登録日:2011/07/11(月) 12:18:41
更新日:2024/10/28 Mon 21:44:57
所要時間:約 2 分で読めます
タクシードライバー(原題 Taxi Driver)は1976年公開のアメリカ映画。監督は「グッドフェローズ」のマーティン・スコセッシ。主演は「ゴッドファーザー PART2」のロバート・デ・ニーロ。
当時の
アメリカ合衆国内で社会問題となっていたベトナム帰還兵に焦点を当て、日常のフラストレーションや虚無感に侵蝕されていく青年の物語を描く。
アメリカ・ニューヨークの小さなイエローキャブタクシー会社に一人の青年が訪ねてきた。
彼の名前はトラヴィス・ビックル。ベトナム戦争中は海兵隊に所属し名誉除隊となったが、不眠症を患い、昼夜問わず働けるタクシーの運転手を希望していた。
早速採用され、タクシー運転手の業務を受け持つトラヴィス。無愛想で他の仕事仲間も行かない様な場所にも客を送迎する彼を同僚達は守銭奴と揶揄した。
一方でトラヴィスはタクシー運転手になれたものの、癖のある乗客や退廃した大都市、そこにたむろする麻薬中毒者や売春婦等に複雑な感情を抱いていた。
不眠症も改善されず、市街地をタクシーでドライブしポルノ映画館に通う日々が続く……
そんな中、ある日トラヴィスは次期大統領候補者パランタインの選挙事務所で働く女性ベッツィーに出会う。
知り合って間もなく二人はデートに出掛けるが、トラヴィスはベッツィーをポルノ映画館に連れて行ってしまう……
◆トラヴィス・ビックル…ロバート・デ・ニーロ
ベトナム戦争の帰還兵で海兵隊を除隊した青年。26歳。アパートに一人暮らしで、不眠症の為イエローキャブタクシー運転手業を選択。私服はフライトジャケットやジーンズのカジュアル系。
物語が進むにつれて「腐った街を浄化しなくてはならない」という強迫観念にとらわれ、売人から拳銃を購入し身体を鍛えあげていく……
◆ベッツィー…シビル・シェパード
次期大統領パランタインの選挙事務所で働く女性。トラヴィスとのデートでポルノ映画館に連れていかれた為に彼と喧嘩別れする。
◆アイリス…ジョディ・フォスター
物語の中盤でトラヴィスのタクシーに逃げ込んできた派手な少女。愛人のスポーツに騙されて売春婦をさせられているが……
演じた女優は当時13歳だったためちょっとした話題になった。
◆スポーツ…ハーヴェイ・カイテル
アイリスを騙して売春をさせているヒモ。アイリスを単なる金づるとしか見ていない
DQN。
初期案では黒人だったが、結末がアレなので白人に変更された。長髪はカツラである。
1981年にこの映画を見てジョディ・フォスターのファンになったジョン・ヒンクリーという男は彼女の気を引くために当時の大統領を襲撃し暗殺しかけるという暴挙をおこした。
これがかの有名なレーガン大統領暗殺未遂事件である。
2007年にアメリカ・バージニア工科大で32人を殺害し、自らも命を絶った銃乱射事件を引き起こした学生も、この映画に影響を受けたことが判明している。
彼が犯行前にテレビ局に送った自身の写真は、いずれも本作の有名なシーンを模したものだった。
映画の脚本を書いたポール・シュレイダーの元には、いまも「あれは自分の話だ」といった内容のファンレターが届くらしい。
追記・修正お願いします
- デ・ニーロの狂気じみた迫真の演技には身の毛がよだつ。 -- fee (2014-07-23 21:35:43)
- この映画に感化されてM65ジャケットを買ったなぁ… -- 軟鉄軍曹 (2015-07-02 18:33:33)
- 動機・行動に移すか移さないかの違いがあるが案外主人公トラヴィスの狂気って自分を含め誰もが持ち得るものかも知れない。ただ彼の様な狂人はゴッサムシティやネオサイタマではごくありふれた存在なんだろうな。 -- 名無しさん (2016-01-03 20:04:47)
- CSI:NYの主人公マック・テイラーが作中のエピソードでお気に入りの映画に挙げている。 -- 名無しさん (2016-01-03 21:22:50)
- これが40年前の映画ってのが凄いよな。着眼点が凄い現代的。 -- 名無しさん (2016-05-20 16:24:34)
- 俺の映画だ!ってなる -- 名無しさん (2019-06-07 09:46:25)
- 日頃の生活で溜まった鬱憤により振り上げた拳を下ろした先がたまたまギャングだった(SSが仕事してなければ次期大統領がやられていた)のでめでたしめでたしといった具合に社会復帰できた話 -- 名無しさん (2019-10-04 15:45:28)
- 一時期凄い名作なのに、この映画を「厨ニ病の哀れな映画」で片付けられてた時期があったよね…… -- 名無しさん (2019-12-12 01:13:16)
- ↑ そう片付けてしまえるのは余裕のある豊かな時代だったからだろう。 社会が疲弊した時期にこそ意味を持つエラーメッセージ的な映画でもある。 -- 名無しさん (2020-05-29 20:36:42)
- ↑退役軍人の苦しみとかやるせなさ、戦後に帰ってきたら守っていた銃後の市民に、ベイビーキラーと罵られてと、バックボーンを理解できないと「正義に目覚めた男」の話に見えて中二病扱いされちゃうんだろうなと 中二病の映画とあっけらかんに批判できているほうが、世は健全なのかもね。 -- 名無しさん (2020-09-28 11:03:12)
- 記事の内容が薄い -- 名無しさん (2024-10-28 21:44:57)
最終更新:2024年10月28日 21:44