スクール人魚

登録日:2015/01/29 Thu 07:31:34
更新日:2018/05/06 Sun 19:10:06
所要時間:約 4 分で読めます






スクール人魚とは吉富昭仁氏の漫画作品。全5巻。
週刊少年チャンピオン、チャンピオンREDにて不定期で連載されていた。

『芳子と春子の場合』は週刊少年チャンピオンの2006年48~50号まで。
『俊子と直美の場合』は同誌の2008年41~43号。
以降の作品は2013年からチャンピオンREDに移して連載しており、単行本2巻で一端終了したが2016年9月号のチャンピオンREDで再開。

短編形式で、章ごとに主人公が変わっていく。


あらすじ

とある学校には深夜の学校のプール人魚が現れるという噂があった。
そして、その人魚を食べることが出来たなら、食した人間の恋が成就するという――
ある時、芳子と春子がプールの更衣室の掃除をしていると古びた手帳が出て来た。

その手帳には学校の人魚の事が詳細に書かれていた。
手帳は様々な女の子に渡って来たようで、その度に付け加えられていた。
しかし、1ページだけ破かれている箇所があった。
その事に疑問を持つ芳子だったが人魚の誘惑に勝てず、準備を整え学校に。

深夜、学校に忍び込んだ芳子と春子は二人で呪文を唱えた――



人魚さん、人魚さん、お願いします。私の恋を叶えてください。

私の為に血と肉を。



登場人物

●芳子と春子の場合

  • 芳子
多分この話の主人公。
好きな人の名前は小倉君といい、そのためOの人魚を求める。
春子曰くちょっとトロい所があるようで、人魚を少し追いかけただけで諦めかけたりした。
本名は谷口芳子。
最後は人魚を食べることが出来ず、Tの人魚になってしまった。

  • 春子
メガネを掛けた内気そうな女の子。
最近彼氏が出来たそうだが、本人は田中君と言う本命がいる為、Tの人魚に挑む。
かなり鬼気迫る表情で追いかけ、芳子以上の情熱の持ち主。
かなり前から人魚に挑んでおり、今回の件は春子が仕込んだものだった。
Tの人魚は逃げ足が速かったため何度も失敗しており、今の彼氏は人魚にならないよう、その辺の人魚を食べたから。
芳子を誘ったのは二人がかりで挑むためと、万が一芳子が人魚になった時、鈍い芳子を仕留める為。
芳子は春子の家に泊まると言って家を出ていたため、春子はその事をどう言い訳したのだろうか……。

  • 大原先輩
一年ほど前から行方不明な先輩。
芳子は人魚に挑んで返り討ちにされたと推測していたが……。
実際に人魚に挑んだものの間に合わず人魚になってしまった。その際に持っていた手帳が春子に拾われた。

●俊子と直美の場合

  • 俊子
この話の主人公。
直美の事を嫌っており木村君を取られたくないとKの人魚を求める。
彼女の持っていた手帳は大原へ……。

  • 直美
我儘で万引き癖のある嫌な女であり、木村君に振られたから人魚に挑む。
俊子に万引きした事を先生にチクられたため恨んでおり、人魚にする事で俊子を殺そうと考えていた。
結局Sの肉しか手に入らず、俊子の性が鈴木でSだったため、自分に恋させ言う事を聞かそうと考えたが、
直美も苗字が佐藤であり、俊子も同じことを考えていたため、結局両想いになりイチャイチャするように。

●美咲と典子の場合

  • 美咲
この話の主人公。一人で挑むのが怖くて典子先生を誘う。
Mを求めており、典子先生は美咲が森田君と言うイケメンを狙っていると推測されているが……。
何故か人魚たちが襲ってきた。
美咲の好きな人は実は英語教師の真鍋。
彼は既婚なので人魚の肉に頼る必要があると思っていたが、実際のところは両想いで人魚に襲われたのもそれ故。

  • 典子
体育の教師。29歳であり結婚に焦っている。
美咲は真鍋、井川、村田といった男性教師を狙えば? と言って来るが本人は生徒の森田君に好意を抱いている。
そのため恋敵の美咲を襲う。
人魚と美咲を追いかけている最中に階段から落ちて足を折り、肉を食べ損ねて人魚にされてしまう。
教え子に張り合うだけでなく、アラサーにしてスク水姿になってしまう。最後まで色んな意味で痛々しい人。
格好は野暮ったいがスタイルは悪くなく、人魚になるとスク水がパツパツで半ケツ状態。

●真理子と香の場合

  • 真理子
この話の主人公。郷田君という男子が好きらしい。
香に人魚の肉をとってもらうが、香りにいつまでも世話をやかれる自分が嫌になった矢先に……。
香がいなくなったことで彼女の大切さに気付き、再び夜の学校で呪文を唱え人魚になった香に再会。
彼女の肉を食べる事を拒みそのまま彼女の側で人魚になることを選ぶ。

真理子の親友で、甲斐甲斐しく彼女の世話を焼く。
真理子のために人魚の肉を取るが、自分は食べそこねていて真理子の眼前で人魚にされてしまう。
人魚として真理子と再会した際、自分の腕の肉を包丁でこそげ落として真理子に与えて助けようとする。

●秀美と七恵の場合
舞台は昭和時代であろうことが示唆されている。

  • 来光秀美
ツッパリぶった少女で腕っ節は強く、周辺からは悪い噂ばかりを立てられている。
幼馴染みの泰三が本当は好きなのだがついツンケンした態度をとってしまうが、話しかけられると後で照れるなど本当はとても乙女らしい。
泰三が別の学校の女子と歩いているのを見たショックで、鈴木の口車に乗って人魚狩りを行おうとするが……。
人魚達に襲われるが次々とボコリ返して元のスク水姿に戻す。心の優しさ故人間と同じ姿の人魚達を殺すことができず、
朝を前にして人魚になる覚悟をしつつも泰三への想いが溢れ出し教室の黒板に「泰三大好き!」と大書するが、
翌朝気絶しているところを救助され保健室で目をさまし、泰三と両思いになる。

  • 龍ヶ崎泰三
秀美の幼馴染み。秀美と違って真面目そうな外見だが、実はずっと秀美を好きだった。
秀美が見かけた一緒にいた女子は彼の妹の妙子。最近急速な成長で見た目がかわり秀美もわからなくなっていたらしい。

  • 鈴木七恵
保健教師で、秀美をそそのかし人魚狩りに誘う。
泰三に横恋慕している痛いおばさん。
秀美をRの人魚にして食べ泰三を我がものにしようと企むも、秀美を殺そうとともみ合っているうちに口に包丁があたり口割け女になってしまう。
その後Rの人魚をつくるために、人魚の伝説の書かれたノートを作って通りすがりの少女に渡す。

再連載版にも登場する。

●忍と桜の場合/忍と周太郎の場合
実質的には続きの話。

ショートカットの少女。桜とともに人魚狩りに出かけるが彼女が目の前で人魚となり、元に戻す方法を探る。
周太郎と再度人魚を呼ぶが彼もまた眼前で失う。人魚と化した桜の行動から、人魚の謎を追うようになる。
実は彼女の姓は「龍ヶ崎」。つまり、上述の秀美と泰三の間に産まれた娘である。鈴木が彼女を執拗に罠にはめようと狙っているのは、泰三を手に入れられなかった恨みからである。


  • 新山桜
忍の友人で、人魚狩りに赴くも襲われて人魚と化してしまう。人間だった時の意識が残っているような行動をとるが…
山口を殺してその血を浴び、人間として生還する。

  • 山口
桜と忍の同級生男子。実は桜と両想いだったが、そのことを桜は知らなかった。

  • 西村貴明
忍の幼馴染みの男子。

  • 周太郎
忍と貴明の共通の友人の男子。心は女性(所謂トランスジェンダー)でそのことに悩んでいる。
貴明に想いを寄せていて、Nの人魚を狩ろうとしていた。失敗して人魚にされるがその際女体化し、ある意味願いは叶っている。

用語

夜の学校に存在する人魚。
呪文を唱えた者にしか見ることは出来ず、端からみれば呪文を唱えた人が一人で走っているようにしか見えなかったりする。
特定の学校に居るわけじゃないらしく、別の中学や高校にまで出現している。
見た目はスクール水着を着た人間の女の子と一緒で、むしろ人魚らしさが無い。
水着にはアルファベットが書かれており、壁や床を泳いで移動する。
言葉を話すことはなく「ピィ」とだけ鳴く。
笑いながら逃げるだけで追いかけて来る者にも攻撃しないが、特定の人間にだけ襲いかかってくる。
人間に襲い掛かるときに限り、少女の姿から半魚人のような怪物じみた面相へと変貌する。
但し、たまに人間だったときの記憶や人格をある程度残していると思われる行動を取る者もいる。

  • 手帳
人魚に関する情報が書かれた手帳。
色んな女の子の手に回っていたらしい。
本来の目的は人魚の捕獲では無く、最初に作った人物の目的のアルファベットを持つ人魚を作るため。

  • 人魚のルール
人魚が出現するのは日没から日の出まで。
呪文を唱えた瞬間から学校のセキュリティーは動かなくなる。

恋を叶えるためには、好きな人の名字の頭文字と同じアルファベットが書かれた人魚の肉を、
好きな人の顔を思い浮かべながら食べる事。ライバルがいた場合は先に食べた方が勝つ。

目的の人魚を捕まえることが出来なくても、何でもいいから食べないと日の出時に人魚にされてしまう。
ただし人魚化防止のためだけならば、人魚の血を舐めるだけでも十分。
恋を叶えるには肉の方がベターらしい

人魚になると、なった人の名字の頭文字が水着のアルファベットになる。
人魚になった者は夜間に呪文を唱えないと見えないため、一般社会からは「突如行方不明になった」としか解らず手がかりがない。

人魚は基本的に襲って来ないが、個体によって違うが逃げ足が速い。
呪文を唱えた者と想いを寄せる人物が両想いだと嫉妬して襲って来る。
この場合日の出じゃなくても掴まれば人魚にされてしまうが、逃げ切れば翌朝を迎えても人魚にされない。

呪文で人魚を呼び出せるのは女性だけ。男性は呪文を唱えても人魚を視認する事が出来ない。
肉体的に男性であっても精神的に女性であれば呼び出せる
さらに重要なネタバレ












彼女たちの水着はいわゆる「旧スク水」。「旧スク水」がなかった昭和50年以前にはいなかった模様。
昭和50年に何があったのかは不明。
かなりの遠隔地で行方不明になった少女達が現代の都市部の学校に人魚として現れており、かなりの長距離を移動することも可能な模様。




追記・修正は夜の学校のプールで呪文を唱えながらお願いします。


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