嘘か真か/Fact or Fiction(MtG)

登録日:2010/10/02 Sat 17:19:24
更新日:2024/07/08 Mon 19:59:48
所要時間:約 3 分で読めます





「このカードは強力すぎて、とても現実のものとは思えない。もし自分の目で確かめていなかったら、わたしは嘘だと言っていただろう。ほとんどすべてのデッキに入る、と言ってもいいくらい狂っている」
―Zvi Mowshowitz




《嘘か真か/Fact or Fiction》とは、「Magic the Gathering」のインベイジョンに収録されたのカード。レアリティはアンコモン

レアリティは神話レア(当時は無かったが)>レアアンコモン>コモンなので下から2番目である。間違ってもレアでは無い。


性能

嘘か真か/Fact or Fiction
(3)(青)
インスタント
あなたのライブラリーのカードを上から5枚公開する。対戦相手1人は、それらのカードを2つの束に分ける。あなたは、どちらか1つの束のカードをあなたの手札に加え、残りをあなたの墓地に置く。

解説

「相手に選択権のあるカードは弱い」と言われるが、このカードはその数少ない例外。
一見相手がカードを分けるので不利に思えるが、ライブラリーのカード総数が基本60枚の上から5枚のカードを見れるので、確率的にも大概こちらに有益なカードが出てくるし、最後に選ぶのはこちらである。

つまり結果的には4マナでライブラリーを5枚も見た上で「5枚の中で一番欲しいカード1〜2枚」「5枚のうちの過半数」のうちのどちらかを確実に手に入れられる、とんでもないドローカード(厳密にはドローカードではないが、便宜上そう呼称する)になる。選ばなかった束は墓地に行くので墓地利用とも相性が良い。
しかもインスタント。マナの余ったタイミングで相手ターンに唱えることで無駄を減らせるし、色拘束も薄く多色デッキにも採用しやすい。

マジック史上でもトップクラスのドローカードと言えよう。
事実、このカードは環境を問わず青が絡むデッキの大半で採用され、猛威を振るった。

余りに強いため「適当な分け方」という番外戦術まで産まれたほど。

特にスタンダードではあるクリーチャーとの相性で注目された。


サイカトグである。


手札もしくは墓地のカードを食らう事でパンプするこのクリーチャーは嘘か真かと非常に相性がよく、一回のプレイで+5/+5、+6/+6と緑も真っ青のサイズに巨大化する事も可能で、たまに相手を一撃死させる場合もある。そのため、青い樫の力と一部では呼ばれていた。

勿論、ドローカードとしての役目も果たし、この2枚と「激動」を組み合わせたコンボデッキ「サイカ」はその強大な力で環境の中心となり、大暴れした。
サイカのみではない。当時のスタンダード環境で使用可能だったオデッセイブロックはスレッショルドを始め、墓地にカードを送る事で効果を発揮する能力がテーマであったため、嘘か真かは環境そのものにマッチしたカードだった。
そのため、シングル販売では下手なレアよりも高価格が付けられており、人によってはインベイジョンの青トップレアと呼んだりしていた。それだけこのエキスパンションの青レアが微妙だったのもあるが、さすがにあんまりな気もする。

ん?「テフェリーの反応」?

知らんがな。



スタンダード環境からこのカードが退いて10年近い歳月が経つが、今もなおその力をエターナル環境で振るい続けている。

そしてモダンホライゾンに再録され、遂にはモダンにも解き放たれる事になった。

亜種

Truth or Tale / 真実か詐話か (1)(青)
インスタント
あなたのライブラリーのカードを上から5枚公開し、それらのカードを2つの束に分ける。対戦相手1人が選んだ1つの束のカード1枚をあなたの手札に加え、これにより公開された他のカードをあなたのライブラリーの一番下に望む順番で置く。

マナコストが半減した代わりに選択の順番が逆になりさらに1枚しか回収できない亜種。
2マナでそれなりの選択権のもと手札補充出来るのは悪くないが、相手への選択権の依存が強いのが問題。選ばれなかったカードがライブラリーの下に行くのも問題で、墓地利用にも使いにくい。
英語も日本語も「嘘か真か」を踏襲したカード名になっている。


Brilliant Ultimatum / 輝く根本原理 (白)(白)(青)(青)(青)(黒)(黒)
ソーサリー
あなたのライブラリーの一番上から5枚のカードを追放する。いずれかの対戦相手は、それらのカードを2つの束に分ける。あなたはそれらの束のうち一方から、カードを望む枚数だけ、それらのマナ・コストを支払うことなくプレイしてもよい。

マナコストが3増え、色拘束が大幅に強くなり、ソーサリーになり、無駄玉も含めて全てのカードが追放されるが、選んだ束をすべてコストを踏み倒してプレイできる。
トーナメントシーンで見かけることはほぼないが、派手さからローグデッキのお供によく使われる。《大渦の放浪者》やら《頂点壊滅獣》やらの巨大続唱持ちクリーチャーからこれを踏み倒して唱えて更に呪文を踏み倒す…という狂ったデッキもあるとか。


Steam Augury / 蒸気占い (2)(青)(赤)
インスタント
あなたのライブラリーの一番上から5枚のカードを公開し、それらを2つの束に分ける。対戦相手1人はそのうちの1つの束を選ぶ。その束をあなたの手札に加え、もう一方をあなたの墓地に置く。

束全部が手札に入り無駄玉が墓地に行く「真実か詐話か」、または選択の順番が逆になった「嘘か真か」。
最終的な選択権が相手にある点で「嘘か真か」よりも使いにくい。また、地味に赤マナが増えており使えるデッキが更に狭まっている。


Fortune's Favor / 偏った幸運 (3)(青)
インスタント
対戦相手1人を対象とする。そのプレイヤーはあなたのライブラリーの一番上からカードを4枚見て、それらを裏向きの束1つと表向きの束1つに分ける。一方の束をあなたの手札に加え、もう一方をあなたの墓地に置く。

ライブラリーから掘れる枚数が4枚、自分が見れる枚数はそのうちの一部になった調整版。
最終的な選択権が自分にあるという強みは残っているが、数枚のカードが裏向きになっているせいで情報アドが少なく、選ぶ際の心理ゲー度が上がっている。


Sphinx of Uthuun / ウスーンのスフィンクス (5)(青)(青)
クリーチャー — スフィンクス(Sphinx)
飛行
ウスーンのスフィンクスが戦場に出たとき、あなたのライブラリーの一番上から5枚のカードを公開する。いずれかの対戦相手は、それらのカードを2つの束に分ける。一方の束をあなたの手札に加え、もう一方をあなたの墓地に置く。
5/6

「嘘か真か」内蔵クリーチャー。
本体サイズも十分であるが、流石に7マナは重いためか殆ど使われていない。


Atris, Oracle of Half-Truths / 半真実の神託者、アトリス (2)(青)(黒)
伝説のクリーチャー — 人間(Human) アドバイザー(Advisor)
威迫
半真実の神託者、アトリスが戦場に出たとき、対戦相手1人を対象とする。そのプレイヤーはあなたのライブラリーの一番上からカードを3枚見て、それらを裏向きの束1つと表向きの束1つに分ける。一方の束をあなたの手札に加え、もう一方をあなたの墓地に置く。
3/2

簡易「偏った幸運」内蔵クリーチャー。本体性能もまずまず。
《深海住まいのタッサ》で容易に再利用できるのも長所。


ドンドン選べナウ UC 水文明 (4)
呪文
自分の山札の上から5枚を表向きにする。相手はその5枚を2つの束に分ける。自分は一方の束を手札に加え、もう一方を墓地に置く。
デュエマのカードです。「デュエキングMAX 2022」で登場したカードで、ルール上インスタントでなくなったこと以外はまったく同じ効果を持つ。
イラストもジェイス版をオマージュした構図であり、《アクアン》が白と黒のクリスタルを手にし、赤、青、緑のクリスタルを捨てている。



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最終更新:2024年07月08日 19:59