第二次ハフマン紛争

登録日:2012/03/11(日) 16:21:17
更新日:2019/12/20 Fri 19:58:09
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第二次ハフマン紛争とは、フロントミッションシリーズに於ける架空の紛争。
ここでは舞台となった架空の島、ハフマン島についても述べる事とする。

また、『FRONT MISSION 1st.』、『5』のネタバレを含むので注意。


◆ハフマン島

物語世界の20世紀末、太平洋上に隆起した新島。面積は北海道ほど。

地下には多量の埋蔵資源が眠っており、環太平洋諸国からなるO.C.U.、南北アメリカの統一国家U.S.N.の両陣営が領有権を主張。

隆起が沈静化した21世紀中頃に両国からの移民が進められ、国境線を巡る「第一次ハフマン紛争」とその終息を経て、島の西側をO.C.U.、東側をU.S.N.が分割統治する事で同意する。

21世紀後半には入植した人々や企業によって先進国と変わらない文化・経済活動が行われているが、国境線を挟んで2大国がにらみ合いを続ける状況は変わらず、両国はヴァンツァーをはじめとする軍備の保持、増強に余念がない。

また、本島の南部には自然環境保護区に指定され、人の居住が認められていないロングリバース島が存在する。


◆ラーカス事件~開戦

2090年6月、ハフマン島U.S.N.領ラーカス地区の工場にO.C.U.軍所属のヴァンツァー隊が侵入。U.S.N.特殊部隊と戦闘になり、工場が破壊されるという「ラーカス事件」が発生。

国境問題で緊張が続いていた両国だが、U.S.N.側はこれをO.C.U.による侵略行為と見なし宣戦を布告。
第二次ハフマン紛争の勃発である。

宣戦を布告したU.S.N.軍は速やかに進攻を開始。
ヴァンツァー空挺部隊の強襲と第64機動戦隊「地獄の壁」を主力とする陸戦力等により、電撃的にO.C.U.領の大都市、フリーダム市の占拠に成功する。
開戦から僅か一週間での出来事であった。

尚、フリーダム市陥落の数日後、近郊のラークバレーがU.S.N.軍のミサイル攻撃を受けて壊滅。住人の大半が犠牲となった。
U.S.N.側は敵施設破壊の為の行動として、その正当性を主張した。


◆小康状態~O.C.U.反転攻勢

フリーダム市を制圧したU.S.N.軍だったが、砂漠地帯に阻まれ進攻の足が止まってしまう。
大きな進展の無いまま1年の歳月が流れた頃、O.C.U.が反撃の狼煙を上げる。

新設された遊撃部隊「キャニオンクロウ」の劇的な活躍もあり、敵戦力に大打撃を与えたO.C.U.軍は一挙にフリーダム市へ進攻。防衛にあたっていた「地獄の壁」部隊を突破し、奪還に成功。
皮肉にもU.S.N.は開戦時に自軍が用いた電撃作戦に破れ、戦線の後退を余儀なくされる。


◆O.C.U.による侵攻作戦

フリーダム市奪還で勢いに乗ったO.C.U.軍は、次いで侵攻作戦を実施する。
先の作戦で戦力を減損したU.S.N.軍の戦線は後退。フォートモーナス基地とモーガン要塞から成る最終防衛ライン付近で、本土からの増援が到着する迄の侵攻遅延作戦を展開する。

難攻不落と謳われるモーガン要塞からの長距離砲撃と、フォートモーナスに結集させた陸戦力を以てすれば、増援到着迄の時間稼ぎは成功する筈であった。
しかし、ここでもO.C.U.「キャニオンクロウ」部隊の思わぬ働きで、堅牢な筈のモーガン要塞が陥落。O.C.U.はフォートモーナス市街区にまで侵攻する。


◆終戦

2091年8月9日。
O.C.U.がフォートモーナス市に侵攻したその日の夕刻。
市街戦を繰り広げる両軍の兵士に突如、戦闘停止命令が伝えられる。

先の第一次紛争でも調停を取り持ったP.M.O.(恒平和調停機構)の介入により、両国は停戦に合意したのであった。
1年以上の長きに亘り繰り広げられた第二次ハフマン紛争はこうして幕を閉じる。


◆紛争の裏で

国境問題に端を発する一連の紛争の裏に、大国とその援助を受けたある企業の思惑があった事が「キャニオンクロウ」部隊に同行したジャーナリストにより明らかにされた。

紛争の混乱に紛れ、サカタインダストリアル社が両軍の兵士を誘拐。彼らの脳を使って「BD(Bioneural Device)」と呼ばれる生体コンピュータを開発していたのである。
ハフマン紛争は「BD」の軍事的有用性に目を付けたO.C.U.、U.S.N.両国により意図的に引き起こされたものであり、P.M.O.の介入による停戦すら仕組まれたものであった事が世界中の人々に暴露された。

荒唐無稽な作り話であるとして当事国は関与を否定したが、「BD計画」の証拠が明るみに出るに連れ国際世論による反発が高まり、O.C.U.、U.S.N.両国は一部関与を認め、研究開発を行っていたサカタ社は信用不安から倒産に追い込まれた。
また、P.M.O.の主催国であるザーフトラ共和国(旧ロシア連邦)でも、関与の事実は無かったとしつつ首脳が退陣するなど、この事件が各国の政治的信用に与えた影響は大きかった。

特にもO.C.U.では東南アジアの加盟国を中心に、連合からの脱退、独立を求める声が大きくなり、後のカンボジア独立戦争やアロルデシュ国のクーデターへと繋がっていく。


◆BD技術のその後

大国の後援でサカタ社により研究開発されていた「BD」は、人体から脳を取りだし生体部品として用いる「B型デバイス」、手術により人間を生きたままヴァンツァーの制御コンピュータと直結する「S型デバイス」として紛争中に運用技術が確立されていた。

紛争後、人間の脳を兵器の一部品として利用する「B型デバイス」は人道上の観点、運用の非効率性から開発が中止された。

しかし「S型デバイス」は各国で運用が継続され、被施術者専用の戦闘兵器や、それに対抗する兵器の開発が紛争後20年以上も続けられる事となる。
「S型デバイス」転換手術は成功率こそ低かったものの、施術された兵士は通常の兵士に比べ圧倒的な戦闘能力を有し、隊員の全てが転換者である部隊や過半数を占める部隊等も編成された。
しかし手術に成功しても脳に大きな負担をかけることや機械に直結された脳にダメージを与える兵器が登場するなど問題点も残されており、従来の操縦体系を完全に置き換えるには至らなかった。

さらに後の世代のなると、手術の必要のない脳内スキャン方式が開発されたことでBD系の技術は廃れていったとされる。


◆ゲームでの「ハフマン紛争」

シリーズ1作目『フロントミッション』はこのハフマン紛争を舞台としている。
SFC版はO.C.U.キャニオンクロウ隊として、リメイク(PS/DS)版では加えてU.S.N.リンクス小隊として紛争とその裏に蠢く「BD計画」を巡る陰謀を明らかにしていく。

また『5』は『1』~『4』の各作品の歴史をU.S.N.軍兵士として戦うストーリーであり、主人公の戦う動機は序盤の第二次ハフマン紛争中に起きたある出来事に起因している。


他、後のナンバリング作品は紛争の数年後の世界を描いており、登場人物や組織、兵器などに様々な影響を与えている。





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最終更新:2019年12月20日 19:58