。ただしカントリーとはミスマッチなので注意。
素材はおジャマジックやおジャマブルーから一気に調達してこれる。

  • スナイプストーカー

正確にはおジャマをサポートするモンスターというより、おジャマを手札コストとして利用する存在。
手札を1枚捨て、フィールド上のカード1枚を選択、サイコロを振り1・6以外の目が出れば選択したカードを破壊できる。
手札さえあれば1ターンに何度でも効果を発動でき、「おジャマジック」なら実質4枚分の手札コストとなるため、非常に強力。
デッキのおジャマが尽きても「貪欲な壺」「闇の量産工場」「補充要員」等で再利用できる。

  • 氷結界の龍 ブリューナク

最近制限復帰した青きバウンス。魔獣の懐柔でレベル2のチューナーを持って来れば手札1枚で出せる。
スナイプストーカーと同じ理由で採用の余地があるが、こっちは召喚権を維持したまま出せるのと、回数制限の代わり確実に手札1枚と相手のカードを引き換えられるのが強み。

●アニメでの活躍


アニメGXでのおジャマ・イエローは万丈目準の精霊にして相棒、そして何故かオカマ口調である。
ブラックとグリーンはその兄で、イエローと共に万丈目のことをアニキと慕う。

イエローはアカデミアノース校で、ブラックとグリーンは弱小カードの捨てられた古井戸で入手。
遊城十代にとってのハネクリボーのような存在で、様々なデュエルで活躍しており、十代やエド・フェニックスにも使われたことがある。
十代曰くおジャマを使いこなせるのは高度なタクティクスを持つ者……もしくは相当なへそ曲がりだけらしい。
VSレイ戦やVSエド戦ではまさかのフィニッシャーとなった。

普段は万丈目に雑魚だのクズだの目くそ耳くそ鼻くそだのと罵倒されたり、暇つぶしの玩具にされたりと散々な扱い。
それでもなんだかんだ愛着があるようで、三兄弟のことは自分のデッキのエースとして認めている。
アームドドラゴン涙目。

もっとも突き放して優越感に浸りたいだの惨めさを共感したいだのなんともネガティブな感情も入り混じってるようだが。

万丈目は基本的におジャマにアームドドラゴンやユニオンモンスターを組み合わせたデッキを使用しているが、豊富なサポートカードの存在するアニメ内ならばともかく、現実においてはシナジーはほとんど無い。
あえて挙げるとするならば前者は相手フィールド上のおジャマトークンを一度に破壊出来る点、後者は手札コストとしておジャマジックを活かせる点や光属性サポートを共有出来る点くらいだろうか。
近年では光属性の通常モンスターと化したアームドドラゴンも登場しているため組み合わせてみるのも一興かもしれない。

ちなみに漫画版万丈目のエースモンスター光と闇の竜(遊戯王OCG)との相性は良くも悪くもない。
生け贄をそろえやすいのでアドバンス召喚しやすいことは事実なのだが、メリットもなければデメリットもないと言ったところ。
ただライダーと相性の良いガチガチガンテツをエクシーズ召喚しやすいので入れようと思えば入れられる。


遊戯王ARC-Vでは融合次元の遊勝塾生徒の一人が対ユーリ戦使用。
ユーリにはおジャマ・キングがとことん毛嫌いされて「見た目も効果も不愉快」と罵られた上に、
スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンでおジャマ・キングに攻撃する時だけあからさまに嫌そうな顔をしていた。

実際、攻撃力アップ効果を使用するのに場での融合が必要であり(一応、このカード単体なら二体分は空くので融合できるが)、
さらにその効果も相手に依存しているために基本攻撃力0のおジャマ・キングにはカントリーなどで攻撃力アップしてなければ使えず、
ついでに守備力3000のおジャマ・キングは攻撃力2800のスターヴ・ヴェノムでは戦闘破壊もできないと、
スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンとはカード相性があまり良くないので嫌うのも無理はないかもしれないが……。


確かに、おジャマ達は(イラスト的にも)ネタなのかもしれない……。

しかし、もし、コイツラを使って勝ち上がる事が出来たなら、その時、貴方は誇っていい。
貴方は紛れもないおジャマイスターだ。


イエロー!
ブラック!
グリーン!
必殺!追記・修正ハリケーン!!

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