RPG(ロールプレイングゲーム)

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RPG(ロールプレイングゲーム) - (2021/08/09 (月) 21:51:47) の編集履歴(バックアップ)


登録日:2011/01/19(水) 20:57:09
更新日:2024/03/28 Thu 06:31:42
所要時間:約 4 分で読めます




RPGとは、ゲームのジャンルの一つ。
Role-Playing Game」の略称。たまに見られるがRPGゲームと書くとゲームが重複しているので注意。
一般的にコンピュータゲームのジャンルの事を指す。

コンピュータゲームのジャンルとしてのRPG(いわゆるCRPG)が無かった時代から存在する言葉で、当初はTRPGの事を指していた。
当のCRPGも『ダンジョン&ドラゴンズ』に代表されるTRPGをベースに発展したものである。
現代では日本でも世界でも一般的にRPGと言えばCRPGの事を指すことがほとんど。


RPGを直訳すると「ロールプレイ(=なりきる、役割を演じる)をする遊び」となり、考えようによっては非常に多くのコンピューターゲームが当てはまる。実際に定義はかなり曖昧である。
試しにSteamでRPGジャンルに登録されている作品を見てみると、龍が如く、Stardew Valley、モンスターハンター:ワールドなど多種多様なゲームがヒットする。
一応ほとんどのRPGに見られる傾向としてストーリー、冒険と探索、キャラクターの育成・成長要素、そして戦闘が挙げられるが、これらのどれかが欠けているとRPGではないと言えるほどの明確な基準は無い。

日本では単にRPGと言った場合、後述する経緯から「ドラクエFFのようなゲーム」を指す言葉として用いられることが多い。
とくに「複数人のパーティによるターン制コマンドバトル」や「ファンタジー世界の冒険譚」が圧倒的な支持を受けていたため、中にはこれがRPGの定義であると解釈する人もしばしば。
無論、これは誤りである……のだが、日本のゲーム界隈、特に所謂スマホゲーム界隈では殆ど「ファンタジー」と「RPG」が同義語と化している節がある。
いっそ「原義的な意味での『RPG』」と「日本語としての『RPG』」は別物、と割り切ってしまった方がいいかもしれない。


日本への伝搬とその後

日本人がコンピューターRPGをRPGと呼ぶようになったのはTRPGをベースとしたウルティマやウィザードリィがRPGを名乗っていた為。
そして更にそれらをベースとしてRPGを名乗ったドラゴンクエストが大ヒットし、雑誌等に「RPG」と表記されたからである。
ドラクエの前はどうみてもシューティングゲームな頭脳戦艦ガルがRPGを名乗っていた。

ドラクエの発売後は海外以上にRPGが普及し飛ぶように売れたため、多くのメーカーが追従するように発売する。
これらの初期作の影響で、中世ヨーロッパ風の剣と魔法の世界を扱ったRPGが多い。

日本のRPGが国内ユーザー向けに独自の進化を遂げた結果、海外のRPGとの内容の違いを区別する意味で「JRPG」と呼称されることも。
典型的なイメージとしては
  • 日本ではターン、コマンド制の戦闘が多いが海外はリアルタイムでシームレスで行う戦闘が多い。
  • 日本では主人公のプロフィールが細かい所まで定まっているが、海外では自分でプロフィールを決めたりプレイ中にコロコロ変わる事が多い。
  • 日本ではシナリオ・キャラクター・システムを重視しているが、海外では世界観・自由度を重視している。 グラフィックはどちらも重視している。
など。

元々は揶揄的に使われていた言葉であるが、典型的なJRPGでありながら海外で高評価を受けるゲームも多く、海外メーカーからもJRPGの作風を志向したゲームが度々発売される。
また国内でもコマンド式のRPGは年々減りつつある。JRPGの代名詞であるFFシリーズでも、XVでナンバリング作として初めて純粋なアクション戦闘になり、のリメイクではコマンドとアクションが併用されている。

また、厳密にはゲームとは呼べないもののRPGツクールにも注目するべきである。
ゲームコンストラクションソフト自体は他にも多数でされていたものの、使いやすさや分かり易さを兼ね備えており
この作品によって各自でメーカーの作品を「遊ぶ」だけでなく「ぼくのかんがえたRPG」を「創造する」事さえも容易となったのだ。
ゲーム制作の敷居が格段に下がり制作ゲームの配信が容易になったことにより、いわゆるインディーズゲームの確立に大きく貢献した。


各メーカーの状況

旧スクウェア及びスクウェア・エニックスがこのジャンルに対し異様な拘りを持っており、RPGタイトルが多いだけではなくレーシングラグーンのようなレースゲームもRPGと名乗っている。
FFやドラクエシリーズのほかにサガシリーズ、聖剣伝説シリーズ、ディズニーとのコラボで制作されたKINGDOM HEARTSシリーズなど多くの大手IPを抱える、RPGの世界を代表するメーカーの一つ。


ゲームフリークのポケットモンスターシリーズも公式が明記している通りメーカー列記としたRPG作品であるが、「RPG=スクエニ的作品」と言うイメージが強い日本ではRPGの枠では語られないことも多い。
海外では大手ゲームメディアのIGNやGame InformerがRPGにまつわる企画内でポケモンを取り上げるなど、RPGとして認識されている様子。
…極端なこと言うとすれば、モンスター収集ゲームという独立したジャンルと捉えることすら出来る。


日本を代表するゲームメーカーである任天堂はあまりRPGにあまり積極的でなく、多くはセカンドパーティが手がけている。
しかしスクウェアとのコラボで開発された傑作『スーパーマリオRPG』を始め、ペーパーマリオシリーズ、マリオ&ルイージRPGなど、マリオシリーズのスピンオフとしてRPGタイトルをいくつか手がけている。
また後のポケモンやUndertaleに影響を与えたMotherシリーズや、その筋のお姉さま方から絶大な支持を集めたタクティカル戦闘のファイアーエムブレムなどは、コアなファンを多く抱える。


アトラスは骨のある難易度と、一筋縄では行かないストーリーのRPGでお馴染み。
代表作は女神転生シリーズ、及びその外伝であるペルソナシリーズ。
とくに『女神異聞録』としてスタートしたペルソナシリーズは、3からそのイメージを一新。
ポップでスタイリッシュなビジュアルと音楽、リアルな日本の街並みで繰り広げられる青春、各キャラクターと織りなすサイドストーリー、ギャルゲー的な恋愛要素といった独自色を大胆に導入した。
これらが国内はもとより海外でも高評価を受け*1、アニメのヒットなどもあり一躍JRPGを代表するタイトルへと躍り出た。
またWizardryの現代版とも言えるランダム生成ダンジョン攻略型RPGの『世界樹の迷宮』シリーズも有名。


他の会社ではトライエース、モノリスソフト、コーエーテクモ傘下のガスト等がよく出す。


欧米メーカーではやはりなんと言ってもベセスダ・ソフトワークスのThe Elder ScrollsシリーズおよびFalloutシリーズがその代名詞。
とくにOBLIVIONFallout3は当時やや迷走しつつあった日本のゲーム業界に黒船のごとき衝撃を与え、以降日本でもオープンワールドなマップや自由度の高いゲーム性を追求したゲームが大幅に増えた。

ポーランドの開発会社CD Projekt RED制作のウィッチャー3 ワイルドハントは、オープンワールドのハイファンタジー世界を舞台に、壮大なストーリーとまるで映画のような美麗な映像を実現した金字塔としてお馴染み。
日本ではイマイチ人気がないがカナダのBioWare社も、このジャンルのMass EffectシリーズやDragon Ageシリーズなどでとても高い評価を受けている。
フランスのUbisoft社が制作するアサシンクリードシリーズも、2017年のオリジンズ以降の作品はRPGと見做されている模様。

海外製RPGによくある特徴として、FPSもしくはTPSによるシューティング要素をフィーチャーしたゲームが度々見られる。
前述したFalloutやMass Effectのほか、ハクスラ要素も加わったコミカルなBorderlandsシリーズなども有名。古くはBioshockシリーズもRPGと捉えられる事がある模様。



関連するジャンルにアクション要素が強いアクションRPG、シミュレーション要素を加えたシミュレーションRPGもある。
現代では多くのRPGが戦闘にアクション要素を導入しており、逆にアクションゲームにも広大なマップの探索や、経験値やスキルなどの成長要素が含まれることも多いため、「アクションRPG」はかなり広範なジャンルになった。比重は作品によって異なる。

そして忘れてはならないのが、元祖不思議のダンジョン『ローグ』を始めとするローグライクRPGだ。
日本では『ローグ』と、その進化版の『ネットハック』の中間のようなシステムが主流となっている。
欧米では文字通りハードコアな層から根強い人気を集めているようだ。


ちなみにネットスラングに『日本3大RPG』なるものが存在する。
これは2008年のインタビューで『テイルズ』シリーズの開発者がテイルズを「3大RPGの一つ」(要約)と形容したことに由来する。
残りの2つについてインタビュー上では公言されていなかったため議論を呼んだ。
もっとも『ペルソナ』『ファイアーエムブレム』などの従来シリーズの躍進や、『ダークソウル』などの新興シリーズの登場などを経た現在では形骸化した言葉である。


なお、セガガガでも何度も言われているが「R.P.G.」はバンダイの商標。



◆以下代表的なRPG
  • ドラゴンクエストシリーズ
  • ファイナルファンタジーシリーズ
  • ポケットモンスターシリーズ
  • テイルズオブシリーズ
  • 女神転生シリーズ
  • キングダムハーツシリーズ
  • オプーナ
  • サガシリーズ
  • 聖剣伝説シリーズ
  • ゼノシリーズ
  • ウィザードリィシリーズ
  • ウルティマシリーズ
  • ファンタシースターシリーズ
  • スターオーシャンシリーズ
  • ヴァルキリープロファイルシリーズ
  • グランディアシリーズ
  • サモンナイトシリーズ
  • ブレスオブファイアシリーズ
  • 幻想水滸伝シリーズ
  • ファイアーエムブレムシリーズ
  • ルミナスアークシリーズ
  • 世界樹の迷宮シリーズ
  • メダロットシリーズ
  • ヘラクレスの栄光シリーズ
  • クインテット三部作(ソウルブレイダー、ガイア幻想紀、天地創造)
  • シャドウハーツシリーズ
  • イースシリーズ
  • 英雄伝説シリーズ
  • ワイルドアームズシリーズ
  • アーク・ザ・ラッドシリーズ
  • ポポロクロイスシリーズ
  • シャイニングシリーズ
  • ルーンファクトリーシリーズ
  • moon
  • 桃太郎伝説
  • 貝獣物語シリーズ
  • LUNAR
  • 俺の屍を越えてゆけ
  • 天地を喰らう
  • メタルマックスシリーズ
  • 天外魔境シリーズ
  • MOTHERシリーズ

RPG以外でのジャンルでのRPG要素

ゲームジャンル自体は別ゲームなのにRPG要素をミニゲームとして入れているゲームも多い。
中にはこのミニゲームRPGが本編と言った物まであったりもする。
◆以下代表的なゲーム外RPG要素
  • ゼロヨンチャンプ
レーシングゲームだが、アルバイトや資金稼ぎと言った理由で3Dダンジョン、2DRPG風のミニゲームがある。
初期の頃はあくまでRPG風ミニゲームに過ぎなかったが後期作ではファンタジー世界に転移して本作的に世界を救うというとんでもない作品まで存在した*2
主人公「これレーシングゲームだよね…」
OUTER OPSが該当。
自動進行だが、素早い順に各自が行動しダメージを与えて敵を撃破して戦利品獲得と成長する要素は正にRPGの戦闘そのものである。
  • 桃太郎電鉄シリーズ
選挙が該当。
カリスマ(HP)、せいとう(攻撃力)、えんぜつ(守備力)、ポスター(素早さ)にポイントを割り振って他の候補者を倒して当選を目指す。
  • バイトヘル2000
スラ仏百人組み手が該当。
ファミコン時代のドラクエチックな戦闘画面で様々なスラ仏を百人倒す戦闘ミニゲーム。

めいでん「ゆうしゃアニヲタよ。ついきとしゅうせいでアニヲタウィキをすくってくれ!」

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