登録日:2011/02/04(金) 05:31:18
更新日:2025/10/25 Sat 09:39:58
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こけし「全然。ね、犯人って誰なの?おしえて!」
???「ワシも犯人を教えてほしいのう。」
「ん~、まあいいか。教えてやるよ。
「たはげんたにこげんはやこすたげ」だ。ヒントは俺達。これでわかるだろ?」
暗号とは、
「第三者に漏れないように、当事者間でのみ解読できるよう取り決めた特殊な記号や文字。」
(大辞林より引用)
「通信の内容が相手以外にわからないように、当事者の間だけで決めた記号。軍事・外交・警察・商業などで使われる。」
(大辞泉より引用)
といった意味の言葉である。
英訳した場合では若干細分化して
a cipher(暗号)
a sign(合図)
a password(合言葉)
となる。
上記の各英単語の例としては、
ネットショップの「ID・パス」、
麻雀でコンビ打ちで相方に使う「通し」、
秘孔を突いたら「ひでぶっ!!」などが挙げられる。
使い方は異なるが、他人に解読されないことを目的とする点ではいずれも同様である。……同様である。
これのようにブッ飛んだものも暗号に入るかもしれないが、実用に向くかはよく議論を重ねる必要があるだろう。
まあ嫌いじゃないけど。どっちかって言うと好きだけど。 
 
なお暗号は様々な手法があるが、原理上は「言葉を置き換える(換字式)」「言葉を並べ替える(転置式)」の2パターンである。
(「符丁」などは単語を別の単語にしているので換字式、「縦読み」などは言葉の間に他の言葉を入れて隠すので転置式の一種。)
換字式は上記のように符丁があるのでいつからあるのかはっきりしないが、単語ではなく1文字1文字を変化させるものはユリウス・カエサルが使っていたと2世紀の歴史書に記載があり、
「Aを記したいときはDにするというようにアルファベットの4つ先にする。」
というものだった。
転置式は紀元前5世紀ごろのスパルタですでに使われてたのが確認されており
「決められた太さの棒を2本用意して書き手と受取手が保管し、その棒にリボン状の紙を巻いて普通に文を書き、受取手も同じように巻くと読める。」
というものだった。
どちらも現在ではもっと複雑化し、両方を組み合わせた暗号もある。
ちなみにこの暗号、創作の世界においては、読者・視聴者に
解読されることを望まれて提示されることのほうが多い。
有名なのはエドガー・アラン・ポーの『黄金虫』や
シャーロック・ホームズシリーズの『踊る人形』など
この場合は謎解きと表す方が通りがいい。
ダイイングメッセージが分かりやすい代表例だろうか。他には宝の在り処を示す地図や碑文など。
前者の例に「死ぬ間際に暗号なんて仕込めねえよ」と突っ込んだら負けである。
もっとも後で犯人が仕込む偽のダイイングメッセージも稀にあり、ミスリードを誘うこともあるが。
「
金田一少年の事件簿」で
使われたものを1つの具体例に挙げよう。
ここでは、あるものの隠し場所を指し示す
「裏川辺奇々なる藻を」という暗号が出された事がある。
(ちなみに正解は
ローマ字に変換し、逆から読む→OOMURANIKIKEBAWAKARU(大村に聞けばわかる)。後は当該項目参照。)
作中の被害者・出題者が提出したそれらに、登場人物が挑む関係。
これは、そのまま作者と読者・視聴者の関係にも重なる。「さあ、解いて」と。
仮に読者・視聴者に無理だったとしても、最後には探偵役が謎を解き明かしてくれるのですっきりである。
う○ね○のように最後まですっきりできないものもあるが、その賛否にはここでの言及は避ける。
ちなみに換字式暗号の一番簡単な単一換字式暗号(文字を一対一で別の文字や記号に代えるタイプの暗号)は
十分な量の文字数があり、元の言語がわかればノーヒントで確実に解ける。
さて、上記のように実用・娯楽の両方で我々の生活に不可欠な暗号だが、とある場面では不き…もとい面白い使われ方をされている。
TV番組へのいたz、もとい応援メッセージがそれである。
例えば
24時間テレビでの大変な思いをして走り続けるランナー、彼(彼女)に勇気付けられた人々が送るメールには、
稀にネットの深い海より送られる、熱い思いがこもった暗号が紛れ込む。
1つのメールを紹介しよう(字数表示の関係でやむなく改変してます)。
――――――――――
件名:応援しています
カルピス 東京都 女性
エドせんせい
もういける所までいけ
さみしいと思っても
見てでの応援だけど
今もすばらしい元気をテレビを通じてもらっています
本当にありがとうございました 
――――――――――
縦読み、斜め読みなどを駆使し、毎年巧みな暗号を作成するネットの住人。
無事に掲載されたメールを読んだ人の中には、番組やマラソンの勇姿と合わせて涙を流す者がいるかもしれない。
それが感動によるものか腹をよじれさせたことによるものかは人それぞれだろうが。
一見おかしいようでいて、ある意味で完璧に正しい暗号の使い方と言える。
疑問に思ったら冒頭の辞書部分をもう一度読むといいだろう。
では最後に。
あの子を待ち続けて
約2時間ほど。
これを渡さなければ
頑張ったことにはならない。
知らないことばかりじゃない。
知ってることだってある。
龍の尻尾のような
きらびやかな君の髪が好きだ。
実りの時は過ぎる。
あわただしくも
もう5月へ向かっている。
と、突然電話がなる。
…そうだよ。
「ありがとう」は僕の方だ。
こんなに良い女(ひと)に会えたんだから。
追記・修正は暗号を解いてからお願いします。
    
    
        
-  尻尾→tail→ている、5月→may→めい、電話→でんわ  -- 名無しさん  (2020-02-17 21:18:13)
-  最後が分からん。ようひと?ようおんな?  -- 名無しさん  (2020-06-07 11:11:46)
-  ↑ようじょ  -- 名無しさん  (2020-06-07 11:19:31)
-  アニヲタ、知っているか
 実は冥殿は幼女  -- 名無しさん  (2020-06-07 11:27:39)
-  「メーテルはようじょ」と呼んでしまった…  -- 名無しさん  (2020-06-07 12:56:15)
-  自分が「暗号」ということばを知ったのは天才ビットくん。バのつくトラウマメーカー絡みの壁画の解読だった。  -- 名無しさん  (2020-06-07 15:32:57)
-  うみねこは碑文についてははっきりしてないか?わざわざ書く必要ある?  -- 名無しさん  (2022-03-06 22:36:31)
-  最初の暗号、答えは分かるんだが何故「げ」が消えるのか分からない  -- 名無しさん  (2022-04-19 08:50:30)
-  24時間テレビの暗号途中で解んなくなった。誰か教えて下さい  -- 名無しさん  (2023-04-09 13:00:36)
-  ↑名前と最後の文はそのままで、本文の2,3列目を縦読みすると…  -- 名無しさん  (2023-04-09 14:29:28)
-  >>前者の例に「死ぬ間際に暗号なんて仕込めねえよ」 金田一の獄門塾はその点を自然にクリアしてたな、犯人の名前を書いてる途中に息絶えたから"たまたま"数字になっただけという  -- 名無しさん  (2024-07-15 21:00:01)
-  名探偵コナンでも、死ぬ間際の人間がそんな暗号を残すわけない、ストレートに被害者の名前を書くと言われている。  -- 名無しさん  (2025-10-25 09:39:58)
 
 
最終更新:2025年10月25日 09:39