PARANOiA(DDR)

登録日:2011/11/10(木) 02:07:54
更新日:2025/04/28 Mon 13:59:06
所要時間:約 6 分で読めます




PARANOiAとは、DDRことダンスダンスレボリューションのボス曲である。

背景にはロボットのボディにおっさんの顔という一見シュールだが一度見ると忘れられないもの。
ちなみにこのロボットには鉄心という名前があり、作曲を手掛けた前田尚紀がかつてBGMを担当した格闘ゲーム『ファイティング武術』のキャラクターが元。

現在でこそMAXシリーズ等にボスの座を奪われたが、DDR1st、2nd当時はこれをクリアすると歓声が沸くほどのスピードと譜面であった。


○PARANOiAシリーズ、()内は最高BPM。

  • PARANOiA(180184)
初代。1st時はハードモードのファイナルステージで登場。
この当時はこれだけでも十分早かった。
なお、名義が180だから、BPMは全編180…というのは大ウソで、
170~184の範囲で常時BPM1単位の微妙な速度変化が発生している。最新作のDDR WORLDでは楽曲BPMが詳細に表示されるようになったためこの事実が白日の下に晒されることに。
1st初期バージョンでは開発側の判断で意図的に本来のタイミングから16分ほど遅らせてノーツを配置しているというとんでもない仕様だった。*1


  • PARANOiA MAX〜DIRTY MIX〜(190)
DDR2ndMixにて登場。
MANIAC譜面の8分61連で玉砕させられたプレーヤーは数知れず。
ルーレットで出る方は偽物であり、こちらは初代の譜面をBPM190でできるだけのもの。

家庭用DDRXには「SMMspecial」なる譜面変更版が収録されているが、こちらはソフラン・譜面ともに極悪。
ラストにBPM380の8分61連とかいう、クリアさせる気のない譜面である。


  • PARANOiA KCET〜Clean MIX〜(180)
CSのDDR1stにて登場。ACにはDDR2ndMIX LINKver.から登場。
声ネタが主電源と連呼しているように聞こえる*2
譜面は原作以上に辛口。
ちなみに、アーティストは2MBことU1 Asami。この曲を皮切りにダークなリミックスを家庭用に提供し続けることとなる。


  • PARANOIA EVOLUTION(200)
DDRSOLOシリーズにて登場。Iが大文字なのは公式。
前後左右に加え右斜め上・左斜め上があった6パネルでは複雑な足運びを要求された。
爆発音で曲が終わるため、次のPARANOiAは無いとの噂もあったが……。


  • PARANOiA Rebirth(190)
DDR3rdMIXにて無事登場。
背景の鉄心がなぜかヘルメットをかぶっている。
Rebirthの名前通り、復活したPARANOiA。
余談だがこの作品からレベル表記の上限が8から9になり、この曲も9であった。


  • PARANOiA ETERNAL(200)
DDR5thMIXに登場。
リミキサーは一般公募で選ばれたSTM。STM200名義での収録となった。
終盤にみられる「レーザービーム」と呼ばれる一方向連打は中々の手ごたえがあったが、EXTREME再収録時の譜面変更で消滅。
……と思ったが、Xに収録された公式譜面エディット「X-Special」でまさかの復活を遂げた。


  • PARANOIA Survivor(270)
DDREXTREMEにて登場。これもIが大文字。
初のBPM変動を搭載した上前作から一気にBPMが70も上がり、難易度も当時の最高表記、10になった。
……だが……。


  • PARANOIA Survivor MAX(290)
こちらもDDREXTREMEにて登場。
まさかの速度強化版がラスボスとして降臨。
「わずかBPM20早くなっただけ」とバカにしてはいけない。この20の差がとんでもなく大きく、難易度が跳ね上がっている。
さらに曲が早くなって間が空いた分、新たなフレーズ(アウトロ)が追加されており、曲が終わると勘違いしたプレイヤーの足と心を打ち砕いた。

とどめに鬼譜面もあり、当時の表記は真の最強難易度である10+(点滅している10)。


  • PARANOiA-Respect-(300)
CSのPartyCollectionに収録され、ACではSuperNOVAにて登場。
作者は.3k名義のSota Fujimori
背景の鉄心は3人に増え、右のが香取慎吾っぽいと専らの噂である。
BPMはついに300となった。
今までの譜面とは違い、踏みっぱなしにする必要があるフリーズアローを多用したテクニカルな譜面である。


  • PARANOiA〜HADES〜(300)
DDRsuperNOVA2にて登場。
作者はαtype300名義のjun。
背景はもはや何かすらわからない赤いグチャグチャしたもの。低速地点を超えるとMOTHERシリーズのラスボス、ギーグのようなものが登場。
強烈な矢印の滝と一緒に襲い掛かってくる。
あまりに高難易度なこの曲のおかげで、junHADoESu(ジュンはドS)と揶揄されることになった。
X2まではPARANOiAシリーズ最強の譜面であり、鬼譜面の難易度(X以降)はSP・DP共に18。
初出のSuperNOVA2ではラスボス2強の1つだった。

DP鬼がフルコンボされた時にはニュースにもなった。*3


○その他のPARANOiA

  • PARANOiA MAX(FUNKY BLEEP MIX)
5鍵beatmaniaのANOTHER譜面で配置を利用したアレンジ曲になる。担当はSLAKE。
原曲もろともハードの制約上、曲が短くなっている。DDRほどの強烈な難易度はない。


  • PARANOiA MAX(DANCE MANIAX)
jazzy grooveやtype2などのリミックスが存在。


  • PARANOIA Survivor MAX(IIDX)
9thのEXTRA曲として登場。djTAKAっぽいサングラスの男が、逃げる男を追い回す謎のムービーで有名。
残念ながら、GOLDで削除されてしまったが、EPOLISのARENAモードの報酬にて当時は存在しなかったDPA譜面を引っ提げて復活した。地味にDPA以外の譜面も9thの譜面と比較してノーツが増加している。


  • PARANOiA〜HADES〜(IIDX)
こちらもIIDXに移植。ANOTHER譜面は貫禄の最高難度12。こっちもjunHADoESuっぷりを遺憾なく発揮している。


  • PARANOiA SKY
Sota Fujimoriこと藤森崇多によるPARANOiAリミックス2曲目にしてIIDX12 HAPPY SKYの隠し曲、という触れ込みで広まった曲であるが、
その実態は藤森がサウンドを担当したアクションゲーム『NEO CONTRA』のボス戦BGM「Drum'n'Boss」である。
一部音ネタが共通していることを除けばPARANOiAとは全く無関係の曲で、BEMANIシリーズには未収録。


当時でこそボス曲として恐怖され、クリアするとギャラリーを沸かせるほどの曲だったPARANOiA。
時代は流れ、20段階の難易度に切り替わった現在、PARANOiAの激(当時のMANIAC)の難易度は11である。

中級者の登竜門といった扱いだが、それでもこの曲が色褪せるわけではない。
かつて挫折したプレーヤーも、未だに現役バリバリなDDRerも、原点に戻る気持ちで踏んでみてはどうだろうか。

きっと、変わらぬ姿で迎えてくれるはずである。

















そして2012年、X3 vs 2nd MIXにて

PARANOiAはRevolutionへ…

  • PARANOiA Revolution(360)
DDR X3 vs 2nd MIXにおいて、2ndMIXモード・HARDの新たな隠しボス曲として登場。
作者はCLIMAX of MAXX 360名義のTAG。

激はSPDP共に足18。
PARANOiAシリーズは昔から「他の譜面の難所の流用でほぼすべてのパートを構成する」という伝統があるが、
今回の引用元はすべて登場しなかった間のボス曲の凶悪部分から。
それが高BPMに合わせた結果凶悪化している譜面も存在し、後半は足18相当の譜面をより速く踏まされるというかなり苛烈な譜面となっている。
途中では過去のPARANOiAシリーズも採用されており古参DDRプレーヤーは歓喜したとかしてないとか…
誰が言ったか
全ての過去が譜面になった

通常のX3モードへの解禁とともに登場した鬼はSPDP共に足19の完全オリジナル譜面。
DPに関してはヴァル鬼や哲学鬼よりも難しいどうしようものないもの。
ぱらのいあの かみさみに なった! すごく えらい!
特にブレイク抜けの高速左右振り配置は「ぶん回しスペシャル」だとか「遠心分離機」だとか言われている。

DP鬼譜面に関しては現在のDDRでも、クリア者は全世界でも手で数えられるぐらいしか確認されていない。
しかしSP鬼譜面は韓国のプレーヤーがAAA判定を出している。
DP譜面に関してもまさかのバーを持たずにクリアしたプレーヤーまで現れた…。


現在ではこの曲を更に超える化け物譜面が複数登場しており、DP譜面に関しても足19の中で1強というわけでもなくなっている。
そのためか、DDR A20から実装された段位認定ではSPとDP共に十段のボスに設定されている。

人間はどこまで進化するのか…。

追記・修正はPARANOiAを踏破してからお願いします。

この項目が面白かったなら……\ポチッと/

最終更新:2025年04月28日 13:59

*1 ノーツズレの理由は「BPM180の速度にプレイヤーが対応できないのでは?」というスタッフ側の懸念によるもの。リズムが取りずらいと苦情が来たため後期バージョンの「IR Ver.」で修正。

*2 作曲者による実際は「Ejected.」とのこと。

*3 当時はGOODを出すとコンボが切れてしまうため、全ノートをGREAT以上で拾っていることになる。