とどろくタナドン/Thundering Tanadon(MtG)

登録日:2011/06/28 Tue 23:28:43
更新日:2024/01/05 Fri 17:07:40
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我らの捕食者を実験するには
管も瓶も不要だ。

――飢餓の声、ヴォリンクレックス





とどろくタナドンとはTCG『Magic the Gathering』の新たなるファイレクシアに登場したファイレクシア・アーティファクト・クリーチャー。
レア度はコモン。


概要

とどろくタナドン/Thundering Tanadon (4)(/Φ)(/Φ)
アーティファクト・クリーチャー ― ファイレクシアン・ビースト
((緑/Φ)は(緑)でも2点のライフでも支払うことが出来る。)
トランプル
5/4

ミラディンが変質した新ファイレクシアに誕生した、かつてのファイレクシアの流れをくむ野獣。
ミラディンで誕生した機械生命であるにもかかわらず、マナを司る太陽の影響で緑マナを有している。

しかし、その太陽もファイレクシアに染まってしまったため、緑マナは特殊なファイレクシア・マナに変質してしまっている。


バックボーンはここらで。
肝心の性能はというと……


うん、まぁ、その……。
いや、使えなくもないけど……。

ぶっちゃけ微妙。
コモン相応、とも言う。


まずφマナを普通に払ったときの挙動。
6マナ5/4トランプル。


……いつの時代だよ!!

二昔くらい前ならマナコスト相応だったろうが、今のMTGはパワーインフレ真っ只中。
6マナ粋ならどっかのタイタンさん達がいらっしゃる訳で。
構築環境だとそんな使い方は下記の使い方のフォローになるだろう。


ではφマナを2点ライフで払ったときの挙動。

4マナ+4ライフ消費で5/4トランプル。

これだと意外にも悪くない性能。
3~4ターン目にこいつが出てきたら中々脅威。チャンプブロックもトランプルが許さない。
タフネス4なので稲妻にも安心だ。


ただ、やっぱコモンはコモン。
ガチで考えてしまうと色々とアラは出てくる訳で。

まず除去の回避能力が無いこと。
「被覆(能力の対象にならない)」「破壊されない」等の除去耐性が皆無なため、サクッと死んでしまう。
ミラディンの傷痕ブロックで考えると……まぁ四肢切断乙。


さらにタフネス4。
確かに稲妻は回避出来るが、それ以上となるとかなり厳しい。
当時は《感電破》とかいう1マナ優良コモン火力があったわけで、一瞬で焼かれてしまう。
土を砕かれたり耕されたり探検したりするとオオヤマネコさん(1マナ)と相打ち。

相打ちである。1マナと。
4ライフ払った上で。

タナドン……

しかも「アーティファクト」・クリーチャーなので、環境に溢れるアーティファクト破壊に狙われればスクラップである。


だがまぁこれはガチを考えたらの話。
カジュアルなら色々使い道も見えてくる。

なにしろφマナをライフで払っちゃえばこいつは無色。
どんな色のデッキでもすんなり入ってしまう。

高パワートランプル持ちで4マナの軽さを生かしてストンピィスーサイドブラック
スライ等の自分のダメージを省みない前のめりなビートダウンデッキによく合う。
十字軍や清浄の名誉の恩恵が無いので白ウィニーはやや辛いか。
まあ当時のウィニーといえば《鍛えられた鋼》を使った【白単鍛えられた鋼】が主流であったが、4マナならもっと突破力があるカードが使われていた。《刃砦の英雄》とか。 

また、アーティファクトクリーチャーであることを生かして茶系コントロールデッキにフィニッシャー兼ビート対策としてサイドインするのも面白いだろう。


そしてタナドンの最大の真価はドラフト戦やシールド戦。
軽くて色マナを問わないファッティ、しかもコモンときた。
まさに限定戦で生きるクリーチャーである。
リミテ用コモンとも言うが。

実際にMTGプロの渡辺氏はグランプリカンザスシティ2011のシールド戦で赤黒デッキでもあるにもかかわらずこいつと森1枚を投入している。
リミテッドならばプロに認められるほどの良性能であると胸を張って言えるだろう。


余談

  • 「タナドン」は英語でも「Tanadon」。鋼の巨体、とげとげ、巨大な口、ねじれた角、しかも目無しといったコワモテからは想像できない愛らしいネーミングである。

  • 某有名ゲーセンの常連プレイヤーさんのリングネーム+持ちキャラの愛称に名前が酷似しており、MTGと関係ない所でかなり弄られたとか。
    タナドンェ…… 


-Φ-追記・修正は、生皮を剥がされ機械の体を手に入れて「完成」した上で、リミテッドにてこいつを投入した方のみお願いします。-Φ-

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最終更新:2024年01月05日 17:07