芝九蔵虎ノ助

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芝九蔵虎ノ助 - (2019/12/30 (月) 05:04:04) の編集履歴(バックアップ)


登録日:2015/05/10 (日曜日) 22:21:30
更新日:2024/04/17 Wed 20:57:25
所要時間:約 4 分で読めます




芝九蔵(しばくぞう) 虎ノ助(とらのすけ)は『逆転裁判3』第3話「逆転のレシピ」の登場人物。

CV:三上哲(アニメ版)/?(パチンコ版)



金融会社『カリヨーゼ』の社長。42歳
特徴は主人公成歩堂に似たギザギザ頭、虎が龍に嚙みついている様子が縫い込まれている赤いスーツ。
鬼のような恐ろしい風貌を持つヤクザであり、サイパンでの日焼けによって肌は赤い
ウインドウの名前表記は初登場時に限り「ゼニトラ」。以降は「シバクゾー」。
アニメ版では肌の色が少し薄く、やや細身になっている。

関西人であり、喋る言葉は関西弁、『ナニワのゼニトラ』という異名を持つ。
姓の元は関西弁で「殴るぞ」を意味する「しばくぞ」
名の「虎ノ助」は成歩堂龍一の「龍」と対比する「虎」
テーマ曲は『スウィンギン・ゼニトラ』



成歩堂は、偽物の成歩堂によって有罪になってしまった須々木マコの再審の弁護を引き受ける。
事件現場のレストラン『吐麗美庵』の近くにある公園のビタミン広場に来ると、ライトやタイヤが派手にぶっ壊れた紫色のスクーターが置いてある。
成歩堂がそれを調べると……


「コォラァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!
ヒトの愛車に ナニしとるんやワレェェッ!」


と怒鳴り声を揚げながら成歩堂の目の前に現れる。それが彼の初登場シーンである。
彼の威圧感に恐縮してしまう成歩堂だが、自分が「弁護士の成歩堂」だと名乗ると


「バカも休み休み言いやァ、兄ちゃんよ…。
弁護士の成歩堂 龍一ゆうたら…… この、ワイのコトやああぁぁぁッ!」

「ええええええええええええええッ!」


……そう、この芝九蔵こそが偽物の成歩堂なのである。


「ゼンゼン似てないじゃないか!」


成歩堂のこの反応も当然の物だろう。



  • 芝九蔵の対人関係
被害者の岡高夫と、オカマのシェフ本土坊薫は2人とも借金を抱えており、芝九蔵の会社『カリヨーゼ』にお金を借りている。
頭に包帯を巻いた湿っぽい秘書の鹿羽うらみからは彼に事故によるけがの治療費を出してもらったこともあり『トラ様』と慕われている。
また、うらみの前では芝九蔵は猫のようにおとなしくなるようだ。



  • カリヨーゼについて
金融会社『カリヨーゼ』は借りやすそうな名前とは裏腹に、とんでもない闇金業者。
信条の「三日坊主」は「一度捕まえた客は、3日で丸ボーズにムシるべし」という経営理念である。
事務所にはなぜかサンドバッグが吊るされており、ボクサーのガウンのような服もある。もしかしたらボクシング趣味なのかもしれない。
芝九蔵のデスクは金色に輝いており、座ると鼻の穴まで映り込むので使い勝手は悪そう。





「下にスクロールした瞬間……イヤなものが見えた。
ワイについてのネタバレやないか!
こりゃヤバい……ピンと来た。ネタバレが嫌なヤツはその場で回れ右、や。」




















冒頭部分で分かった人も多いとは思うが、『逆転のレシピ』の真犯人。
岡が飲むコーヒーに青酸カリを混入させて殺害し、本土坊とうらみに協力させてマコに罪を着せたのである。
更に成歩堂に成りすまして法廷に立ち、わざと不利な弁護をする事でマコを有罪にしたのだ。

『カリヨーゼ』では青いスーツと段ボールで出来た弁護士バッジが見つかっている。
こんなんでよくバレなかったものだ…。
ちなみにマコ曰く、肌の色が違う事については「サイパンに行って日焼けした」という理由で通したらしい。
…係官仕事しろ。

(ダレか気づけよ! こんなヒドいニセモノ…)

彼の犯行は大量の金銭目的だが、大金を必要とした理由は、彼が起こした交通事故にある。
この事故でうらみがケガを負い、彼のスクーターが大破したのだ。
うらみの祖父は町の闇金融の総元締である『鹿羽組』の組長の鹿羽権太であり、芝九蔵はうらみの治療費と事故の落とし前、合わせて1億円を年内までに払わなければならなかった。

借金を抱えていた岡はコンピュータ会社『バグダス』の社員で優秀なプログラマー。
芝九蔵はそこに目を付けて彼が創ったコンピュータウイルス「クリーニング・ボンバー」を手に入れようとした。
「クリーニング・ボンバー」は闇ルートでは数億円の価値があり、岡は借金を返済できない時、というか現金をほぼ持っていない彼はそれをカタに返済する予定だった。
しかし、そこで奇跡が起こった。返済期限ギリギリ、彼は宝くじで5000万円を当ててしまった。つまり正当な額を返せるようになってしまったのだ。
岡の借金は1000万。かなりの額ではあるものの、全額返済されても1億には到底届かない。
「クリーニング・ボンバー」を、1億をどうしても手に入れなければ自分の命が危ない…。
追い込まれた芝九蔵は青酸カリを岡のコーヒーに混入。彼を毒殺したのだった。


うらみは芝九蔵が治療費を出したのは自分のためではなかったことを成歩堂から告げられ、事件に加担したこともあり激しく傷つく。
「恐ろしい事に加担してしまった」事を悔いたうらみは自分なりの「落とし前」をつけるべく、成歩堂に自身の診断書を託したのだった。


事件の真相に辿り着き、成歩堂は本土坊を問い詰めに吐麗美庵に向かうも、危機感を抱いた芝九蔵は本土坊と共に成歩堂を強襲。証拠隠滅を図ろうとする。

「……クソがッ! あのバカ女ァ……
しめっぽいのはツラだけにしろっちゅうねん!
ホンマ、組長のマゴや思うてデカいカオしおって……」

「この診断書はわたせない。
この”1億円”を用意するために、あなたがナニをやったか…明日の法廷で、立証する!」

「アホな弁護士さんやのォ。
アンタにわたす気がなくても、こっちにはカンケイないんや。
なにしろ……こっちは、2人がかりや。……せやな?」

「ウイ。……そうね。」

借金の為芝九蔵には逆らえない本土坊に殴打され、もうダメかと思われたその時……


「待つッスぅぅぅぅッ!」


大好きな後輩であるマコの無罪を願うイトノコ刑事が助けにきたのである。
この場をイトノコ刑事に任せ、成歩堂と真宵は逃げ出すことに成功する。


その後は芝九蔵と法廷で会うことになるが、彼の恐喝により真宵はテーブルの下に隠れ、サイバンチョ
「あ! ちょっとボールペンを 落としてしまってですね……」
と隠れてしまう始末である。
しかしゴドー検事はそんな芝九蔵を恐れることも無く、むしろ黙らせた。


この数日間で得た証拠品や情報を武器に芝九蔵を追いつめる成歩堂だが、あと一歩のところで証拠が足りなかった……、

その時、イトノコ刑事が法廷に乱入、しかし持って来たのは今更な証拠品である被害者のクスリビン。
成歩堂はその証拠品で得意のハッタリを仕掛けるのである。


(ニセモノの裁判、ニセモノの弁護……そしてニセモノの手がかり。
すべてがニセモノだった、この事件のカタをつけるのは……、やはり≪ニセモノの証拠≫こそが、ふさわしい!)


芝九蔵の反応は……


「このゼニトラァ!ナメたらメチャ、しょっぱいでェ!
青酸カリの入ったビンは、茶色い、ガラスビンや!
そォんなセコい小ビン……、ゼンゼンちがうやないかアァッ!」

……芝九蔵は勝利を確信した油断から成歩堂のハッタリに見事に引っかかった。

「あなたの言っているビン…これのことですか?」

「そうや!それやッ!青酸カリが入っていたのはッ!
その茶色のビンに…ワイの指紋はついとらんハズや!
み…みんな、この弁護士にダマされたら、アカンで!
検事さんよォ!アンタもなんか言うてくれやッ!」

「……まだ……わからねえのか?自分が今、何を言ったのか…」

「ど……どういうコト、や…?」

「あなたは、さっき初めて、この法廷に召喚されてきました。
もし、この殺人事件に関係がないのならば…知っているハズがないんですよ。
青酸カリが、どんなビンに入っていたか、なんて…ね。
あなたは、たった今認めたんです!自分自身が犯行に使用した、猛毒の小ビンを!」


それまで散々偽成歩堂事件含め事件とは無関係と主張しておきながら、最後の最後で自らが事件に関わったというボロを出してしまったのである。
もはや今さら「実は前の裁判を見に来た」「偽成歩堂は自分だった」という言い逃れは通用しないのは目に見えており、反論出来ないまま成歩堂にトドメを刺される事となった。


「う…ううう…ッ!そんな、アホな!…この、ゼニトラが…
億単位のカネを動かす、闇金融のプリンスがァァァ…こんな、ワカゾウに…ッ!」

「たしかに…最後の証拠品はニセモノでした。
しかし!あなたにはニセモノの証拠こそ、ふさわしい!
…ニセモノの裁判、ニセモノの弁護士…
そして、あなた自身!すべてがニセモノだったのです!」


ブレイクシーンは大絶叫し、背景に彼が行った事件のシーンがフラッシュバック、最後には法廷が停電で真っ暗になるというもの。


「ぐぐぐぐぐぐぐぐぐぐぐぐぐぐぐぐ………………………………
ウオガァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア
アアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア
アアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア
アアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア」


あたかも「虎の断末魔」といった勢いでの大絶叫の後、気絶したのかそのままの姿勢で硬直してしまった。
こうして芝九蔵は岡高夫殺害容疑で緊急逮捕されたのだった。

逆に一つ前の章の犯人である星威岳哀牙と同様で、自らボロを出さなければ逃げられていたという点で恐ろしい犯人である。
ちなみに「三日坊主」という経営理念が書かれた額縁は、『逆転検事2』の第4話「忘却の逆転」にて闇オークションに出品されていた事が判明した。


逆転裁判6』には「特選コスチューム3種パック」として『逆転シリーズ』の衣装が用意されている。
しかし何を血迷ったかこいつの衣装が成歩堂の衣装として採用される事となった。
確かに一応「偽成歩堂」ではあるのだが。
ちなみにココネちゃんは吐麗美庵の制服。




「……やってくれたな…wiki籠り…
…17杯目のコーヒーは、アンタにおごっておくぜ。
ゆっくり、追記・修正するがいいさ……アンタのエモノをながめながら、な……」

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