登録日:2011/11/01(火) 20:42:33
更新日:2025/04/22 Tue 05:01:11
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※この項目は狂四郎2030のネタバレを多数含みます。回覧注意。
廻狂四郎(めぐり きょうしろう)とは、漫画「
狂四郎2030」の主人公。
作中の「第三次世界大戦」で数多くの戦場にて従軍し、その後「敗残兵狩り」を主に警官として働いていた。
しかし後の相棒であるバベンスキーとの出会いや志乃の正体を知ったこと、
そしてパトロール中に出会ったオカマ達とのやり取りを経て国が狂った方向に進んでることに気付き、
志乃の正体である小松ユリカに会いに行く為、時代と国に逆らう修羅の道を選ぶ。
性格は普段は温和で陽気。ただ、お人好しで割と他人の影響を受け易い部分もある。
趣味は妄想と
オナニー。性欲旺盛で食い掛けのカップ麺でオナニーしたり、弾5発受けてもシコシコする程。
作中でも度々変態扱いされている。粗チン。
巨乳の女性が好みで、貧乳と子供は性の対象外。
操は女房である志乃に捧げている為、決して他の女性を抱くつもりは無い。(だだしスマタ・フェラ経験あり)
モデルは柴田錬三郎の時代小説「眠狂四郎」の主人公。
バーチャル世界の姿も同小説のドラマ版が元になってると思われる。
●経歴
出生後間もなくM型遺伝子異常レベルと診断され、両親から引き離され「関東厚生病院」に隔離入院する。
本人にとってもコンプレックスであり、バベンスキーに「志乃には内緒」と言ったこともある。
この関東厚生病院の実体は後の第三次大戦に備えた少年兵育成施設。実力の無い者達は徐々に淘汰されていった。
この中でも狂四郎と白鳥みつるはエリートと言われる程の実力を身に付けている。
これは一時二人が病院を抜け出した際、「M型遺伝子異常の人間は社会に居場所がない」という現実を突き付けられた為、死に物狂いで訓練した成果である。
ちなみに、大人達の対応はクズ扱いされるほど厳しかったが、子供達間の仲は良かった。
14歳の頃に空軍に配属。
平和な時代では自分達は用済みという考えから「国の為に戦って死にたい」と言っていた。
激戦区では同じ厚生病院出身の少年の死を看取り、両親の事を「俺達を生み捨てた男と女」と叫んでいる。
なお、戦後彼の戦績は一般的に抹消されているが、軍事関係者のみは閲覧可能で、
知る者から見れば「少佐相当になってるはず」「彼が居なければ本土の60%の人間が殺されていた」「大戦の英雄」「(M型遺伝子異常を知らなかった際)なんでこんな奴が雑兵扱いなんだ!?」と言われるほど。
その後、この戦績を買われて陸軍特殊部隊MASへ転属。
この頃に殺人マシーンとしての訓練を徹底的に仕込まれる。
この為、潜入・工作・洗脳といった知識も豊富。海外での破壊工作員としての潜入経験もある。
(ただし変装が珍妙過ぎて志乃に「捕まったでしょ」と突っ込まれた)
MASでの主な任務は暗殺。
最初は子供まで殺すことにも抵抗を感じていたが、除隊直前には「MASでも出色の存在」と言われる程の殺人機械と化しており、
女子供に至るまで躊躇無く、顔色一つ変えずに殺せる程だった。
また、相棒だった西条の事は割と気に入ってたらしく、彼のミスによる尻拭いで殺した数がより増えている。
尚、彼の相棒だった人物でも死人は多数おり、終戦まで生き延びた西条は希有な例だった。
●除隊後
戦後、MASでの任務が無くなり、殺人機械としての居場所が無くなった彼は自ら除隊。
その後は前述の通り「敗残兵狩り」を専門とした警官として働くことになる。
職務に対しては勤勉だったためか、バーチャルSEXマシンを国より貸し出されている。
ただし警官という公務員で過去に活躍しているにもかかわらず
正規の配給量では餓死するレベルの食糧しか与えられず
民衆から賄賂を取って暮らしていた。
現実の発展途上国でも公務員にまともに生活できる給料を出さず賄賂を取って当たり前、民衆も正規の公共サービスを期待するなら賄賂を払って当たり前という国は珍しくなく、実際作中でも「誰でもやっている」らしい。
ただ、女性経験が殆ど無い為、バーチャルSEXには使用せず、主に江戸時代を舞台とした世界観で剣術訓練に使っていた。
これは「敗残兵狩り」というハードな職務、過酷な現実から逃避する為の手段であった。
これが切っ掛けでヒロインである志乃と出会うことになる。
また、この数年後に天才犬バベンスキーと出会い、物語が動き出すことになる。
●身体能力・知識
前述の通り厚生病院で少年兵として鍛え上げられ、
更に数多の戦場を駆け抜けた叩き上げである為、劇中最強と言えるほどの身体能力を持つ。
バーチャル道場でひたすら剣術修行を行ってたことも原因で、
示現流・柳生新影流・小野派一刀流・他7つの剣術を身に着けており、
「敗残兵狩り」でこれらを実際に磨き上げてマスターしている。
これは作中設定で「原則的に銃火器の扱いが禁止されている法案」も影響している。
また、追われる立場になってからは夜襲を受けることも多く、「原始人みてーな生活」を送っていた為、夜目も利く。
なお、作中で彼と対等に剣で競り合えたのは白鳥と進化し続けた"S"のみ。
八木戦では銃を持ち出すまで終始優位を保っており、"S"戦では佐々木小次郎の燕返しも披露している。
白鳥とのタッグでは200人程の軍人の2/3を切り殺している。
作中不発に終わったが満月殺法という剣術も使える。(元ネタの円月殺法のパロディ)
あまり使う機会がなかったが、多くの戦いで従軍したこともあってか銃火器の扱いも超一流。
オアシス農場編ではアサルトライフルと拳銃のみで完全武装の一個中隊と渡り合っており、更に明らかに有効射程外の監視搭の狙撃兵を拳銃で射殺している。
素手での格闘術にも長けており、やろうと思えば殺傷も可能。
白鳥戦では壮絶な格闘戦を繰り広げ、
北海道編でも獄中の人間を全員殺したこともある。
また、"S"や偽装型
デザインヒューマンでは徒手空拳の状態で機転を利かせたことが勝因になっている。
この時は"S"からも「(自覚関係なく)あなたはやはり殺人マシーンだ」と、デザインヒューマン(非戦闘型とは言え)からも「お前は…人か?」とまで言われるほど。
貫手で文字通り
相手の首を貫いたこともある。
反射神経も卓越しており、人間じゃ回避不能なレーザーや銃弾を前進しながら回避するという離れ業まで可能。
厚生病院時代に対ガス訓練を受けた為、神経ガス類もほぼ無効。鼻をほじりながら余裕で耐えていた。
これは白鳥も同様で「懐かしいかおりだぜ」とまで言っている。
戦況分析・判断能力も優れており、"S"戦では瞬時に弱点を見抜いたり、
アルカディアの住民の協力があったとは言え、四足歩行戦車相手(つまり機甲部隊)に大立ち回りをしている。
MAS時代の杵柄で軍事知識は極めて豊富。破壊・潜入工作も得意。
これによりオアシス農場に潜り込んだり、一個中隊を全滅させたり、"S"や八角さくらの正体を的確に見破っている。
また、同じ追われる立場のゲリラグループの矛盾点を指摘したこともある。
一般教養はあまり(全く?)無く、スケベ知識くらいしか持ち合わせていない。
ちなみに時代劇マニア。
るろうに剣心も好きらしい。
●殺人スイッチ
警戒心や殺意を抱くと、冷血・狂気じみた殺人機械としての人格が表に出る。時には喜々とした表情で殺害を行う。
人を殺すと達成感まで感じるとのこと。
一度この状態になると明らかに目つきが変わり、相手を殺すまで収まらなくなってしまう。
ただ、ある程度自制は利き、無明に脅しで済ませたり、白鳥を(運良く)仕留めそこなった例もある。
作中ではM型遺伝子異常なのを馬鹿にした黒田少尉を瞬殺、マイカを
レイプした白鳥の部下を惨殺、
命乞いする天宮大尉を喜々として踏み殺している。
さおりもこの点から「バーチャルの狂四郎と現実の狂四郎は異質」という印象を抱いており、
終盤ユリカに見られたときも、ユリカをして「人間の顔じゃなかった」と言っている。
これは戦争やMASでの任務が原因となっており、彼もまた「歴史の被害者」と言える。ややPTSDに近いか。
これが狂四郎の最大の特徴であり、問題点。
本人もこの二重人格染みた性質に深く悩んでおり、ユリカに会う事を恐れてもいた。
この事から人殺しに踏み込んだ白鳥を「殺人に慣れるな」と諭している。
●関連人物
天才科学者・八角博士のクローンともいえる存在で良き凸凹コンビ。
八角博士と共に地下で戦火から逃れていた。
ヒロイン。彼女もまた虐げられる立場である。
バーチャマシンのホストコンピューター。
狂四郎と志乃の仲に感情移入し、協力してくれている。
直接の関係は無いが、ある意味では似た者同士。
「遺伝子的に全て上回っている」とされるが、実際は剣術と経験量で完敗していた。
最終的にM型遺伝子異常と断定された。
厚生病院時代からの親友。身体能力・剣術・射撃技術は狂四郎と互角。
14歳の頃に陸軍に入隊するが、人を殺すことが出来なかったばかりに穀潰し扱いからの迫害という、狂四郎と真逆の戦争を送ってきた。
MAS時代の相棒で、「カミソリ西条」の異名を持つ軍人。
常に狂四郎の能力と狂気に怯えていた。
●名(迷)台詞
…だがな、それでも殺し続けるとそのうち心にぶ厚いかさぶたができ始める。狂気…って名のかさぶたさ。
そうなると人を殺しても心の痛みをあまり感じなくなるんだ…だがまだ終わりじゃねぇ。
終いには人を殺しても何も感じなくなる。それどころか達成感すら感じ始める。
そうなっちゃおしめーだ、そいつはもう人間じゃねえ!
- …へたくそが、急所に当たらなきゃ人は死なねえんだよ!!
上腕部や太腿を
狙撃銃で複数撃ち抜かれながらも即死に至る場所ではないという理由で
この台詞を吐きながら応急処置もせずに
100m以遠の敵兵に拳銃でヘッドショットを当てる。
精神面や技術以外に肉体でもバケモノ
- いいんだ……もう何も言うな。お前は今日から俺が守る。
「いやんいやん!追記修正してくれないなんていやん!」
- 文章で読んでみると変態のくせにチートどころの騒ぎじゃないスペック。いや、徳弘漫画にはよくあることだけどさ。 -- 名無しさん (2013-12-28 08:54:47)
- 狂四郎がサイコ野郎になったのは経験のせいか、それとも遺伝子か…… -- 名無しさん (2014-08-16 03:06:48)
- むしろあんな環境に置かれて本編のように愛や優しさを見せられることが奇跡のような気がする。まごうことなきキチガイなんだけどそれだけじゃない -- 名無しさん (2014-08-16 04:04:54)
- 徳弘漫画の主人公って、基本、本気出したらチートだよな。 -- 名無しさん (2014-08-16 07:34:25)
- 確かにスペックおかしいんだけど、説得力もすさまじい。記事にもある「剣はな、人を斬って覚えるんだよ」がかっこよくて、そして悲しい… -- 名無しさん (2016-07-11 00:28:03)
- ↑初見時、「実戦においては巧遅より拙速が尊ばれる」とか、心臓刺したら3秒、肝臓で10秒で死ぬって描写は、チクチク刺しあって隙を見て必殺技でズバーッっていう格ゲーチックな少年漫画のチャンバラに慣れた身には明らかに異質な衝撃だった。 -- 名無しさん (2016-07-11 04:47:46)
- ユリカと会ってからの「俺は殺人マシーンだ」「私は淫売よ」ってやり取り、字面は酷いのにメチャメチャ良いシーンだった -- 名無しさん (2024-08-29 20:02:53)
最終更新:2025年04月22日 05:01