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ボラー連邦

登録日:2014/10/28 (火) 00:04:01
更新日:2026/08/24 Mon 08:50:16NEW!
所要時間:約 7 分で読めます





ボラー連邦とは『宇宙戦艦ヤマトシリーズ』の登場する星間国家。






【概要】

宇宙戦艦ヤマトTVシリーズ3作目「宇宙戦艦ヤマトⅢ」に登場する銀河系をガルマン・ガミラス帝国と二分する巨大星間連邦国家。
銀河系北部領域にある大半の恒星系を支配している。

ボラー連邦の本星は極寒の惑星で、連邦の支配階層は白灰色の肌を有する人種である。
『黎明編』によれば多民族国家で人口の比率はボラー人が最も多く、次いでガルマン・ガミラスに与しなかったガルマン人が多い。
その他にもバース人など属国化された民族が続く。

連邦と名乗ってはいるが、実質的には独裁国家であり、厳しい統制と異民族に対する支配は過酷を極め、各地に植民地や流刑惑星を有する。
作中で登場する指導者はベムラーゼ首相であるが、首相は行政を担当する官僚の長で元首の肩書とは違うことを明記する。

とはいえ、ベムラーゼは実質的な連邦の最高指導者であり、本人の気分次第で支配下の流刑惑星をミサイルで破壊する等、他の敵国元首と変わりない残忍かつ冷酷非道な独裁者として描かれ、
古代進も「あなた方の様な残酷な民族は見た事がない」と糾弾していた。


23世紀初頭、銀河系中心部でデスラー総統がガルマン・ガミラス帝国を建国、銀河を二分する両国は銀河系全体を巻き込む星間戦争を始めるも、
ガルマン・ガミラスの勢いに押され、支配領域を失いつつあった。

西暦2202年、太陽系においてベムラーゼ首相は、ヤマトを餌にデスラー総統に決戦を仕掛けるが、地球人、揚羽武の特攻によりブラックホール砲の砲口を破壊され、
ハイパーデスラー砲により機動要塞ゼスバーゼ諸共止めを刺された。

その後も戦争は継続していたようで、西暦2203年にはガルマン・ガミラスの大攻勢で劣勢に立たされる。
が、その時に起きた異次元からの銀河交差により、両国は壊滅的な被害を受け休戦した。

この銀河交差の影響がかなり大きかったのか、復活篇の時代にも連邦自体は存続しているもののすっかり往時の影響力を失い没落している模様。

休戦以降は地球との国交は開かれてるらしく、ガミラスと共に高官が式典に参列している。
地味にヤマトと関わって滅びなかった数少ない勢力であり、シリーズ後半に登場した勢力にもかかわらずガミラスに続いて地球との関わりが長い国家である。



【戦略】

基本的な戦略は「質より量」の物量作戦を基本とし、艦艇の数と恒星間弾道ミサイルで押し切る戦法であるが、
ガルマン・ガミラスやヤマトの前ではその戦法もあまり通用しなかった模様。

特にスカラゲック海峡星団戦ではヤマト一隻に数百隻の艦艇を有する主力艦隊が壊滅する失態を演じてしまう。
しかし、相手がヤマトでなければ話は別であり、地球各国の探査船団がボラーの襲撃を受けて消息不明に追い込まれている。
今作では銀河系で星間戦争が起きていることは地球も承知の上で探査船団を出しており、
それぞれの船団にはかなり強力な護衛艦隊がついていたにもかかわらず、ヨーロッパやアフリカの船団、さらには北アメリカの船団も壊滅させられ、ヤマトによって戦艦アリゾナの無残な残骸が発見されている。
ボラーの戦力が銀河系全体で相当なものであることがわかる事実である。

他の科学技術も意外にも高く、恒星間をワープする弾道ミサイルや、デスラー砲の一斉射撃による直撃にも耐える堅固な装甲を有する「機動要塞ゼスバーゼ」
また同要塞に配備されたマイクロブラックホールを生み出す「ブラックホール砲」は連射が可能であり、デスラー砲艦隊を壊滅させるなど一定の戦果を見せた。


【主要兵器】


  • 機動要塞ゼスパーゼ
通称ブドウ要塞と呼ばれるほど、球体を寄せ集めて構築された、それっぽい姿をした宇宙要塞。
デスラー砲を物ともしない装甲と、ヤマトでさえ身動きがとれなくなってしまうブラックホール砲でデスラー艦隊を壊滅に追いやった。
最後は揚羽の決死の特攻によって生じた損傷箇所にハイパーデスラー砲の攻撃を受け爆散した。
完結編後を描く小説版黎明篇ではゼスパーゼ級として量産されており、ブラックホール砲も健在。

  • 戦艦
AタイプとBタイプが存在する。どちらもずんぐりむっくりで青と紫のツートンカラーなので見分けにくいが、艦首が尖っているのがAタイプで、そうでないのがBタイプと言う特徴が有る。
共通して武装は全て格納式であり、左右への旋回機能を持たない。
Bタイプには舷側にも格納式砲があるがAタイプは主砲が前方にしか射界がない代わりに対空砲を備え、艦首にはボラー砲という大型砲を持つ。
その武装故に艦隊を組んで火力を集中する戦法を得意とする。というか、それしかできない。
Bタイプには惑星破壊ミサイルを搭載したものもあり、バース星を吹き飛ばしてしまった。

  • 大型空母
艦首にスリット型の艦載機発進口を備え、格納式ビーム砲を備えた実質の戦闘空母。
というか戦艦Aよりも火力が高く、砲撃戦のシーンしかない。
暗黒星団のプレアデス級に似るが、性能は大幅に劣る。

  • 戦闘空母
こちらも戦闘空母。
名前の割りに大型空母よりも武装が少ないが、こっちは艦載機を運用するシーンが描かれた。
艦底部には上陸艇の収容部があり、大型空母に比べて揚陸艦としての側面を持つ。

  • デストロイヤー艦
いわゆるミサイル艦。スペース・ロックという誘導ミサイルを搭載しており弾幕を張って攻撃する。
流石にヤマトの主砲に耐えられる程ではないが駆逐艦にしては防御力も高くコスモタイガーのミサイルくらいではびくともしない。
しかしスペース・ロックの発射口が明確な弱点となっていて、そこを突けば航空攻撃でも撃沈可能。

  • ラジェンドラ号
バース星艦隊旗艦で、ラム艦長の乗艦。
何故かほかのボラー艦より格段にタフ。

  • ハーキンス艦
第8親衛打撃艦隊司令ハーキンス中将の座乗艦。
潜水艦のような艦体の下部に円盤状の構造部を持つ。
ボラー砲2門に格納式砲塔6基、ミサイル発射管30門というかなりの重武装を持つ。

  • バルコム艦
ボラー連邦の第1主力艦隊司令官バルコム提督の座乗艦。
分類は戦艦だが武装は控えめな代わりに艦載機運用能力を持ち、実質的な空母である。
旗艦型艦艇の中では唯一量産されている。

  • ゴルサコフ艦
参謀総長ゴルサコフの座乗艦。
こちらも戦艦と空母の両方の特性を持つが、バルコム艦よりも強力な武装を持つ。
しかし、劇中ではその戦力を全く発揮することなく、艦隊もろともハイパーデスラー砲で消し飛ばされた。

  • ベムラーゼ艦
ベムラーゼ首相の座乗艦。
アニメ版での出番は短く、戦闘に参加しなかったので性能などは不明だったが、漫画版ではガイデル提督の機動要塞(アニメ版でヤマトを捕らえたアレ)を撃破する強力な戦闘能力を見せた。

  • ワープミサイル
ボラー連邦内からワープを使って一気にガルマン本星を攻撃できるボラーの新兵器。
通常弾頭の多弾頭型と惑星破壊ミサイル型があり、多弾頭型で防空力を弱めた後に惑星破壊型を送り込む戦法をとる。
地味にヤマトシリーズどころか大半のSF作品を成り立たなくさせるチート兵器である。

  • 中型戦闘機Aタイプ
主力艦載機の一つ。
戦闘機とあるが、実際は大型レーザー砲とミサイルランチャーといった対艦攻撃装備で固めた攻撃機として性格が強い。

  • 中型戦闘機Bタイプ
終盤に登場した艦載機。
Aタイプより大型で高火力。特に機首のビーム砲はガルマン中型戦闘艦を一撃で粉砕する程。
機動性も低くはないので、対空・対艦両方こなせる強力な機体である。

  • 小型戦闘機
主力艦載機の一つ。
空戦に特化した機体で、機首下面のビーム砲と6門のパルスレーザー砲が武器。

  • 上陸用舟艇
円盤型の揚陸艇。
無数の空挺兵を輸送し、地上制圧に使用される。

  • ミサイル戦闘車
ミサイル2発を搭載した戦闘車両。
主に対空攻撃に投入される。




【主要人物】


  • ベムラーゼ cv.滝口順平 《連邦首相》
「あの様な醜い星は二度と見たくない!全艦隊大型ミサイル発射!ヤマト諸共バース星を消滅させろ!」
ボラー連邦の最高指導者。小太りでガマガエル顔と典型的な悪党面で、シリーズ中1,2を争う恐怖政治を敷き恐れられている独裁者。
しかしガルマン・ガミラスの登場までは銀河系の殆どを支配下に置く勢力を持っており、部下からの進言や報告に耳を貸し、
ハーキンスやボローズ等の失敗した部下達にも挽回の機会を与える等意外と寛大な所もあり、有事の際には躊躇わず本国艦隊を出動させる等無能ではない。
バース星破壊は完全に外道の所業だが、支配者として見ればヤマトやガミラスに駐留艦隊を壊滅されるばかりか、
囚人の反乱まで起こされては支配は無理と判断するや躊躇なく星を破壊させ他の星への波及を未然に防ぐなど、判断力や決断力にも優れている。
またシャルバート信者の処刑に関して古代から非難はされているが、連邦の法に照らせば彼等は反乱分子であり、
ヤマトやバース星政府にテロまで行っているため、これに関してはベムラーゼの方が政治家として正しい事を言ってはいる。
また、ガルマン・ガミラスは本来はボラーにとって独立国ではなく分離主義勢力だが、デスラーとのホットラインを設けるなど実利主義の一面がある。
この時の対話でヤマトとの関係を看破して、後に自ら機動要塞ゼスパーゼに乗り込んでヤマトを攻撃してデスラーを誘き出しており、
その狡猾さとデスラーすらも煙に巻く老獪な手腕を見せ、国共々、デスラーをして侮れないと警戒される。

最後はデスラー砲の集中砲火を物ともしないゼスパーゼから「罠にはまったな」とデスラーを嘲笑するが、
逆にデスラーから「貴方のお葬式は何宗で出せばよいのかね?」と問われ激怒。ブラックホール砲でデスラー艦隊をほぼ壊滅させる。おしおきだべー
だが、揚羽がブラックホール砲に特攻した事で要塞の防御が破れ、そこにハイパーデスラー砲を受けて敗死した。

  • ラム cv.木村幌
ボラーの属国バース星艦隊旗艦ラジェンドラ号の艦長。艦隊の司令官も兼任している様だ。
ガルマン・ガミラス帝国との戦闘に敗れ、太陽系に落ち延びて来た所をヤマトに救助される。
武人肌の好漢で、自らを救ってくれたヤマトと地球に迷惑をかけまいと、追跡してきたダゴン艦隊に単艦で対処しようとするが…
演者の木村氏は『Ⅲ』放送終了の15日後に鬼籍に入り、本作が同氏の遺作となった。

  • ボローズ cv.池田勝
バース星総督。ラジェンドラ援助の件で当初はヤマトに友好的な対応をしていたが、運悪くベムラーゼと古代が揉めてしまい敵対する事になってしまう。
その後ベムラーゼが同席する閲兵式の最中にヤマト乗員が囚人救出作戦を開始。
ベムラーゼから不手際を叱責され「ヤマトを始末しろ、この星から逃がすな!」と厳命を受ける。
しかし、残った全艦艇でヤマトを追撃するもまるで手も足も出ず艦隊は全滅。この様子を専用艦から見ていたベムラーゼは激怒しバース星の爆破を命令。バース星諸共宇宙の塵と成った。

  • レバルス cv.西村知道
バース星警備隊長。バース星を訪れたのがヤマトと知り快く受け入れるも、後にボラー連邦とヤマトの関係の悪化により敵対する。
なお、地球人以外でヤマトの第一艦橋を訪れた極めて稀な人物だったりする。囚人救出作戦の際コスモタイガーからの機銃掃射に巻き込まれ死亡。

  • ゴルサコフ cv.玄田哲章
「フッフッフッフッフ…電撃作戦でシャルバート星を占領する!別働隊、攻撃開始!」
ボラー軍事面のトップたる参謀総長。ベムラーゼの意志を現場に伝えるのが主な仕事。
終盤には自ら艦隊を率いてシャルバート星に侵攻するも、ハイパーデスラー砲の餌食となり戦死。

  • バルコム cv.飯塚昭三
「もう良い、通信を切れ!全艦10秒以内に総攻撃開始!」
本国第1主力艦隊司令官。汚い島〇ジョーみたいな髪型が特徴。
第1、第2主力艦隊を率いて後述するハーキンス率いる打撃艦隊との戦闘で消耗したヤマトを強襲。
ガルマン艦隊の犠牲で辛うじて勝利したハーキンスの5倍もの戦力でヤマトを苦しめる…と思いきや、番組打ち切りの影響であっさり返り討ちにされて全滅してしまった。
尚、他のボラー高官の旗艦は真っ赤な塗装が特徴だが、何故か彼の旗艦だけ一般艦と変わらない青と紫のツートンカラーだった。

  • ハーキンス cv.田中勝
「ハーキンス中将です。いつもながら御壮健な御姿…。」
第8親衛打撃艦隊司令官。階級は中将。厳めしい見た目に違わず威圧的な人物だが、優秀な軍人。
ベムラーゼの命を受け、惑星ファンタムに接近するヤマトを先遣のデストロイヤー艦で攻撃したが、返り討ちに遭う。
その後本隊を率いてシャルバートのルダ王女の身柄引き渡しを強く迫るが古代に一蹴されヤマトと再戦、窮地に追い込んだ。
同じくルダ王女の身柄確保を命じられていたガルマン・ガミラスのグスタフ司令がデスラーの命令で一転ヤマト援護に入って尚優勢を維持していたが、
勝ち目が無い事を悟ったグスタフ司令の艦隊特攻により艦隊を壊滅させられ、自身も旗艦にグスタフ艦の特攻を受け戦死した。



【補足】

主要人物の名前やスラヴ風のテーマ曲からもわかる様にモチーフはソビエト連邦。
ガルマン・ガミラスとの星間戦争は、放送当時の冷戦構造を反映した物となっている。
登場人物の名も準備項時はベムラーゼ→ベムーリン、ボローズ→ボロゾフ、レバルス→バルスキーとスラヴ系を連想させる名だった事からも窺えよう。
さらにヤマト3が放送短縮にならなかった場合はアメリカがモチーフのゼニー合衆国という星間国家が登場していたそうであり、作風がかなり露骨になった事は間違いないだろう。




リメイクアニメ版

リメイクアニメシリーズでは『宇宙戦艦ヤマト2205 新たなる旅立ち』から登場。
詳しい国家の概要は不明だが、少なくとも服装などはよりロシア……というかソ連みが強いものになっている。
国家の成り立ちも元ネタよろしく長い歴史を持つ帝政国家だったが革命闘争によってこれを打倒、連邦制に移行した様だ。

作中ではあまり使われていないが、ガミラス語やガトランティス語と同じく独自の言語「ボラー語」が設定されている。*1

リメイク前と同じくガルマン星を支配してガルマン人を奴隷化していたが、今回はリモコン一つで猛毒を流せる首輪*2を付けさせて服従させる、協会の女神像の目を破壊する等、かなり悪辣な国家として描かれている。
ただ、バース星は抑圧されつつも自治が認められており、支配一辺倒という訳ではないようだ。


初登場時はガミラス人の移住先を探していたデスラーとの交渉が決裂した瞬間に奇襲を受けて駐留艦隊は壊滅、ガルマン星から追い出されてしまった。
今回はあくまで顔見せ程度の登場なので、詳細な設定などは明かされておらず、デスラーのかませ犬以上の存在ではなかった。
ただし超大国には変わりないため、ガミラスとの防衛協定による星間戦争を避けたい地球側にとってはかなり厄介な存在として扱われている。


また、『宇宙戦艦ヤマト」という時代 西暦2202年の選択』で描かれた地球の前史において、第一次内惑星戦争時に火星側が投入した宇宙艦隊が「大昔に火星に漂着していた異星文明の宇宙戦艦を解析して建造された」と噂で語られていたことが語られたが、その宇宙戦艦の正体こそボラー連邦の船*3であり、火星、ひいては地球の宇宙船関連技術のルーツであることが示唆されている。


ヤマトよ永遠に REBEL3199にも引き続き登場。
小規模艦隊で地球に領海侵犯を繰り返すなどの威嚇行為を繰り返している。
地球側はその度にアンドロメダ級を含む艦隊が出張り退去命令を出している模様。

第3章までは端役だったが、第4章では内情が描かれた。
デザリアムのことを、銀河中心に潜み宇宙を凍てつかせる魔女の吐息『ウラリアの光』として最大限警戒している。
後に判明したことだが、ボラーは連邦となる遥か以前から「ウラリアの魔女」という宇宙そのものが寒冷化していく謎の天体現象に悩まされており、兵器の動力だけでなく恒星の核融合反応も低下し、星によっては食料の生産すらままならない状況にまで深刻化していた。
その発生源がボラーの領域にある銀河中心部という訳だが、「ウラリアの魔女」には次元波動機関にも影響を及ぼすので、同質の機関を主力とするボラーでは調査すらままならない。
このウラリアの魔女が発生した際に確認される光が「ウラリアの光」と呼ばれている訳である。

地球がデザリアムに制圧されて以降は真相究明の為に本腰を入れて太陽系への侵攻を開始するも、デザリアムがそれを阻止している構図となっている。

ラムによれば、「『ウラリアの魔女』を恐れるあまり非合理な覇権主義・権威主義と搾取に走った帝政ボラーに反発し、科学と合理主義に基づいた国家を目指した」のが革命の経緯だったらしく、実際ベムラーゼも旧作と異なり話の通じるまともな人物であることが判明しており、そういった上層部の方針と異なるであろうガルマン星に対する仕打ちは現場のボローズらが勝手に暴政やってただけなのかもしれない。


【主要人物】


  • ベルム・フォン・ベムラーゼ cv.大友龍三郎
「この光がボラーの歴史を変える…。」
ボラー連邦の最高指導者。肩書が旧作の首相から「最高管理委員長」に改められ、よりソ連味が強化された。
革命によって帝政ボラーを打倒し、一代で連邦国家を樹立した。常に険しい顔で葉巻を嗜みめったに口を開かない寡黙な人物。
分かり易い悪の独裁者だった旧作とは異なり、かつては革命の鳥と謳われた英雄で、ラムとは共に学問を学んだ盟友でもある。
相当なヘビースモーカーで、彼のデスクの灰皿にはとんでもない量の葉巻の吸い殻が山盛りになっている。
単に愛煙家が過ぎるのか、それとも超大国の指導者たるストレスかは定かではない。
尚、葉巻を吸う際は暗殺を恐れて後述する補佐官リュドミ・ダーリヤに最初の一口を毒見させてから口を付けている。

元ネタよろしく書記長としなかったのは、あくまで全体主義国家とはいえ社会主義国家ではないことと、宇宙規模の世界観に合わせた結果、最高管理委員長になったとのこと。


  • リュドミ・ダーリヤ cv.沢海陽子
「これはベムラーゼ最高管理委員長からの勅命である」
ベムラーゼの補佐官を務める一等書記官。右目に眼帯を嵌めた中年女性といった風貌で、皮膚の色が地球人やザルツ人に近い。
忠誠心が極めて高く、幾度となく政敵から暗殺の危機に晒されたベムラーゼをその身を盾に護り続けてきた。
要はボラー版のサーベラーやサーダと言えるかもしれない。ベムラーゼが部下へ命令を下す際は彼女に耳打ちで伝えた物を代弁させている。

尚、後述するウルド・バルコムの公式サイトでの紹介文によると「旧来の慣例を重視するダーリヤ副官」と明記されており、
実際前例のない報告や上申を頑なに突っぱねようとする革命政権の最高幹部らしからぬ革命精神が欠けた頑迷な一面がある。
但し、ベムラーゼが慣例を無視した命令や許可を下した際はその忠誠心の高さから一切反論せず素直に従っている。

  • ラム・ラ=ジェンドラ cv.楠見尚己
「外すなよ、ラ=ジェンドラ!」
ボラーの属国バースの大公。猛将と恐れられる指揮官で、近場のガルマンガミラスとの戦闘を一手に引き受ける。
情に厚く郷土愛も強いが、敵国であっても民間人の虐殺は良しとしない高潔な軍人(そのわりにガルマン聖都を出力がガタ落ちしているとはいえボラー版波動砲、その名もボラー砲で撃とうとしたが)。
旧作同様ラジェンドラ号を駆るが、本作ではサーシャと交流を持ったり、ベムラーゼと旧知であったりとかなり重要人物に格上げされている。
ついでに「ビェシュナ・ヤマト(ヤマトよ永遠に)」というセリフを発してタイトルを回収した。


  • ヴィルキ・ボローズ cv.滝知史
「地球はなぁ、座礁した我がボラー連邦の艦を漁って、盗んだ技術で星間国家に成り上がったんだ」
「ボラー連邦永久管理機構」なる組織から派遣されたガルマン星総督。
ガルマン星の譲渡と友好を「申し出た」デスラーに奴隷としての服従を「命令」した結果、駐留艦隊を全滅させられた挙げ句ガルマン星を追い出された。
ついでに部下を射殺されて肩も撃たれた駐留艦隊を悉く殲滅させられた旧作よりはマシだが
デスラー砲の存在を調べ上げたり、対策としてデスラー艦に対して包囲陣を敷く等決して無能ではないのだが、
旗艦だと思っていた超ゲルバデス級輸送艦は囮であり、自爆後のEMP攻撃で通信障害を起こされ、
ガミラスお得意の瞬間物質輸送機による艦上爆撃機の奇襲と次元潜航艇のミサイル攻撃で艦隊と地上軍を壊滅されるなど、デスラーを甘く見ていたのが災いして散々な目に遭う。

3199ではガルマン失陥の責任を取らされたのか辺境領域に左遷され、地球の領域に接近しては挑発を繰り返す日々であり勤務中に艦橋で酒に酔って愚痴るなど完全に落ちぶれていた。
地球軍と睨み合っているさなかにデザリアムが現れて艦隊が行動不能に陥り、彼は呆然とするしかなかった。
「何をした! デスラー!」「あれはウラリアの光…」など、ガミラスやデザリアムに対して狼狽し続けるボラー連邦軍人の鑑の様な人物。
その後の地球圏への進軍の際も接敵前から悲観的な発言で狼狽え続け、デザリアム軍に一蹴された際も「勝てる訳がない」とヘタレるなど碌な目に遭っていない。
その後はグロデーズ追跡の名目でほぼ島流し同然に放置される等更に冷遇されている。
しかしガルマン星で捕まっていたラムの回収任務を通して対デザリアムへとベムラーゼを動かすきっかけを作るという本人の器量に反して本作随一の功績を挙げた。
それでもボラー砲斉射のシーンで一隻だけボラー砲が壊れているので「枯れ木も山の賑わい」と言って代わりに主砲を無意味に撃つなど順調にコメディリリーフになっている。

なお、彼のセリフで地味にボラー側は地球の宇宙船のルーツがボラーの漂流船であることを把握していることが分かる。

  • チェフ・レバルス cv.丸山壮史(現:マルヤマタケシ)
「ベムラーゼ閣下よりお預かりした艦隊を撤退させるなど…!」
ボローズの秘書官。上司の威を借る典型的な小物。3199では前作での失態で太陽系方面の艦隊へ送られてしまった。
仕事中に酔って愚痴を言う程落ちぶれたボローズを宥めている。その後も左遷に次ぐ左遷でどんどん辺境に追いやられていくボローズと共に宇宙をウロウロする。

  • ジェルバ・グダン cv.稲田徹
「敵艦隊の展開が速過ぎる…」
ボローズが政治将校を務める辺境巡視艦隊584の旗艦ガノンダ型空母「ラブロコフ*4」の艦長を務めるベテラン軍人。
酒浸りの上司に思う所は有る様だが、長い軍歴から口に出さず腹奥にしまい込む術を身に着けている。

  • ウルド・バルコム cv.堂坂晃三
「工作員13号からの報告です。」
安全保障、諜報活動、反体制運動の監視・取締りを統括する国家保安委員会の委員長。
「冷静で計算高い」とされるが、ダーリヤには頭が上がらない様子。

【主要兵器】

2205の時点ではガミラスに一方的に撃破されるだけのチョイ役で、設定と名称が明かされたのは『REBEL3199』から。
全体的に重武装化したものの相変わらず兵装は格納式だが、ボラー砲が標準装備となり、砲の旋回は可能となった。(当たるとは言っていない)
これに関しては「星間物質が濃密な空間を移動することが多いため」と推察されている。

なお、ボラー艦の主機関「コグダール機関」は波動エンジンやゲシュ=タム機関と同じ次元波動機関と設定された。*5
……そして、彼らも既に波動砲に相当する兵器を保持している事が判明している。その名は「偉大なる勝利の砲(アブロ・ランティル)」。
現在多くのボラー艦が装備している所謂ボラー砲の事である。
『2202』で地球が目指した波動砲艦隊構想をある意味ではとっくに実現していると言える。
ウラリアの魔女による寒冷化現象の影響が無ければ今以上の脅威となっていただろう。

但し波動砲やデスラー砲に比べて威力は低く、主に星間物質の除去に使われていたらしい。
また、『2205』では『例の「デスラー砲」とやらで奇襲する魂胆であろうが…』という発言が見られるので、もしかすると同じものだと思っていなかったのかもしれない。
地球・ガミラスと強力な波動兵器を有する国家が2つも現れた事から波動砲に匹敵する新型のボラー砲も開発され、最新鋭艦に搭載されている。



  • ボラー戦艦A型 / 13号計画クロトガ型標準戦艦
旧シリーズにおける戦艦Aタイプ。全長320m。外観は大きく変更され、どちらかといえば旧戦艦Bタイプに近いが、これはデザイン担当の明貴美加氏曰く
「旧作のボラー戦艦の特徴を纏めて2つに分けた」という理由からで、厳密には戦艦Aのリメイクではない為だそう。

「標準」と記される事からも解る様に艦隊の中心、基準となることを意図して単独での能力を高めたオールマイティな艦艇であり、かつ高い量産性を併せ持つ。
その要求性能を見事に達成した本級はボラー連邦における傑作艦とされ、半世紀以上前(ベムラーゼが革命を起こすより前である)に就役した艦にも関わらず未だに増産されて主力を務めている。
建造時期が長いため、内部の性能は順次アップデートされているらしく建造時期によりビームの色が異なる。
因みに「クロトガ」はボラー語で「英雄的な行動」という意味。

内惑星戦争以前に火星で発見されたという異星文明の宇宙船の残骸の正体こそ、このクロトガ型である。
標準戦艦たる本級の設計の堅実さが地球の技術を大きく飛躍させることとなった。
実際、地球艦隊の主力となる第一世代艦の金剛型や村雨型、そこから発展したヤマトやドレッドノート、アンドロメダはいずれも自己完結性が高く、クロトガ型の影響を感じさせる。
もしこの残骸のコグダール機関が複製できる状態であったなら…地球の歴史は大きく変わっていたのかもしれない。

  • ボラー戦艦B型 / 15号計画アマンガ型ミサイル戦艦
旧シリーズにおける戦艦Bタイプ。全長300m。こちらも上記の理由からデザインが大きく変更され、どことなくゴルサコフ艦っぽい特徴を持つ。
こちらは標準型戦艦の支援を目的とした攻撃力重視の戦艦とされる。「アマンガ」はボラー語で「大破壊」という意味らしい。

  • ボラー航宙母艦 / 28号計画ガノンダ型航宙母艦
旧シリーズでいう大型空母。全長400m。これも大型空母・戦闘空母・バルコム艦の特徴を抽出して一纏めにしたものだが、
見た目の印象は大型空母をスマートにした感じで戦闘空母やバルコム艦の要素は薄い。
艦尾にも着艦口が設けられて全通甲板となり、西暦2207年の時点では軽攻撃機レブートを搭載している。
「ガノンダ」はボラー語で「愛国心」という意味で、クロトガ型やアマンガ型よりも新しい艦艇とされる。

ガルマン星駐留艦隊の旗艦だったのか、デスラーとボローズの会見が行われた大聖堂の上空に待機していたが、デスラー艦隊の奇襲によって駐留艦隊は壊滅。
本級は破壊されずに残され、ボラー人を乗せてガルマン星から追い出された。

  • ラ=ジェンドラ / 80号計画試験艦アーコフ型強襲戦艦
旧シリーズのラジェンドラ号。全長360m。艦級名のアーコフはボラー語で「偉大な船*6」、個艦名のラ=ジェンドラはボラー語で「支配する者」を意味し、
ボラーへの朝貢によってバース星の支配者と認められた王家に与えられた名であるという。

本作では「ウラリアの魔女」の影響で従来のコグダール機関が安定しなくなってきたことに対応するべく、永久管理機構がコグダール機関とボラー砲を強化を企図して計画した最新鋭艦とされる。
なお、その最新鋭艦を属国のバース星が建造しているのは本国の期待とは裏腹に建造の難航が予測されていたのでその責任を押し付けたい永久管理機構の小細工による為だとか。
完成後は本国に引き渡される予定だったが、ガルマン・ガミラスの建国宣言を受けて最前線で戦わされるバース星に配備された。
新型ボラー砲のアブロ・アンネ・ランティルは波動砲に匹敵する威力の決戦兵器となっている。

  • 機動要塞ゼスパーゼ
帝政ボラー時代から改装を重ねて運用され続けている、ボラー連邦の最終兵器にしてベムラーゼの移動執務室。
切り札として旧作同様の縮退砲(ブラックホール砲)を装備している。
ベムラーゼの革命闘争の折に帝政指導者達が籠城したが、最期は敗北を悟り自決して無血開城した為戦術的には未だ無敗を誇る難攻不落の大要塞。
元々は超古代文明の遺物だった物をベースに増改築する形で建造されている為、連邦政府も中核部の実態が分かっていない。
その気になれば恒星系その物を消し飛ばしてしまう程の絶大すぎる潜在能力を持っているらしいが、現状の技術では制御出来ず出力を抑えて運用している。
外見は旧作のブドウ型と異なり、シャンブロウや滅びの方舟を彷彿とさせるデザインで、もしかしたら古代文明というのはアケーリアスかもしれない。
仮にガトランティスがボラー領域に進軍していたら、コイツと滅びの方舟が正面からぶつかり合う事に…。
と、言いたいがウラリアの魔女の影響で双方出力が上がらない可能性も考えられる。

  • レブート
旧シリーズの小型戦闘機に相当する艦載型軽攻撃機。全長15m。オリジナルに比べて前進翼が追加されたのが特徴。
設定としては科学的合理性を重視する「新ボラー主義」に基づき、人命も資源の一種と見做して小型ながら重装甲且つ高い機動性とステルス性を持つ、生存性を重視した設計である。
オリジナルは空戦特化だったがこちらは主翼にミサイルを懸架可能で、任務に応じて対艦ミサイル等に換装する。

因みにレブートの名はボラー星原産の鳥類に由来し、帝政ボラー時代の版図拡大に伴って各惑星に生息域が拡大・適応していったとされ、機体の赤い塗装も同種に由来する。
尚、原種はより大型で青く、こちらは現在ボラーの国鳥「革命の鳥」と称され、「アーレブート」と呼ばれている。
ガルマン・ガミラスからは当初名称が判明していなかったので「IK-301」と呼ばれていた。





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最終更新:2026年08月24日 08:50

*1 スラヴ語がベース…と思いきやガミラス語にスラヴ語の要素が入っているという理由から漢文やハングルをベースに構築されている。

*2 作中では配給の列から脱走した民間人を一名殺害させるだけで終わったが、無論過去には相当数殺害されており、装着を断ったデスラーに対する反応から、装着を断った者も殺害されている可能性が高い

*3 劇中では証拠が消されたという体で出所は明かされなかったが、パンフレットの記述で確定した。

*4 艦名はボラー語で「栄誉を司る者(船)」。実際の任務を考えると皮肉極まりない。

*5 超ゲルバデス級の自爆による波動共鳴で動かなくなったのはその為。

*6 または大きな船、高貴な船とも訳される