ないアル修羅(北斗の拳)

登録日:2009/09/30 Wed 14:52:29
更新日:2025/03/08 Sat 22:26:21
所要時間:約 8 分で読めます




ないアル修羅とは、『週刊少年ジャンプ』連載漫画『北斗の拳』の第二部「修羅の国編」に登場する修羅のファンからの愛称である。アルさんとも呼ばれたりする。
コミック版『北斗の拳』20巻に収録されている原作第172話「はるかなる呼び声!」に登場。

エセ中国人よろしく、語尾に「~アルよ」とつけるのが口癖。
この口癖(が招いた災難)のインパクトからか、彼は北斗の拳全体を見て屈指のネタ(雑魚)キャラとして扱われる。
しかしこの口癖が後に悲劇を呼ぶことになるとは、本人は思ってもなかっただろう…

名前こそ明らかにならなかったものの、仮面無し、領地持ち、といった点から見てそこら辺の修羅とは一味違うことがうかがえる。
その上、彼は『この地を支配』ではなく『この地を治める』と言っているあたり、なかなか人望のアル人物ではないだろうか?
しかし、体型がチビメタボなのでそういうような人間には見えないし、何よりあまり強くない…*1

そんな彼はケンシロウと対峙した時に、ケンシロウに「羅将(修羅の国におけるトップ3)ハンの居城はどこだ」と聞かれるが、最後まで口を割らなかった忠義の男でアル。




















と書けばかっこ…いや、かわい…いやいや、コミカルだが、実際は第三者から見ると『北斗の拳』全体を見ても屈指の理不尽さで殺された雑魚キャラとして挙げられる。
ただ通りすがったところをケンシロウに襲われ、居城の場所を聞かれて答えなかったから暴行され、
ケンシロウが彼を殺した後に高々とそびえ立つ羅将ハンの居城を自身が「あれか…」と見つけてしまうのでアル。
以下、詳細。



●本編でのケンシロウとの絡み

(乗っていた車が爆発)
「アイヤ~~~~~~~!!」
「ふがもも~」(爆発の受け身をとる)
「あいたた」
「ヒ~ヒ~~」
「何起こったアルか!?」
「は!?」(背後のケンシロウに気付く)
「きさま何するアルか わたしこの地治める修羅アルよ」
「あがはがっ」(ケンシロウに顎をつかまれる、拷問開始)
ケン「羅将ハンの居城はどこだ!?」
「しっ、知らないアルよ!!」
「えっ」
「はふぁ」(顔面を地面に叩きつけられる)
ケン「あるのかないのかどっちなんだ」
「ぱっ ぱらプッ」
「たっ たからっ知らないアルヨ~」
「はっ!!」(ここで「アル」という自分の語尾に気付いたらしい)
「ふぶっ!!」(岩に何度もたたきつけられる)
ケン「どっちなんだ あるのかないのか」
「ないないあるよ」
「アイヤ~~~~ないあるないあるないあるない~~~~~~」
「ひょんげ~!!」(ケンシロウから逃げ出す)
「ぶ」(爆発)

ケン「あれか…」(ケンシロウ、ハンの居城発見)



このように、描写だけ抜き出してみると「通りすがる→車爆発→道を聞かれて知らないと答える→拷問→死亡」という理不尽展開となっている。


ケンシロウに目をつけられてから爆死するまでの時間は僅かに数分...実に不憫である。

そして最後のケンシロウの台詞のせいで、まさに死に損!*2

哀れないアル修羅!

我々は彼の哀しみを背負っていくだろう…
また、先に述べた口癖もケンシロウの気に障ったのか、
「しっ、知らないアルよ!」と答えたところ
あるのかないのかどっちなんだ」と何度も地面や岩に顔をぶつけられている。
このことも彼の死への引き金となったと言える。そのあと爆死したので造作もなく秘孔を突かれたのだろう。
途中でケンシロウの嫌がらせには気付いたものの、染み付いた口癖だけに急には抜けず、直後に絞り出した返事は「ないないアルよ」…爆死直前は完全にパニック状態であった。


このケンシロウの行いを、
  • 役に立ちそうにないからポイ
  • 口癖にイライラした
  • 修羅への見せつけの拷問
  • ただのストレス解消
といろいろな説があるが知るのは原作サイドのみでアル…

とにもかくにも彼は
言葉遣いには気をつけよう!
という教訓を身をもって我々に教えてくれたのだった…


なお、アニメ版では
  • 通りかかったケンシロウを引き止めようとするも無視され、殺しにかかる
  • 「ハンの居城は知っているが気に食わないから教えてやらナイ」
  • 秘孔を突かれ、意志に反して居城の位置を指差してしまう

といった具合に“悪人”として、殺される必然性がアルように改変されている。
又、アニメでは「~アル」口調では無くなっている。断末魔の叫び「じゅんぺぇ~!!」



ちなみに、彼の存在も胡散臭いアクションからまた修羅の国=中国説に一役かっている。
また彼の「アイヤ~~~~ないあるないあるないあるない~~~~~~」という言動に対して、
これは暴走状態で、コンピューターの挙動に例えるなら「0」と「1」を繰り返しているのではないだろうか、という斬新な考察がなされていた。
しかし残念ながら2025年時点でその考察を掲載していたウェブサイトは消失してしまっているようで、サルベージもされていない。


「編集ボタンはどこだ」
「しっ、知らないアルよ」
「あるのかないのかどっちなんだ」
「たっ たからっ知らないアルヨ~」
「どっちなんだ あるのかないのか」
「ないないあるよ」
「アイヤ~~~~ないあるないあるないあるない~~~~~~」
「ひょんげ~」
「ぶ」



「↓これか…」

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最終更新:2025年03月08日 22:26

*1 まぁ、彼と名のある修羅を並べたら、名のある修羅の方が読者の抱く修羅のイメージには近いだろう…。

*2 「無意識のうちにハンの居城に逃げる秘孔を突いた」と考えられなくもないが…。