巨大ヒヨケムシ/Giant Solifuge

登録日:2012/01/20(金) 18:19:34
更新日:2018/04/06 Fri 16:33:09
所要時間:約 4 分で読めます




2003年、イラク戦争に出向いたアメリカ軍兵士達の間で、ある都市伝説がまことしやかに囁かれ始めた。


巨大な、蜘蛛型で獰猛な虫「ヒヨケムシ」の都市伝説

ヒヨケムシと呼ばれるそれは、生きているラクダの肌を食い破り、ラクダの胃を食い尽くす。
一咬みで獲物を麻痺させる強力な毒液を持っているといわれ、ラクダどころか人間をも襲い、時速50キロという恐るべきスピードで走り、さらにジャンプまでするらしい。

…しかし、ヒヨケムシは実在するものの、これらの都市伝説は嘘っぱちであった。
ラクダや人は襲わず、他の虫やカエル、トカゲ、小鳥、ネズミなどの小動物を喰らい、巨大とは言え最大種でも脚を広げて30センチ程度で、ジャンプはせず、走る速さもgkbrよりほんのちょっと遅い程度。

確かに強烈な個性はあるが、都市伝説にあるような巨大ヒヨケムシは実在していなかったのだ。


2006年までは。

Giant Solifuge / 巨大ヒヨケムシ (2)(/)(/)
クリーチャー-昆虫
((/)は()でも()でも支払うことができる。)
トランプル、速攻、被覆(このパーマネントは呪文や能力の対象にならない。)
4/1

それが現れたのは、TCG…マジック:ザ・ギャザリングの世界であった。カードという形でこの世に現出したのだ。
MtGの世界に現れたこの巨大ヒヨケムシは、当時のスタンダード環境のありとあらゆる場所に現れ、プレイヤーを喰らっていた。

まず、この巨大ヒヨケムシはでもでも使える、混成マナを持つ多色クリーチャーであり、能力もパワー偏重のステータスと速攻トランプルと被覆という二色の特徴を併せ持っている。

緑として見たらイマイチ。被覆のせいでアシストがし辛く、他に優秀なクリーチャーがいくらでもいるからだ。タフネスが1しかないのもイマイチ。
しかし、赤から見れば非常に素晴らしいクリーチャーである。
4マナでパワー4ならとりあえずアタッカーになるし、速攻なので相手がブロックできない時に突っ込ませられる。
しかもトランプルを持つためブロックされても無駄にはならない。
ここまでは、ボール・ライトニング等の歩く火力と似ている。

しかし、コイツは非常に珍しい、赤単色で除去耐性(被覆)を持つクリーチャーなのだ。
普通、赤は攻撃特化な色ゆえに防御系の能力は持たない。
だが巨大ヒヨケムシは赤でありながら被覆を持ち、除去されにくい。
赤ならばクリーチャーは焼き払える。そうなれば巨大ヒヨケムシは神の怒りなどの全体除去くらいでしか除去できない。
実際、防御を単体除去と全体除去に頼り、クリーチャーを並べることが苦手なコントロールデッキでは、脅威となるクリーチャーを神の怒りで吹き飛ばして安心していた所に、こんなものが突っ込んできたらたまったもんじゃない。

その攻撃性能から、様々な赤入りデッキで使われた。
時にはイゼットカラーのコントロールデッキやコンボデッキやらがサイドボードから投入し、対戦相手を驚愕させた。
その場合、対戦相手は対コントロール、対コンボ用のカードをサイドボードから投入しているため防御力が下がっているため、非常に有用である。このように、サイド前後でデッキの性質を大きく変えてしまうことを、アグレッシブ・サイドボーディングという。

なお、イラストでは文字通り巨大なヒヨケムシが、複数の人間を襲っている。
マジックの世界において、一般的な市民は1/1、普通のラクダは0/1なので、巨大ヒヨケムシはそれらを容易く喰ってしまう。
それを考えると、覇者、ジョー・カディーンが如何に人間離れした戦闘能力を持っているかがわかるだろう。









トランプル、速攻、被覆(この項目は追記や修正の対象にならない。)

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