辰宮百合香

登録日:2014/08/15 (金) 01:00:00
更新日:2024/11/14 Thu 22:25:37
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「ありがとう、あなた方はわたくしの誇りです」


相州戦神館學園 八命陣』の登場人物。
CV.七瀬みき(PS版)/山本希望(CS版)


夢界六勢力の一つ、貴族院辰宮の首領。

貴族院辰宮男爵の令嬢であり、崩壊した初代戦真館と共に死亡した辰宮麗一郎に代わり、二代目戦真館を再建した人物。
いわば四四八達の先輩にあたり、その縁もあって夢界の秘密や邯鄲法について四四八達に色々と教授してくれる唯一の味方。

慎ましく穏やかな大和撫子だが、胸元が開きまくったドレスを身に纏っている。時代的にありなのかそれ。
ただし、エロシーンはない。






【貴族院辰宮】

辰宮百合香が率いる勢力。
構成員は辰宮百合香、幽雫宗冬伊藤野枝、芦角花恵の四名。ただ、野枝は神祇省に引き抜かれ、花恵は逆十字に奪われているため、実質的には百合香と宗冬の二人のみの勢力。
本来は七層が縄張りらしいが、百鬼空亡が居座っているため六層に避難している。




以下ネタバレ









一見まともそうに見える彼女だが、その内面は今作の女性陣の中でダントツで面倒くさい。

名家に生まれ、美貌を持ち、ありとあらゆる人間に頭を垂れられてきた彼女だが、あまりにも恵まれすぎた環境に置かれたせいで、あらゆるものに価値を感じられないという価値不信に陥ってしまっている。

元々が内向的な性格の持ち主である百合香は家柄に対するおべっかを聞き続けてきたこともあって、「あらゆる人間はどうせ自分に傅くことしか出来ない」と思い込んでいる。
どんな贈り物を送られようが、どれだけ愛を囁かれようが、結局それは辰宮の家柄に向けられたものであって自分に向けられたものではない、と真贋を見極める程の見る目も無い癖にそう信じ込んでしまっているため、他人から向けられる好意は全て嘘だと思っている。
要するにコミュ障なのだ。

更に質が悪い事に彼女は自分をそんな境遇から連れ出してくれる「王子様」を求めている。
他人からの好意を信じられないくせに、誰かありのままの自分を見てと訴えている。
まず嫌われなければその相手を信じられないくせに、自分を嫌うその人に救ってほしいと訴えている。
自分からは何もしないくせに、何故何もしてくれないのかと不満に思っている。

つまりは人間不信とメンヘラを同時発症しているという事。
かつてここまで面倒臭い女がいただろうか。

正直こんな面倒くさいお姫様願望を満たせる男など普通はいないが、これまた質の悪いことにその条件を満たす男が一人いた事で彼女は更に深みに嵌っていくことになる。


元々、彼女は四四八達が邯鄲に入る事になった原因の一つでもあり、その目的は甘粕正彦を打倒すること。

が、彼女は四四八達が記憶を失った事を知るやいなや、自分の事を忘れた彼らが自分をどう見るのか確かめたいという願望を持ち、その記憶障害を完全に放置。
更に鳴滝が百合香に対して苛立ちを隠そうともしなかったため(ついでに好みのタイプでもあったため)、彼こそが自分の求める王子様だと直感し、初志を忘れて明後日の方向に行動をエスカレートさせていくのだった。







辰宮百合香の夢(破段)。

その能力は一言で言えば「魅了」。
百合香に近づいた人間は一部の例外を除いて彼女に好意を抱き敵対心を失ってしまう。
詳細は個別項目参照。











しかしそんな馬鹿すぎるお姫様にも転機が訪れる。

鳴滝と幽雫、彼女の目を覚まそうと戦う二人の漢。その戦いを見る百合香の目は陶酔し、その戦いの意味を理解してすらいなかった。

だがしかし、体を潰してでも自分を殺す事を拒絶した鳴滝と、敗北し倒れる幽雫の姿に、彼女の体は勝手に動き、幽雫に駆け寄っていた。

衝動に身を任せるという行為は彼女にとっては有り得ない事。二人の戦いが、彼女の心を動かした事の証明だった。



その後の彼女がどうなったのかは不明。

しかし百年後の千信館には彼女の名を受け継いだ曾孫が在籍しており、どこかの誰かと結ばれた様子。




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最終更新:2024年11月14日 22:25