ハルケギニア(ゼロの使い魔)

登録日:2014/12/31 Wed 09:07:57
更新日:2025/03/21 Fri 23:21:41
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ゼロの使い魔』の舞台となる異世界である。
たびたび間違われるが、「ハルキゲニア」ではない。それでは古代生物のほうになってしまう。

いわゆる「ファンタジー世界」であり、人間の他にドラゴンやグリフォン、オーク、精霊など地球では伝説上の存在とされる生物が多数存在する。
空には赤と青の2つの月が浮かんでおり、平賀才人はそれを見て異世界に召喚されて来たのだと(ようやく)気付いた。
地形・地名・文化はヨーロッパに酷似しているが、関連性は不明。
文明レベルは中世から近世のヨーロッパ風。


ここでは劇中に登場した国や地方について記述する。


  • 主要5カ国

+ トリステイン王国
君主:マリアンヌ王妃*1→アンリエッタ王女(後に女王)

物語の主軸となる国家。
主要国の中では一番の小国で、物語の中でも様々な内憂外患に見舞われる。
国内の貴族の質の低さに悩まされていたが、有能な平民の登用などでの改革を進めつつある。

モチーフはおそらく北フランス。

国内の主な施設や地名

  • トリステイン魔法学院
本編の主な舞台となる場所。
学院長は世界で最も偉大なメイジと称えられるオールド・オスマン。学年は1~3年。全寮制でかなりの郊外にある。

  • トリスタニア
王国首都。
魔法学院からは馬で3時間ほどの距離にある。
一番の大通りであるブルドンネ街も幅5メートル程度の広さしかないがアニメ版ではかなり広く描かれていた。

  • タルブ村
シエスタの故郷。竜の羽衣が奉られていた。名産はワイン。

  • ラ・ロシェール
港町、空中船用なので世界樹の枯木を桟橋に使っている。アルビオンへの玄関口。

  • ラグドリアン湖
ガリアとの国境線にある湖。水の精霊が住む。

  • ヴァリエール領
ルイズの出身地。

  • タングルテール地方
アニエスの故郷。20年前に滅ぼされた。

  • ド・オルニエール
才人が恩賞としていただいた土地。広さは30アルパン(10キロ四方に相当)
表向きは1万2千エキューの年収があるとされていたが、領主不在の期間が長かったために過疎化と高齢化が進んでおり、才人が拝領した時には2千エキュー程度にまで税収が落ち込んでいた。



+ ガリア王国
君主:ジョゼフ1世→シャルロット女王

5カ国の中では最大の国。主にタバサの冒険の舞台となる。
王位継承権で激しい争いを繰り広げてきており、ジョゼフの即位時にも多数の貴族が粛清された。
しかし国内で問題ごとが発生した場合、超有能ななんでも屋(タバサ)が派遣されてきて解決してくれるので住みやすさでは一番かもしれない。
モチーフは南フランスとスペイン。

国内の主な施設や地名

  • リュティス
首都。中心部にはヴェルサルテイル宮殿が聳え立つ。
かなりの都市であり、裏社会には違法性の賭博場などものきをつらねている。
  • ヴェルサルテイル宮殿
王国の中枢。敷地内に政治の中枢であるグラン・トロワとイザベラの住まうプチ・トロワがある。
東・西・南に分かれた広大な花壇が名物。内乱で一時半壊した。
  • サビエラ村
なんの変哲もない寒村だが、吸血鬼に目をつけられたことにより阿鼻叫喚の巷と化すことになる。
  • ファンガスの森
かつて生物の合成実験施設があった森。しかし施設は全滅し、解き放たれたキメラ動物が徘徊する魔境となった。
タバサが最初に任務を受けた場所である。
こんな名前だがウルトラマンダイナが戦ったりはしない。
  • 火竜山脈
凶暴な火竜が生息する危険地帯。しかし珍味とされる極楽鳥の卵が採集できる。
  • ラグドリアン湖
トリステインとの国境にもなっている。湖畔にはタバサの実家がある。
  • アーハンブラ城
エルフとの戦争時には前線基地とされていた場所。両種族が取り合いを重ねたことで文化が入り混じった構築になっている。


◇帝政ゲルマニア

君主:皇帝アルブレヒト3世

多数の都市国家群が集まってできた国家。そのため君主は始祖の血を引いておらず、始祖の血を受け継ぐトリステイン・ガリア・アルビオンの王族よりも格下扱いされている*2

権力闘争の熾烈さはガリア以上であり、アルブレヒトはライバルを強制的に幽閉して帝位を獲得したほどの弱肉強食の世界である。
それゆえに実力や金が身分を決める国柄のため、伝統や権威を重視するトリステインからは嫌われている*3
物語の直接の舞台となったことがキュルケの実家に寄ったときの一度きりであり、国内の細かい状況は不明。

モデルは神聖ローマ(ドイツ)。

◇アルビオン王国→神聖アルビオン共和国

君主:ジェームズ1世→(共和国)皇帝オリヴァー・クロムウェル

空に浮かぶ巨大な浮遊大陸に存在している国。
しかし共和制を掲げる反乱軍レコン・キスタによって王権は滅亡し、後にトリステイン・ゲルマニア両国と戦争に入る。
軍事力は決して低いものではなかったが、虚無などの想定外の事態が続いて追い込まれ、ガリアの参戦でついに共和国も滅亡する。
敗戦後、領土は分割されて他国の管理下に入ったことまでが語られている。
気候的には寒冷。

モチーフはイギリス

※国内の主な施設や地名
ロサイス
シティ・オブ・サウスゴータ
ウェストウッド村


◇ロマリア連合皇国

君主:教皇聖エイジス32世(ヴィットーリオ・セレヴァレ)

ハルケギニア全土で信仰されているブリミル教の総本山である宗教国家。
教皇の権威は絶大であり、他のいずれの国も逆らえない。
しかし実体は他国からの貧民が群がるスラムと、富を独占する神官の間で極端な貧富の差が存在している。

モチーフはイタリア。

  • その他の国
◇ネフテス

ハルケギニアの東方にある砂漠地帯サハラに存在するエルフたちの国。
文明レベルはハルケギニアを大きくしのいでいるが文化はやや散文的。
ハルケギニアとの間には広大な森林地帯や灼熱の砂漠が存在するために、行き来は主に空中船に頼らざるを得ない。

モチーフはエジプト。

◇クルデンホルフ大公国

君主:クルデンホルフ大公

トリステインの中にある自治領。
巨大な経済力を持っていて、トリステイン国内のほとんどの貴族は借金をしているために頭があがらない。


◇ロバ・アル・カリイエ

厳密には国名ではなく、ネフテスのさらに東の地域全般を指す呼び名。「東方」という言葉は、ほぼこのロバ・アル・カリイエと同義である。
エルフという価値観の大きく異なる民族を挟んでいるため、ハルケギニアとはほとんど交流がないが、紅茶など、わずかに流入する物品があるらしい。シェフィールドはこの地域の出身。



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最終更新:2025年03月21日 23:21

*1 一応は夫である国王が亡くなってからはマリアンヌが名目上のトップであったのだが、彼女は夫の喪に服すばかりで国政は放ったらかしであり、実際は宰相を務めるマザリーニ枢機卿がアンリエッタの即位まで必死に国の寿命を引き伸ばしていた。

*2 始祖の血を引く三国の王への敬称は「陛下」、王族は「殿下」であるのに対し、ゲルマニアの皇帝はそれらより劣る「閣下」であり王族扱いすらされていない。

*3 逆に言うと権威に凝り固まって衰退の一途を辿るトリステインよりも、技術や経済が国内の競争によって著しい発展を遂げている国ということでもある。