騎士(FSS)

登録日:2011/09/04 (日) 23:57:54
更新日:2019/12/30 Mon 21:15:56
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「騎士の数は増えぬ……何故なら、一人の騎士育てるのに一人の騎士の血を犠牲にするからだ……」
剣聖デューク・ビザンチン



●騎士●

本項目では、永野護の漫画作品『ファイブスター物語』に登場して来る騎士=超人類ヘッドライナー(天を取る者)の概要を説明する。
……連載も進む内に若干、いやだいぶ設定が変更された部分もあるが、なるべくフォローはしていく……つもりである。

この壮大な歴史物語の主人公達であり、人の手から創り出された美しき人工生命体ファティマ・ファティスを伴い、ジョーカー太陽星団が生み出した究極の戦闘兵器=機械の巨人MH(モーターヘッド)を駆って戦う超人達の事である。
※因みに「ヘッドライナー(Headdliner)」とはロックコンサートに於ける大トリ、メインイベンターの事である。


【概要】

AD世紀の「炎(ほむら)の女皇帝」の時代に頂点を極めていた人類の科学力。
……そんな時代の「超帝国」から誕生した「数億の生命の犠牲の下で生まれた僅か800人程の超人間(シバレース)」の末裔達……。
それが、現在のジョーカー太陽星団に残る騎士達の正体であると云う。

……尤も、上記の設定が明かされたのは連載も10年以上が軽く過ぎた辺りであり、それ以前には単にAD世紀の改造人間の末裔とされていたのだが、まあ意味合いは同じと思って貰っても構わないであろう。
……ただし、以前の情報では改造人間達は厳しい宇宙環境の中で惑星開発に従事して来た等とされていたのだが、AD世紀の「超帝国」の設定が詰められて以降は現在の「騎士」達の力をも超える完全な呪われた血を持つ最終兵器であったとされており、それに伴い惑星開発云々の話や彼ら「騎士」が搭乗するマシンメサイアからMH(モーターヘッド)に至る歴史も事実上の設定変更がされている。


【能力】

超人である「騎士」は、普通の人間に換算した場合、一軍に匹敵する戦闘能力を備えているとされる。

以下に、挙げられている一般的騎士の主な特徴を記す。

●時速180㎞で走りつづける。
●瞬間的に衝撃波をまき散らし構造物を破壊しながら疾走。
●30mをジャンプする。
●光(レーザー)を見切る。
●戦車(ジョーカー宇宙の超科学力の)を素手で破壊する。
●スパイド(実剣)を振れば50m先のその戦車を衝撃で破壊。


……と、かなりとんでもない。
尚、この特徴は特定のキャラクターでは無く一般的な「騎士」の説明として挙げられている為に騎士能力を持つ者はこの位出来て当たり前と考えるのが正解だと思われる。

ルーツとなる「超帝国」の「シバレース」達は完全にシステム(ハイブレン)により管理された存在であったが、AD世紀が終わり、星団歴に移ると共に解放された彼ら「シバレース」の血は星団中に散る事となった。

「遺伝」とは優性情報の方が劣性情報より勝るのが常なので、その「呪われた血」が出る事は極めて稀。
……よって劣性遺伝である「騎士」の誕生確率はジョーカー全体で20万分の1程、更に騎士同士での生殖確率は天文学的に低くなるらしい(※ただし王族は例外で、「騎士」の血が濃い為かその限りでは無く、「コーラス王家」に至っては長子は必ず「騎士」となる)。

同じく「超帝国」の呪われた血の末裔として「ダイバー(魔導師)」や「パラサイマル(預言者)」が居るが、こちらは「騎士」よりも更に出生確率が低いらしく、この辺りが星団規模の「ダイバーズ・パラ・ギルド」の成立に繋がっているとも思われる。

騎士能力の発現は概ね思春期辺りに起きるらしいが、強力な「騎士」の血統に連なる者の場合は、幼少期には既に騎士能力に目覚める事が多いらしい。
劇中ではフィルモア帝国の皇帝代理騎士(ハイランダー)のクリスティン・Vが小学生の時点で、ハスハ(アトール)のデプレ皇子に至っては幼児の段階で「天位」号を父ダグラス・カイエンから授けられている。

……少なく見積もっても常人の数十倍の身体能力を有している事からも判る様に、生物学的には人類とは別種の存在であるらしく、青年期に「騎士」能力に目覚めたボード・ヴュラードは、肉体が「騎士」に作り変えられて行く過程で地獄の苦しみを味わっている。


【制約】

上記の様に凄まじい力を持つ「騎士」であるが、それ故にその存在には多くの規正が掛けられている。
……如何に「騎士」が凄まじい力を有していても絶対数は普通の人間が多いと云う事である(※国は民で成り立っているからである)。

●主な規正。

※身分登録の徹底。
「騎士」能力に目覚めた者は星団法の下に申告、申請をしてランク付けされた後に仕事を斡旋される。
花形は宮廷騎士団。
キリは警備隊……か。
登録すると光剣(スパッド)が支給され、これが「騎士」の証となる。

※戦争で戦う
「騎士」が数々の優遇措置、貴族の様な暮らしが出来るのもこの為。
強力な力を持つ騎士は一般人の代理として戦争で戦い「死ぬ」のが役目なのだ。
尚、国家騎士団にも参加出来ない様な騎士(つまりは戦争に参加出来ない様な半端者)は一般人にも蔑まれる(アララギ・ハイト等)。

※一般人に暴力を振るう。
……特に重要な規正で、重くて死刑。
軽くても薬物で筋肉を破壊されて一生を植物状態で過ごす羽目になる。
……まあ、ルールを守ってる人達の話ですが。


【一般人の妬み】

騎士は一般人にとって「戦争の全権代理人」として信頼する一方で蔑むべき存在。
美しいファティマと超兵器MHを以て戦う憧れの存在であると共に、自分達には無い物を持つ妬むべき存在でもある。

……そんな「騎士」に対して“善良で無力”な一般人が自分達の弱さを盾に不当な攻撃や暴力を加える姿は『FSS』の根幹となる一つのメッセージなのであろう。
代表的なのは矢張り「シバレース編」でのクリスティン・Vのエピソードだが、平民の両親を持ち乍らも騎士能力に目覚めた事で故郷を捨てざるをえなかった事から始まるヨーン・バインツェルの悲劇的なエピソードもまた、矢張り「騎士」の血が生んだ業と言えるであろう。



……尚、読者は当然の様にご存知だろうが「ファティマ」の場合は規正や扱いが更に更にムチャ酷い。

更に言えば規正が上記程度で済んでいるのは「騎士」の発生確率の異常な低さ故にである(一般人にとっては対岸の火事程度の認識)。


【純血の騎士】

前述の「超帝国」の「シバレース」達の星団での呼び名。
現在の星団歴の騎士達が劣性遺伝の果ての劣化コピーに過ぎない事から「超帝国の純血の騎士」とも呼ばれる。
2千年を超える星団歴の中ですっかり薄れてしまった“筈”だったのだが、2200年代に突如復活した初代剣聖ナッカンドラ・スバースから連なる「純血の騎士」の血統が出現……先祖返りしたかの様な「化物」も発生している。
……更にドラゴンから託された「純血の騎士」その物や、そこから発展させた謂わば「人工の神」を誕生させた超天才が居たとか居ないとか……。



追記修正はファティマを娶る器量を得てからお願いします。

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