タミフル

登録日:2014/06/27 (金曜日) 21:40:00
更新日:2023/05/31 Wed 21:09:04
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タミフルとは、インフルエンザの治療薬である。

スイスのロシェ社により売り出され、中外製薬が製造輸入販売元である。
A型、B型インフルエンザに効果があり、鳥インフルエンザにもある程度有効という研究報告も上がっている。

1996年にアメリカのギリアド・サイエンシズ社により開発、スイスのロシェ社がライセンス供与を受け、全世界へと販売している。
日本では2001年に保険適用となり、それ以降は日本中で広く使われるようになった。


ここまでは普通のお薬であった。

しかし2005年、マスコミがタミフルを服用した高校生、中学生がマンションから飛び降りた、裸足で飛び出してトラックに轢かれたと報道したことから、
未成年者にとっては危険な薬としてその名が世間に広がることになる。

2005年11月、アメリカ食品医薬品局はタミフルを服用した日本の小児患者12人が死亡したということ、
また皮膚超過敏症が12件、幻覚、異常行動などの症状が32件を公表した。

2007年、未成年の患者がタミフル服用後にマンションから飛び降りたという事例が相次いで起こった結果、
厚生労働省は医療関係者に対し、
『異常行動の発現の恐れがあることを説明すること』『少なくとも2日間、未成年者が一人にならないよう配慮すること』を患者に説明するよう、注意喚起を行った。
そして同年の3月22日、厚生労働省は十代の患者のタミフルの使用制限を発表した。

ここで忘れてはならないのが、
  • アメリカ食品医薬品局が公表した患者の死亡事例と症状のうち、ほぼ全てが日本で起きたということ
  • 日本小児科学会の調査によると、タミフルと奇行との関連性は殆ど無いという結果が出ているということ
の2点である。

(2014年に公開された臨床試験のデータによると、精神的な事象は1%増加するというものであった)




……さて、堅苦しい話は置いといて。

以上の事から、某学習塾のCMのように、テンションが上がりすぎて理解不能な奇行に走ったりすることを『タミフる』と呼ぶようになった。
現に、アンサイクロペディアでも麻薬だの狂気の象徴だの言われてる。


ニコニコ動画を例に挙げてみると、
  • 投稿主が動画内(生放送含む)でテンパッた挙句、叫んで走り回るなどの理解不能な奇行に走る
  • 紙芝居動画などで、動画内のキャラクターが斜め上を行く行動をとる(タミフルリバー三姉妹、タミフル艦これ、など)
  • ゲームTAS動画で、キャラクターがタイム短縮のためにフレーム単位で飛び跳ねる
といった動画には、『投稿主はタミフルやってる』『タミフっている』などとコメントされ、
そういった動画を投稿し続けていると、投稿主にはもれなく『タミフル常用者』というタグがつけられる。




最後に。
患者の奇行とタミフルの因果関係については、全くないとは言い切れず、まだ解析の余地があるというのが厚生労働省の見解であり、
タミフルを患者に処方する医者からしても同様の見解であろう。

くれぐれも、服用者を呷ったりしないように。


追記、修正はインフルエンザで寝込みながらお願いします。

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最終更新:2023年05月31日 21:09