27の真の紋章

登録日:2010/04/05(月) 03:22:33
更新日:2024/01/23 Tue 16:24:17
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幻想水滸伝シリーズの根幹とも言える存在。

大雑把に言えば通常の魔法を操る紋章の根源ともいえる上位存在*1
伝承的に言えばこの世の理を27に分けたもの。

「創世の物語」によれば、
闇から最初に生まれた「剣」と「盾」が、どちらが優れたものかと争いを繰り広げ、最終的にどちらも砕け散った。
そのとき剣と盾を装飾していた計27個の宝石が散らばり、天と地、太陽と月、火や水、命や罪や罰などの概念など、この世の理を形成して「世界」を作ったとされる。

その時の宝石が、姿を変え「27の真の紋章」として世界に残っている。


幻想水滸伝の世界では、これらの紋章を巡って幾度も戦いを繰り広げてきた。
と言うか、これまで発売されたナンバリングタイトルのストーリーは、全て27の真の紋章のどれかが引き金となった戦争が舞台となっている。

それぞれの紋章が意思を持っているとされ、宿主を自ら選ぶ。そのため真の紋章ごとに継承方法が異なっている。
また、真の紋章を宿す者は不老*2となるが「宿主に近しい者の魂を喰らって成長する」「使用するたび宿主の命を削る」「人格に変調をきたす」といった呪い同然の特性を持つものが多いため、最終的に力と長寿を得るメリットよりデメリットに苦悩するパターンが多い。

前述の通り意思をもっているので、自らの形を変え喋るものも存在する。



以下、各シリーズのネタバレを含む



現在までに判明している真の紋章

  • 始まりの紋章
「闘争」と「和睦」を司る。
創世の物語の剣と盾の直属の紋章。
輝く盾の紋章」と「黒き刃の紋章」に分かれている。
それぞれ別の人物が宿し、紋章が分かれている間は宿した者同士は戦うことを宿命付けられる。
選択によってはその運命を変えることも……
始まりの紋章は混沌とした戦いを断罪する事が出来るという。

なお、「輝く盾の紋章」と「黒き刃の紋章」は単体で使い続けると宿主の命を削っていき、それがEDにも関わってくる。
それがあるため、ゲンカクやハーンは祠に紋章を封印した。

継承者:盾−ゲンカク→2主人公、刃−ハーン→ジョウイ


  • 生と死を司る紋章
その名の通り「生」と「死」を司る。
別名「ソウルイーター」。
非常に強力な威力を秘めた紋章だが、別名が示す通り「宿主にとって親しい者の命を吸い、その命を糧にして成長する」という、死の側面が目立つ恐ろしい紋章。
宿主が負うデメリットの大きさは「罰の紋章」と並んでトップクラスであり、ファンの間でも「最強」と「最凶」両方の意見が聞かれる紋章である。

1の物語にあたる門の紋章戦争は、元をただせばこの紋章を求める一個人の陰謀に端を発しており、様々な人の人生を狂わせた。


継承者:テッドの祖父→テッド→霧の船の導者→テッド→1主人公


・真なる火の紋章
ハルモニアとグラスランド間の戦争でグラスランドの地を7日に渡り焼き尽くした紋章。
その後「炎の英雄」によって隠されていたが……。

継承者:炎の英雄→ヒューゴ(※)


  • 真なる水の紋章
真なる火の紋章と同時期にシンダルの遺跡に封印された。

継承者:ワイアット→クリス(※)


  • 真なる雷の紋章
こちらは封印されずに炎の運び手*3であるゲドが宿したまま守り続けていた。

継承者:ゲド→(※)

※この三つの紋章は最終的に3人から宿主を選べるが、一番相性が良いのは上記の組み合わせ。
設定やキャラ的にもしっくりくるのか、コミカライズでもこの組み合わせとなっている。


  • 真なる風の紋章
ハルモニアの神官長ヒクサクのクローンであり紋章の保管庫であるルックに宿されている。
ⅠやⅡの時代にもルックはこれを所持しているはずだが戦闘で使う事は無く、Ⅲで初めてササライと対峙した時に一度だけ使った。

継承者:ルック→行方不明


  • 真なる土の紋章
同じくヒクサクのクローンであるササライに宿されている。

継承者:ササライ


上記の「火水雷風土」の五つは「真なる五行の紋章」と呼ばれている。
宿主に紋章によって均衡の崩れた未来を見せるという特性を持ち、お互いに戦い合わせようとする。



  • 罰の紋章
「償い」と「許し」を司る。
「償い」の期間は使用する度に宿主の命を削る。
「償い」の期間を終えると「許し」の期間に入り、命を削るというデメリット無しで力が使える様になるが、何らかの事情で宿主が代わった場合、再び「償い」の期間に戻る。
過去の宿主の記憶が残されており、精神を苛むことも。宿主が死ぬと、近くにいた者に自動的に宿る。

継承者:数多の人間(省略)→4主人公


  • 太陽の紋章
「正義」と「再生」を司る。
ファレナ女王国王家に伝わる紋章。
宿主の意識を支配し、感情が制御できなくなり破壊衝動に駆られてしまう特性を持つ。
夜の紋章とは対であり一つであったが、夜の紋章が剣に姿を変え、絆を断ち切られてしまう。
そのときの残骸が「黎明の紋章」「黄昏の紋章」となり、以後太陽の紋章を鎮静し制御する存在となった。
強大な力を持つ紋章であり、本来は「黎明の紋章」と「黄昏の紋章」の2つも同時に宿すことで、初めて制御が可能となる。

黎明の紋章は補助中心であり、黄昏の紋章は攻撃中心だが、黄昏の紋章は使い続けると宿主の命を削っていく。

ちなみに誤解されやすいが「黎明の紋章」と「黄昏の紋章」は“一般の紋章とは一線を画した力を持ち、世界に一つずつしか存在しない”というだけであって、真の紋章ではない。
そのため5主人公は歴代主人公で唯一、真の紋章を宿さない主人公となっている。

継承者:歴代ファレナ女王→アルシュタート


  • 門の紋章
門の紋章の一族が守り続けていた紋章。
表裏に分かれている。
異界の扉を開くことができ、タイミングによっては時空を超越することも可能。

継承者:表−ウィンディ→行方不明、裏−レックナート


  • 獣の紋章
「殺戮」と「激昂」を司る。
ハイランド王国ブライト王家に伝わる紋章。元は建国時にハルモニアから王家に贈られた物。
人間の命を贄として力とする凶悪な紋章。
宿主の概念がなく、紋章そのものが姿を変えて行動することが出来る。


  • 覇王の紋章
「威圧」と「孤独」を司る。
赤月帝国に伝わる紋章であり、皇帝バルバロッサは竜王剣に宿していた。
他の紋章の力を無効化し自らも変化するという、非常に強力な紋章。

継承者:バルバロッサ→行方不明


  • 夜の紋章
星辰剣。
「支配」と「休眠」を司る。
太陽の紋章の輝きが疎ましくなり、剣に姿を変え絆を断ち切った。
眷属として星の紋章がある。

所有者:ビクトール→エッジ


  • 月の紋章
「幻惑」と「狂気」を司る。
吸血鬼シエラが宿す紋章。
これを打ち倒せるのは夜の紋章のみである。

継承者:シエラ→ネクロード→シエラ


  • 竜の紋章
異界に住む竜を喚ぶ紋章。
竜の紋章が無ければ竜は生きられない為、竜洞騎士団団長が代々受け継いでいる。
継承者:ヨシュア→ミリア


  • 変化の紋章
シンダル族が持つ紋章。
この紋章の呪いによってシンダル族は特定の場所に定住する事が出来ない流浪の民となった。


  • 八房の紋章
名称のみ明かされている詳細不明の紋章その1。

継承者:ユーバー


  • 円の紋章
「秩序」と「停滞」を司る。
詳細不明の紋章その2。

継承者:ヒクサク








  • 真なる追記の紋章
Wiki篭りに項目の追記をさせる紋章。
特定の宿主を持たないが、美少女の姿をしており、追記・修正をした者を褒めてくれる。

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最終更新:2024年01月23日 16:24

*1 厳密にいえば「通常の紋章は、いずれかの真の紋章の眷属」という設定である

*2 外見の成長が止まるだけで「不老不死」ではない。当然外傷などで死亡する事もある。

*3 3に登場する真なる炎の紋章を宿した「炎の英雄」が率いた組織