登録日:2010/10/25 Mon 04:16:56
更新日:2024/11/27 Wed 23:33:18
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アー・カー・ゲー(
ドイツ語読み) or エー・ケー・ジー(
英語読み)
AKGは音響機器のブランドである。
概要
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創業の地:オーストリア
主な事業:マイクロフォン・ヘッドフォン等の設計・製造・販売
元々は1943年設立の老舗音響機器メーカー。特にマイクロフォン・ヘッドフォンはヨーロッパを中心に世界中のスタジオで利用されている。
現在は米Harman International(SAMSUNG系)の傘下のブランドとなり、その関係で開発拠点は米国に移っている。
日本における輸入販売元はHarman社とヒビノ、サウンドハウスになっている。
主な商品群
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◆マイクロフォン
◆リバーブレータ
どちらもスタジオにおいて必須の品。
詳細は割愛。
◆ヘッドフォン(イヤフォン含)
オープンエアー型のHiFiヘッドフォン群が多い(一部セミオープン型)。AKGのヘッドフォンは基本的にKXXXという名で販売されている。
繊細で透き通るような高音が特徴。低音は他メーカーのものと比較して量感が弱めであることが多いが、基本的に鈍い音ではなく締まった音を出す。
打込系やロック等には弱いものの、ヴァイオリン等の高音楽器がメインのクラシック、次いで女性ボーカルのリスニング等で重宝される。
一時期話題になったモデル。詳細は後述。
K701のリケーブル対応仕様。色は紺色。
人によってはK701よりも少し低音が強めに感じるらしい…が音はほぼ同等。暗めな色が好きな人や断線が怖い人向け。
K702の派生。米国の音楽プロデューサーのクインシー・ジョーンズ監修モデル。色は黄緑・黒・白の3種。
K702よりも更に低音域重視な仕様。こちらもリケーブルに対応。
K701/702の上位版でドライバーが改良されている。リケーブル対応。色は本体が黒で、パイプ部分はオレンジ。
音のバランスは同系統4機種の中で最も良いが、高音重視な人にはK701の方が好きだとか。
一般的には一番有名。業務用のロングセラーモデルでモニター用途で使われることが多い。
K701よりも安価なので、とりあえずAKGの音を試しに聴いてみたい人にも向いている。
密閉型仕様のK271も存在する。
K701の先代にあたるK601に近い開放型ヘッドホン。全体的にさっぱりとした音でモニター用途向き。
K701とほぼ同価格帯の密閉型ヘッドホン。音はK702を密閉型にしたような感じ。
今風の見た目になった密閉型。折り畳みも可能で携帯性も高い。見た目はほぼ一緒だが371の方が細かい部分で上位仕様。
これらをそのまま無線化したBT版も存在している。
密閉型のスタジオモニタ用HiFiヘッドフォン群(一部セミオープン型)。「K2XX HD」「K1XX HD」で表される。
Kシリーズと同様にフラットなバランスと中高音に定評のあるモデルが多い。
KXXXHDの型番は最近のもので、以前は「KXXX Monitor」「KXXX Studio」だった。
オンイヤー型のコンパクトヘッドフォン群。「K4XX」モデルが多い。旧モデル「K24P」や「K26P」は評価が高い。
カナル型及びインナーイヤー型、ノイズキャンセリング式等の製品がある。が、これらは現状他社製品に押されている製品群のため詳細略。
K701-「澪フォン」の流行
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◆K701が一部で有名になった理由
これは『
けいおん!』の劇中で
秋山澪が使用していたためである。これによりK701は「澪フォン」と呼ばれるようになった。
該当シーン・機種特定情報を見て店頭やwebショップに走ったけいおん!ファン・澪ファンが多数いたとかなんとか。
◆この件に関して(?)の四方山話
かつては正規輸入品は非常に高額で、K701(オープンプライス)でいえば直接輸入品の2-3倍もの値が付いていた。
…これでも安い?これを安いと思ったあなたはおそらくもう抜け出せない泥沼に足を突っ込んでいるだろう。おめでとう。
現在は中国に製造拠点が移って費用が抑えられているのか一昔前よりも値下げしている。
このK701は音圧感度93db・インピーダンス62Ωとそこいらのイヤフォンと比較すると音量を取りにくい。
このようなヘッドフォンはアンプを介して再生するのが理想なのだが、
取り敢えずスマートフォンやiPod等のポータブルプレイヤーに直接接続して「音量が出ない」と嘆く者も出たかもしれない。
至極当然だがしっかりしたヘッドフォンなのでそれなりに大きい。
澪の着用シーンからするとあまり大きくないようにも思えるが実物はそんなこともなく、大きい。
コードも3mとこのクラスのヘッドフォンでは標準だがイヤフォンに比べれば長い。
果たしてそのような人がいたかは分からないが外に持ち出してちょっと自慢しようにも簡単にはいかない。
もし壊そうものなら軽く数万が飛んでいきかねないという危険性もある。
自慢以上にそんな人はいないであろうが、外で使おうにも外音遮断性は皆無でかつ盛大に音漏れするためマナー上そうそう人のいる場では使えない。
そもそもこのサイズのヘッドフォンを外で着けているだけでも傍から見れば結構な変人である。
これらのような目的で購入した人にはおそらくなかなか困った代物だっただろう。
このモデルに限らずオーストリア製時代のAKGのオーバーヘッド型ヘッドフォンは、ヘッドバンドによる頭頂部への圧とイヤーパッドによる耳付近への圧が共に強かったため、購入初期の装着感があまり良くなかった。こと眼鏡使用者は側圧に悩まされる。
一応しばらく我慢しながら使用若しくは開いた状態で置く等すれば改善されるのだが、半ば勢い混じりでK701を購入した人はこの締め付けに果たして何を思ったのだろうか。
現行型はヘッドバンドが薄型になり、装着感が幾分改善されているので、かつてほど人を選ぶ仕様ではなくなっている。
と、なんだかやや嫌な感じのすることばかり書き連ねてきたが、腐ってもAKGのオープン型ヘッドフォンフラグシップモデルである。
相応の再生機&アンプと適した楽曲、非圧縮or可逆圧縮等の高音質音源を用意すれば十二分にその力を発揮してくれるので、
もし持て余しているような人がいれば是非環境の向上を試してほしい。楽曲の向き不向きも相対的な話で、ポップなアニソン等なら十分に楽しませてくれるだろう。
追記・修正お願いします。
- ってことは、一介の高校生がそんな高級ヘッドホン使ってたってことなのかよw -- 名無しさん (2013-07-31 10:09:55)
- K701は一昔前まで代理店がめっちゃ値を吊り上げてたけど、今は大分落ち着いててむしろビギナーに丁度良いくらい。初っ端はエントリークラスのアンプがあれば十分なので、合わせて三万くらい出せばそこそこの音を楽しめるよ。 -- 名無しさん (2016-04-26 13:07:48)
- ビギナーは3万も出さない -- 名無しさん (2019-12-01 20:15:12)
最終更新:2024年11月27日 23:33