孕のジャン

登録日:2012/04/18(水) 10:13:12
更新日:2024/02/02 Fri 21:12:23
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孕のジャンとは、高知県に伝わる伝承の一つ。
見た目はどんな女性も魅了する男性だが、彼に一度でも触れると女性はたちまち腹が膨らみ、子供を孕んでしまうという。
多くの女性が苦しめられたが、とある武士がこれを聞きつけ、見事に退治したという。












じゃなくって……
本当は高知県の浦戸湾で伝えられた怪奇現象のこと。
「孕」とはその地域の地名であり、決して妊娠とかボテ腹とかは関係ない。


■概要
その地域では、海の上で突然

「ジャン」

ワンワン

という不思議な音が響き、この音が聞こえると、その一帯で全く魚が漁れなくなったという。
音がする以外にも、夜なら海面が突然明るくなったり、あるいは逆に月明かりで照らされていても突然真っ暗になった、という話もある。

昭和20年頃まで頻繁に発生し、浦戸湾で夜釣りをするものは一度必ず遭っている現象といわれた。


■正体?
明治時代から、この現象に対する科学的立証が始まった。
物理学者の寺田寅彦氏は、その付近では古くは飛鳥時代から大規模の地震が発生し、断層、地核の割れ目があることからこの現象を地震と関連づけて考察した。
寺田氏の考えによると、「ジャン」の音の正体は地震による岩石内部での地鳴りが響き、それが反響して大きな音になったものということらしい。

また発光現象については、イギリスの科学雑誌にも掲載された榎本裕嗣氏らの実験による、
安山岩などの岩石が破壊されると、そこから多数の荷電粒子が放出されるという現象で説明できるといわれている。


■余談
物事が台無しになることを指す「おジャン」という言葉は、火事の鎮火をしらせる半鐘の音の他に、この伝承も由来とする説がある。

岩石が破壊された際に放出されるという荷電粒子(アニヲタ諸君にはゾイドとかでお馴染みだろうか)は、
地震の際に上空に見られるという「地震雲」の発生の原因ともいわれている。






追記・修正お願いs


ジャーーーン

あ、本文消えた……orz

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最終更新:2024年02月02日 21:12