広池浩司

登録日:2009/07/10(金) 12:46:22
更新日:2024/11/04 Mon 10:00:35
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広島東洋カープの投手。主に中継ぎを担当していた。


埼玉県越谷市出身。
立教高校からそのまま立教大学に進学。
一年生の時から野手として四番を勤め、プロ入りを熱望。そのままプロに行くことになる…かと思われたのだが、四年の秋のドラフト会議。そこで広池への指名は無かった。



その後、野球の道を諦め全日空にサラリーマンとして就職。




しかし、移動のため飛行機を利用していく野村克則ら東京6大学リーグで戦った同学年のプロ野球選手達の姿を見て、「俺でもやれたんじゃないか」と一念発起。高校大学と野手だったにも関わらす広島東洋カープのプロテストに投手として応募。



プロテストで実力を見いだされた広池は「なんとしてもプロで野球がしたい!」という想いを示すため全日空を退社しカープの秋キャンプにテスト生として参加。


キャンプでもかなりの評価を受け今度こそ、指名を受ける…かに見えたがその年編成の都合上、ドラフトの指名を受けることは出来無かった。

育成選手の制度が無かった当時、それは「もうプロは諦めろ。」と言われるのと同然である。

それでも「プロで野球がしたい!」という夢を諦めきれず、スカウトの進めもあり、テスト生として自費で黒田や小林幹英ら若手のドミニカでの自主トレに付いていき、そのままカープ・ドミニカアカデミーへ野球留学をする。
日本人選手が広池ただ一人という厳しい環境で一年間体を鍛え抜いた。

そうして迎えた1998年のドラフト。やっとのことでドラフトでの指名を勝ち取った。




プロ入りしてからは中継ぎ、ワンポイントでのリリーフに加え先発としても登板でき、連投もできるタフさから「困ったら広池」と言われるほどマルチに活躍している。
また高校大学と野手をやっていたため、足も速く長打力もあり、プロ入り初打席にはホームランを打っている。


それ故に投手としては珍しい代打での出場経験や、盗塁を成功させた事もある。
散々良いことを書いたが、最近は年齢のせいか陰りか見え始め昨シーズンは殆ど二軍暮らし。
そして去年、高橋建がメジャーに挑戦したため、36才にして広島の投手陣のなかでは最年長の選手になってしまった。
2009年は肘の手術のため開幕からリハビリに費やす。

2010年はファームで結果を出し一軍昇格を果たすものの、金本、小笠原、ラミレスなどと言ったセ・リーグの強打者に打ち込まれてしまい結果二軍落ち。


そして10月4日、遂に戦力外通告を受ける。

その後11月12日の自身のブログにてトライアウトを受験せず、現役を引退する事が発表された。

球団からはコーチへの転身を打診されたが『お誘いをお断りする』とのコメントがなされている。


今後の動向が注目されていたが、埼玉西武の打撃投手に就任した。





広島という(残念ながら)注目される事の少ない球団の、中継ぎという先発リリーフに比べあまり目立つことのないポジション…





広池は、いわば日本球界で最も目立たない部類の選手であった。
それでもファンを大切にし、過酷な練習をこなし続ける姿は本当の意味で"プロ野球選手の手本"と言えるのではないだろうか。


もちろん表舞台に出る回数は少ないかも知れないが、是非とも注目して欲しい選手の一人であった。

ちなみに尊敬する人物は、同じくテスト生として入団した左腕の大野豊だそうだ。




また2007年オフからブログを開設し、そのブログでの丁寧な文体やファンの質問に細かく答えるところから、広池の誠実な人柄がうかがえる。
なお、同ブログでは広池の野球観や技術論、プロ野球選手の練習、調整方法やチームメイトの裏話、広池の広島入団への道などが詳しくつづられており、広池をしらない人にも一見の価値があるだろう。




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最終更新:2024年11月04日 10:00