思い出の品作り(おジャ魔女どれみドッカーン!)

登録日:2014/11/05 (水) 22:52:04
更新日:2021/06/09 Wed 01:24:48
所要時間:約 9 分で読めます




おジャ魔女どれみドッカーン!に登場する試練的存在。
前作までの課題と違い試験形式ではなく、どれみ達が魔女になるためのものではない。


◆概要
人間との溝から深い悲しみに囚われた先々代の女王は呪いの森を生み出すようになる。
どれみ達の活躍でなんとか呪いを鎮めることは出来たが、更に悲しみから完全に開放する必要があった。
しかも眠る月が出るたびにその悲しみは茨となって周囲を眠らせてしまう厄介なおまけつき。

偶然ハナちゃんと女王様に発見された先々代の女王の妖精ババは「先々代の女王と孫達の思い出の品を再現し、人間を愛していた時を思い出させる」ことを考える。

一方ハナちゃんは美空小学校へ行くため魔法で急成長、更にMAHO堂を新しく雑貨屋に変えてしまう。
やった本人に深い思惑はないが、店のアイテムが思い出の品作りに役立つことは確か。

ハナちゃんの魔女見習い試験と同時に、この課題に挑むことになるどれみ達だった。


◆各詳細
ババから品物の詳細を聞く際などは大抵好物のコーラを積む羽目になるのがお約束。


◾︎貝殻のネックレス
貝殻が好きな三女マリアンヌのために作られた。
ババが意地悪で教えてくれなかったため品物が何かマジカルステージで調べることに。
貝殻のネックレスと知り早速製作、ビーズは「これがいいから」とあいこが自分のブレスレットを分解し提供した。

マリアンヌはやんちゃな性格でアクセサリーなど似合わないと言っていたが、本当は先々代女王が身につけているようなネックレスが欲しかった。
それに気付いていた先々代女王は奇しくもあいこと同じく自分のネックレスを分解、ビーズ部分と貝殻を組み合わせてマリアンヌにあげる。

ババが入っていた嫁入り道具のチェストから先々代女王の心の中へ。
ハナちゃんとババが貝殻のネックレスを渡した時、マリアンヌとその妹ローラとの会話を思い出し1本の茨が消えるのだった。


◾︎虹のランチョンマット
虹がすぐ消えてしまうことを悲しむ次女ナターシャのために作られた。
まずは機織りの知識を持つマジョクロスの元へ行きやり方を教わることになる。

色数&曲線の多い虹の織物は非常に困難で、初心者のどれみ達が作ったのは当然階段のような虹になってしまう。
だがそれは当時の先々代の女王も同じ。
ガタガタの模様のランチョンマットを見てむしろナターシャの笑顔を思い出し、また1本の茨が消えるのだった。

ちなみにランチョンマットを見たマジョリンは非常に珍しく動揺していた。


◾︎ビーズをあしらったコースター
泣き虫な五女アンジェラのために両頬を指で上げると笑顔になることを教え、ご褒美にグラスに入れたレモン水をあげていた先々代の女王。
ある日アンジェラは祖母にプレゼントを渡そうと考え、マジョクロスに相談し内緒でグラスに合うコースターを作る。

現代。
マジョクロスからMAHO堂に届けられたグラス(かなり高価なベネチアングラスだった)をきっかけに同じくコースターを作るどれみ達。*1

さてコースターを完成させたアンジェラだが、手渡しの際に転んで泣いてしまう。
祖母に慰められいつものようにまた笑顔を作るのだった。

どれみ達のコースターを見た先々代の女王は当時を思い出し頬を緩ませる。


◾︎猫柄のマフラー
猫に変身したババが大好きな四女ローラ。
祖母に作ってもらったマフラーにもババが描かれておりお気に入りのご様子。

ローラはババの正体を知ってか知らずか言葉を理解できると思っているらしい。
流石にマズイと焦るババ。

そんなある日、祖母へのお礼に花を採っていたところ北風でマフラーを飛ばされてしまった。
更に運悪く雨まで降ってしまう。
涙目のローラにババは人間の言葉で励ます。
水かさの増す川をなんとか渡り、家までたどり着いたが何故かババはどこかへいってしまった。

熱にうなされながらそんな思い出を夢に見るババ。
うわごとでマフラーを作るよう言っていたらしく、どれみ達も半信半疑ながらババの描かれたマフラーを作る。

先々代の女王がマフラーを見て思い出したのは、ローラが寝ている間に帰ってきたババとマフラー。
怪我を負ったババの言葉を思い出し子供なりに見舞うローラだった。


◾︎薔薇のベッドカバー
茨の勢力が増し、ますます油断できなくなったこの頃。
ババの残りの記憶が最重要なのは言うまでもないが、昔のことゆえか思い出せない。
焦ったどれみとハナちゃんに揺さぶられ気絶した先に見た白昼夢は……

大人になり結婚式をあげることになった長女イングリット。
それをずっと前から予知した先々代の女王はお祝いのベッドカバーを作るため、代わりとしてマジョロクサーヌにウェディングケーキの製作を頼む。
現代のマジョロクサーヌ曰くベッドカバーは真っ白な糸で織った薔薇があしらわれていたそうな。

この辺りまでを聞き出したどれみ達は早速ベッドカバー作りに取り掛かる。
大きな品物なのでいつもより大変。

一方そんなことをイングリット本人は露知らず。
ショーンという青年と親しそうだが、小学生のどれみ達から見てもまだまだな感じ。

さて、いつの世も何事にもトラブルはつきものである。
ある日途中で糸が切れてしまい天気も悪くなったので中断した先々代の女王。
雨の中帰ってきたイングリットを迎えるが、彼女の顔は浮かなかった。

後日ショーンと顔を合わせても一方的に避けてしまうイングリット。
明らかに両者の関係を邪魔する何かがあるが、マジョロクサーヌは静かに見守ることをすすめる。

その邪魔する何かとは戦争のための出兵だった。
それを承知で先々代の女王の息子かつイングリットの父親アンリに結婚を報告する両者。
アンリが許すはずもなく、家は修羅場に。
ショックを受けながらも見ているしかない先々代の女王だった。

その日の夕方。
未だ元気のないイングリットに先々代の女王は夫との恋愛で失ったことが多くあると語った。
それでも後悔はないと言う。なぜなら諦めていたら息子にも孫にも会えなかったから。

それに励まされたイングリットは必死で父を説得し遂にお許しが出た。
同じ頃、ようやくベッドカバーも完成。

ベッドカバーを見た先々代の女王が思い出したのは孫娘の結婚式。
最愛の夫、マジョロクサーヌのウェディングケーキ、そして件のベッドカバーでまさに幸せなイングリットは馬車を止める。
先々代の女王に抱きつき、あの言葉がなかったら諦めていただろうとお礼を言うのだった。


◾︎家族が描かれたタペストリー
先々代の女王が製作した思い出の品の中では唯一現存している品。
長い時を生きる魔女はいつしか理解ない人間に疎まれる。
先々代の女王も例外ではなく、大人になった孫は皆家を出て行ってしまった。
それでもアンリが危篤の際に彼らへ駆けつけるよう手紙を送ったが、遂に誰も来なかった……

残された悲しみの茨は遂に1本。
だがその勢力はますます拡大し美空町にまで広まっていた。
水晶玉を砕いたせいか女王様でさえも抑えきれない。

ババから得た長男ロイに関する品の情報は大きなタペストリー。
だが柄が分からなかったため不本意にも保留に。

そんな中、どれみ達は偶然おんぷが参加したテレビ番組がきっかけで先々代の女王の子孫である少年と出会う。
彼の家にはロイにより当時の真相が書かれた日記と先々代の女王が家族に囲まれた絵柄のタペストリーが保管されていた。

早速絵柄をスケッチして日本に持ち帰るどれみ達。
休憩する暇もなく必死でタペストリー製作に励んでいく。
とうとう春風家にまで及んだ悲しみの茨は応援に来たFLAT4とオヤジーデに任せ、元のタペストリーに描かれた固い表情を笑顔に変更した上でついに完成させた。

先々代の女王は孫たちから「祖母といると幸せになれない」旨を聞かされる。
当然アンリは家出を猛反対するが、遂に誰一人として残らなかった。
ロイだけは渋々でタペストリーを貰いながら姉について行く。

そんな在りし日と父親の危篤にすら来なかった彼らを泣きながら思い出し人間の愚かさを嘆く先々代の女王。
それを否定し彼女の元にやってきたのは日記とタペストリーを持ったどれみ達だった。
マジカルステージで入れられた日記に書かれていた内容は……


嵐の中実家に向かうイングリット、アンジェラ、ロイ。
だが悪天候により到着が2週間も遅れてしまった。

マリアンヌは妊娠・出産のため向かうことすら出来なかった。

ローラは嫁ぎ先*2が戦争の真っ最中だった。

ナターシャはよりによってこのシーンでは脚本家に忘れられた。

親の死に目に会えなかった彼らは可愛がってくれた祖母を蔑ろにしたバチと考え先々代の女王を探す。
だが既に魔女界へ帰った後だったのか見つからなかった。
結局父親の命日に姉弟が集まり祖母の無事を祈ることを決める。

それから長い年月が経ちロイも孫を持つ身となった。
若い頃の過ちを後悔しタペストリーにすがり涙を流す。
と、ここでマジカルステージ終了。現実に戻った先々代の女王。


どれみ達は更にタペストリーが現代でも残っていたことを話し、自分達で復元した品を見せる。
それは先々代の女王の誕生日を祝ったもの。
遂に孫たちの愛情を思い出し、目を覚ます先々代の女王だった……



追記・修正は機織りをマスターしてからお願いします。

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最終更新:2021年06月09日 01:24

*1 どれみ宛で届けられていたため、中身を知る前どれみは「ステーキ」、マジョリカは「金目の物」だと期待していたが、後者の方が正解である。

*2 イングリットがローラの結婚は祖母のせいで駄目になった旨を語っているが多分考え直したのだろう。この辺なんとも皮肉